東方月咲想   作:和菓子屋蜜柑

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どうも、和菓子屋蜜柑です
月咲想、2話目です
ようやく、主人公が出てきます


魔法使い 帰宅

いやぁ、久しぶりに帰る紅魔館

義姉さんに座標を定期的に送っておいてもらってよかった

 

「あら、行くのね?」

 

「あー。神崎様。お世話になりました」

 

神崎様に見つかる前に、帰ろうと思っていたが、見つかってしまった。やっぱりこの方にはバレてしまうみたいだ。まぁ、そりゃ、妖怪の期間でいえば短いが、色々と面倒を見て下さった方だ。

 

「紅魔館でしたっけ?あなたの家」

 

「はい、今、どうやら幻想郷って言う場所にいるみたいですね」

 

紅魔館。それは紅い館。吸血鬼の主がいる館で、俺にとって変えるべき場所

 

「幻想郷・・・?」

 

「何か心あたりでも?」

 

俺は15年前、紅魔館を出て、魔界に修行しにきた

才能を認められ、神崎様という、魔界のトップに師事できることになったのは幸いだった。魔力ががっつり落ちてる状況で拾ってくださった神崎様には本当に頭が上がらない

 

「私の娘が今、そこにいるのよねぇ」

 

ふむ。神崎様の娘。確か……

 

「えーっと、アリスでしたよね。あの子が魔女になったときは驚いたけど・・」

 

綺麗な金髪をしていて、青色の瞳が印象的だった。あと、人形が好きだった……気がする。いつかの誕生日に、贈った時もあったっけ。

 

「そうよ。人形遣いの道を究めるって言ってあなたが来て1年くらいで出て行ったけど・・・元気でやってるのかしら」

 

見なくなったと思ったら、そっちに行ったのか。

 

「んじゃ、帰ったら、アリスに手紙出すように言っておきますよ」

 

「本当?助かるわ。それにしても本当に帰っちゃうのね。寂しいわ。貴方のこと、息子にしてもいいって思うくらい好きだったのに。」

 

「学びたい事は学び尽くしましたから」

 

「そうね。本当に優秀すぎるくらいだわ。僅かな期間で吸収して言ってしまうんだもの。あなたは。里帰りしたら、また戻ってこないかしら?」

 

「そうですねぇ、しばらくはあっちで過ごそうと思ってます」

 

「まぁ、考えておいて。あなたなら、いつでも、戻ってきてくれてかまわないわ。・・・アリスちゃんをお嫁にあげてもいいくらい」

 

神崎様は上品に微笑んだ。本当に、この人は……。

 

すごくむず痒い。

 

「あはは、そんな俺にはもったいないですって」

 

「ホントにあなたなら、アリスちゃんをあげてもいいって思ってるのに・・・。まぁ、いいわ。気が向いたらまた来て頂戴」

 

「ありがとうございます、神崎様。それじゃ、俺、行きますね」

 

最後にお世話になった神崎様に一礼し、魔方陣を展開する

15年前は無理だった転移もできるようになった

問題だった魔力枯渇もなんとかなったし魔界の空気は本当にいい。……魔力を取り戻すことに関しては。

 

「また、戻ってきなさいね~!」

 

光とともに、身体が飛ぶ感覚

目の前が光りに包まれた瞬間、神崎様の声が最後に聞こえた

しばらくすると、懐かしい紅い館の目の前にいた

時刻は20時

この時間なら、レミィも起きてるだろう

時を逆算、この時刻に戻れてよかった。

 

「・・・お客様ですか?」

 

門の前には、門番・・・ではなく、メイドがいた

あれ、門番は……確かにあいつだったはず……

また何かヘマしでかしたのか?

 

「客というよりも、住人かな」

 

そこで、俺は気がついた

 

「・・・君、人間?」

 

昔の出来事が甦る

無意識に魔力がにじみ出る

俺は・・・人間が嫌いだ

あんな事が起るくらいなら、人間なんていない方がいい

 

「っー!」

 

よく、目の前の人間を観察すると、紅魔館で15年前と変わらない支給の従者服(メイド服)で、その容姿は端麗。鈍色に輝く銀髪

・・・うん?

銀髪・・・?

微かに震えている銀髪の人間。それは、昔見たことのあるような気がした

 

「・・・もしかして、咲夜かい?」

 

「・・・なぜ、私の名前を知っているのですか?」

 

咲夜。十六夜咲夜。

僕がーーーーーーーーーーした女の子

理想を抱いた愚かだった時の俺がしたこと

 

「・・・もしかして、覚えてない・・・?」

 

「申し訳ありませんが、殿方の知り合いは多くなくて」

 

「え、えぇぇ。俺の事忘れたの!?えぇー」

 

帰ってきて、咲夜がとても美人になっていて、それから、俺のことを完全に彼女は忘れていた

 

「‥‥美鈴いる?」

 

「美鈴なら、もうすぐ戻ってきますわ」

 

「あなたは‥どなたでしょうか?」

 

「それすら、覚えてないのか。はぁ。俺は柚月。星影柚月。種族、魔法使いの妖怪さ」

 

その時、聞き覚えのある脳天気な声が聞こえてきた。そして、よく知る朱色の髪色。よかった。居たのか。

 

「咲夜さーん!ただいま戻りましたー!って‥柚月さんっ!?」

 

驚いた顔でさえ、昔と変わらない。服、くらいか?

 

「おー。美鈴。久しぶり。相変わらず真っ直ぐで綺麗な髪だね」

 

「ありがとうございます。それより、え、柚月さんですよね?」

 

「やだなぁ、美鈴。他に誰って見えるの?」

 

全く。美鈴には俺が他の誰に見えるんだよ

 

「あ、はい。柚月さんだ」

 

「で、さ、美鈴。目の前にいるのは、あの、咲夜だよな?」

 

銀色の髪を持ち、氷のような冷たい色の子を指さす。

 

「そうですねぇ。貴方も知ってるあの、咲夜さんですね」

 

「やっぱりそうなのか。よく、こんなに綺麗に育って‥。で、そうそう。なんか咲夜、俺の事忘れてるんだけど‥」

 

「あちゃー、やっぱり忘れてますか。うーん。まぁ、後で説明しますよ」

 

「あ、あの、美鈴?この方はお客様でいいのよね?」

 

まさに、困惑といった顔をしている咲夜。

 

「そうですよ。お客様と言うよりも住人?でしょうか?あ、お嬢様から何か言われてませんか?」

 

美鈴が咲夜に言うと、咲夜は思い当たる事があるようだった

 

「貴方を今からレミリアお嬢様の場所にお連れします」

 

「ん。ありがとう。本当に綺麗になったね。咲夜」

 

「・・・!?」

 

白すぎる肌にすっと、桃色に頬が染まる。

 

「義姉さんはいる?」

 

「義姉さん・・?」

 

「あ。・・すっかり抜けてるのか・・。えーと、パチュリー」

 

「はい、大図書館にていると思われます」

 

「ん。ありがとう。それじゃ、後で会いに行こう」

 

「・・・あなたは、あなたの事を忘れてしまった私に対して何も言わないのですか?」

 

「・・・正直、寂しいけど、まぁ、忘れたなら忘れたで、そういう付き合い方があるし、俺の方が忘れていないなら、忘れていないってことだからね。いつか、思い出してくれればいいさ。思い出せれなくても、これからまた、作ればいいし」

 

「っ・・!?・・・もうすぐ、お嬢様のお部屋に付きます。私はお茶の準備をするので、どうぞ、お部屋に」

 

そういって咲夜は扉を開けて去っていった

 

「レミリア。入るよ」

 

中に入ると、変わらない姿の親友がいた

 

「や、レミィ」

 

「久しぶりだな。柚月」

 

鋭くとがった犬歯が見えるほど、ニヤリと笑った親友の姿

 

「変わらないね。レミィは」

 

「お前もな。でも、少し大人びたか?」

 

「そうかもしれない。ようやく魔力を取り戻せたから」

 

「そうか・・・。そういえば、咲夜に会ったか?」

 

「さっき、案内してもらったよ」

 

「・・・気がついたか?」

 

「・・・記憶?」

 

「そうだ」

 

「・・・まぁ、なんとなく心あたりはあるし・・・。人間って脆いからね・・・」

 

「そうだな・・・」

 

「そいや、義姉さんの所に行くよ。顔出さないと、多分また怒られるだろうから」

 

「ん、あぁ。それよりも、少し待て。もうすぐ咲夜が茶を入れてくれるから。それからでも遅くないだろう?」

 

「んー。レミィが言うならいっか」

 

15年の歳月で、何があったかを教えて貰った

この幻想郷に来てからの話

 

「へぇ。レミィがただの人間に負けたんだ」

 

「・・・まぁ、ね。スペルカードルールなんてものなかったら、普通にねじ伏せていただろうけど。まぁ、それを抜きにしても、霊夢は普通の人間ではないんだ」

 

「ふーん。あ、そうだ。俺の部屋は?」

 

「・・・まぁ、うん。後で行ってみるといいさ」

 

「うん?よくわかんないけど、わかった」

 

「この幻想郷はいい。人間、妖怪なんていう幅はなく暮らす事ができる。妖怪にとってこれほど暮らしやすい場所があるなんて、ここに来るまでは思ってもいなかった」

 

「確かに、良い場所だね。魔力も、霊力の質もいい」

 

「失礼します」

 

レミィと俺が話していると、咲夜が入って来た

 

「本日のお菓子と、紅茶でございます」

 

俺の目の前で、咲夜が見事なまでの綺麗な紅茶を入れ始めた

そして、皿に盛りつけられたパイを渡される

 

「・・・これって・・・」

 

「懐かしいだろう?」

 

「・・・流石、レミィ」

 

俺が一番好きで、ここ(紅魔館)を離れるまではよく作っていたバナナカスタードパイ

 

「いただきます」

 

さくり、と一口

口の中に広がるカスタードの味

それから、バナナが顔を出す優しい甘さ

 

「美味い・・・。懐かしい味。でも、このカスタード、美鈴が教えたやつか。」

 

「・・・何か問題でもありましたか?」

 

咲夜が聞いてくる

 

「いや、ないけど。そうだ、レミィ、俺、部屋見てくる。昔と部屋位置変えてないよな」

 

「わかったわ。変えてないわよ。・・・咲夜。柚月に付いていってあげなさい」

 

「かしこまりました」

 

「ん、行こうか。咲夜」

 

咲夜の手を取り、俺は昔自室に使っていた所に向かって歩き始めた




なんか、主人公のキャラが安定しない
まぁ、これから咲夜さんにはいろいろ思い出していってもらいますよ!
ついでに、この話は咲夜さんからの片思いの話から、本来の意味でのスタートです
まだ、実を言うと始まってもいないよ!
あ、記憶を取り戻すのは結構早くいくつもりなんで、それまで、砂糖は軽めにばらまきますw
・・・緑妖想が重いから、こっちでばらまいてもいいと思うんだ
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