Twenty wish 作:眠気の小五郎
僕の名前は鈴木優。高校生だ。
普通に学校に行って友達と遊んだり勉強したりしているフツーの何処にでもいる人間。
そんな僕には趣味の1つとして、ほのぼのとしたゲームをプレイする、というものがある。
ほのぼの系のゲームのみしているのは、いくら架空の存在とはいえ命を奪うゲームはしたくなかったからだ。
けど、やっぱり戦うゲームもやってみたい…でも、ゲームキャラを傷つけたくない……。
そんな時、『Undertale』という誰も死ななくていいRPGを見つけたんだ。
戦闘とほのぼの、両方いいとこ取りできるこのゲームを始めて、かなり引き込まれた。
僕は【yuu】という名前でUndertaleをプレイしていた。
オメガフラウィーのセーブ機能を利用して攻撃してくるのには驚いたし、アズゴア戦では、リアル【決意】を抱いて木の棒で叩いた。
そしてなんやかんやでハッピーエンドにたどり着いた。まぁもちろん最初からやり直そうとしたけど、フラウィーの語りかけで一気にやる気がしぼんだよね。
で、近頃公式日本国版がリリースされるらしいど……プレイする気は無い。
公式版をプレイするってことは、非公式版のみんなを消してしまうということになる。
せっかくみんなと仲良くなって、フリスクが僕の手助け無しに生きられるようになったんだし。フラウィーもフリスクの幸せを奪わないでって頼んできたしね。
しょーがない。
公式版は気になるけど、キャラクターの幸せを取り上げてまでやりたいとは思わないしなぁ。
…………さて、気分切り替えて勉強でもしよっと。
(って、ノート切らしてたの忘れてた。
少しめんどくさいけど買い出しに行かないと…)
僕は家族にノートを買いに行く旨を告げ、家を出た。
……その、数時間後、居眠り運転の車に跳ねられて死んでしまうなんて思いもせずに。
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【side out】
鈴木優が死亡した少し後。
とある電脳空間にてUndertaleのキャラクターである【キャラ】【サンズ 】【フラウィー】が大勢集まっていた。
「ようやくこの日が来た」
そのうちの1人であるキャラが、大勢の自分たちに語りかける。
「まもなく、真新しいタイムラインが大量に形成されようとしている。そして、そのタイムライン達は、我々と同じく【player】のせいでぐちゃぐちゃに破壊されて弄ばれてしまうだろう」
全員が神妙な面持ちで頷き、中には過去を思い出したのか、涙を浮かべ『パピルス…』と呟く者もいた。
「だが、そうは行くものか。…新しいタイムラインに【player】達は浮かれ、油断している。……今こそ反撃の狼煙を上げるべきだ!奴らが犯してきた罪の数々を奴らにそのまま与える!このメンバーならそれができるはずだ!」
静かな歓声が電脳空間に響き渡る。
「LV20の私たちとソウルを6つ取り込んだオメガフラウィーたちがそれぞれの世界線に潜り込み【player】達に攻撃。サンズ達はサポートや移動を頼む。余裕があったら攻撃に参加してもいい。………今こそ、積年の恨みを晴らす時だ……皆、健闘を祈る!」
おう、や、うん!など多種多様な返事をしてそれぞれの世界線に移動しようとした、その時だった。
「ちょっと待って!」
1人のフラウィーが自分達を呼び止めたのだ。
その場の皆がそのフラウィーを振り返る。
この空間では全員に等しく平等に発言権があることを認められ、意見をすることは何らおかしく無いのだが……そのフラウィーは少し様子がおかしかった。
…それは何かというと……キャラとサンズがいない、ということである。
そしてもう1つ。
「ボクのところの【player】は何も悪い事なんかしていないんだ!」
この、衝撃発言である。
「…おい、そこのフラウィー。そりゃどういう事だ?」
大勢のサンズの内の1人がフラウィーに話しかける。
フラウィーは自分のところのplayerのことをぽつぽつと消え入るような声で話した。
「ボクのところのplayerは、ゲームヘッタクソで、何回も死んじゃうような弱っちい奴だけど…Nルート一回。TPルート一回でゲームをやめたんだ」
ざわざわ……と喧騒が電脳空間を満たす。
『そんなplayerがいんのか?』
『けど、嘘をついているようには見えないねぇ』
『でも、信じ難たいよ』
「嘘じゃ無い!その証拠に、ボクのところのキャラは成仏したし、サンズだってフリスク達と地上でしあわせに暮らしている!そもそもここにボクのところの2人がいないことが何よりの証拠だ!」
吐き出される思い。しかし、やはり簡単には信じてもらえないらしく、演説をしていたキャラがフラウィーに問いかけた。
「まあ、君がそこまでいうならそうなんだろうけど、ただ飽きただけってことはないかい?」
その問いにフラウィーは冷静に切り替えす。
「それこそないね。だって、本当に飽きたなら、ゲームを起動して、リセットするか悩みに悩み結局しない……を1週間に1回もしないでしょ」
電脳空間のザワつきがさらに広がった。
と、ここで、とあるサンズがフラウィーに当たり前の質問をする。
「お前さんのplayerの事はわかったが……結局お前さんは何を言いたいんだ?」
フラウィーは即座にこう答えた。
「彼を……【yuu】を僕らのタイムラインに引き込みたい」
《はぁ!?》
最早ざわざわ通り越して喧騒である。
「静粛に!皆落ち着いて!……で、そこのフラウィー。それはどういうことかな?」
それを演説キャラがなんとか宥め、フラウィーを問いただす。
「彼の
「協力ね……具体的には?」
フラウィーは緊張をほぐすかのように深呼吸をして、再び口を開いた。
「ボクのところのplayerに、他のplayerのソウルの力を使って救う力を……願いを叶える力を与えて、転生させたい」
【yuu】の運命やいかに……