皆さんは嫌いな食べ物はありますか?
僕は未だにトマトが好きになれません笑
学校へ行く準備も整い、今はタカヒロさんが作ってくれた朝ごはんを食べていた。
「タカヒロさん、いつも朝ごはんありがとうございます。」
「なに、いつもチノと仲良くしてくれてるんだ。これくらい当然だよ。」
そう言いタカヒロさんは、キッチンの作業に戻った。
「こうして朝ごはん食べてると、ココアの実家を思い出すな。」
「そうだね。いつも朝ごはんの時はうちにお兄ちゃんを呼んでたからね。」
「2人とも相変わらず仲良しですね。」
「まあな、俺はいつも気を使わなくていいって言ってたんだけど俺の両親が無理やりココアの家に連れて行かされてな。」
今となっては良い思い出だが、当時はやばかった。ココアの父親と兄は都会に行ってたからココアの実家には女性しかいなかったのだ。そこに朝食に呼ばれて両親にほぼ毎日無理矢理連れて行かされたのだ。しかも両親はそれをなんだか楽しんでいたのであの時は少し腹を立てていた記憶がある。
「お兄ちゃん朝ごはんの時、いつも少し顔が赤かったもんね。」
「女の人しかいない所に朝食に呼ばれるんだぞ。しかもほぼ毎日。」
「まあそれもそっか!」
ココアにはわからないだろうなと思いながら朝食を食べた。
「ごちそうさまでした。」
俺が最初に食べ終わったので2人が食べ終わるまで待っていると、なんだか2人とも困ったような顔をしていた。2人の食器を見てみるとココアとチノがそれぞれ嫌いなトマトジュースとセロリが残っていた。
「おい2人とも、ちゃんと全部食べろ。」
「だ、だって」
「苦手なんです。」
「そんなんじゃいつまで経っても食べられないぞ。」
「お兄ちゃん飲んでよ〜。」
ココアが我儘を言い始めた。仕方ない、あの作戦を使うか。
「そっか〜、残念だな。ちゃんと全部飲めたら思いっきりハグしてあげようと思ったのに。」
「え!?」
ココアが動揺し始めた。これはいける!
「でも飲めないんじゃ仕方ないか〜。今日はハグ無しだな〜。」
「ま、待って!飲むから!飲むからハグして!」
そう言いココアは恐る恐るトマトジュースを手に取った。そしてかなり躊躇していたが意を決してトマトジュースを飲んだ。
「お.....お兄ちゃん、全部飲めたよ!」
「よしえらいぞココア。ほら、おいで。」
「やったー!」
ココアが大喜びで抱きついてきた。
「へぇー、リョーマ君はそうやって嫌いな食べ物を頑張って食べさせるようにしていたのかい?」
「はい。こうすればココアは意地でも食べようとしますから。」
「チノも頑張って食べてリョーマ君にハグしてもらったらどうだ?」
「え!?いえ、....私は。」
「チノちゃん、せっかくだし頑張って食べてハグしてもらいなよ!」
「////.......じゃあ、食べてみます。」
少し恥ずかしそうにしていたが頑張って食べていた。
「頑張って食べれたな。やっぱりチノはえらいな。ほら、チノもおいで。」
「は、はい////」
恥ずかしそうにしながらゆっくりと近づきそっと抱きついてきた。
「チノちゃん嬉しそうだね。顔真っ赤だよ!」
「!!!み、見ないでください!!」
「よかったな、チノ。これからも頑張って嫌いな野菜を食べてリョーマ君にハグしてもらったらどうだ?」
「わ、私は大丈夫です////」
「遠慮しなくていいんだぞ?ココアにもハグしてるんだし。」
「遠慮なんて!......でも、たまにならいいですよ////」
「そうか。じゃあ今は思いっきりハグしないとな。」
俺はそう言いながら今までで一番強くチノを抱きしめた。
「え!?....えっと.....あの......あの....はぅ〜/////」
チノの顔が真っ赤になりさらに頭から湯気を出して気絶してしまった。
「チノちゃんが気絶してる!?しっかりして!」
「え!?ほんとだ!チノ、しっかりしろ!」
「リョーマ..さん...が....思いっきり....ハグ////」
チノが意識を戻すまで、このドタバタ状態がしばらく続いた。
チノが意識を取り戻した後タカヒロさんに学校へ行く挨拶をし、今は通学路を歩いている。
「すみませんでした。お騒がせして。」
「大丈夫だよ。ちゃんとハグできたし俺は嬉しかったよ。」
「チノちゃんってば最近すぐ赤くなるもんね!」
「ココアさんじゃないんですから。私はそんなにすぐ赤くなりません。」
いや、ここ最近はチノがよく赤くなってるが..........言わないでおこう。
「では、私はこっちですので。」
「学校頑張れよ。」
チノと別れそのまま学校へ向うため通学路を歩き続けた。
「ねえ、お兄ちゃんの方のクラスは大丈夫?」
「ああ、男子は俺しかいないけどそこそこ楽しいよ。.........あんな恐怖の時間はもうなくなったし.......。」
「あはは.....あの時のお兄ちゃん、警戒心MAXだったもんね。」
そりゃあんな事(5話参照)があったら警戒するよ。たった1日だけだったけど。
「そういえばココア。お前今日小テストあるんだろ?勉強したか?」
「うん......したはしたんだけどやっぱり文系が。」
「そうか、とにかく頑張れ。」
これは居残り補習だろうなと密かに悟った。
放課後、やっぱりココアは居残り補習になったので今は1人でラビットハウスに向かっている。
「はぁ〜まったく。文系で高得点取るまでハグ禁止令出した方が良いかもしれないな。」
聞いたところによるとココアの文系の小テストの結果全部20点代だったらしい。マジで禁止令出すべきか本気で考えてしまった。
「でも禁止令出したら出したでやる気失くしそうだしなー。どうしたものか。」
そんな事を考えながら歩いていると、目の前にリゼがいた。
「あれ?リゼ?」
「ん?リョーマじゃないか。ココアはどうした?」
「今日の小テストの点数が悪くて補習だ。」
「まったくしょうがないなココアは。」
「本当だよ。」
せっかくここでリゼと会ったし一緒にどこか行くか。
「リゼ、今から一緒に甘兎庵に行くか?」
「え?いいのか?」
「ああ、今日はラビットハウス休みだしな。」
「そうだな。じゃあ一緒に行こうか。」
俺はラビットハウスに帰らずこのままリゼと甘兎庵に向かうことにした。
「お邪魔しまーす。」
「いらっしゃいませ!あら!リゼちゃんにリョーマ君。2人だけなんて珍しいわね。」
「帰り道でばったりあったから。」
「そうだったの。さあ、席に座って。」
俺たちはテーブル席へ案内された。
「はい、メニューよ。」
「相変わらずのメニューだな。」
「私でもなかなか覚えられない。」
どれがどれなのかわからなかったので適当に選んで待つことにした。
「それにしてもリョーマと2人で喫茶店って初めてだな。」
「他の人から見たらデートって思われてるのかな?」
「デ、デート!変なこと言うな!」
しかし周りをよく澄まして聞いてみるとあの2人カップルかしら?とかお似合いね〜など恋人同士だと思われてるのがよくわかった。
「リゼ、周りの人達俺たちのこと恋人同士だと思われてるぞ。」
「こ、恋人!...../////」
あまりに恥ずかしいのか顔を真っ赤にしてテーブルに突っ伏してしまった。
「なあリゼ、別に恥ずかしがらなくてもいいんじゃないか?顔上げれば?」
「....やだ////........無理////」
よっぽど恥ずかしいみたいだった。
「おまたせ〜。」
チヤが注文したものを持ってきてくれた。
「ありがとう。」
「どういたしまして。あら?リゼちゃん顔赤いけどどうかしたの?」
「な、なんでもない////」
リゼを見てみると絶対にチヤには言うなよみたいなオーラを放ちながら俺を睨んでいた。
和菓子を食べ終えチヤにお礼を言って店を出た。
「いや〜美味しかったな!」
「私はあまり味を感じれなかった。」
「もしかしてまだ気にしてんのか?」
「当たり前だ!あんな状況でおいしく食べれるか////」
俺はそんなに気にしなかったけどリゼには刺激が強すぎたようだ。
「じゃあ今日は疲れたんじゃないか?今日はもう休みなよ。」
「ああ、そうするよ。今日はありがとう。」
「また明日な。」
リゼと別れラビットハウスに戻り中に入ると、ココアはトマトジュースを、チノはセロリパンを持って倒れていた。
「.......2人ともどうした?」
「....トマトジュースにやられた。」
「...セロリパンにやられました。」
聞いたところによるとどうやら嫌いなものを克服しようと2人で一緒に食べたようだが、やっぱり無理だったらしく倒れたようだった。
「でも克服しようと頑張ったんだな。よし、ハグしてあげよう。」
「え!いいの!?」
「もちろん。2人ともおいで。」
ココアは大喜びで抱きつき、チノはまだ恥ずかしいのか、ゆっくりと抱きついてきた。ココアはハグがあれば頑張れるみたいだしハグ禁止令はやめた方がいいなと密かに思った。
To be continued
今回はここで終わりです。
嫌いな食べ物の克服方法があればマジで教えて欲しいです。