皆さんはサンタさんを何歳まで信じてましたか?
僕は中学2年生まで信じてました(ガチです)。
今日は聖なる夜、クリスマスだ。ということで今日はみんなで集まってクリスマスパーティーをすることになり、俺とチノとココアはその買い出しに行っていた。
「さてと、クリスマスパーティーには何を作ろうかな?」
そう言いながら考えていると、ココアがすぐに反応してきた。
「だったらお兄ちゃん、パンケーキ作って!クリスマスなんだしいいでしょ?」
「お前はパン類が好きだなほんとうに。」
ココアの要望にどうしようか考えているとチノも反応してきた。
「リョーマさん!パンケーキじゃなくてハンバーグ作ってください!」
チノがそう言うとココアがチノに対抗し始めた。
「何言ってるのチノちゃん!ハンバーグはこの前作ってくれたでしょ!?今日はクリスマスなんだからパンケーキ!」
「ココアさんこそ何言ってるんですか!クリスマスだからこそハンバーグなんです!パンケーキはおやつじゃないですか!」
2人はクリスマスだからと言っているが、結局自分の好物が食べたいだけだなこれは。ココアはパンケーキと、チノはハンバーグとずっと言い合っていたので1つ提案をすることにした。
「2人とも、ちゃんと両方とも作るから。パンケーキは食後のデザートにしよう?それでいいだろ?」
「う〜ん......うん!それだったら大丈夫だよ!」
「私もそれなら大丈夫です。」
どうやら2人とも納得してくれたようだ。娘2人の対応をする母親ってこんな気持ちなのかな?
「あ!お兄ちゃんサンタさんだよ!」
ココアの指を差す方を見るとサンタの衣装を着て、仕事をしている人がいた。
「サンタか......2人はクリスマスプレゼント何がいい?」
俺が2人に聞くと、チノは考えだしたが、ココアは目をキラキラしながら言ってきた。
「私、お兄ちゃん1日モフモフ券が欲しい!」
「........よしわかった!1ヶ月文系特訓券だな。じゃあ明日から始めるか!」
俺が少し意地悪して言うと、ココアは体を震え出した。
「ち、違うよ!お兄ちゃん1日モフモフ券だよ!クリスマスプレゼントなんだからいいでしよ!?」
「冗談だよ。そうだな、クリスマスだから特別だぞ。」
「やったー!お兄ちゃんありがとう!」
ココアはジャンプしながら喜んでいた。いつも思うがココアの精神年齢って低いんじゃないか?
「チノは何がいい?」
「えっと私は.......」
「できる範囲なら何でも言っていいよ。」
「できる範囲なら......ですか。」
チノはすこし考えた後、口を開いた。
「それじゃ、えっと........お....お。」
「『お』何?」
「お.......おn.......や、やっぱりもうちょっと考えます////」
チノは顔を赤くし、『お』という言葉だけ発し、何も言わなくなった。
「まあまだ時間はいっぱいあるしゆっくり考えればいいよ。」
「わかりました////」
俺たちはそのままスーパーに向かい買い出しを行った。
買い出しを終えた俺たちはラビットハウスへ戻り、パーティーの準備に取り掛かった。
「ココア、リゼたちはあとどのくらいで来る?」
「10分くらいだよ。大丈夫?手伝うよ。」
「大丈夫。ココアは食器を並べておいて。」
俺はそう言ってハンバーグを作っていると、チノがキッチンへ入ってきた。ハンバーグが目に入るとチノはキラキラした目でハンバーグに釘付けになり、今にも食べたそうな顔だった。
「リョーマさん!それハンバーグですか!?」
「そうだよ。いっぱい作るから楽しみにしててね。」
俺は味付けを足すために調味料を取りに行った。
「美味しそうですね!..........。」
「チノ、つまみ食いは良くないぞ。」
俺はチノがこっそりとつまみ食いをしようとするところを見逃さなかった。
「つ、つまみ食いなんてしてないですよ////」
そうは言っていたがさっきからチノの目線がチラチラとハンバーグに向いている。
「仕方ないな、ほらチノ、あ〜ん。」
俺はハンバーグを一口サイズに切りチノに食べさせようとした。
「え?いいんですか?」
「今日はクリスマスだから特別だ。そのかわりみんなには内緒だぞ!」
「ありがとうございます!あ〜ん♪」
チノは嬉しそうにハンバーグを頬張った。とても幸せそうな顔でこっちも嬉しくなってくる。
「それじゃ私、ココアさんのお手伝いに行ってきます!」
ハンバーグを食べれたからなのか、キッチンに来る前よりすごいやる気に満ち溢れたような感じだった。
「こんばんは!」
準備が終わりそうになった頃リゼ達がやってきた。
「来たか。あれ?マヤとメグは?」
リゼ達の方を見るとマヤとメグだけが見当たらなかった。
「え?後ろにいるぞ。」
俺は慌てて振り向くと、いつのまにか俺の背後にいた。
「兄貴!こんばんは!」
「お兄さん久しぶり〜!」
2人は嬉しそうに俺に抱きついてきた。俺はそのまま2人の頭を撫でると顔がすごく緩んでいた。
「改めて見るとリョーマ君って頼れるお兄ちゃんって感じがするわね。」
「こういう時の先輩ってこれぞ兄って感じがします!」
「そ、そうか///」
面と向かって言われるとなんだか照れ臭いな。まあ、マヤ達が喜んでくれてるならそれでいいか。
「じゃあ準備は出来たし、早速パーティー始めるか!」
全員集合したので俺たちはパーティーを始めることにした。
「兄貴の作ったハンバーグおいしそう!」
「お兄さんの作ったハンバーグおいしいもんね!」
「はい!今日のリョーマさんが作ったハンバーグはとてもおいしいですよ!」
するとマヤは疑問に思ったような顔をし始めた。
「チノ、なんで兄貴が今日作ったハンバーグがおいしいって知ってるの?」
すると口を滑らしてしまったことに気づいたチノはハッとし、慌てて口を押さえた。
「あ!さてはチノ、兄貴のハンバーグをつまみ食いしたな!」
「チノちゃんずるいよ!」
「つまみ食いなんてしてないです!」
チノはしばらくの間2人に問い詰められていた。内緒だったのに速攻でバレちゃったな。
パーティーが終盤になってきた頃、俺は食後のデザートであるパンケーキを作り始めた。生地を焼こうとした時マヤとメグがやってきた。
「兄貴!それパンケーキ?」
「甘い香りがして美味しそう!」
「今日はたくさん作るから楽しみにしてて。」
「なあ兄貴、私たちにちょっとだけ食べさせて!」
「え?今?」
「うん!だってチノだけつまみ食いなんてずるいもん!」
俺は少し迷ったが結局作ることになった。1枚の拳くらいの小さなパンケーキを作り2人に差し出すととても嬉しそうだった。
「お兄さんありがとう!」
「おー!甘くて美味しい!」
「チノには秘密な。バレたらチノにずるいって言われそうだし。」
「リョーマさん!パンケーキできそうですか?」
「「「あ........」」」
キッチンの入り口の方を見るとチノがやってきた。2人がパンケーキをつまみ食いをしてるところを見たチノは頬を膨らませていた。
「2人だけつまみ食いなんてずるいです!」
「いいじゃん!チノだってハンバーグつまみ食いしてたじゃん!」
「うっ!?そ、それとこれは別です!私にも食べさせてください!」
3人はしばらく言い合っていたが、チノにもパンケーキを作ることになった。悪い行いはすぐにバレるということか。
「よしみんな!パンケーキできたぞ!」
完成したパンケーキをココア達の所へ持っていくと、みんなパンケーキに釘付けだった。
「美味しそー!お兄ちゃん早く食べよ!」
「そんなに慌てるな。みんなの準備ができてからだ。」
全員が食べる準備が整うと、食後のデザートが始まった。
「このパンケーキ美味しいな!シャロも食べてみろよ!」
「美味しい!私の大好きな甘さです!」
「ほんとうに美味しいわね!ねえリョーマ君!甘兎で和菓子作ってみない?」
ココア達の口にも合ったみたいだ。パーティーであんなに食べたのに食べる速度は全く衰えていなかった。........パンケーキ足りるよねこれ?
「お兄ちゃんパンケーキ食べさせて!」
「お前は高校1年生だろ?もう自分で食べろよ。」
「今日はクリスマスだからいいの!早く早く。」
クリスマスだからということをいいことに今日はめちゃくちゃ甘えてくるな。
「お兄さん!私にも食べさせて!」
メグが言うと続けざまにマヤもチノを食べさせて欲しいと言ってきた。結局俺はココア達にパンケーキを食べさせることになった。でも、美味しそうにパンケーキを食べてくれるから作り甲斐があるな。
パンケーキを食べ終わりパーティーが終わったので俺はココアにクリスマスプレゼントを渡すことにした。
「はいココア。お前が言ってたモフモフ券だぞ。」
俺はココアに1日モフモフ券を渡した。即席で作ったので見栄えが良いとはとても言えないが、ココアはみんなに見せながら大喜びだった。
「お兄ちゃんありがとう!」
「おっと!いきなり抱きついて早速その券使うのか?」
「ううん、これは楽しみにとっておく!期限書いてないしいつでもいいでしょ?」
..........あ!期限書くの忘れてた!まあココアがこんなに喜んでくれてるし無期限でいいか。
「あの、リョーマさん。」
後ろを振り向くと少し不安そうなチノがいた。
「どうしたチノ?」
「あの、私クリスマスプレゼント決めました!」
「お!決まったか!チノは何がいいんだ?」
「えっと、できる範囲ならなんでもいいんですよね?」
「もちろん!何がいい?」
「えっと......その......リョーマさん!」
「ん?」
「あの........私を........
私を......リョーマさんの妹にしてください!!!」
「「「「「...............え?」」」」」
一瞬でその場が沈黙になったのは言うまでもない。
To be continued
今回はここで終わります。
1度昼夜逆転になると元に戻すのに苦労しますね。
最近は電車内でよく寝てしまいます。