最近早寝早起きを心掛けているんですけど嘘みたいにスッキリするんですよね。
やっぱり早寝早起きは大切ということですね。
今日はみんなでピクニックに行く予定だ。みんなに聞いたところ喜んで承諾してくれ、今からそのピクニックのための昼食作りを始めるところだ。
「ふわぁ〜いつもより早く起きたからまだ眠いな。」
1/4ほど寝ぼけた状態でキッチンに行くと、チノがエプロン姿で待機していた。
「あれ?チノ?どうしたんだ?」
「あ、リョーマさんおはようございます。」
「おはよう。なんでここにチノがいるんだ。」
「今日はみんなでピクニックなので手伝おうかと思って。えっと、迷惑でしたか?」
チノは少し不安そうな顔をしていた。
「そんなことないよ。手伝ってくれて俺も嬉しいよ。ありがとうチノ。」
俺はチノにお礼を言いながら頭を撫でた。するとチノはホッとした表情だった。
「じゃあ早速手伝ってくれるかな?」
「はい!」
こうして俺とチノの昼食作りが始まった。
「リョーマさん、何を作るんですか?」
「サンドイッチを作るんだ。具材もたくさんあるしね。」
俺はパンに挟む具材を選んだ。
「たまごサンドは王道だよな。カツサンドもあった方がいいよな。」
具材を選んでいるとチノが恥ずかしそうに話しかけてきた。
「あのリョーマさん、1つお願いがあるんですけど。」
「ん?何?」
「えっと、ハ、ハンバーグサンド.......作ってくれませんか?」
「いいよ、チノはハンバーグが好きだな。」
「ハンバーグが好きなんじゃありません!リョ、リョーマさんが作ったハンバーグが好きなんです////」
「お!嬉しい事言ってくれるな!」
俺は嬉しくなり思わずチノを抱きしめた。
「ふぇ!?あ、あの、恥ずかしいです////」
「誰もいないし恥ずかしがることないよ。」
「おはよー!」
チノをハグしているとモカがキッチンにやってきた。
「あ!リョーマ君がチノちゃんをハグしてる!」
「お!モカ、おはよう!」
「私もチノちゃんをモフモフしたい!」
「え!?モカさんちょっと!」
モカはチノに駆け寄り思いっきり抱きしめていた。
「チノちゃんふわふわだね!いくらでもモフモフできるよ!」
「リョ、リョーマさん!止めてください!」
チノは俺に助けを求めてきた。顔がマジだ。
「.........ハンバーグサンド多めに作ってあげるから耐えてくれ。俺では止められない。」
「そ、そんな!?」
「よーし!モフモフ1時間いっちゃうよー!」
「ふわああああぁぁぁぁぁ!!!」
何だか2日前(20話)の自分を見ているみたいだった。俺はそのままサンドイッチ作りを再開したが、作り終わった後少しの間チノが口をきいてくれなかった。ハンバーグサンドを多めに作ったことを教え、抱きしめながら止めれなかったことを謝ると顔を赤くしながら許してくれた。
作ったサンドイッチを持ち、みんなと湖の見える野原に集まり昼食にすることになった。
「おー!どれも美味しそうだな!これリョーマが作ったのか!?」
「せ、先輩さすがです!」
「見ただけで美味しそうってわかるわね!」
「やっぱりお兄ちゃんはすごいね!」
リゼ達には食べる前から絶賛されていた。みんなサンドイッチを一口食べると、食べる前の時と同じようにまた絶賛された。
「うんうん、リョーマ君かなり料理上手になったね!」
「え?先輩って昔は料理上手じゃなかったんですか?」
モカの言葉にシャロが質問するとモカは質問に答え始めた。
「うん、料理を教わる前のリョーマ君って卵焼きも作れなかったんだよ。それに比べたら全然違うよ。」
「お、おい!なんでそれをここで言う!?」
俺が慌てて聞くとモカは『昔のことだからいいじゃない』と言われ何も言い返せなくなった。
「昔のリョーマには苦手なものがあったんだな。」
「まあそう考えたら母さんに感謝しないとな。」
「あの時のお兄ちゃんすごい頑張ってたもんね!」
「まあな、でも寝る間を惜しんでまで料理の勉強をされたのは未だにわからないけどな。」
みんなと喋りながらサンドイッチを食べていると、さっきから一言も喋らずハンバーグサンドを夢中になって食べているチノが目に入った。
「チノ、ハンバーグサンド美味しいか?」
「ふぁい!ほへほふぉいひいへふ!(はい!とても美味しいです!)」
チノは落ち着きがなくハンバーグサンドを頬張った状態で喋っていた。
「なんだかチノちゃんとリョーマ君を見てると兄妹に見えるね!」
モカの言葉にチノがドキッとした表情をした。
「それ私もわかるわ。」
チヤが言うとみんなもそうだと頷き始めた。
「リョーマさんはお兄ちゃんじゃ......な、ないですよ////」
「でもチノちゃん、この前ブランデー入りのチョコレート食べた時お兄ちゃんにもぐぉ!」
チノはモカにあの時の事を聞かれたくなくココアの口にサンドイッチを押し込んでいた。
昼食が終え少し休憩した後、ボートに乗って競争することになりくじ引きの結果、俺はモカと一緒のボートに乗ることになった。ちなみに1位の組には何でも1つ願いを言えるルールになった。....この嫌な予感が当たらないことを願いたい。
「リョーマ君と一緒になれて嬉しいな♪」
「頼むからここでハグはするなよ。落ちたらずぶ濡れだからな。」
「わかってるよ。」
モカなら本当にしかねないから気が抜けない。
「お姉ちゃん!今回は絶対に負けないからね!」
「ココアは勝ったら何をお願いするのかな?」
「お兄ちゃんにいっぱいハグしてもらうんだ!」
ココアは普段よりとても気合が入っていた。一緒に乗っていたチノはやれやれといった表情だった。
「リョーマ君は1位になれたら何をお願いするの?」
「う〜ん、まだ決めてないな。その時になったら決めるよ。モカは何をお願いするの?」
「私は秘密!........フフフ。」
俺は一瞬2日前と同じ寒気を感じた。........気のせいか?
「よーし!全力でいくよー!」
モカはそう言って全力で漕ぎ始めた。ボートが左右に揺れ何回か落ちそうになり、体勢を保つので精一杯だった。
「おいモカ!揺れてる揺れてる!もうちょっとゆっくり!」
「勝つためには出し惜しみしないよ!」
だからって少しは考えてもらいたいものだ。しかしそのおかげか他のみんなよりかなり差が出来ていた。
「あ!このままじゃ負けちゃう!負けたらお兄ちゃんとハグできない!そんなのヤダー!」
そこまで俺とハグしたいのか、ココアはそう叫びながら全力でボートを漕いでいた。そのせいでチノの頭に乗っていたティッピーが湖に落ちてしまった。チノがすぐに拾い上げたが、ずぶ濡れになってしまい、ぴょんぴょんと跳ねながら怒っていた。
「やったー!私たちが1位だね!」
「まあな、ほとんどモカが漕いでたからモカのおかげだな。」
競争の結果俺たちの組みが1位だった。他のみんなは1位になれなかったけど楽しかったから悔しそうな感じはなかった。ただ1人を除くと、ココアは絶望してしまったかのように落ち込んでいた。
「なあココア、そんなに落ち込まなくてもいいだろ?」
「だって......だってお兄ちゃんとハグできないんだもん!お姉ちゃんにも勝てなかった!うわーーん!!」
ココアが泣いてしまった。高校生になったのにこんなことで泣くなよ。見ていられなかったので俺はココアにハグしてあげた。
「え?」
「まったく、こんなことで泣くなよ。いつでもハグできるんだから。」
ココアはすっかり泣き止み、俺としばらくハグをしていた。ハグが終わった後モカは俺に近づいてきた。
「じゃあ私のお願い聞いてもらおうかな?」
「.......なんで俺を見る?」
もう嫌な予感しかしない。だって俺の危険センサーが反応しているんだから。
「ハグさせて!」
そう言ってモカは俺の許可なくいきなり抱きついてきた。
「おい!俺まだ許可してないんだけど!」
「私のおかげで勝てたんだから許可なんか必要ないよ!モフモフ1時間だー!」
「や、やめろ!チノ!助けてくれ!」
「........私はティッピーを乾かさないといけないので無理です。耐えてください。」
俺が今朝やったことをそっくりそのまま返された。チノは仕返しが出来てスッキリしたみたいな顔だった。
「リョーマ君!モフモフ1時間いっくよー!」
「やめろぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」
これが因果応報というやつか。モカのハグが終わった後、チノを抱きしめながら誠意を込めて再び謝った。
就寝前、俺とモカはコーヒーを飲みながらゆっくりとくつろいでいた。
「モカ、明日で帰っちゃうのか?」
「うん、楽しいことがあるとあっという間に時間が過ぎちゃうね。」
モカはどこか寂しそうな表情だったので最後に何か出来ないかと考えた後、1つの名案が思い浮かんだ。しかしこれにはみんなの協力が必要だ。明日みんなに頼んでみよう。
「じゃあリョーマ君、今日も一緒に寝よ?」
「ここに来てからずっと俺と一緒に寝てるよな。」
「だってリョーマ君といると落ち着くし、1番ハグのし甲斐があるんだもん!」
「ちょっと待て!今日ハグしながら寝るつもりか?」
俺はモカに聞くと当然と言わんばかりの表情で頷いていた。
「別にハグしながら寝なくてもいいだろ?」
「だって一緒に寝れるの今日が最後だから。」
「はぁ〜しょうがないな。今日が最後だもんな。わかった、じゃあハグしながら寝てもいいよ。」
モカは喜びながら抱きついてきた。寝る時、モカが俺に抱きつきながら眠ったが、胸の感触があることをすっかり忘れてしまっていたのでほとんど眠れずに朝を迎えた。........寝不足だ。
To be continued
今日はここで終わります。
次回でモカ回は多分終わります。
モカって意外と書きやすいですね。