「禁忌目録違反だけど愛さえあれば関係ないよねっ!」「えっ」 作:練れば練るほど色の変わるお菓子
みんなヤンデレロニエちゃん好きすぎだろ!めちゃくちゃ嬉しいわ畜生!
感想で湧かれた愉悦部の方には申し訳ないですが、キリト君はそこまで酷い目に合いませんよ。ただ発想力は感服しました。いちご牛乳の差し入れです。
あとティーゼに突っ込む人誰もいなくて草
合言葉は
システム権限<愛の力
今回はルクスちゃんマジヒロインな回なのでロニエちゃんの暗躍は次の『黒の剣士の憂鬱 裏』にて。
ロニエちゃん「次の話で本気出す」
ウォロ・リーバンテイン先輩との立会いは、結局のところ引き分けに終わった。途中割り込んだアズリカ先生による、強制的な中止という形で。
とにかく、元々の目的であったリーナ先輩への贈り物、という意味では成功だったのではないだろうか。試合後にあげた祝勝?会ではとても喜んでいたし。
「ん?ルクスじゃないか。そんなところで何してるんだ?」
習慣となったゼフィリアの花への水やりの途中、廊下で蹲っている白い人影を見つける。先程出会ったルクス・ブラッディに間違いなかった。
「あぁ、うん…さっきぶり…キリト君。」
…違いなかったのだが、何というか酷く落ち込んだ様子だ。その姿には見覚えがある。自分の無力さを嘆く、SAO時代に何度も見たことがある姿だった。
「…どうした?元気ないな。」
「いや、何。僕はどうしてこう、流されやすいんだろうって…はぁ…」
「……本当に大丈夫か?」
先程褒められて元気そうに喜んでいたのが嘘だったかのように、まるで何者かに元気を吸われてしまったかのように、彼は哀しげに自嘲の笑みをこぼしていた。
なんだかルクスが座っているところだけジメジメしている。このまま放置していればカビやキノコやらが生えそうだ。カビは無いけど。
(ここまで来ると心配になるな…)
「なぁ、俺は今から庭園に行くんだが、一緒に来ないか?花を見れば気分も紛れるだろうし。」
何となく、一人にしてはいけない気がした。だからと言うわけでは無いが、とりあえず誘いをかけてみる。すると、かなり意外そうな顔でこちらを見上げてきた。
「…いいの?僕、かなり面倒くさいと思うけど」
「いいさ。困った時はお互い様、だろ?」
「…うん!ありがとう、キリト君!」
「キリトでいいさ。改めてよろしく。」
心なしか明るい顔になったルクスはすくりと立ち上がり、俺と共に庭園へ行くことになった。
横から観察すると、やはり貴族というべきか、一つ一つの動作が様になっていて優雅なものであるとわかる。きっといいところの生まれなのだろう。
「なぁ、ルクスは貴族なのか?やっぱり悩みも貴族関係で?」
歩きながら問いかけると、暗がりで分かりにくいが一瞬だけしかめっ面を作った彼は、けれど直ぐに普通の顔へ戻し、肯定の意を示した。
「…まぁね。でも、お家事情は今回の件には関係ないよ。こればっかりは、ホント。僕の自業自得だからね…」
「そうか。まぁ、言いにくいなら良いさ。平民上がりの俺には、話されてもわからないことの方が多いだろうし。」
「…もしかして、今日のウォロ先輩との話聞いてた!?気を悪くしたなら謝るよ。ごめんね。」
「いやいや、謝る必要は無いよ。事実だしな。…にしても、ルクスは本当に優しい奴だよな。他の貴族とは大違いで…」
「えへへ……って、他の貴族って、どういう意味だい?」
「それはだな…っと、着いたか。」
元々そう遠く無い距離だ。無駄話をしていても、数分もすれば着く。硝子の扉を開き、アネモネの優しい香りが俺たちを包む…
「ん?」
その中に、妙な匂いがあるのに気がつく。動物性の、あまり好ましくはない香水の匂いだ。ルクスも気がついたようで、露骨に顔を顰めていた。余程嫌いなのだろうか。
「おやおや、これはこれは、キリト錬士。今から君の所に…」
暗がりから出てきたのは、ライオス・アンティノス、そしてウンベール・ジーゼックの二人。毎度毎度俺たちに嫌がらせや嫌味を行ってくる、悪い印象しかない二人だ。二人は始めニヤついた表情を浮かべていたが、俺の後ろにいるルクスを見ると、一瞬で態度を豹変させた。
「こ、これはブラッディ殿!こんな夜中に、ご機嫌麗しく!」
「そ、そうですな!本日のご指導生の姿は、とても素晴らしいものでした!御身におかれましても、お変わりないようで何よりでございます!」
「…」
こちらを舐め腐ったような態度を慌てて媚びたように変化させるライオス達の姿は、驚愕の二文字でしか表せない。首席修剣士の傍付きが只者ではないと考えていたが、もしやルクスって超凄い奴なのでは、なんて考えた。が、その割にルクスの表情は暗い。先程から何も喋ろうとしないし、二人のお世辞もどうやら耳に入っていないようだ。
「で、では私どもはこの辺りで、失礼させていた「待て」…」
一瞬、呼吸が止まった。気迫、なんてものじゃない。そして気がつく。ルクスの手が固く握りしめられ、わなわなと震えていることに。
これは怒りだ。純粋な怒り。ルクス・ブラッディが
「ねぇ、君たち。」
「「ヒッ!」」
「天命を、命の息吹を感じない。それと、この不快な匂い。君たち、あの子達を、殺したね?」
たった数単語。それだけで、人を殺せそうな圧倒的な、『怒』の感情。マグマのように漏れ出すソレを直接浴びた二人は、膝に力が入らなくなったのか、はたまた腰が抜けたのか、その場に尻餅をついた。
「お、恐れながら!我々の行ったことは雑草の駆除にございます!決して、他人の天命を損ずるような行為ではなく!」
「煩い」
「ヒィィィィィ!」
必死の弁明もルクスには一切届かず、たったの一言で声を発することを禁じさせられた。
…雑草の駆除、と言ったか。まさか…
「多分、キリトが考えていることであっていると思う。昨日まであった子達の天命が、みんな消えてる。…君たち、やってくれたな。」
ギロリ、と。その双眸がライオスとウンベールを捉えた。その行動だけで二人は体を後ろへ後ろへと引きずり、なんとか逃げ出そうとしている。
「…いいよ。逃げるといい。今回は特別だ。ただし、君たちが今後狼藉を働いた場合、慈悲はないと知れ。ブラッディ一等爵家の名に賭けて、このルクス・ブラッディの剣が、君達の首を断つだろう。
一等爵家。確か、貴族の中で最も階級が高く、公理協会を除けば、皇帝の次に高い階級だ。それほどの上流階級の人間が、二人の死を宣告する。
「あ、ぁぁぁ…」
そのまま、二人は泡を吹いて倒れてしまった。常に威張り散らしている彼らがこんな姿になれば、いつもならば胸が空くだろうが、今回ばかりはそんな気分にもなれなかった。ただただ、確認したかった。自分の育てたゼフィリアの花が、どうなっているのかを。
「…そん…な…」
嗄れた声が口から漏れた。蕾だった二十三本の花達は、全ての例外なく、茎ごと無残に引きちぎられていた。プランターの真ん中には、墓標のように
「…酷い…!土も…この匂いは、香水か…」
ルクスが土を掴んで状態を確かめる。動物製の香水。そんなものがかけられれば天命は減少するだろう。現にルクスが掴んだ土は、天命を全損させて溶けるように消えていく。
そしてつられるように、ゼフィリアの蕾たちも青い光を放ちながら消えてしまった。
「…同じ貴族として謝罪する。本当に、申し訳ない。彼らには、後で処罰を下す。そんなもので足りることが無いのは、わかってるけど…」
頭を下げるルクスの声に、一切の曇りは無かった。謝罪の一心が、全く悪く無い彼から、真っ直ぐに伝わってくる。
「…いや、いい。お前が謝る必要は無いし、これは……俺のミスだ。花達が俺のものだって保証が、できなかった。」
他人の所有物の天命を減らすことは、禁忌目録で違反されている。ただ、プランターの土は違う。学院で採取したもので、それを一部の学生には話してある。だからこそライオス達は、このような仕打ちができたのだ。
「……キリトは、この花の持ち主だったのか。僕も庭園に来ることは結構あって、その度に綺麗な子達だなって、思ってたんだ。」
「そう、だったのか…」
涙。涙を流していた。ルクスは、名前すら知らないこの花の為に涙を流していた。何の被害も被っていない少年が、涙してくれている。それだけで、少しだけ救われた気がした。
「………ね、君はさ。憎くないの?アンティノスや、ジーゼックが。」
「…憎いよ。憎い。今すぐ殺してやりたいぐらい憎いさ。」
公理協会に聞かれたら大罪認定されそうなことを口にしても、ルクスは首肯で続きを促すだけだった。その気遣いが、今はとてもありがたい。
「でも、それじゃダメだ。憎んで、殺したところで、この花達は戻らない。憎しみじゃ解決しないことがあるって、俺は知ってるから。」
「………そう、か。」
涙はいつのまにか止まっていた。残っているゼフィリアの茎達を、せめて土に還してやろうとプランターに近寄ったところで、ルクスに肩を掴まれた。
「…なんだ?」
「目を瞑って」
「…?何を?「いいから、早く。」…わかった。」
ルクスの目が、真剣そのものなのを確認して、その場で目を閉じる。追悼か何かなのだろうか。
「いいかい?想像するんだ。君の花は、まだ生きている。ここから花を咲かせてやるんだって。」
「そんな…だって、花達は、もう。」
「君が育てた花は、そんなに貧弱かい?違うでしょ。この子達はあんな奴らに負けない。大切なのは想像力。感じて。この子達の息吹を。君なら、きっとできるよ。」
「…やってみる。」
想像、イメージする。ゼフィリアの花達がまた茎を伸ばし、青くて綺麗な花を咲かすところを。実物なんて見たことはない。でも、半年以上ずっと一緒にいた。なら、想像するのは簡単だ。
「…あぁ、他の子達も、応援してくれてる。ちょっとだけ、分けてくれる?」
開いた花弁が、一瞬だけ幻視できた。驚きのあまり、目を開くと、そこには幻想的なんて言葉では言い表せないほど素晴らしい光景が起こっていた。
青い光。周囲のアネモネの花達から流れるその光が、そっとゼフィリア達を包んでいく。どんどんと流れていくそれに包まれたゼフィリアは、まるで嘘のように伸び始める。光に守られるように蕾が丸く膨らみ…シャラリ、と大きな花を咲かせた。
(あぁ…なんて、綺麗なんだ…)
大きく花弁を開かせたゼフィリアは、人生で最高に美しいものに思えた。青く、壮大で、生き生きとした生命の息吹がひしひしと感じられる。
「なぁ、これは…一体…」
近くで、同じくその光景に見惚れていたであろうルクスは、ぼうっと此方を捉えると、褒められた時のように慌て始めた。
「えっ!?き、キリト……目、開いて…も、もしかしてさっきの、見ちゃった!?」
顔を赤くしてあわあわと手を上下させる彼は、先程花に話しかけていたのと同一人物とはどうしても思えなかった。でもやっぱり、妹に似てるな、なんて思った。
「あぁ、バッチリな!」
「…目を閉じててって言ったよ、僕…」
「あんな光景見逃すくらいなら、開けてる方がよっぽどマシだろ。で、あれってなんなんだ?」
「…我が家に伝わる秘伝。これ以上は言わないし、今日見たことは、全部忘れてよ!」
夜の月をバックに、人差し指を立てて困った風に微笑むルクス。
初めて見たとき、綺麗だな、と思った。そして今、俺は全くの反論の余地なく、綺麗だな、と思っている。
(あぁ、こいつは…忘れられそうにない。)
俺は校章のピンをプランターに挿して、今度こそ花を手出しできないようにしてから、ルクスと秘密の共有も兼ねて親友になったのだった。
そして三月末──。
ソルティーナ・セルルト次席修剣士は、見事ウォロ・リーバンテイン主席修剣士を破り、1位の成績で卒業。ウォロ先輩は悔しそうにしながらも、どこか満足げに負けを認めていた。
そして別れの時。俺が
「…そういえば、キリト。ゼフィリアの花って二十三本育ててなかったかい?残りの一本はどうしたの?」
「あぁ、そのことなんだがな。ユージオ、お前に紹介したい奴がいるんだよ。」
「へぇ、キリトが。珍しいね。誰だい?」
「あぁ、俺の二人目の親友だよ。おーい!ルクスー!」
白い髪が、集団の中でピコンと立っていた。そちらに呼びかけると、どうやら向こうも気がついたらしく、周りに断って此方に小走りでかけてきた。
「やぁ。キリト、その人が例のユージオ君かい?」
「おう。ユージオ、こいつが紹介したかった…「ルクスさん!?」…なんだ、知ってるのか?」
「知ってるも何も、僕らの学年で一番有名な人だよ!?なんでそんな親しげなんだよ!」
「あはは…改めまして、ルクス・ブラッディです。よろしくね、ユージオ君。」
そうして手を差し出した彼の胸ポケットには、ゼフィリアの花が一輪だけ、大切そうに刺さっていた。
シャーロット「アニメで私大活躍したのに出番潰された。ルクス君絶許」
アスナ「信じて送り出した恋人が転生した男の子に寝取られていた件」
ロニエ「信じて送り出した先輩が他の男と親友になって帰ってきた件。でもはじめての親友に喜ぶ先輩可愛いから許す」
流石のシャーロットちゃんとアスナさんもルクス君のヒロインっぷりには勝てなかったよ…
ライオス&ウンベールの即落ち2コマ作ってみた。需要ある?
とりあえずまとめてみた前回今回の規則違反
他人に神聖術(人を殺せるレベル)を撃つ
禁忌目録 他人の天命を減少させる行為
学院則 学院内での無断神聖術の使用
上級貴族を揶揄う
帝国基本法 貴族採決権の執行対象
キスする
禁忌目録 婚前の口同士の接吻禁止
ライオス&ウンベール殺害予告
禁忌目録 他人の天命を減少させる行為
帝国基本法 他人への暴言の禁止
花の天命を回復させる
禁忌目録 禁呪(生物蘇生)の使用
他人の??を消す
禁忌目録 禁呪(??干渉)の使用