皆さんは1番怖いものはなんですか?
僕は多分ですけどゴキ○リの大群が1番怖いです。
あと、今回はヤンデレ?があるので苦手な方はご注意ください。
「リョーマさん、今日のココアさんがなんだか変なんです。」
「そうなんだ、まるで人が変わったかのようなんだ。」
「ココアが?」
チノとリゼが言うには今朝、ココアを起こしに行こうとしたら布団の中身はぬいぐるみにすり替えており、なんとあのココアが朝食を作っていたという。.......焦げていたみたいだが。
「確かにいつもと違うな。」
仕事中のココアを見てみるといつもよりキビキビと動き、なんだか見本になるような姿だった。
「う〜ん、何かあったのか?聞いてみるか。」
俺はココアにいつもと違う原因を聞いてみることにした。
「ココア、今日のお前いつもと違うけど何かあったのか?」
「私はいつもこんな感じだよ!なんたって私はお姉ちゃんだからね!」
「いや、いつものココアは仕事中ミスしまくるし、皿は割るし、日向ぼっこばっかりするし、いつも補習ばっかりで仕事に遅れるし、お姉ちゃんって感じる要素は無いぞ。」
「ちょっと待って!そこまで言わないでよ!ひどいよ!」
「でもその分可愛さもあるぞ。頭撫でてとか、ハグしてとか、何かにつけて甘えてきたり、お姉ちゃんっぽさを出そうとして空回りしたり、妹っぽさは十分にあるな。」
「..........なんだろう、この素直に喜べない気持ちは。」
ココアはジト目でなんとも言えない表情だった。
「まあ、しっかりと頑張るのは良いことだ。お姉ちゃんって所をチノに見せてやりなよ。」
俺はそう言いながら頭を撫でた。
「うん!任せて!」
俺はそのままリゼ達の元へ戻った。
「うん、今日のココアはおかしい!」
「だからそう言ってるだろ!」
あれ?振り出しに戻った?
「理由を答えようとしないんだよな、しばらく様子を見るか。」
俺たちはしばらくココアの様子を見ることにした。1時間ほど経過しても仕事の機敏さは全く鈍ろうとはしなかった。本当に何があったんだ?
「あのココアをここまで動かせる原動力......一体なんだ?」
「もしかしたらチノをハグさせたら元に戻るんじゃないか?」
リゼの提案にそれならいけると思い、チノをハグさせることにした。
「ココア、チノが呼んでるぞ。」
「ん?どうしたのチノちゃん?」
「きょ、今日は私を思う存分もふもふしてもいいですよ////今日だけ特別です////」
ココアはチノを見つめたままものすごい葛藤をしていた。
「し、仕事中だからしっかりしないとダメだよ!」
「あのココアがハグを拒否!?.....ココア、だったら俺が目一杯ハグしてあげるよ。ほら、おいで。」
「う!?わ、私はお姉ちゃんなんだから妹扱いしないで!」
今日のココアはココアじゃない!ココアに変装した何かか!?この変わりようは普通じゃないぞ!
「わ、私は.....おねえ.....ちゃん.....だか......ら....」
オーバーヒートしてしまったのかそのままココアは床に倒れてしまった。
「おいココア大丈夫か!?なんでこんなになるまで頑張ったんだ?」
「実はもう少ししたらお姉ちゃんが来るんだよ。」
「え!?」
突然全身に震えが襲いかかり汗が止まらなくなってしまった。
「ココアの姉が来るのか?」
「お姉さんはいつ来るんですか?」
「明後日だよ。」
「コ、ココア。お姉ちゃんってもしかしてモ、モカがく、来る......のか?」
「うんそうだよ。あ!そっか、お兄ちゃんはお姉ちゃんが苦手だったね。」
「リョーマってココアの姉が苦手なのか?」
「苦手どころか恐怖しか無い!」
ココアの姉、モカはココアから見たら理想のお姉ちゃんだが俺から見たらそうじゃない。モカはココアと同じハグ好きだ。普通のハグは長くてもせいぜい3〜5分ほどだろう、だがモカは違う。何故かはわからないがモカは俺に対してだけ1時間以上ハグをし続けるのだ。しかもそれは普通のハグじゃない、少し狂気染みたハグなのだ。まるでこのハグがないと生きていけないと言えばわかるだろうか。だから俺はモカに対して恐怖を抱いているのだ。俺はそのことをリゼとチノに話すとなんて声をかけてあげればいいのかわからない顔だった。
2日後、今日はとうとうモカがやってくる日だ。
「ココアさん!そんなに緊張しないでください!」
「おいリョーマ!お前恐怖のあまりに時が止まったみたいな感じになってるぞ!」
俺とココアは緊張のベクトルは全然違うが、体が動けずガチガチ状態だった。モカが来るまであと10分ほどだ。あらかじめリゼ達には俺は留守という設定にしてある。これでなんとか凌ぐぞ。
「まったく、こんなので大丈夫なのか?」
「先が思いやられそうです。」
こんな感じでモカを待ってるいるとカランカランと入口のドアが開く音がした。俺はその瞬間カウンターの下に隠れた。
「こんにちは!」
「あ!お姉ちゃん!いらっしゃい!」
「ココア!久しぶり!」
「この人が?」
「うん!私のお姉ちゃんだよ!」
「初めまして!姉の保登モカです!」
リゼ達はモカとお互い自己紹介をし合った。だが、モカはココアから送られてきた写真でリゼとチノのことは知っていたらしい。
「そうだ!ところでリョーマ君知らない?見当たらないんだけど。」
俺はこの瞬間、体中の危険センサーが一気に反応し始めた。俺は細心の注意を払い、息を潜めた。
「そ、そういえばリョーマの奴今日は見てないな。」
「ど、どこかへ出かけているんでしょうか?」
よし、少し動揺しているがこれならいけそうだ。
「大丈夫心配しないで。リョーマ君の匂いでどこにいるかわかるから。」
は!?そんなの聞いたことないんだけど!匂いでわかるか普通!?
「すんすん......すんすん.........カウンターの下からリョーマ君の匂いがするな〜。」
ヤバイヤバイバレた!どうする!?このまま出たら確実に見つかる!だがこのままだと見つかってしまう!
そんなことを考えているとモカの顔がカウンターの下へひょこっと顔を覗かせていた。
「あ!リョーマ君見つけた!こんにちは久しぶりだね!」
モカは満面の笑みで俺に挨拶をした。実際は本当に満面の笑みだが俺から見たら狂気の笑顔にしか見えない!
「さあ!久しぶりのもふもふさせて!」
そう言ってモカは両腕を広げ俺に抱きつこうとしていた。
「やめろ!来るなー!」
「え?.......なんで......ナンデソンナニイヤガルノ?ネエネエナンデ?」
突然モカの顔から笑顔が完全に消え、目の光が無くなった。
「ワタシノハグソンナニイヤニナッタンダ.......ソッカ......ダッタラ.......ムリヤリスキニナルヨウニスレバイインダヨネ♪」
無表情の顔から笑顔に変わったが、目の光は相変わらず無いままだ。
なんか以前よりめっちゃ怖いんだけど!
「サア!モフモフターイム♪」
「来るなーーーーー!」
俺はモカの脇からくぐり抜け自室へ逃げ込み、クローゼットの中へ隠れた。
「なんなんだあれは!?モカの奴あそこまでハグ狂になってたのか?」
クローゼットの中で怯えていると、階段をのぼる音が聞こえゆっくりと近づき、俺の部屋の前で足音が止まった。
「リョーマク〜ン、ココカナ?」
クローゼットの隙間から覗くと、ギィーとドアの開く音が鳴りモカが俺の部屋に入ってきた。
「ドコカナ〜?ワカラナイナ〜?リョーマク〜ン?」
その瞬間モカがこっちを向いた。俺は怖さのあまりクローゼットの中で物音を出してしまった。
「オヤ?クローゼットカラモノオトガシタネ。」
モカはクローゼットに近づきゆっくりと開けると、クローゼットの奥に隠れていた俺と目があった。
「リョーマクン、ミーツケタ♪」
「頼む!来ないでくれ!」
「モ〜ソンナニオビエチャッテ、カワイイナ〜♪ハァ〜///コレデヤットリョーマクンヲモフモフデキル。.........フフフフフフフ!フフフフフフフフ!アハハハハハハハハハハハ!アハハハハハハハハハハハハハ!」
怖い怖い怖すぎる!しばらくモフモフできなかっただけでここまで狂うか普通!?目は全然笑ってないのに顔は狂ったように笑っている。これが俗に言うヤンデレって言うやつなのか?
「リョーマクン、モフモフダー!」
「うわわわわわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
俺は今まで出したことのない声量で断末魔をあげた。下にいるリゼ達はいったいなにがあったんだ?といった表情だっただろうな。
「ふぅ〜、満足満足♪」
モフモフを満足したモカは俺を1階まで連れて行き、椅子に座らせた、ちなみにモフモフ時間は2時間だ。
「リョーマ.......大丈夫か?」
「..........」
「リョーマさん!しっかりしてください!」
「うん........大丈夫。」
もう疲れきって話す元気も無い。
「そうだ!ここでみんなに報告があります。実は私、ここでしばらく宿泊させてもらうことになりました!」
「ほんとに?やったー!久しぶりにお姉ちゃんとお泊まりだ!」
「え!?モカ、しばらくここに泊まるのか!?」
「うんそうだよ!だからいっぱいモフモフさせてね!」
「嫌だ!」
「させて!」
「嫌だ!」
「させて!」
「嫌だ!」
「.....サセテ?」
「.....はい!お、お手柔らかにお願いします。」
なんだろう、一瞬ものすごい寒気がしたぞ。
「お姉ちゃん、じゃあ早速今から遊んで!」
「ええいいわよ!」
「待ってください、仕事してください!」
こうしてしばらくの間、モカとの生活が始まった。
To be continued
今回はここで終わります。
ヤンデレ?を書いている時何回か、なに書いてるんだろう.....って思ってしまうことが何回かありました。