神道龍騎の暗殺教室   作:空はあんなに青いのに・・・

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※お知らせです。

今回の話では、中盤から少々過激な描写が描かれています。

それでも良いという方のみお楽しみ下さい。
m(_ _)m

では、スタートです。


17.修学旅行の時間③

ーーー龍騎sideーーー

 

龍騎「お姫様を助けに来た王子様さ」

 

桃花「龍騎くん!!

 

しかし、我ながら何ともダサい登場セリフだな。

でも1回言ってみたかったんだよなぁ、いやマジで。

っていうかあの辞書みたいなしおり念のため暗記(・・)しといて良かったぜ。

『班員が拉致られた時の対処法』なんて普通載ってないからな。

お陰で探す手間が省けた。

でも『京都のお土産が東京で売ってた時の対処法』ってのは正直いらねぇな。

「思い出を買ってきたと思いなさい」ってやかましいわ!

 

それはさておき、桃花と倉橋は無事か?

んっ?何で茅野と神崎まで居るんだ?

……なるほど、どうやらおいた(誘拐)が過ぎたようだな。

 

リュウキ「んだテメェ、入って早々何ふざけた事抜かしてんだ!ぶっ殺されてぇのか!?」

 

龍騎「ふざけた事(・・・・・)…?それはこっちの台詞だ。

 

 

 

 

 

 

汚ねぇ手で桃花たちに触れるんじゃねぇ」

 

声量は落ち着いてはいるが、龍騎が激怒しているのは火を見るより明らかだった。

 

龍騎「だが俺も鬼じゃねぇ。見た所まだ手は(・・)出されてねぇみてぇだしな。

そこで、お前らにチャンスをやる」

 

そう言うと龍騎は指を2本立てた。

 

龍騎「1つめ、今すぐ4人を解放して助かる。

そして2つめは……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

解放せずに死ぬ。どちらか選べ。

選択によっては……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それがお前らの最期(・・)だ」

 

龍騎の悍ましい殺気に不良たちは身を強張らせる。

 

リュウキ「…分かった。コイツらは解放する。

…すまなかった。」

 

見た目に反して話のわかる奴だな。

っていうかリュウキって言ってたけど俺と同じ名前か。

別にコイツが自分で付けた訳じゃないが腹ただしい。

 

龍騎「いいだろう…4人は連れて帰る」

 

龍騎はゆっくりとした足取りで桃花たちに近づく。

しかし龍騎が横を通る時、不良たちは一様にニヤニヤ(・・・・)していた。

 

龍騎「大丈夫か皆?一緒に帰ろう」

 

龍騎がそう言い4人を縛っているロープを解こうとした時、

 

リュウキ「なーんて言うと思ったか馬鹿がぁ!!

 

リュウキの一声で手下の1人が手に持っていた角材で龍騎に殴りかかる。

 

桃花「危ないっ!?

 

 

ガシッ!!

 

 

「なっ!?」

 

しかしその角材は龍騎の掌に収まり、ビクともしない。

 

龍騎「残念だ……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これでお前らの運命(・・)は決まった」

 

 

バキッ!!

 

 

「ぐぁっ!?」

 

龍騎の強烈な一発を食らって倒れた手下はそのまま伸びてしまった。

 

リュウキ「ば、馬鹿な!?」

 

龍騎「俺は最後のチャンスを与えたつもりだったんだがな、

お前ら…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

骨も(・・)残らねぇと思え」

 

リュウキ「クソッ!!たった1人で何が出来る!お前らヤっちまえ!!」

 

うぉーーっ!!

 

リュウキの号令で一斉に飛びかかる。

 

しかし…

 

 

龍騎「だから…それはテメェらだっての!!

 

 

バキッズゴッボガッ!!

 

 

龍騎はそれらを鬼神の如く次々とねじ伏せていく。

 

リュウキ「なっ!?」

 

茅野「すっ、凄い…」

 

感覚的には一瞬の出来事だった。

気付けば立っているのは同じ名を持った2人だけであった。

 

龍騎「呆気ないな。これじゃあどっちが悪者か分かりゃしねぇな。

さて…あとはお前だけだリュウキさんよぉ」

 

リュウキ「ひ、ひぃぃぃ」

 

あまりの恐怖からか、リュウキは腰を抜かし尻もちをつく。

 

龍騎「…クソが、2度と俺たちの前に現れるな」

 

尻もちを着く腰抜けに軽蔑の視線を送り、再び桃花たちの元へと歩み寄る。

 

龍騎「怖かっただろ?さぁ帰ろう」

 

再びロープを解き始める。

 

 

 

 

 

 

 

 

茅野「危ない!!

 

ビリビリビリッ!!

 

龍騎「ぐあっ!?

 

ドサッ……

 

突如として強力な電流が龍騎を襲う。

倒れていた手下の1人がスタンガンを浴びせたのだ。

龍騎はその場に倒れこむ。

 

桃花「龍騎くんっ!!

 

リュウキ「へっ、へへへっ…はははははっ!!

なーにが骨も残らねぇと思えだ!

結局テメェ1人じゃあ何も出来ねぇって事なんだよ!!」

 

 

ドカッ!

 

 

バキッ!!

 

 

ドコッ!!!

 

 

倒れ伏して動かない龍騎に殴る蹴るの暴行を繰り返す。

 

桃花「龍騎くん!やめてぇ!!

もう止めてぇぇぇ!!!

 

桃花は泣きじゃくりながら叫ぶ。

 

リュウキ「ウルセェよさっきから。テメェこいつの何だ?女か?

…だったら丁度いい、俺も今ので非常に傷ついた。

だからお前に俺を慰めて貰おうか(・・・・・・・)

そしたら、コイツは生かしといてやっても構わねぇぜ?」

 

そう言い、桃花のすぐ傍まで迫る。

 

茅野「駄目だよ矢田ちゃん!コイツの口車に乗っちゃ!!」

 

リュウキ「テメェは黙ってな、人の色恋に他人が口出しすんのは野暮ってもんだぜぇ、なぁ?矢田ちゃんよぉ」

 

リュウキの長い舌が桃花の頬を舐める。

 

 

 

気持ち悪い…

 

 

 

吐き気がする…

 

 

 

でも私が我慢すれば皆助かる…

 

 

 

私はどうなっても(・・・・・・)皆と龍騎くんだけは…

 

桃花はまだ涙で濡れる瞳をゆっくりと閉じた。

 

リュウキ「へっへっへ、賢い選択だ。

おい!もう撮影班を待つ必要はねぇ。

今すぐやっちまうぞ!!」

 

茅野「ヤバイよ、このままじゃ矢田ちゃんが…」

 

神崎「矢田さん…」

 

「じゃあ俺が携帯で撮影しといてy(ガシッ)!?」

 

携帯を取り出そうとした手下の頭に乗っかる五指。

そこから伸びる腕は血管が文字通り剥き出しになり、さらに伸びた先にある顔は正気を失ったかの様に立つ男。

 

 

メキメキメキ……

 

 

手下「ぎ、ぎゃあああああ!!

 

余りの凄まじい握力に頭を握られた手下が悲鳴をあげる。

そして……

 

手下「が…がが…あが…」

 

口から泡を吹き気絶してしまった。

 

リュウキ「て、てめぇなんで動けんだ!?あのスタンガンを食らってすぐ動ける奴なんている訳「黙レ…」!?」

 

目の前に立つ男の様子にリュウキは顔を蒼ざめさせる。

 

龍騎「…モウコレ以上喋ルナ。

オ前ノ汚ラシイ声ヲコイツラ二聞カセルノハ忍ビナイ。

…セメテ声ガ出ナイ様二送ッテヤル(・・・・・)

 

異常な雰囲気に全員が息を飲む。

 

リュウキ「こ、こんのガキがぁぁ!!」

 

狂ったかのようにリュウキは拳を繰り出す。

 

龍騎「………」

 

 

ドコッ!!!!!

 

 

その瞬間、リュウキの眉間に龍騎の拳が襲う。

 

リュウキ「………」

 

悲鳴をあげることなくリュウキはその場に倒れこむ。

 

龍騎「サァ……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

オ迎エノ時間ダ……」

 

 

 

◇◇◇

 

 

 

ーーー桃花sideーーー

 

そこからは目を背けたくなる光景だった……

既に鳴くことも忘れた死に体同然の身体に龍騎は何も躊躇もなく無言で拳を振り落としていく。

その姿はまさに壊れた人間の形をした何かだった。

もはやどちらが出したかも分からないほど、2人の服は血に染まってる。

龍騎が拳を振り落とす度に、血が桃花たちの顔や服に飛び散った。

 

 

 

嘘……

 

 

 

あれが龍騎くん……

 

 

 

私たちの為にあそこまで……

 

 

 

これで皆助かる……

 

 

 

でも、その代わりあの人が死んじゃう……

 

 

 

本当にこのままでいいの……

 

 

 

駄目……

 

 

 

止めなきゃ……

 

 

 

龍騎くんが壊れてしまう前に……

 

 

 

私が止めなきゃ……

 

 

 

桃花「くっ、くぅ…」

 

桃花は何とか自分を縛るロープを解こうとする。

しかし、身体をぐるぐる巻きに縛っているロープ。

そう簡単にはいかない。

 

 

 

ダメ、解けない……

 

 

 

このままじゃ龍騎くんが……

 

 

 

?「矢田さん!」

 

桃花「!?」

 

焦っていると私を呼ぶ声が……

振り向くと渚たちがいた。

 

桃花「渚!?」

 

渚「話は後で。ロープを解くから直ぐに龍騎くんを。

このままじゃ本当にマズイよ!」

 

渚は桃花のロープを解き解放する。

桃花は渚に礼をする事も忘れ、龍騎に向かって駆け出す。

 

 

 

◇◇◇

 

 

 

ーーー龍騎sideーーー

 

どれぐらい殴っただろうか……

 

 

 

いや、そんな事はどうでもいい……

 

 

 

コイツはもうすぐ死ぬんだ……

 

 

 

俺の手で……

 

 

 

既に目の前にいる人間にもはや意識はない。

あれだけ無抵抗に殴られたんだ。

当然といえば当然か。

 

龍騎「サテ、ソロソロオ終イ二スルカ。本当ハ殺ス気ハ無カッタンダガ自分デ蒔イタ種……文句ハナイナ」

 

龍騎は血に染まった拳を高々と突き上げる。

 

龍騎「ジャアナ、アノ世デセイゼイ楽シミナ……」

 

高々と突き上げた拳が落ち始めた……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

桃花「ダメェェェッ!!!

 

血に染まった龍騎の身体に桃花が抱きつく。

 

龍騎「……離セ」

 

桃花「絶対に離さない!!

 

龍騎「………」

 

桃花「もうやめて…

 

 

 

これ以上はダメ…

 

 

 

もう大丈夫だから…

 

 

 

だからお願い……

 

 

 

いつもの龍騎くんに戻って……

 

 

 

私……

 

 

 

こんな……

 

 

 

こんな龍騎くん見たくない!!!

 

龍騎「………」

 

桃花「うっ…うっ…」

 

桃花は大粒の涙を流している。

よく見ると、返り血を浴びた龍騎に抱きついたため、顔も服も血だらけであった。

龍騎は突き上げていた拳をゆっくりと下ろす。

 

龍騎「……ごめん」

 

龍騎は血塗られた桃花の身体を優しく包み込んだ…

 

 

 

◇◇◇

 

 

 

その後、渚達の他に殺せんせーや烏間先生も到着。

 

カルマ「あーぁ、龍騎のせいで、俺が仕返し出来なかったじゃん」

 

龍騎「悪い悪い」

 

殺せんせー「龍騎くん。クラスメイトを救う為とはいえ、これからはこういう単独行動は危険ですので控えてください。

それと……あれは流石にやり過ぎです」

 

殺せんせーが触手を指すと、その方向では俺がぶっ倒した不良達が烏間先生の指示でやって来た防衛省の人達に担架で担ぎ出されていた。

下手に警察に知られて殺せんせーの事が世間に露呈するのも警戒したんだろう。

オマケに血で汚れた俺達のために新しい制服の手配まで……

マジですいません!

 

因みに俺がボコボコにした不良のリーダーは大事には至らなかったそうだ。

俺が意識が定まらないまま殴っていたため、威力が弱かったのが幸いしたらしい。

 

龍騎「いやぁ、つい頭に血が上っちゃって。ところで茅野や神崎も大丈夫か?」

 

茅野「大丈夫だよ♪」

 

神崎「えぇ」

 

結構ショッキングな光景を見せてしまったけど、2人ともケロッとしている。

 

龍騎「それなら良かった。倉橋……は……」

 

いつもこういう時は「ぜ〜んぜん大丈夫だよ〜♪」とでも言いそうな倉橋は俯いたまま動かない。

 

龍騎「大丈夫か倉橋?」

 

俺は倉橋の顔を覗き込む。

 

倉橋「……うっ」

 

龍騎「……うっ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

倉橋「ゔぇーーーん、怖がっだよーーー!!!

 

龍騎「ぐへぇ!?

 

倉橋は大泣きしながら俺に抱きついてきた。

おいやめろ!首絞まってるからマジで!!

 

龍騎「お、おい落ち着けって倉橋!

よっぽどアイツらが怖かったのか?」

 

倉橋「違ゔ!!

 

俺の言葉に全力て否定する倉橋。

 

倉橋「ぐすっ、あの人達も怖がっだけど、1番怖がっだのは龍騎ぐんだよ!!正気を無ぐじたように何も言わずに殴っでた。

もしかしだら、このまま龍騎ぐんが戻っでこなくなるかど思っで…、

それで私……ゔぇーーーん!」

 

どうやら倉橋の泣いている1番の原因は俺のようだ。

仕方がなかったとはいえ、悪い事をしてしまった。

 

龍騎「悪かったな、俺のせいで余計な怖さを与えてしまって

………ごめんな」

 

倉橋「……ゔん」

 

その後泣き続ける倉橋が何とか落ち着いた所で外に出るとすっかり夕暮れ時になって真っ赤に染まった太陽が京都の街並みを美しく照らす。




そして修学旅行最後の夜を迎える……

では、次回もお楽しみに!

p.s.今日中にもう1話いけたらいきまーす!

次回:修学旅行の時間④
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