ハーメルンで二次小説を読んできましたが、自分でも挑戦してみようと初めてみました。
ISは小説とアニメを観ていましたが、うろ覚えなところもあるのでオリジナル展開もあります。
主人公はけして強い少年ではないですが、どうかお付き合いの程を。
星が瞬く夜空。
少年は丘の上でそれを見上げていた。
その隣にはもう1人。
「もう行っちゃうの?」
少年が尋ねる。
それに答えることなく少年へと向き直る。
そして、少年に赤い宝石を手渡す。
少年がそれを受け取る。
気付けば丘には少年だけ。
見上げる満天の星空には一筋の光が空へと昇って行った。
------------------------------------------------------------------
『--駅です、お忘れ物のないようお気を付けください』
車内アナウンスで目を覚ます。
故郷から長く乗り継いできたためか、すっかり眠り込んでいたようだ。
翔介は慌てて荷物を抱えて新幹線を降りる。
「おお…」
ガヤガヤと大勢の人がひしめき合う様子に思わず感嘆の声がこぼれる。
そのまま人の波に乗り、揉まれながらも改札を潜る。
目的地には直通の電車があると聞いていたため、そこに向かう。
直通の電車へ乗り込み、揺られること十五分。
その間も車窓から見える都会の姿を物珍しそうに眺める。
正直、退屈はしなかった。
『まもなくIS学園前。IS学園前』
やがて目的地へとたどり着き、ホームへと降りる。
「あれがIS学園」
ホームからも見える広大な敷地の学園。
この春から自分が通う学園に翔介はつぶやく。
首から下がるお守り袋に手を触れる。心なしかホッと温かくなったように感じた。
「道野翔介、だな?」
するとそんな彼に女性が声をかける。
黒いスーツに身を包んだ女性が立っていた。鋭い目つきに気の強そうな印象を受ける。正直怖そうだ。
「はい、僕が道野翔介です」
「私は織斑千冬だ。この学園の教師だ。案内する、ついて来い」
「は、はい」
挨拶もそこそこに織斑千冬と名乗った教師はくるりと背を向ける。
慌ててその後ろをついていく翔介。
「疲れてはいないか?」
後ろを歩いていると千冬が問いかける。
「え、はい、少しだけ」
「そうか」
すると千冬は足を止め、近くの自販機へ向かう。財布から硬貨を数枚出すと自販機に投入する。
「ほら、明日からもっと忙しくなるぞ」
そう言ってコーヒーを差し出す。
怖そうに見えたが、けして怖いだけではなさそうだ。
少しほっとしながら翔介はコーヒーを開ける。
口の中に広がる苦みに少し眉をひそめる。
実はコーヒーはあまり飲めないのだが、折角くれたものを無下にしてはいけないとチビリチビリと口に含んでいく。
やがて大きな校門に差し掛かる。
そこから覗く学園はとても未来的で、故郷では絶対に見れない世界が広がっていた。
「さて」
と千冬が翔介へ向き直る。
「ようこそ、IS学園へ。道野翔介」
短いですが本日はここまで。
次回から本編へと向かっていきますので、どうかお付き合いの程よろしくお願いします。