神道龍騎の暗殺教室   作:空はあんなに青いのに・・・

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前話の後書きで『今日中にもう1話いけたらいきまーす!』と言ったな?

あれは嘘だ。

……すいません。

では、スタートです!


18.修学旅行の時間④

ーーー龍騎sideーーー

 

〜〜〜くたびれ旅館〜〜〜

 

桃花たちの誘拐事件が解決して宿に帰って来た俺たちは出迎えた磯貝たちと無事を祝い合う。

今は皆、お風呂に入っている頃だろう。

ん?俺は何してるかだって?

 

烏間先生「はぁ、全く君は…」

 

ご覧の通り、烏間先生から絶賛説教中である。

先生の部屋でかれこれ30分ぐらい烏間先生とマンツーマンを決め込んでいる。

でも俺たちの事を本当に大切に想ってくれているというのが正座による痺れ(あれって結構辛いよね〜)よりも伝わった。

 

 

 

◇◇◇

 

 

 

そこからさらに30分。

漸く烏間先生から解放された俺は部屋に戻る途中で小さなゲームコーナーを見つけた。

何気なく中を見ると神崎がゲームをしている。

その横では渚、杉野、茅野、奥田が見ていた。

 

杉野「うぉっ!どうやって避けてるか全くわからん!」

 

神崎「恥ずかしいな、なんだか」

 

そう言いつつも手慣れた手つきで左手でレバーを操作し右手でボタンを操っている。

 

龍騎「随分と楽しそうだな」

 

渚「龍騎くん!?」

 

龍騎「そんなにビックリしなくても」

 

ゲームに興じている神崎に近づいて声をかけると、突然来たオレに驚いた様だ。

 

杉野「よぅ、神道。烏間先生の話は終わったのか?」

 

龍騎「あぁ、キッチリ1時間コースだったよ」

 

渚「それは災難だったね」

 

神崎「ゴメンね、私達のせいで…」

 

申し訳なさを感じたのか神崎と茅野が暗い顔をして謝ってきた。

 

龍騎「おいおい、なんで謝るんだよ。

神崎を無事助けられたんだ。

烏間先生の説教の1時間や2時間どうってことない」

 

神崎「…うん」

 

俺の言葉に神崎は笑顔で頷くがまだ何処か元気がないようだ。

 

奥田「そ、それにしても意外です。神崎さんがこんなにゲームが得意なんて」

 

嫌な流れを察したのか奥田が話を変える。

 

神崎「うん、黙ってたの。遊びができてもうちでは白い目で見られるだけだし。

見た目も肩書きも逃げたり流されたりして身につけてたから自信がなかった……」

 

再び暗い顔になる神崎。

 

龍騎「……別にいいんじゃないか?」

 

神崎「……えっ?」

 

神崎の話を黙って聞いていた俺は切り出す。

 

龍騎「見た目や肩書きなんてどうでも良い。大切なのは神崎自身だろ。

親だろうが何だろうが関係ない。

今はしたい事が分からなくてもいい。

でも何かしたい事が見つかった時、その時は全力で取り組め。

後悔はするな。

たとえそれが失敗だったとしてもだ。

自分で自分を追い込むだけだからな。

まずは周りを気にせず、自分のしたいようにすればいい」

 

神崎「………」

 

 

 

ポロッ……

 

 

 

神崎の瞳から一筋の涙が流れる。

 

杉野「神崎さん!?てんめぇぇ神道!なに神崎さんを泣かしてんだぁ!!

 

龍騎「えっ!?い、いや俺は別に何も…」

 

血眼になった杉野が俺の襟を鷲掴みにする。

おい止めろ、せっかく用意してくれた新品の制服が…、

 

神崎「待って杉野くん」

 

杉野「えっ?」

 

俺に掴みかかっていた杉野は神崎の一言でピタッと止まる。

 

神崎「ゴメンね、違うの。哀しくて泣いたんじゃなくて、嬉しくて泣いたの。

今までハッキリと言ってくれる人が居なかったから思ったの。

何も恥ずかしくないんだって、

私は私で良いんだって、

やりたい事をやればいいんだ…ってね。

E組に来てからずっと閉じこもっていた私を神道くんが殻を割ってくれた。

だから、お礼を言わせて………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ありがとう!」

 

今度の神崎の笑顔は誰がどう見ても輝きに満ち溢れた笑顔であった。

 

杉野「……女神が降臨なされた」

 

渚「…何言ってんの?」

 

女神って…ちょっと言い過ぎじゃないか?

 

渚「と、とりあえず龍騎くんも疲れていると思うからゆっくりお風呂に浸かって来てよ」

 

龍騎「あ、あぁそうさせて貰うわ」

 

その場を後にした龍騎は風呂へ向かって歩みを進める。

 

 

 

◇◇◇

 

 

 

〜〜〜男子 大部屋〜〜〜

 

龍騎「ふぃ〜、良い湯だった♪んっ?」

 

ひとっ風呂浴びた龍騎が大部屋に戻ると、男子たちが1箇所に集まっていた。

 

龍騎「何してんだ?」

 

磯貝「おっ、龍騎か。これだよこれ」

 

 

ピラッ

 

 

龍騎「『気になる女子ランキング』?」

 

磯貝が持っている紙を見せると、修学旅行定番の好きな女子の名前とその理由が書かれていた。

見ると、大方の投票は終わっているみたいだな。

 

へぇ、2位は桃花か。

っていうかポニーテールはともかく巨乳が理由って中学生か!

………いや、中学生だったな。

 

三村「問題は誰が誰に入れたかだよなぁ」

 

岡島「俺は1人に決められないんだよ〜」

 

三村「うん、岡島はいいから…」

 

てっきり巨乳って書いたの岡島だと思ったが違うみたいだな。

 

前原「渚、お前は誰に入れたんだよ?」

 

杉野「そういう前原こそ誰に入れたんだよ?」

 

前原「俺か?そいつは言えねーな」

 

三村「腹立つ、お前みたいな奴がモテてると思うとまた腹立つ」

 

ほんとにな。

ただのナンパスケベ野郎なのに。

 

カルマ「面白そうなことしてんじゃん」

 

そこに飲み物を買いに行っていたと思われるカルマが戻ってきた。

 

前原「いいとこに来た。お前気になる子いる?」

 

カルマ「う〜ん、俺は奥田さんかな」

 

意外だな。

カルマと奥田じゃまるで正反対の様に思えるけど。

 

龍騎「へぇー、何で?」

 

カルマ「だって彼女怪しげな薬とかクロロホルムとか作れそうだし。俺のイタズラの幅が広がるじゃん」

 

…うん、そういう風に考えると確かに妥当な選択だわな。

 

前原「んで、お前は誰なんだよ龍騎?」

 

どうやら俺の番が回ってきたようだな。

……んっ?

 

龍騎「俺の事はさておき、お前らは大丈夫なのか?」

 

磯貝「何がだ?」

 

龍騎「あれ」

 

龍騎が指差す方へ目をやる。

すると、そこにピンクに染まった殺せんせーが『生徒データ 男子③』なるものにメモをとっていた。

 

殺せんせー「お晩です。なるほどなるほど……

 

書き終えるとそっと襖を閉めた。

 

三村「……メモって逃げやがった!!

 

前原「殺せぇ!!

 

俺とカルマを残して他の男子はメモを奪還するため先生を追った。

 

カルマ「あれ?龍騎は追わなくていいの?」

 

龍騎「あぁ、俺は何も言ってないからな」

 

カルマ「そういえばそうだったね。

ところで龍騎は誰に入れるつもりだったの?」

 

龍騎「……さぁな」

 

カルマ「………」

 

この時カルマは思った。

龍騎の顔は誰に入れるか迷っているのではない。

何処か遠くの過去(・・)を見ている顔だと………

 

 

 

◇◇◇

 

 

 

ーーー桃花sideーーー

 

〜〜〜女子 大部屋〜〜〜

 

片岡「えっ?好きな男子?」

 

中村「そうよ、こういう時はそういう話で盛り上がるものでしょ?」

 

一方の女子部屋でも男子部屋同様『気になる男子ランキング』が行われていた。

暗殺しているとはいえやはり女の子。

男子以上に恋バナに花を咲かすのではないだろうか。

 

中村「まぁ、ウチのクラスでマシなのは磯貝と前原くらい?」

 

片岡「そうかな?」

 

中村「前原はタラシだからまぁ残念だとして、クラス委員の磯貝は結構優良物件じゃない?」

 

確かに磯貝くんは顔もいいし性格までいいからね。

莉桜の意見は最もかもね。

 

 

 

◇◇◇

 

 

 

中村「…よーし、こんなことかな」

 

その後、匿名での投票を中村が集計し終えた。

 

中村「えーっと、トップは磯貝の4票、前原に3票、千葉に1票…

おっ、神道には2票(・・)入ってるね」

 

 

 

 

 

 

 

……………えっ

 

 

 

 

 

 

私は莉桜の持っている紙を覗いた。

確かに龍騎くんに2票入っている。

 

莉桜「これは思わぬ恋のライバルが出現したんじゃな〜い、矢田ちゃん?」

 

桃花「こ、恋のライバルって、私は別に///」

 

莉桜「照れなさんなって♪」

 

でも確かに誰だろう……

 

 

ガラッ

 

 

イリーナ「おーいガキども。もうすぐ就寝時間だってことを一応言いに来たわよー。

って言ってもどうせ夜通しおしゃべりするんでしょ?あんまり騒ぐんじゃないわよー」

 

そこにビール缶を持ちながらビッチ先生が現れた。

 

倉橋「先生だけお酒呑んでズル〜い」

 

イリーナ「当たり前でしょ。大人なんだから…って何よその紙?」

 

先生の疑問に莉桜が紙を渡す。

 

ビッチ先生「『気になる男子ランキング』ねぇ、随分とお盛んなことなことね。

えっと、磯貝が4票に前原3票…神道には2票…ねぇ」

 

するとビッチ先生は周りを見渡す。

 

イリーナ「………」

 

桃花「………///」

 

イリーナ「………」

 

?「………」

 

イリーナ「…なるほどね」

 

片岡「何がなるほどなんですか?」

 

イリーナ「いや、何でもないわよ」

 

岡野「ねぇねぇそんな事よりビッチ先生の大人の話を聞かせてよ!」

 

中村「あっそれ気になる♪」

 

イリーナ「フッ、いいわよ。子どもには刺激が強いから覚悟なさい」

 

ビッチ先生が全員の顔を見回す。

その並びの真ん中にはピンクのタコが居た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

………ピンクのタコ(・・・・・・)

 

イリーナ「例えばあれは17の時…ってそこ!さりげなく紛れ込むな!女の園に!!

 

全員「「「うぇ!?」」」

 

思いもしなかった殺せんせーの登場に一様に驚く。

 

殺せんせー「え〜いいじゃないですか〜。私もその色恋の話聞きたいですよ」

 

中村「そう言う殺せんせーはどうなのよ?自分のプライートはちっとも見せないくせに」

 

倉橋「そうだよ。人のばっかズルい」

 

岡野「先生は恋バナとかないわけ?」

 

片岡「そうよ。巨乳好きだし片想いくらい絶対あるでしょ」

 

指を突きつけられ追い込まれる殺せんせー。

さて問題です。

殺せんせーはこの後どうするでしょうか?

答えは……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

バシューーーン!!

 

逃げたでした。

 

イリーナ「逃げやがった!捉えて吐かせて殺すのよ!!

 

ビッチ先生の指示のもと、ナイフを片手に殺せんせーを追うため部屋から出て行く女子達。

しかし、追いかけた女子達の中に桃花の姿はない。

皆が出て行った後も1人その場に座り込んでいた。

 

 

 

1票は私としてもう1票は一体…

 

 

 

何だろう…

 

 

 

この気持ち…

 

 

 

桃花は自分の胸が痛くなるのを感じた。

 

 

 

 

 

イリーナ「まさかあの子(・・・)がねぇ……これは面白いことになりそうね」

 

 

 

◇◇◇

 

 

 

ーーー龍騎sideーーー

 

龍騎「しかし皆殺せんせーを追いかけて行ったから暇になったな。

おまけにカルマまでどっか行っちゃうし」

 

あの後、1人大部屋に残された龍騎は旅館内の庭を散策していた。

 

龍騎「あれ?」

 

桃花「…龍騎くん」

 

ブラブラとしていたら桃花とバッタリ遭遇した。

桃花は庭に置いてある石のベンチに座っていた。

 

龍騎「何してんだこんな所で?」

 

桃花「うん、殺せんせーを追いかけて皆行っちゃって1人になっちゃったから外の空気を吸いに来たの」

 

なるほどね、あのタコは女子部屋の方にも行っていたのか。

そして追われている理由は…大方俺たちのと一緒って所か。

 

龍騎「そうか、隣いいか?」

 

桃花「うん…」

 

俺は桃花の横に腰を下ろす。

自分で言うのも何だがこういう時には笑顔で返事してくれる桃花。

でも、今は何処か元気が無い。

やっぱりまだあの時のことが頭に残っているのか?

 

龍騎「やっぱりまださっきの事が頭に残っているのか?

ごめんな、怖い思いさせて」

 

桃花「ううん、あんな状況じゃ仕方ないよ……でも」

 

龍騎「でも?」

 

桃花「何だろう……

私って1人で浮かれていたのかな……って思ったんだ」

 

龍騎「……」

 

桃花の発言の意味。

それは龍騎の知らない所で行われたため知る由も無い。

 

龍騎「…何かあったか?」

 

龍騎は桃花の言葉を意味を知るべく問いかける。

 

桃花「………ごめん、今は上手く言えない」

 

龍騎「…そうか」

 

しばらくの沈黙の後、龍騎が口を開く。

 

龍騎「じゃあ今は聞かないことにする。

でも、本当に駄目だと思ったらいつでもいい。

話してくれ。

自分の殻にずっと閉じ篭るより誰かに無理矢理にでも開けてもらうのもまた道を切り開くヒントになるかもしれない。

そう考えとけばいつかそれが救いになるから…」

 

桃花「………」

 

桃花は黙って龍騎の顔を見つめる。

 

桃花「……ふふっ、誰のせいで悩んでるのか分からなくなっちゃった♪」

 

龍騎「んっ?どう言う意味だ?」

 

桃花「何でもないよ♪じゃあ今から自販機まで競争!

負けたらジュース奢りね…よーいドンッ!!」

 

桃花は立ち上がるや否や飛び出して行った。

 

龍騎「はっ!?ちょっ、ズルいぞ!!」

 

慌てて桃花の後を追う龍騎。

 

色々あった修学旅行も最後の夜。

追いかけ合う2つの影を欠けた月の光が鮮明に映し出す。

 

しかし、2人は気付いていなかった…

 

 

 

 

 

その欠けた月の光がもう1つの影(・・・・・・)を映し出していた事に……

 

 

 

 

 

 

そして……

 

 

 

 

 

 

 

桃花「私の勝ち♪」

 

龍騎「……納得いかん」

 

桃花「夢とはだいぶ違っちゃったけど…ま、いいか♪」




いやぁ〜とうとう終わりましたね修学旅行編。

主人公と名前が被るなどのトラブルもありましたが無事に終わり、作者としては満足しています!

ところで『気になる男子ランキング』で龍騎に入っていた2票。

1票は桃花ちゃんとして、もう1票は誰なんでしょうねぇ?

不破「私の予想だと、もう1票を入れたのh

ストーーーーーーーーーーーーーーーーップ!!!

ベラベラと喋らないで不破ちゃん!

これ、作者が今1番構想に力を入れている所だから!!

んんっ、取り乱してしまい申し訳ありません。

あと1票は誰が入れたのかは今後の楽しみに取っときましょう♪

では、次回もお楽しみに!






不破「でも作者さん、今後の展開に欠かせない存在って言ってたよね?確かその人の名前h

黙れって言ってんだろぉがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!

次回:転校生の時間
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