神道龍騎の暗殺教室   作:空はあんなに青いのに・・・

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早くも第2話です。何とか続きを書きたくて忙しい日々の合間に時間をやりくりして仕上げました。そんな作者を褒めて欲しい今日この頃。

龍騎「いや、家でゴロゴロしながら暇だなぁって呟いてたよね?」

やかましいっっ!!

んんっ!失礼致しました。
前話ではスー◯ーマンの如く桃花を助けた龍騎。しかし、そんな龍騎に何やら不穏な動きが・・・
一方その頃桃花は・・・

ではでは第2話スタートです!

p.s.龍騎のキャラが定まらない・・・



2.編入の時間

ーーー桃花 sideーーー

 

桃花「・・・はぁ・・・」

 

賑やかな昼休みの教室にひっそりと響く少女のため息。

その声の持ち主は、何処か鬱屈な気分で窓から青い空を眺めていた。眩しすぎるぐらいの春の日差しが教室に灯された電灯の必要性を否定する。

普通なら天気がいい日は自ずと気分が高揚するものだが、悩める乙女の問題を解決させるには程遠い。

 

 

桃花「・・・龍騎くん、いま何してるだろう・・・」

 

私を悩ます問題の正体は先日、自分を助けてくれた彼にある。

あれ以来、何をするにも手に付かず、気がつけば彼の事で頭が一杯の毎日である。

 

桃花「・・・もう一度会いたいなぁ」

 

同じ学校なんだから会いに行けばいいんじゃねぇ?

と思ったその貴方、事はそう簡単にはいかない。

確かに龍騎と桃花は同じ椚ヶ丘中学には所属しているものの、龍騎たちがいるA〜D組と私たちE組とは一種のカースト制度とも言われる絶対的な上下関係がある。E組には成績不振あるいは素行不良の生徒が集められ、他のクラスの見せしめとされている。

自ずとE組以外の生徒たちの間には、E組には行きたくない、自分の下にはE組がいるから大丈夫というような考えが芽生えるのも自然といえば自然であろう。合理的と言えばそうだが、多感な中学生には少々荷が重すぎるだろう。特に蔑まれる側にとっては溜まったものではない。集会や試験は本校舎で行われるが、E組に向けられるのは蔑みの言葉や罵詈雑言の嵐である。そんな中で彼に会いに行くのは難しいだろうし、彼に迷惑をかけたくない。

まさに、彼女は八方塞がり状態なのである。

 

桃花「・・・どうすればいいんだろう」

 

?「どうしたの桃花ちゃん?」

 

そんな事を考えていた自分に声を掛けたのは仲のいいクラスメイトの倉橋陽菜乃だ。天真爛漫で動物大好きっ子でいつも私たちに元気をくれるムードメーカーだ。

 

桃花「陽菜ちゃん・・・ううん、何でもないの」

 

本当は相談したいところだが、したところでどうこうなる話ではないため軽くはぐらかす。

 

陽菜乃「でもここ最近ずっと元気がないよ。さっきの授業中も先生に当てられてるのに上の空だったじゃない」

 

桃花「ちょっと考え事してただけだよ、心配しないで」

 

友達には迷惑をかけたくない。そんな気持ちが優先してしまい、またまたはぐらかしてしまった。私ってほんと駄目だなぁ。

 

陽菜乃「う〜ん・・・分かった!でも、本当に困ったのならいつでも言って!桃花ちゃんの為なら一肌でも二肌でも三肌でも脱いじゃうから!」

 

桃花「いや、三肌まで脱いじゃったら皮膚無くなっちゃうよ笑」

 

陽菜ちゃんの言葉に少しだけ元気を貰えた私は笑顔で答えた。

やっぱり陽菜ちゃんには頭が上がらないなぁ

 

とはいえ、問題は解決した訳ではない。

何とかしてもう一度彼に会いたい。出来るなら同じクラスで同じ教室で同じ話をしたい。でもそれには私がE組を出るか、彼がE組に来るしかない。

しかし、私はとある事情で簡単にはここを出られない。となれば彼が・・・いや無いか。

 

現実的に難しい話だが、いまの少女にはそんな事は関係ない。

 

桃花(神様、もしいるのなら自分勝手な私の願いを叶えてください)

 

彼女は心の中で神様に祈った。

 

神様の仮面を被った作者(その願い、叶えて進ぜようぞ)キラーン

 

桃花「何っ!?今の声!?」

 

陽菜乃「とっ桃花ちゃん!?」

 

突然聞こえた声にビックリしてつい大きな声が出てしまった。陽菜乃を始め教室にいた何人かは何だ?何だ?と驚いている。

周りには聞こえていないようだ。

 

陽菜乃「どうしたの突然大きな声出して?」

 

桃花「陽菜ちゃんいまの声聞こえt・・・いや、何でもないの」

 

陽菜乃「・・・桃花ちゃん、桃花ちゃんがどんなになっても私だけはずっと友達だからね」

 

さっきまで心配そうな目で見ていた陽菜ちゃんの目はなにやら悟りを開いたようにも思えた。

やめて、そんな目で見ないで!

 

でもさっきの声は絶対聞き間違いじゃない。

 

桃花「まさか本当に神様?・・・ふふっなんてね♪」

 

そんな事を呟きながら少女は再び晴れ渡る春の空を眺めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーー龍騎 sideーーー

 

時を同じくしてここは椚ヶ丘本校舎。別校舎と同じくこちらも昼休み真っ只中である。勉学に励む学生やストレス社会で頑張る社会人にとっても昼休みはほんの僅かな細やかな憩いの時間である。

 

龍騎「・・・はぁ・・・」

 

桃花の悩みの種である張本人もまた何処か鬱屈な気分で窓から青い空を眺めていた。実は龍騎も絶賛悩み中なのである。しかし、だからといって桃花と同じ悩みだとは限らない。

 

担任「声に出てるぞ神道!ちゃんと話を聞いているのか!!」

 

龍騎の現在の悩みの種はノビノビと昼休みを満喫していた所だったのに、職員室へ呼び出されたことにより台無しになった事である。

 

龍騎「んっ?あぁはいはい、床に引っ付いたガムを取る方法でしたっけ?あれは氷を入れたビニール袋を引っ付いたガムに当てると粘着力が落ちて綺麗に取r」

 

担任「誰もそんな話しとらんわ!高校生との喧嘩の事だろうが!!」

 

龍騎「あぁそうでしたっけ?」

 

そうなのである。

龍騎がいま呼び出しを食らっているのは正に先日のヤンキーとの喧嘩の事である。

 

担任「まったく、お前は勉強はトップクラスだし、運動も出来る、なのにすぐ他校の生徒とトラブルを起こす。そして決定打は先日の喧嘩の件だ。うちの中学の生徒が喧嘩を起こしたと学校に連絡があった。」

 

ん〜騒ぎが大きくならないように軽めに(何処か?)終わらしたんだけどなぁ

 

担任「とにかく、俺はこれ以上お前の面倒は見きれん。唐突だが明日からお前をE組に編入する事が職員会議で決まった。これで、漸く俺の目の上のたんこぶが取れるってもんだ。だが、俺も鬼ではない。もしお前が深く反省し心を入れ替えるなら処分を考えt「えっ!?俺E組に行けるんですか!?」話を最後まで聞けっ!!」

 

なにやら鬼やら反省やら言っていたが聞いてなかったのでほっとこう。正直のところ、今の本校舎の雰囲気は俺にはどうも合わない。あいつら弱者を痛めつけてそんなに楽しいか?

男に生まれたなら弱きを守り強きを倒せ!って死んだ爺ちゃんがよく言ってたなぁ。

っていうか、E組がどんな所か知らないけど、ここよりはマシだろ。

んっ?先生が少し疲れているみたいだな。体調が悪いんなら早退した方がいいっすよ。

 

担任「はぁ・・・もういい、俺はお前に最後のチャンスを与えたつもりだが、俺の取り越し苦労だったようだな、これでお前のE組行きは確定だ!後で泣き寝入りしても遅いからな、出て行け!」

 

龍騎「は〜い、んじゃまぁ失礼します♪」

 

やっと訪れた開放感からか龍騎は軽くステップを踏みながら職員室を出て行った。

 

担任「・・・ガムの取り方にそんな方法が・・・今度やってみよう」

 

龍騎が出て行った後、担任がそんな事を呟いていたのは知る由も無い。

その後、自らの憩いの場としている屋上へと足を運び、ゆっくりと大の字になって寝転がった。

 

龍騎「E組かぁ・・・思いがけずに行くことになったなぁ。・・・あの子は元気にしてるかな」

 

少女が再び空を眺めたのと時を同じくして少年もまた、そんな事を呟きながら晴れ渡る春の空を眺めた。




ちょっと短かったですかね。
まぁでも大体皆こんなもんですよね。そうですよね。そうだと思いたい。そうであって欲しい・・・

何でそんなにテンションが低いかって?

明日が出勤日だからに決まってるでしょうがぁ!!(クァッ)
・・・永遠に日曜日であって欲しい(シミジミ)

てな訳で次回もお楽しみに!
コメントや評価もぜひお願いします!

次回:烏間の時間

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