兄というのは苦労するが、やり甲斐はある   作:P&D

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どうもP&Dです。
従兄弟がまだ小さい頃、僕が帰ろうとすると帰らないで欲しいと駄々をこねられたことがありました。
あの頃は可愛かったな〜。


-23話- お別れは笑顔で!

早朝、今日はモカが実家へ帰ってしまう日だ。そういうわけで今日はモカのためにサプライズパーティーを開こうと考え、ココア達には俺がモカを外へ連れ出している間に準備をするという手筈になっている。

 

「いい!?お姉ちゃん!絶対にこの部屋に入らないで!」

 

「え!?どうしたのココア!?私、何かした?」

 

「いいから!絶対に入らないで!」

 

ココアはそう言ってドアをバタンと思いっきり閉めてしまった。一応芝居なんだが傍から見たら姉妹喧嘩に見えなくもなかった。

 

「リョーマ君!ココアがぁぁぁ!ココアがぁぁぁ!」

 

モカはそのまま泣き崩れてしまった。ココアの方は芝居なのだとわかっている俺からしたらなんて声をかけたらいいのかわからなかった。

 

「えっと、とりあえず泣き止みなよ。」

 

「あ゛ん゛な゛に゛か゛わ゛い゛い゛コ゛コ゛ア゛が怒鳴って゛、う゛え゛ぇぇぇん。」

 

ど、どうしたらいいんだこれ!?とにかく一旦外に出ないとこのままじゃココア達がパーティーの準備ができない。

 

「モカ、気分転換に外に出よう?.....そうだ!甘兎に行こう!」

 

「ほ、.....うっ.....ほんとに?」

 

「ああ、ほら早く行こう?」

 

「うん.....」

 

とても姉とは思えない状態のモカを連れ、甘兎庵に向かうことにした。道中、ずっと溢れ出す涙を拭いながら歩くモカの隣を歩いていると周りからの視線がものすごく集中し、いつも歩き慣れてる道がかなり遠く感じた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「リョーマ君いらっしゃい!ってモカさんどうしたの!?」

 

甘兎庵に入るとチヤが出迎えてくれたが、モカの泣いている姿に驚きおろおろしていた。とりあえず席に座らせてもらい、モカを落ち着かせることに専念することにした。

 

「そ、そうだったんですか。ココアちゃん何かあったのかしら?」

 

「絶対私のこと嫌いになったんだよ!ココアぁぁぁ!」

 

モカ以外今日のサプライズパーティーのことは知っていたのでやはりチヤもモカの対応に困っていた。

 

「ココアがそんな簡単にモカのこと嫌いになるわけないだろ?」

 

「そうですよ!ココアちゃんはモカさんのこと大好きなはずですよ!」

 

「でもあんなに怒鳴ってたんだよ!嫌いになった以外にないよ!」

 

どうやらココアの怒鳴りが相当効いているみたいだ。これは少し骨が折れそうだな。

 

「小さい頃からずっと一緒にいたんだろ?モカはココアにとって理想のお姉ちゃんだから大丈夫だよ。」

 

「そう.....なのかな?」

 

少しモカが落ち着いてきた。このままいけばなんとかなりそうだ。

 

「そうだよね、ずっと一緒にいたんだもん、嫌いになるわけないよね!」

 

「そうだよ。あのココアがモカを嫌うわけないだろ?」

 

「うん、なんだが元気が出てきたよ。ごめんね心配かけて、チヤちゃん何か飲み物くれるかな?」

 

「わかりました。ちょっと待っててくださいね。」

 

チヤはそのまま飲み物を取りに行った。モカもだいぶ落ち着いたようで良かった。

 

「でもなんでココア、あんなに怒ってたのかな?」

 

「さ、さあな。今は気にしなくていいんじゃないか?今はゆっくりしよう。」

 

「お待たせしました。アイスココアです。」

 

モカと話しているとチヤが飲み物を持ってきてくれた。モカはアイスココアを手に取ると、さっきまで明るかった笑顔が急に無くなり出した。

 

「.....冷え冷え........今のあの子にそっくり......うっ.......ひぐ........うぅ......ココアぁぁぁ........コ〝コ〝ア〝ぁぁぁぁぁ!」

 

アイスココアを見たモカは再び大泣きしてしまった。

 

「ちょっとチヤ!なんでよりによってアイスココア!?」

 

「だって少し暑いから冷えたものがいいかなって。」

 

「冷えたお茶とかあっただろ?モカ、そんなに泣かないでくれ。」

 

「う〝わ〝ぁぁぁぁぁん〝!!」

 

振り出しに戻ってしまった!あとちょっとで元に戻りそうだったのに!

 

「チヤ〜、先輩いますか?.....ってモカさん!?なんでそんなに泣いてるんですか!?」

 

シャロも同様モカの姿に驚いていた。訳を説明してあげるとすぐに納得し、モカを再び落ち着かせるのに協力してくれた。

 

「モカさん、これを飲んでください。心が落ち着くハーブティーです。」

 

「うん......ありがと。」

 

シャロはモカにハーブティーを淹れ、モカはそのままハーブティーを飲み始めた。しかし魂の抜け殻みたいな状態でまるでロボットがハーブティーを飲んでいるようだった。

 

「モ、モカさん!元気出してください!」

 

「ココアは私のこと嫌いになったんだよ......私はもうあの子のお姉ちゃんじゃなくなったんだよ......あの子にはリョーマ君がいればいいんだよ。」

 

シャロは必死でモカを元気づけようとしているが、モカは聞く耳を持たず、ずっと独り言を喋っていた。

 

「.....重症だなこれ。」

 

「そうね、ココアちゃんの方は大丈夫かしら?」

 

そんな感じでモカを元気づけながらココアからのメールを待っていると、ちょうど今準備が終わったというメールが届いた。

 

「モカ、そろそろラビットハウスに戻ろう?」

 

「でも、私ココアに嫌われちゃったのに戻っても絶対口聞いてくれないよ。」

 

モカは、すっかり嫌われてしまったと思い込んでしまい、ラビットハウスに戻るのをためらっていた。

 

「大丈夫、絶対に嫌われてないから。」

 

俺たちはモカの手を引きラビットハウスへ戻ることにした。相変わらずモカはココアに口を聞いてくれないんじゃないか、無視されるんじゃないかと不安がっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

ラビットハウスに着く直前、ココアに準備は大丈夫かとメールをするといつでもOKと返してきた。

 

「よし、入るぞ。」

 

店内に入ると同時にクラッカーの音が盛大に鳴り、モカは何が起きたのかわからなかった。

 

「え!?何?」

 

「お姉ちゃんへのサプライズパーティーだよ!」

 

「リョーマ君これって。」

 

「モカへのサプライズパーティーだ。モカを甘兎に連れている間にココアたちが準備をしていたんだよ。」

 

「黙っててごめんなさいモカさん。でも泣きながらうちに来た時は本当にびっくりしたわ。」

 

「ほんとですよ。先輩にもう少しで準備が終わるのを伝えようとした時は何事かと思いましたよ。」

 

モカに説明してあげると心の底からホッとした表情だった。

 

「お姉ちゃん!私たちからのサプライズ驚いてくれた?」

 

「ココアぁぁぁぁ!!」

 

「ぐぇ!!ぐるじい!ギブギブギブギブギブ!!!」

 

モカはそのまま勢いよくココアを抱きしめていた。だがモカは息が出来なくなってしまうくらいの強さで抱きしめており、ココアがとても苦しそうだった。

 

「私はあなたに嫌われたんじゃないかとすっごい不安だったんだから!」

 

「お姉ちゃんわかったから離して!苦しい!!」

 

しばらくモカはココアを抱きしめていたが、だんだんココアの顔色が悪くなってきていたので慌てて止めに入り、気を取り直してサプライズパーティーを開始した。

 

「みんな!今日はありがとう!」

 

「喜んでくれて何よりだ。」

 

「お兄ちゃんのおかげだね!」

 

「え!?これリョーマ君が考えたの?」

 

「まあな、今日でモカが帰っちゃうから何かサプライズしたいなと思って。」

 

俺がそう言うとモカは涙目になり、俺の所へ駆け寄ってきた。

 

「リョーマ君ありがとう!流石私の弟だよ!」

 

「ちょっといきなり抱きつくな!ていうか弟ってなんだ!?」

 

「冗談冗談♪リョーマ君は私のはt........っと何でもない!」

 

モカは何か言いそうになったが寸前で誤魔化していた。

 

「よーし!お姉ちゃんへのサプライズパーティー思いっきり楽しむよー!」

 

モカへのサプライズパーティーは夕方まで続いた。パーティーの最中、時折モカは寂しそうな表情をしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

夕暮れ時、俺とココアとチノはモカを見送るために駅まで来ていた。

 

「色々とありがとう!本当に楽しかったよ!」

 

「うん!私もお姉ちゃんと一緒にいれて楽しかったよ!」

 

「モカさん、またいつでも遊びに来てください!」

 

「うん!ありがとうチノちゃん!リョーマ君、ココアのことお願いね。」

 

「ああ、任せてくれ。また補習ばかりになったら目一杯特訓させるから。」

 

それを聞いたココアは顔は笑顔のままだったが体がガタガタと震えていた。モカと別れの挨拶をしていると、電車の出発の合図が鳴り出した。

 

「じゃあ私そろそろ行くね。........あ!そうだ!リョーマ君ちょっとこっちに来て。」

 

電車に乗ろうとした瞬間、モカは振り返り俺に手招きをしてきた。俺はモカに近づくと腕を思いっきり引かれ、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

頬にキスをされた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「な!?何を!?」

 

「えへへ////お礼だよ////」

 

俺は何が起きたのかわからなくココアは、はわわわとした表情でチノは顔を赤くして顔を覆い指の隙間からチラッと覗いていた。

 

「じゃあまたね////」

 

モカはそう言って電車に乗りそのまま出発して行った。

 

「お兄ちゃん!」

 

「リョーマさん!」

 

「は、はい!何でしょう!?」

 

俺は後ろを振り向くと2人とも頬を膨らませていた。

 

「お兄ちゃん!なに鼻の下伸ばしてんの?」

 

「いや伸ばしてない!」

 

「嘘です!リョーマさんすごいニヤニヤしてました!」

 

「ニヤニヤもしてないって!」

 

俺は駅でしばらくココアとチノに問い詰められていた、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方出発した電車内では。

 

(ココアもリョーマ君も元気そうで良かった。)

 

モカは木組みの街での出来事を思い返していた。

 

(リョーマ君この街に来てから、楽しく過ごせていて安心したよ。引っ越す前はどこか寂しそうな所があったからね。余程この街が忘れられなかったんだね。........できればもう少し一緒にいたかったな。)

 

モカはそう思いながら窓に映る景色を眺めていた。

 

(また会おうね........

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私の初恋の人♪)

 

 

To be continued




今回はここで終わります。
どうでもいい事ですけど、この前大量の蜂に追いかけられる夢を見ました。
絶対に正夢になってほしくないです。
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