東方月咲想   作:和菓子屋蜜柑

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・・・なんか微妙に説明会かもしれない


魔法使いと魔女 ☆

「こっちだったな」

 

覚えのある廊下を俺は咲夜の手を引っ張り、そのまま進んでいった

 

「あ、ちょ、ちょっと!」

 

少し後ろから咲夜の非難声が聞こえた

 

「ん?あ、ごめん。つい、昔の癖で手引っ張って。痛かった?」

 

「・・・痛くはなかったですが・・・」

 

「・・・!?咲夜、ごめん!先に図書館に行った方がいいかも・・・」

 

何とも言えない魔力の波動を感じて、俺は図書館に走った

 

(・・・なんか、図書館の道が遠い。・・・空間がねじ曲げられている?)

 

なんだか、一種の結界の中にいるみたいだった

 

(・・・でも、この程度の操作なら・・・いや、無理に解くと術者に負担がかかるな。やめとこう。義姉さん、いつの間にこんな術式が仕使えるようになったんだろう・・・)

 

ねじ曲げられた空間を読み、最短で抜けるルートで図書館に行く

そして、扉を開けると、そこには仁王立ちしている義姉さんの姿

 

「柚月・・・?」

 

「あはは、義姉さん、ただいま」

 

「・・・。火符・アグニシャン」

 

「っと・・・。水符・ダイアモンドウェーブ」

 

いきなり、義姉さんが火の魔法を使う

燃えさかる炎の弾を感じた瞬間、僕も魔法を使う

同じ量の同じだけの水の塊を召還し、ぶつける

炎が水により、相殺され水蒸気となって消える

 

義弟(おとうと)を迎えるのに、いきなり魔法は無いんじゃないかな。義姉さん」

 

「・・・レミィの所に先に顔は出しといて、私には見せないのね。この・・・愚弟!」

 

「・・・悪かったよ。ごめん、義姉さん」

 

「・・・一体これは・・・」

 

少し遅れてやってきた咲夜が驚いている

・・・まぁ、水蒸気が漂っているから、確かに驚くかな

・・・それなら・・・

 

「光符・ステラライト」

 

水蒸気を利用して、そのまま幻想のような世界を作り上げる

宇宙に星をちりばめたかのような、世界

 

「あ・・・綺麗」

 

ぽつりと咲夜の口からこぼれる言葉

・・やっぱり記憶を無くしても、コレが好きなのか

 

「!!。パチュリー様、私は紅茶をお持ちしますね」

 

見とれていた咲夜はふと、我に返ってすぐに紅茶を入れに戻った

 

「・・・柚月」

 

「義姉さん、ありがとう」

 

「・・・わかってるならいいのよ。それで、魔力枯渇はどうなったの?」

 

「なんとか、魔界の魔素のおかげで元に戻ったよ。元々の相性がよかったって、神崎様が言っていた」

 

「そう、よかったわ。それにしても・・前よりもかなり魔力が増えているわね」

 

「まぁ、それはあっちで行った研究の副産物かな」

 

「そう・・・それで、あなたノーレッジの名を引き継ぐ気はあるのかしら?」

 

「・・・義姉さんの母上には感謝しているけど、俺はノーレッジの名を引き継ぐ気はないよ。僕は、男で、まだやり残したことがあるから」

 

「ふぅ。15年ぶりに返ってきて、こうも変わってないって、なんなのかしらね。この愚弟」

 

「愚弟だから仕方ないね」

 

肩を落としながら答えると、義姉さんもうっすらと笑った

 

「そうね。愚弟だから仕方ないわね」

 

「・・・ねぇ、一つ聞いても言い?紅魔館の内部いじったのは義姉さん?」

 

「違うわ」

 

「・・・レミィな訳ないしねぇ・・・」

 

「咲夜よ」

 

「え・・・?」

 

「咲夜よ。あの子、能力持ちだったの。ほら、柚月が昔咲夜にあげた時計・・・」

 

「あぁ、あれ?でもあの時計は・・・」

 

「そう。普通の時計。銀細工のただのね。でも、柚月の魔力が宿ってた

 

「もしかして・・・」

 

「そうよ、柚月の魔力に引きずられて、無意識に能力が開花したの。咲夜の能力は『時を操る程度の能力』よ」

 

「・・・それで、空間までいじれるのか・・・・・ん?」

 

「流石に私でも空間をいじろうとなんて思わないわよ」

 

「パチュリー様。紅茶お持ちしました」

 

一瞬の違和感と供に音もなく咲夜が紅茶を運んできた

 

「・・・義姉さん。今のが時を止めてたってやつかい?」

 

「そうよ」

 

「ねぇ、咲夜。ちょっと、時計見せてくれないか?メンテしてあげるから」

 

「え・・?時計ってコレの事ですか?」

 

咲夜が出したのは俺が咲夜にあげた銀時計

 

「うん。そう」

 

「でもこれは、誰もメンテナンスできなくて・・・」

 

「咲夜は覚えていないかもしれないけど、それ、作ったの俺だから、出来るよ?」

 

「そうですか・・・・それなら、お願いできますか?」

 

「ん。任せて」

 

咲夜から時計を預かり、見る

まずは、魔力の流れを確認

 

「そんなに魔力は流れていないんだけどなぁ。それじゃ、時の狂いを見てみるか・・・。義姉さん、ごめん。紙と書く物かして」

 

「はい」

 

「サンキュ」

 

即席の魔方陣を書き上げ、その上に調整具を乗せる

呪文を詠唱し、魔法を発動させる

淡い紫色の光が出現し、調整器具を包み込んだ

 

「・・・へぇ、柚月。それをあっちで学んできたの?」

 

「そうだね。その1つかな。魔方陣なくても出来るけど、精度が違うから」

 

魔法付加(エンチャント)。僕が魔界で学んできた事の1つ

 

「柚月様、それは・・・何の魔法ですか?」

 

「柚月でいいよ。それと、敬語も。咲夜に敬語なんて使われてるの少し寂しいから」

 

「・・・わかり・・・わかったわ」

 

「今のは、魔法付加(エンチャント)独学で一応、昔から使ってたんだけど、コストが半端無くてね・・・っと、よし、完成。今かけたエンチャントは、解析。地味だけど、重要だよ」

 

「へぇ。魔法っていろんなことが出来るのね‥」

 

「で、今からは蓋を開けて中のネジとかの確認‥かな?」

 

そう言いつつ、手を動かす

 

「すごい‥」

 

「まぁ、俺は昔から手先は器用な方だから」

 

「それで、柚月?一人称は何で俺に変わったの?僕じゃなかったかしら?」

 

「うっ‥‥。まぁ、うん、あっちで、なんとなく、からかわれたんだよ・・・」

 

あれは思い出したくもない思い出

魔力枯渇で研究していた当時「僕」は軽いイジメにあっていた。強がる為にも、「僕」ではなく、「俺」が必要になった

まぁ、後で個人的に仕返しをしたから、気にしてはないが

 

「こっちでは、素に戻したら?」

 

「・・・義姉さんがそういうなら、それでもいいなって思うけど。咲夜はどう思う?」

 

「私は・・・柚月の事を覚えていないから、あまり深くは言わないけど、なんだか「俺」って言うの無理をしているように思えるわ」

 

「んー。そっか。なら、僕に戻そう」

 

こういう会話をしていても、そのまま、手は動かす

中心部分までメンテをしつつ、解析していると、回路が変わっていることに気がついた

 

「あれ?なんか昔組んだ回路と違ってる」

 

「・・・どういう事?」

 

「僕、この時計を作ったとき、上質な魔力を蓄えている石を使ったんだ。それも、外から魔力を吸収して、勝手に魔力を補充できるやつ。永遠(とわ)に使って欲しかったから。普通、時計作るときは歯車を組み合わせて、そこから動力につなげて行くんだ。で、問題なのは、そこから。上質な魔力を蓄えている石、魔力石を使っているから、普通に歯車を組んでも動かないから、ワンクッションおいて、歯車を組んだんだ。このワンクッションの部分が、回路って訳・・・なんだけど、わかるかな?」

 

「・・ごめんなさい。ちょっと、私にはわからないわ。パチュリー様はどうですか?」

 

「私はなんとなくわかるわ。魔女ですもの。それで、柚月。回路はどうなってるの?」

 

「うん。そこなんだけど、一本だった回路が2つに回路が増えているんだ」

 

「え?」

 

「えーっとね、一本の川があって、その川が途中で同じ大きさの二股に別れたけど、別々の方向に行かずに、また一本の川に戻るっていう感じかな」

 

「あ、それならわかるわ」

 

「・・・それは、咲夜の手によって変わった?ということかしら」

 

「この様子をみると、そうだね。一本は僕が作った回路、もう一本は魔力が咲夜のに近い。多分、能力が開花したと同時に回路が新しく組み込まれたんだね。咲夜。多分、この時計は君が時を停止しても動いているだろう?」

 

「そうね。この時計だけが、止まった時の中で唯一私以外に動く物・・・ね」

 

「うん。それじゃ、そうだ。はい、咲夜。歯車とか一応綺麗にしておいたから。あと、時計。大切に使ってくれてありがとう」

 

「・・・昔からずっと持ってたもので、唯一時間が止まらないから、愛着があるの。・・・今は、23時20分・・・。パチュリー様」

 

「わかってるわ。食堂でしょう?」

 

「はい。ええと、柚月。あなたも食事・・・」

 

「いる。咲夜が作ったのでしょ?食べる」

 

「わかったわ。それじゃ、あとでパチュリー様と来て」

 

「ありがとう咲夜」

 

「いえ、礼はお嬢様に言って」

 

咲夜はそういうと図書館から出て行った

 

「・・・さっぱり寂しいなぁ」

 

「咲夜の記憶?」

 

「もちろん」

 

「戻るといいわね」

 

「きっと、いつか戻ってくれるさ。戻らなくても、今から、また、新しい記憶を作ればいいしね。それにしても、さっちゃん・・・可愛くなったな」

 

「・・・それ、咲夜の前で言ってみたら?」

 

「またの機会にするよ」

 




どうも、和菓子屋蜜柑です
リア友さんの「はんpen」さんに柚月のキャラデザを書いてもらいました

【挿絵表示】

カラーのイメージがまだ決まってないのですよね・・・
柚月のイメージは、猫ですかね
「自由気まま」「一度興味を持ち出すと止まらない」などでしょうかね

それよりも、うまく話が進まない
・・・次で一気に進めてもいいかな・・・?
早く咲夜が真っ赤になっている所を見たいんだ!

そして、これで、一度、月咲想の更新がかなり遅くなります
いい加減、麗霊想と緑妖想の続きを書きます
冬休みに入ると少しだけ、更新が早くなるとイイナーなんて
来週、乗り切ったら、まぁ、冬休みなんで、期待しないで待っててください
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