兄というのは苦労するが、やり甲斐はある   作:P&D

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どうもP&Dです。
最近くしゃみが止まりません。
風邪ひきそう.......。


-34話- 久しぶりに実家に帰ろう!

「2人とも、できたぞ。」

 

「やったー!今日はハンバーグだ!」

 

「わぁぁ!すごく美味しそうです!」

 

仕事が終わったある日の夕食、ココアとチノのリクエストでハンバーグを作ることになった。完成したハンバーグを2人に見せると早く食べたそうにハンバーグを見つめていた。

 

「さて早く食べようか。」

 

「「いただきます!」」

 

2人は同時に元気よく言っていた。2人は他のおかずには目もくれず真っ先にハンバーグを食べていた。他のおかずから『なんで俺たちのことを無視するんだ!』みたいなのが聞こえたような聞こえなかったような気がした。

 

「ほらチノ、口にケチャップついてるぞ。」

 

俺は口についてしまったケチャップを拭いてあげるとすごい恥ずかしそうな表情だった。なんだか父親が幼い娘の食事の面倒を見てあげているような感覚だった。

 

「チノちゃんってばお茶目さんだね!」

 

「う、うるさいです///そういうココアさんこそケチャップついてるじゃないですか!」

 

「え!?ほんとだ!」

 

俺はやれやれと思いながら夕食を続けた。ハンバーグと一緒にそれぞれ2人の苦手なトマトとセロリを添えていたが案の定食べようとする気配は全く無かった。だが実はハンバーグにはトマトとセロリを混ぜていたが2人は気づく素振りが無く1つ収穫ができたので良しとし、2人に食べてくれとせがまれたトマトとセロリを食べてあげた。

 

 

 

 

 

「お兄ちゃん!お姉ちゃんからまたお手紙だよ!」

 

就寝時、ココアが手紙を持って元気よく入って来た。また小さいメモ用紙の手紙が入ってなければいいが。俺はそう思いながら少し警戒して手紙を開けた。

 

「1枚だけか、大丈夫そうだな。」

 

「ん?何が?」

 

「い、いや!何でもない!読んでみようか。」

 

 

 

 

ココアへ

 

たまにはうちに帰ってきなさい。お母さんが寂しがってたよ!(あと私も!)

リョーマ君に我儘ばかり言って迷惑かけないようにするんだよ!それに前にリョーマ君から聞いたよ、最近補習ばかりなんだってね!しばらくリョーマ君に特訓してもらいなさい!

 

それとリョーマ君へ

 

あまりココアを甘やかさないようにね。

なかなか言うこと聞かない時は遠慮はしなくていいからどんどん特訓してあげて。

多分何かご褒美をあげると喜ぶだろうから、もしココアが頑張ったら目一杯甘えさせてあげてね!

頑張って立派なお兄ちゃんになってね!

すごく料理も上手になっててお姉ちゃんはとても嬉しかったよ!

機会があったらココアと一緒にうちに遊びに来てね!

 

 

 

 

「.......。」

 

「......おいココア、どこへ行く?」

 

俺はこっそりと部屋から逃げようとするココアに声をかけながら腕を掴むと、ビクッと体を震わせていた。そしてココアは恐る恐るこっちを向き少し青ざめた表情だった。

 

「えっと....そろそろ寝る時間だから早く寝ないと。夜更かしは体に悪いからね!だからお兄ちゃんも寝よ?」

 

「いつも夜更かししてるお前がそんなこと言って通用すると思うか?今日はその夜更かしの時間を勉強の時間に使おう、ほら椅子に座って。」

 

「ヤダーーー!もう今日は寝る!夜更かしはダメ!」

 

「こういう時だけ真面目になるな!さあ今から特訓だ!」

 

「ヤダーーー!チノちゃん助けてー!」

 

「ココアさんどうかしたんですか!?」

 

ココアが叫ぶと、チノが血相を変えた表情で慌てて入ってきた。

 

「チノちゃん助けて!お兄ちゃんに特訓されちゃう!」

 

「.........お兄ちゃん、ココアさんに思いっきり特訓してあげてください。心配した私がバカでした。」

 

チノは呆れた様子で部屋から去っていった。俺はそのままココアを椅子に座らせ特訓を開始した。最初は泣きべそをかきながらだったが、ハグをしてあげることを条件にしてあげるとちょっと嬉しそうな顔で1時間ほどだけ勉強をした。

 

 

 

 

 

 

 

数日後、俺とココアはモカが寂しそうにしているということでココアの実家へ行くことになった。準備は完璧でいつでも出発することはできるのだが1つ問題が発生している。それは.......

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「嫌です!お兄ちゃん行かないでください!」

 

「ごめんなチノ、でもそろそろ実家の方に顔を出さないと。」

 

「ココアさんだけ行けばいいです!お兄ちゃんはここにいてください!」

 

只今絶賛チノに俺がココアの実家に行くことをめちゃくちゃ反対されている。今にも泣きだしそうな顔で俺にしがみつきながら反対しておりどうしたらいいのか俺は途方に暮れていた。

 

「おいチノ!リョーマが困ってるだろ。たまには実家に帰らせてやれよ。それに最近のチノはリョーマにベッタリしすぎだ!」

 

「ヤダ!ヤダヤダヤダ!お兄ちゃんと一緒にいたいです!離してください!」

 

リゼはチノを羽交い締めで俺から引き離した。それでもチノは諦めず足をバタつかせながら全力で抵抗していた。

 

「たった1週間だけだろ?少しくらい我慢しろよ!」

 

「嫌です!1週間も会えないなんてもう嫌なんです!お兄ちゃんが修学旅行で1週間も会えなかった時、本当に辛かったんです!もうあんなの嫌です!」

 

俺が留守中の時のことを思い出したのか目尻に少し涙が溜まっていた。一緒にいてあげたいけど流石に何ヶ月も帰らないわけにもいかない。

 

「チノがあそこまで駄々をこねるなんて。」

 

「あはは.......お兄ちゃんが修学旅行でいなかった時はもっとすごかったんだよ。仕事中もずっと死んだような目をしてて、私が代わりにモフモフしてあげようとしたらものすごい力で突き放されて『お兄ちゃんじゃないと嫌です!」って言われたもん。」

 

「それは.......大変だったな。」

 

俺はココアが可哀想だと思い、頭を撫でてあげた。ココアは嬉しそうに微笑んでいたが、羽交い締めされていたチノはそれを見て再び暴れ出し、リゼが必死に止めていた。

 

「リョーマ君!」

 

「せんぱーい!」

 

声のする方を見るとチヤとシャロが見送りに来てくれた。ココアは嬉しそうにチヤと手を取り合っていた。

 

「ココアちゃん!向こうに行っても元気でね!」

 

「たまには連絡しなさいよね!」

 

「うん!みんなのこと絶対に忘れないよ!」

 

なんだか周りから見たら転校するって勘違いされそうなやりとりだった。そしてココアとチヤは涙を流しながら抱き締めあっていた。俺はたった1週間なのに大袈裟だなと思いながら溜息をついた。ちなみにそばにいたシャロも溜息をついていた。

 

「ココア、たった1週間なんだからなにも泣かなくても。」

 

「う゛わ゛あ゛あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ん゛!」

 

ダメだ、しばらく泣きやまないなこれ。周りの人たちは完全に転校だと思い始めて同情してるぞ。

 

「兄貴ー!」

 

「はあ....はあ....な、なんとか間に合ったね!」

 

駅の入り口を見るとマヤとメグも見送りに来てくれた。2人はこっちに来ると早速俺に抱きついてきた。

 

「兄貴!本当に行っちゃうのか?」

 

「お兄さん!いつ帰ってこれるの?」

 

「1週間だけだからすぐ帰ってくるよ。それまでいい子にな。」

 

俺は2人の頭を撫でてあげた。見たら再び暴れるであろうチノに見えないようにいまだに泣きながら抱きしめ合ってるココアとチヤを盾にしながら。

 

「じゃあさ兄貴!1週間分のハグしてくれ!」

 

「私もしてほしいー!ねえねえいいでしょ?」

 

2人は不安そうな目で見てきた。よほど寂しいのだろう、俺はいつもより強く2人を抱きしめてあげた。

 

「お兄ちゃん!最後にハg......マヤさんメグさん!何してるんですか!ずるいです!」

 

ようやくリゼから解放されたチノは俺の所に駆け寄ってくると俺に2人が抱きしめられてるのを見てプンスカと怒り2人の間に割って入ってきた。

 

「あ!チノ!割って入ってくるなんてずるいぞ!」

 

「そうだよ!チノちゃんはいつも家でハグしてくれてるでしょ!」

 

「関係ないです!お兄ちゃん私にもハグしてください!」

 

3人ともハグして欲しさに言い合いになっていた。俺が1人ずつハグしてあげるというと3人とも大喜びになりあっさりと解決した。

 

「さてと、そろそろ行くか。チノ、これ渡しておくよ。」

 

俺は前にチノと一緒に買ったコーヒーカップのバッジを渡した。

 

「これを俺の代わりにして1週間良い子にしてて待ってて。」

 

「良いんですか?お兄ちゃんありがとうございます!」

 

俺はそのまま頭を撫でてあげると何故かココアが怒り出し、チノがいつも大事にしているウサギの人形をチノに手渡した。

 

「チノちゃん!この人形を私だと思って良い子で待っててね!私がいなくて寂しいと思うけどお留守番しててね!」

 

「この人形とバッジをお兄ちゃんだと思って良い子で待ってます!だからお兄ちゃん帰ってきたらいっぱいハグしてください!」

 

「ちょっと待ってチノちゃんその人形は私だよ!お兄ちゃんじゃないよ!」

 

「ココアさんは頭の中に入れておきます。なので何もなくて大丈夫です。」

 

「む〜〜!お兄ちゃんのバカ!」

 

「なんで!?」

 

ココアは怒って俺を叩き、みんなからは相変わらず兄妹喧嘩だなみたいな目で見られた。見てないで止めてくれよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ!お兄ちゃんもう電車出発しちゃうよ!」

 

駅から出発のアナウンスが聞こえる、そろそろ出発の時間だ。俺たちはみんなに挨拶を交わし急いで電車に乗り、電車が動き出すと俺たちは電車の窓を開けみんなに向かって手を振った。みんな寂しそうにしていたが中でもチノが一番寂しそうにしていた。

 

「お母さんに会うの久しぶりだね!」

 

「そうだな、おばさん元気にしてるかな?」

 

「ねえお兄ちゃん!頭撫でて!」

 

突然ココアが頭を近づけてきた。頭を撫でてあげるとココアそのまま俺に抱きついてきた。

 

「どうしたココア、なんだかやけに甘えん坊だな。」

 

「だっていつもチノちゃんに邪魔されるから、全然ハグ出来ないんだもん!だから実家にいる間いっぱいお兄ちゃんに甘える!」

 

ココアは頭を撫でるのとハグだけでは飽き足らず頬ずりまでしてきた。よっぽど甘えたかったんだろうな。

 

「じゃあ駅に着くまではハグしてあげるよ。」

 

「え!?いいの?やったー!」

 

ココアは大喜びでハグを続けたが10分ほど続けているといつの間にか眠ってしまっていた。夢に中でもハグをしてるのか眠りながらハグをされた。到着までまだ数時間あったので俺はココアを抱きしめながら駅に着くまで眠りについた。

 

 

To be continued




今回はここで終わります。
実はモカからの手紙の中にちょっとした秘密が隠されています。
ヒントは『それとリョーマ君へ』の後の文に隠されています。
わかるかな?
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