出直して来ていいですか?   作:ブルーな雛菊

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皆大好き!あの人たちの出番です!
今回は元コマンドーと世界一付いていない男!
ネタ大目です~


閑話:「この手に限る!」

~9/28 発電所~

[此方メイトリックス。発電所の復旧作業を完了した。これより、電力供給を再開する。オーバー]

 

[了解。お疲れ様メイトリックス。補給後、生存者を保護しつつ、このアウトブレイクの主犯と思われるアンブレラコーポレーションに関する情報収集をお願いします。尚、政府機関上層部の動向を監視していますが、上層部はウイルスの拡散を恐れ都市ごと焼却するという滅菌作戦『コードXX(ダブルエックス)』を検討しているようです。XXが発令される前に迎えのヘリを出しますので時間の許す限り、調査をお願いします。オーバー]

 

[了解、アウト]

 

メイトリックスは無線を切り暫し思考に沈む。

(未知のウイルスの感染力は、この街の現状を見れば容易に想像がつく・・・この街から漏れれば全世界が滅ぶだろう。上層部の判断もやむ負えないか。)

 

「おいおい、休む暇も無いじゃないか。」

マクレーンが悪態をつくが、その顔はきちんと状況を理解しているようだった。

 

「まぁ、俺もこの街と心中する気は無いがな。これからどうする?」

 

「セーフルームはここから遠い。途中で弾薬を補給してアンブレラの施設に向かおう。」

 

「そんな都合よく補給できるのかねぇ・・・まぁ、心当たりはあるが。」

ドヤ顔で先を進むマクレーン・・・ついて来いということなのだろう。

タンクトップの禿と上半身裸のマッチョマンの変態は死体の山ができている発電所を後にした。

 

~とあるクラブ前~

「ここの何処に銃と弾があるというんだ?マクレーン。」

 

「そう焦るな。ここは見ての通り高級クラブだ。こういう所は大抵、銃の持込を禁止している。客層は薬のバイヤー、ギャングの幹部クラスや武器商人などなど様々だ。では、日頃から携帯している銃を入店時に何処に保管する?・・・・・よし!開いた!」

 

黒塗りのベンツ、その窓は全てスモークが施されている。その・・・明らかに持ち主はカタギではないと伺える車のトランクをこじ開けたマクレーン。

中には・・・・

 

「AK-74・・・いや、5.56を使用しているからAK-100シリーズか。あとは、MAC-10とM870・・・まぁまぁだな」

一般市民の自衛とするには重武装だが・・・そんな些細な事2人は気付かない。

 

「おい!なんだその顔!これのどこに不満があるんだ?」

 

「別に・・・」

 

「いいや!その顔にはっきりと書いてあるね![この程度では不満です]ってな!」

 

「・・・・」

 

「はっきり言ったらどうだ?[私はこの程度の短小では満足出来ません]てよ!・・・おいおい、どこ行くんだ?話はまだ終っちゃいないぞ!」

 

「・・・・ショッピングだ。」

 

「はぁ?」

 

 

~マックリーズ~

マックリーズ:人食い病の噂が流れ始めたアウトブレイク初期、強盗の被害に合い閉店していた銃器店である。逃げ惑う市民に無償で武器を与えた事で店内の銃器・弾薬が枯渇していたケンド鉄砲店とは違い、初期から店舗を封鎖していた事により店内には多くの銃器が未だに眠っている。

 

「ガンショップか・・・・確かに、ここにはお目当ての銃があるだろうよ。だが、どうやって中に入る?」

 

「・・・・・ I'll be back」

 

強盗に入られた影響か、ショーウインドウの前には鋼鉄の頑丈なシャッターが下りている。扱う物が物だけに頑丈な施錠がされていた。こじ開けようにも警報機が鳴り響き、店内に入る前に歩く屍に囲まれるだろう。

 

「まったく、何が I'll be backだ・・・合鍵でも探して来るってか?」

鼻で笑うマクレーンだが・・・数秒後、その笑顔は驚愕で固まる。

 

[ギャリギャリギャリゴゴゴゴゴ]

耳障りな甲高い履帯の音。腹に響く重低音のエンジン音。

エンジン出力470Kw(636馬力)、総重量72トン。排気量23150cc。採石場や建設現場で活躍する重機、ブルドーザーだ。重量だけで比較しても意味は無いのだが、10式戦車が44トン、M1エイブラムスが63トンという数値からその規格外な質量が伺える。何処から持って来たのか・・・・重低音と地響きを残しながら、メイトリックスは瞬き1つしない無表情で立ち塞がる車両をなぎ倒し・・歩く屍をひき潰しながら時速11kmというゆっくりとした速度で

そのまま店内に突入する。シャッターなど無力と言わんばかりに突き破り、ついでにウインドウ近くに展示されている戦闘服をなぎ倒したところで、やっと停止した。当然、警報機が鳴り響くがメイトリックスが途中で周囲の屍を引き倒しているので、屍に包囲される心配はなさそうだ。

 

平然とブルドーザーを降り、ショッピングカートに装備を放り込み始めるメイトリックスに駆け寄るマクレーン。

 

「あんた、周囲から[野蛮]だって言われないか?」

「・・・・・」

言葉の変わりにナイフが展示されているショーケースを素手で叩き割り、カートにナイフを投げ込む元コマンドー。

 

「それで、お目当ての銃はあったのかい?」

店内には装備品しか展示されておらず、銃器は別の部屋に纏めて保管されているようだ。無論、これはマクレーンお馴染みの皮肉でしかない。

 

「ああ・・・(この店の銃)全部だ」

 

「HAHAHA。それじゃ、店じまいしないとな。」

 

ひたすら豪快な相棒に機嫌が良くなるマクレーンだった。

カウンターの裏に廻り別室への隠しスイッチを押すメイトリックスだが、壊れているのか反応しない。

 

「動けこのポンコツが!動けってんだよ!」

ガンガンとカウンターをどつくマッチョマン

 

[pipi・・・bi-]

電子音と共に開く扉・・・・

「この手に限る」

満面の笑みを見せるメイトリックス

「・・・・・」

声を殺し爆笑するマクレーン・・・既に店内は混沌と化していた。

 

~5分後~

[\デェェェェン/]

 

~10分後~

[此方本部。発電所付近のエージェントに通達。敵勢力と思われる部隊が発電所に向かっているとの情報を傍受した。目的は発電施設の破壊による電話・無線機などの情報網の遮断と思われる。現在、付近の傭兵部隊を買収し、敵勢力にぶつけて時間稼ぎしているが長くは持たないだろう。直ちに急行せよ。エージェント、現在の装備で任務続行可能か?]

 

[勿論です。プロですから]

 

[HAHAHA、頼もしい。健闘を祈る。アウト]

 

「マクレーン、仕事だ。」

「ああ、聞いていたよ。だが、発電所まで遠いぞ?」

 

メイトリックスはおもむろにブルドーザーでなぎ倒され、横転した車に近寄り力ずくで正常な位置にひっくり返す。

 

「これで車が出来た。」

「・・・あんた、最高だよ!」

愉快な2人組の旅は続く。

 

 

 

~15分後 発電所~

「クリア」

「クリア」

「周辺に生体反応なし、オールグリーン」

「よろしい。ベクター、先行して残党・トラップ等がないか偵察しろ。」

「了解」

 

 

アンブレラ社私設保安警察「U.S.S.」デルタチーム「ウルフパック」

アンブレラの所有する直属の部隊である。隊員はいずれも精鋭であり、その能力は各国の特殊部隊と同等・・・又は上回る程である。接近戦を得意とする狼の母、カリスマ溢れる部隊のリーダー・ルポを筆頭に、あの死神ハンクと共に過酷な鍛錬を耐え抜いたベクター、生物兵器に精通するフォーアイズ、爆発物のスペシャリスト・ベルトウェイなどなど・・・あらゆる分野のスペシャリストで編成された部隊は、あらゆる状況で柔軟な対応が可能だった。現に、寄せ集めの傭兵部隊では全く歯が立たず、こうして床に骸を晒している。

彼らにとって、発電所にEMPを設置し施設を破壊するという・・・簡単なお仕事になるはずだった。

 

「周囲に敵影なし・・・いや・・正面に男が2人」

ベクターからの無線が入る。

 

(たった2人?正面に?)

逃げ遅れではないのだろう。ただ、此方の部隊との戦力差は今しがた実証したはずだ。

(結果を認めず撤退を選ばないのは愚策でしかないだろうに)

 

他の隊員と共に斥候のベクターに追いついたルポは正面に佇むの2人を見て眉間に皺を寄せる。

緑色の戦闘服、腕と顔には黒の油性マジックで戦化粧が施されているマッチョマンと、黒のレザージャケットを着こなしている年季の入った渋いオジサマ。

(確かに重装備ではあるが・・・6対2、戦力差は覆せない。)

 

戦闘の合図を待つ隊員達・・・しかし、ルポが許可を出す前にマクレーン達が発破をかける。

 

「おいおい、でかいのは態度と図体だけか?こいよ、カウボーイ!相手してやる。」

「来いよ、ベネット。銃なんて捨ててかかって来い!」

 

ウルフパック・・・・確かに精鋭部隊ではある。ただし、それはチームワークではなく個人の能力が高い為である。編成されて間もない、新しい部隊であるが故に隊員達の心や目指すものはいまだにバラバラであった。

 

「野郎ぶっ殺してやる!」

「おう!バックからチェーンガンを出しなよ、でかぶつ!」

 

簡単な挑発に乗り、40mmグレネードを乱射し始めるベルトウェイ。ステルス迷彩で姿を消すベクター、ゾンビを引き寄せるホルモン入り手榴弾をポーチから引き抜くフォーアイズ。銃声を合図に次々と戦闘行動に入っていく隊員達・・・・グレネードがマクレーンが隠れていた机ごと吹き飛ばし爆炎が視界を埋め尽くす。

 

「HAHAHA。君のお友達は口の割にはあっけないな。」

ベルトウェイが壁を盾に片手でM60撃ちながら牽制するメイトリックスに言い放つ。

 

「隊長然り、あのお嬢ちゃん然り。我々は同じエージェント内でもそれぞれの分野の頂点に立っている者達だ。この程度の攻撃であのオヤジが殺せるとでも?」

 

ガジェット[パルス・スキャナ]を放ちながら返答するメイトリックス。

「ほら、炙り出してやったぞ。マクレーン。」

 

「ありがとよ!」

メイトリックスの背後を取ろうと回り込むベクターの背後から銃撃を見舞うマクレーン。

 

「死んだと思ったか?残念だったな、トリックだよ!」

パルス・スキャナ・・・潜水艦でいうアクティブソナーのように此方側から特殊な電磁波を放ち、その反響で敵の位置を特定、位置をロックし、SHDのコンタクトを通して物陰に隠れる周囲一帯の敵を視覚化するという索敵用のガチェットだ。その効果範囲は壁や盾にしている障害物を透過し、見えない敵にまで作用する。メイトリックス自体が過剰戦力なので補助用のガジェットを選んだのは順当な結論だろう。

スキャナの効果によって、ステルス迷彩で目視出来なくなったベクターを炙り出し逆に背後を取ったのだ。40mmや銃弾の嵐の中どうやってマクレーンは生き残ったのか?後に共に任務に付いた事のある女性隊員はこう語る・・・・「あれ等は規格外です。私達一般市民が考えたところで時間の無駄ですよ。」と・・・

 

防弾ベストが幸いし、致命傷を免れたベクターだが、確実にダメージが蓄積されていた。

 

「ほらほらガキ共。お前らも楽しいクリスマスが迎えられると思うなよ?」

マクレーンの怨嗟とも取れる咆哮を皮切りに、両者の戦闘は激化していった。

 

 

 

 

 

 

 

 




ゲームの方でスキャナ・・・使ってる人いるのかな・・・?リアルの仲間内では影の薄いスキャナさんを物語りにぶち込んでみました!w

次回も閑話!題名は・・・「お前のようなコックが居てたまるか!」でしょうかw
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