Twenty wish   作:眠気の小五郎

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VSフリスク?

【ACT】*調べる

*フリスク?LV20 ATK99 DEF99

*playerのケツイをその身に宿す子供。

 

*ケツイの持ちようでステータスが上下する。会話が成立するとは思えない。

 

辛辣だね…。それにしても、レベルオブバイオレンスことLOVEが20もあるってことは、このフリスクは地下世界のモンスターを倒したってことなのかな。

 

……俄かに信じられない。だって、存在自体がMERCYのような善人のフリスクが、そんな恐っそろしいことをするなんて。

 

「……………」

【FIGHT】*Yuu

 

けど、まずはフリスクの攻撃を凌がなきゃ。

 

【!】

 

四角い画面の真ん中に【!】が出現。

ソウルを右に動かして攻撃を回避ッ!

 

"バキィィイッ!!"

 

僕の今までいた場所にはナイフ攻撃のエフェクトが現れ、画面にヒビをいれる。そこに留まっていたら、僕も同じ運命を辿っていたと思うと、ゾッとした。

 

【!】

 

フリスクはそんな僕には御構い無しに、間髪いれず今度は僕のいる右側に【!】が出てきた。今度は左斜め上へとソウルを移動させて再び回避。

 

【!】

 

安心したのもつかの間。今度は画面の上半分が【!】表示になっていて、慌てて下へと操作。

 

【!】が表示された所をナイフが横薙ぎに通っていく。

 

かなりギリギリだったけど、当たり判定ではなかったみたいで、ノーダメージで切り抜けることができた。

 

けど画面はバッキバキ。あと1ターンくらいしか持たないだろうね。

 

……さて、僕のターンだ。

 

*フリスク?は汗をかいている。

 

【FIGHT】【ACT】【ITEM】【MERCY】

 

とりあえず、今持っているアイテムを確認しよう。

何かあれば、この状況を突破する切り札になるかもしれないしね。

 

【ITEM】

*モンスターあめ *決意

*棒切れ *絆創膏

 

待て待て待て待て!モンスターあめはさっき拾ったし、棒切れや絆創膏は初期装備だからまだわかるよ?けど、持ち物に決意が混ざってんのは意味わからん。全然わからん!

 

だってこれゲームだったら、『無くならない全回復アイテム』を常に持ち歩いているってことじゃん。

 

しかもセーブできるから、難しい戦闘の攻略も、グッと楽になる。

 

「せめて【ACT】にあったならまだ納得できるんだけどね!」

 

なぜアイテム欄。

 

……まあ今考えても答えは出ないだろうし、この決意がどんな効果を及ぼすのか、試そう。

 

セーブ、出来るかな……?

 

【ITEM】*決意

 

*あなたは決意を抱いた。

*HPが全回復した。

 

*だが、決意が足りずセーブができなかった。

 

「ダメ…かぁ……」

 

薄々感づいてたけどね。だってフリスクの決意を上回ることなんて出来っこないし。

 

 

*フリスク?は決意を抱いたあなたを見て、苦しそうな表情を浮かべた。

 

 

……え?今のメッセージどういう…!

 

【FIGHT】*Yuu

 

……おっと、集中集中ッ!

 

「今度はどんな攻撃を仕掛けてくる?」

 

画面を食い入るように見つめ、何が起きても対応できるように右腕を構える。

 

【!】

 

すると、【!】がど真ん中に円状で現れた。

 

とりあえず左下にソウルを操作して、【!】から離れる。……僕が離れてから数瞬遅れてその【!】の場所からナイフが飛び出してきた。まるで花を咲かせるかのように。

 

けど、全部が一気に襲いかかってくる訳じゃなくて一個一個、刃の向く方角にまっすぐ飛び出しているんだ。

 

北から時計回りで飛び出していくんだけど、1つ出てから次が出るまでほんの少しインターバルがあるみたいで、その間を縫ってソウルを安全地帯へと導いた。

 

タイミングは測りやすく、割と避けやすい部類の攻撃で良かった……。

 

 

*フリスク?の汗の量が増えてきた。

 

 

……いやな予感がする。

 

このままだと、確実に良くない方向へ進む。

 

そんな確信が僕の中に生まれた。

 

(今は安全だし、良く考えよう)

 

【ACT】*考える

 

まず、メッセージウィンドウからわかる事を纏めてみよう。

 

*playerのケツイを宿している。

*決意を抱いたら苦しそうな表情を浮かべた。

*汗をかいている。

*ケツイの持ちようでステータスが上下する。

 

気になるのは大体この4つに分けられるかな。

 

……んーと、playerのケツイを宿すって書いてあったけれども、今は誰にも操作されてないよね?

 

寧ろ、この状況だと僕が操られる立場だし。

 

てことは、僕以外のplayerのケツイを宿っているってことかな?……あれ?そうなると、僕以外の()()がフリスクを操作しているって事になるのか?

 

うーん…。どっちが正しいのだろう?

 

まぁ、恐らく後者の可能性はあると思う。だって、ラスボス相手にも手を差し伸べたフリスクがモンスター達を手にかけるなんて有り得ないし。

 

まだ誰かに強制的にやらされた、といった方がしっくりくる。

 

………あ、でも、もう一つ可能性がある。

 

 

*playerのケツイをその身に宿す子供。

 

 

最初のACTではこのように紹介されていた。

 

実は、Undertaleには虐殺ルートなるものが存在する。流石に噂程度しか耳にしなかったけど、地下世界のモンスター全てを倒していく、という残酷なルート内容。

 

フリスクは偶然……いや、Undertaleは空前の大ヒットを記録したんだから、虐殺ルートを通ったplayerは数多く存在すると思う。

 

もしかしたら、今、Undertaleにplayerは僕以外いなくて、行き場のなくなったケツイは主人公であるフリスクに集中。そして、そのケツイの持ち主であるplayerの犯した罪まで一緒に宿したため、LOVE20という高ステータスになってしまった、と…。

 

そして、そんな大人数の悪の決意に当てられたフリスクは気が狂ってしまったんだろう。

 

……こう考えると、色々辻褄が合うね。

 

*フリスク?は決意を抱いたあなたを見て、苦しそうな表情を浮かべた。

 

というウィンドウメッセージも、決意を取り込みすぎたせいでこうなっているのに、目の前で決意を抱かれたら、そりゃあいい気分にはならない。

 

……あれ?でも、仮にそうだとしたら、『怒りの表情を浮かべた』って表記にならない?

 

実際には『苦しそうな表情を浮かべた』となっている。これ、他に原因があるんじゃないかな?

 

僕は一度、ここまで戦ってきて感じたことを振り返ってみる。

 

……ええっとたしか、

 

*フリスク?の汗の量が増えてきた。

 

のメッセージが出てきた時、いやな予感がしたんだよね。僕のこういう時の勘は、大抵当たってしまう。

 

でも、僕のそれは俗に言う【野生的勘】ではなく、『体験に裏付けされた勘』なんだ。

 

簡単に言えば、過去に一度経験したことを体が覚えていて、また同じような事態に陥ったとき、自然と嫌な予感として現れるってこと。

 

つまり、今、この勘が働きかけたって事は、Undertaleのゲームに何か同じようなキャラがいたはずだ!

 

誰だ…?誰だっけか!?

…あぁっもう!なんで思い出せないかなぁ!

 

【FIGHT】*Yuu

 

「あっ!時間切れ!?良いところだったのに!」

 

僕は思考を一旦切り替えて、フリスクの攻撃に備えたのだった………。

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