「禁忌目録違反だけど愛さえあれば関係ないよねっ!」「えっ」   作:練れば練るほど色の変わるお菓子

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一日更新休んじゃってすみませんでした…

はい。ご覧の通りです。アンケートの結果、原作を進める方針となります。ご協力ありがとうございました。過去編を期待されていた方は青薔薇の剣♂に入れていらした方を恨んでください。結構僅差でしたし…。8%占めてるってどういうことですか…。

まぁ、ちょっと過去も織り込みながら書いていこうかなぁって思ってます。

感想、評価、誤字報告ありがとうございました。作者の今日を生きる糧です。

合言葉は
システム権限<愛のカ

今回から原作11巻に入っていきます。

残念ながらロニエちゃんの出番はありません。二話後に本気出させます。

まぁルクス君はヒロインするんだけどね。ルクス君強い描写あります。


右眼の封印編
ルクス君の最速秘奥義!相手は死ぬ!1


 今まで生きている内に、何度か流星を見たことがあった。

 

 と言っても、本物を見たのは小学生四、五年の頃、一回きりだ。当時やっていたゲームのレアドロップなんて、子供らしさの欠片もないことを祈ったのを覚えている。

 

 残りの何回かは、剣の残滓。SAO(ソードアート・オンライン)で、ALO(アルヴヘイム・オンライン)で。そして、この世界で言う所のソードスキル(秘奥義)。その光が、あまりにも早いと、まるで流星の様に見える。

 

 実際、アインクラッド第一層で初めて彼女(アスナ)の《リニアー》を見たとき、流れ星のように見えたのだから。

 

 そして、あれからもう四年の日々が過ぎて…俺はまた、流星を見る羽目になった。

 

「えっ!?あ、アレ避けるの!?参ったな…一度も避けられたことがないの、自慢だったんだけど…」

 

 試合中だと言うのに、呑気に手の剣を見やりながら飄々と話す、初等錬士の服に少し似た、しかし全く別物な灰の制服に身を包んだ白い剣士に、俺はたらりと冷や汗が流れるのを感じていた。

 

 先程この剣士が使った秘奥義、コルバルト流《針貫(シカン)》…向こうで言う細剣(レイピア)の基本ソードスキル《リニアー》は、俺としても見覚えがあるものだ。何せ、二十五層まで行動を共にし…その後恋人となった彼女(アスナ)の愛用していたものだったから。

 

 だと言うのに、見えなかった(・・・・・・)。剣先どころか、秘奥義の光さえ。それらを置き去りにした一撃を避けられたのは、偶然と言っても過言ではない勘だった。もう一度やれと言われれば、出来る気はしない。

 

 速い。そして正確だ。先の一撃、俺が動かなかったら首に当たる寸前の距離で止まった。何もしなければ、やられていた。

 

「キリト、さっきのを避けれたんだ…だったら、うん、そうしようか。」

 

「…お喋りだなんて、随分余裕じゃないか。いくら授業の模擬戦とはいえ、気を抜きすぎだろ。」

 

「大丈夫大丈夫!手は抜いてないからね。さて、それじゃあ………行くぞ」

 

 一段低くなった声と共に、空気が変化したのを感じる。そして繰り出されたのは、《フォーリウム》…秘奥義 《紗旋(シャセン)》。独特な斬撃で行動を読みにくい、速さの伴う細剣(レイピア)にぴったりな技だ。

 

 が、やられてばかりはいられない。生憎と《フォーリウム(それ)》はアインクラッドで散々アスナに撃たれた技だ。軌道は覚えているし、《リニアー》に比べれば速度が落ちる分、ある程度は見える。

 

「ふっっ!」

 

 カンッ!と白金樫(シラカネガシ)の木剣が拮抗する。アインクラッド流《ソニックリープ》が、相手の細い木剣の腹を捉えていた。

 

(このまま…力勝負に持っていけば!)

 

 相手は細剣。こちらは片手剣。恐らくだが、この世界での筋力に相当する権限レベルも俺が上。鍔迫り合いに持ち込めば勝ち目はある。……そう踏んでいたのだが。

 

「せいぁぁぁ!!」

 

「なっ!?」

 

 思いも寄らぬ剣の重さによろめく。…押されている。柄を握り直して力を込めても、一センチ(セン)たりとも押し込めない。

 

「…これでも力に自信はあるんだけど。弾き飛ばせない、か。」

 

 …どうにも主席修剣士殿は恐ろしいことを考える。細剣で片手剣を弾き飛ばすつもりだったらしい。そしてそれを可能にする力を持っているのだからシャレになっていない。

 

「ぐぅ……おおおらあぁぁぁ!!」

 

「うわぁっ!?」

 

 だが、何もせず負けるなんて性に合わない。剣に全体重を乗せ、木剣を上段へ弾き飛ばす。剣とともに後ろに仰け反った彼は、途端に無防備な姿となった。

 

(この体勢から撃てる秘奥義はコルバルト流には無いはず!このまま《ホリゾンタル》で木剣を弾き飛ばせば…)

 

 勝てる。そう思った俺は、高く振り上げられた木剣が赤く光るのをスローモーションで見ていた。上段から繰り出されるあの光は、そう。この世界で何度も苦しめられた、ハイ・ノルキア流《天山烈波(テンザンレッパ)》だ。

 

「せあぁぁぁぁ!!」

 

 そして俺はすでに《ホリゾンタル》を発動してしまってしまっている。今更止めたところで手遅れだ。

 

(そういえば、ハイ・ノルキア流のウォロ先輩の傍付きだったな…)

 

 そう後悔したと同時に、訓練場に木剣が叩き落される鈍い音が響いた。

 

 

━━━━━━━━━━

 

「負けた…悪くない判断だと思ったんだがな…」

 

「あのねぇ、キリト。いくらなんでも七席が主席にいきなり挑むか!?というか、君たち(・・・)のせいで僕まで被害を被ったんだからな!」

 

 僕は、数時間前のことをポツリと漏らす相棒を責めたてていた。そりゃあもう剣幕で。

 

 修剣士合格、そして進級から一ヶ月が過ぎた。ようやく僕らもお互いの傍付きに慣れ始めて、さぁ第一回の修剣士試験頑張るぞ。なんて時に、事件は起こった。否、起こしたのだ。この相棒が、つい数時間前に。

 

 学院で定められた、剣術指導の時間。主席と次席。三席と四席、五席が病欠だったので、六席と七席。そして十二席は指導の先生と立会いを行うことになったのだが、よりにもよってこの怖いもの知らずは講師にこう申し出やがったのだ。『毎日この組み合わせだ。たまには主席殿と立会いたい』と。

 

 本来なら即却下されるだろうこの言い分が、面白い物好きの講師に受け、また相手側の主席修剣士が是非にと申し出たので通った。…通ってしまった。

 

 結果がこれだ。ついでに、僕はライオスが辞退したので、ウンベールと立ち会うことになり、相手の肩を砕こうとする策略の元、引き分けることになった。

 

「あはは…面目無い。僕が受け入れたばっかりに…」

 

「…そしてなんで僕らの部屋にその主席修剣士がいるんだよ…」

 

 …そして僕としてはこれが一番謎なのだが、その主席修剣士殿が、何故か僕らの部屋に居座っているのだ。

 

 ルクス・ブラッディ。一等爵家の生まれながら、平民にも分け隔てなく接する人格者。神聖術、勉学、秘奥義、容姿、家柄全て整った完璧超人……だと思っていたのに。相棒に親友として紹介されるまでは。

 

「別にいいじゃないか。ルクスは俺たちの友達なんだし…」

 

「友達…えへへぇ…」

 

「…」

 

 友達、と言われるだけでデレデレと頰を緩ませるこの和ましい生き物が、先程まで覇気を放っていた…少なくとも完璧超人とは到底思えない。

 

 なんでも、一等爵士という家柄上人に避けられることが多く、近寄ってきても地位目的の人間だったりして、友人を作る機会なんて殆ど無かったんだとか。僕も一個人として尊敬していたので、喜んで交友関係を持ったのだが…

 

(知らなくてよかった気がする…)

 

 めっっっちゃくちゃにチョロい。それはもう、近くで見ていて心配になるぐらいに。

 

  貴族として振舞っている時は美麗字句の嵐に笑顔で返せるほど余裕があるのに、友人として接してみればこれだ。優しい、なんて褒め言葉を口されただけで照れる、赤面する、顔が緩むの大祭り。美点といえば美点なのだろうが、それでいいのか一等爵士。

 

「ご、ごめんね。もしかして、迷惑だったりした、かな?僕の部屋、色んな事情で個室だから寂しくて…」

 

 …罪悪感が湧いてくる。そんな小動物のような目で見ないでほしい。キリトも非難の目を向けるな。まるで僕がいじめているようではないか。

 

「良いですよ、別に。好きなだけいて下さい。僕だって、ルクスさんとは友達のつもりですから…」

 

 まぁ、何かと言いながら、別に僕は嫌いなわけではない。少し想像していたのと差異があるというだけで、人間として好ましい人物ではあるのだ、彼は。

 

「友達…友達…友達!ふふん…」

 

 性格がちょっと残念なだけで。

 

 

「ところで、どうだったんだ?ウンベールとの戦いは。」

 

「あ、そうそう。僕もそれ、気になってたんだ。大丈夫だった?明らかに当てる気だったよ、あいつ。」

 

「んー。まぁ、何とかね。そういえばルクスさん。訊きたいことがあったんですけど…。」

 

「そりゃあ良いけどさ、敬語、いつか外してよ。結構寂しいんだから。」

 

「ど、努力します…」

 

 普段からああであれば敬語も外れるのだろうが、生憎他の生徒の前では引き締まっているのだ。そんな相手に、言われたからといって敬語は外していいものだろうか。

 

「あの、ルクスさんは、どういったものを剣に込めればいいと思いますか?」

 

「…どういったもの、かい?」

 

 彼は不思議そうな顔を作る。神妙な顔を作った相棒とは、対極的な表情だ。まるでそれが、大切なことでないかのように。

 

「はい。ウンベール三席は、こう…気に入らないのは気に入らないのですが、剣の腕は確かでした。その剣には、僕の剣にはない、重みがあった気がしたんです。」

 

「重み…か。」

 

「僕の剣は、その重みに欠けている。僕は、剣に何を込めるべきなんでしょうか。」

 

「ユージオ、それは…」

 

 キリトが口を出そうとしたのを、彼は手で遮った。そして、確かめるようにこちらへ尋ねてくる。

 

「ユージオ君、君は強くなりたい?」

 

「そりゃあ、そうですよ。僕は、整合騎士になって、そして…」

 

 アリス。彼女を助けたい。その為に、僕はこの二年間を過ごしてきた。

 

 その答えをじっくり咀嚼したらしいルクスさんが出した答えは…思いもよらないことだった。

 

「じゃあ…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 君の剣に重みなんてもの、いらないね。」

 

「……はい?」

 

 意味を理解するのに、数秒かかった。何を言っているのだろうか、この人は。

 

「いらない、と言ったんだ。君は重いんだよ。重い重い。そんなのいらない。そんな考え、ゴミ箱にぽーいしちゃいなさい。」

 

「は、はいぃぃ?」

 

 あまりの驚愕に相棒を見ると、流石に予想外だったのか、頬をヒクつかせているのがわかった。あいつが頬を引攣らせるって何事だ。

 

「あのね。決意、覚悟、信念。そういうのも大切だ。確かに剣に込めるべきかもしれない。でもね、それはあくまで、他人の考えだ。」

 

「他人の…考え。」

 

「そう。強くなりたいってのは、君の願望だ。君の願いで、君の想いだ。その君が、何かを剣に込めたいと本当に思ったのなら、込めると良いさ。ただ、君が言ってるのは感想。他人の剣には想いが積もってる凄いなぁ。なら僕も詰めないとなぁ、強要。周りに流されてるだけ。君の信念なんて、これっぽっちも入っちゃいない。」

 

「そんな、こと…」

 

 …でも、考えてみれば、焦っていたような気もする。周りはみんなそれぞれ信念を持っていて、それは身近なキリトもそうで、僕だけ、僕だけが、何も持っていないような。そんな疎外感を、覚えていなかったといえば嘘になる。

 

「いい?剣に大切なのは自分。信じられるのも、自分。自分は最大の敵なんて言うけどね。勘違いするな、自分は最大の味方だ。自分で決めるんだ。僕の今の意見にも惑わされるな。自分で、剣に思いを込めるかどうか。そこから決めて、なら何を込めるか。そこまで全部、最後まで自分で決めなさい。自分で決めたなら、それは誇りになる。たとえ何を込めなかったとしても、それは込めないという選択をした誇りになる。」

 

 …頭がこんがらがってきた。

 

「…つまり?」

 

「つまり、つまり…つまり…えーっと、そのぉ…」

 

 わからないのかよ。

 

 さっきまでの威厳はどうしたんだと言いくなる狼狽っぷりに、少し感心を返して欲しい気持ちにかられる。が、そこは相棒からのフォローが入った。

 

「まぁ、要するに、剣に込めるか込めないか、そして何を込めるかも自分で決めろってことが言いたいんだと思う。俺も大体、おんなじ意見だ。」

 

「…そっか。全部、自分で。」

 

 なんというか、ストンと、胸に落ちた感じがする。しっくり来た。変に遠回しに伝えられるよりかは、多少効果はあったかもしれない。

 

「そ、そうだね!そういうことが言いたかったんだ!」

 

 …意訳してもらって自慢してもそこまでかっこよくないと思うなぁ。

 

 けれども。助かったことは確かだ。しっかりお礼は言っておかないといけない。

 

「ありがとうござい……いや、ありがとうルクス君。とっても助かったよ。」

 

 きっと、お礼はこっちの方がいいだろう。そう思って、敬語を外してみる。少し抵抗はあるけれど、意外と馴染んだ。

 

「…ほわわわぁぁぁ…」

 

 …感動するのはやめてほしい。なんだか、恥ずかしくなってくる。

 

「…はいはい。いつものは置いといて…。そろそろフレニーカ(・・・・・)達が来る時間帯だろ?いい加減、ルクスも帰ったほうがいいんじゃないか?安息日のこともあるし。」

 

「あぁ、そういえば今週だっけ。お出かけ(・・・・)の日。楽しみだね。」

 

 そういえばそうだった。僕もしっかり、相棒が逃げ出さないか見張っておかないと。こいつ、年頃で、特に異性の傍付きが苦手なのか、何かと脱走する癖がついてるからなぁ…。

 

「その前にキリト。明日の凍素の試験大丈夫なの?不安って言ってなかったっけ?」

 

「…ヤベェ、忘れてた。……なぁルクス君。親しい友人の頼みを聞いてくれはしないかい?」

 

 どうやら成績優秀な彼を頼ろうとしたみたいだが、こういう時は社交辞令とわかっているのか、ルクス君が照れることはない。

 

「あ、そろそろ帰らないとだから。ごめんね。さよなら〜」

 

 予想通り、平然と帰って行ってしまった。あんなに帰るのを渋っていたのが嘘みたいだ。

 

「そりゃねぇよ!」

 

「自業自得だよキリト。ほら、手伝ってあげるから。何がわかんないの?」

 

「流石だ相棒」

 

「調子いいなぁ、もう。」

 

 そうして僕は、就寝時間ギリギリになるまでキリトに教えさせられた。……ちょっと成績が下がったのは根に持っておこう。

 




まぁ、原作とちょっと違うけど(部屋割りとか決闘の時間とか)許してね!

なんだろう…もうルクス君がヒロインしてても違和感感じなくなってきた…

あ、そういえば、今ちょっとした説を立証しようとしていまして。前書きにちょっとふざけをしてあります。見事何の細工をしてあるか見破られて感想に書いた方は先着一名で…何しましょう。夢オチでよければ理想のシチュエーションか何か書きますよ。

※この企画は終了しました。
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