土の上で一眠りしてから、また種を植える。植物の成長を促進させる魔法は存在するが……
もっとも適正が無いらしく一度やろうとして一部を死んだ土地への匠の技で変えたことがある。
それを逆に敵国とかの作物を枯らして、食糧難起こせないかなーと思ったけど……どうやら需要が合わないそうで魔獣を倒せるのにしろって言われた。
そういうことなら魔法燃やした方が手っ取り早いとも、足がつかなくて対処しずらいのもいいと思うんだけどなぁ。
「肥料は鶏の糞でいいか。」
そうやって一旦農作業を中止にする。きちんと作物が生えてくれば、この荒れ果てた庭を徐々に再生の兆しを見せてくれるだろう。
長いときを経て朽ちたものは、ある程度長い時間を使って直すのがいい、それが一番自然だ。
「さて、今は生憎殆んど素材も金もないし……できる事は、魔法塔にいたときに不具合で却下された魔法の数々の不具合直しかな。」
魔力を吸い込んで魔弾を自動的に発射して迎撃する仕組みを組んだら、無差別かつ無限に魔弾をばらまく危険物以外の何者でもない代物が出来上がり。
持ち歩き可能な小規模テレポーターを作ってみれば、体の一部に触れたものを全て対応した場所に転移させるはずなのだが。
テレポーターの周囲しか転移が行えずそれ以外断面くっきり現場に残る、
新しい流行り病の霊薬を魔法をつかって、開発してみようかと思ったら。
幻覚作用と幸福感が同時にくる、ある意味辛い病から救う霊薬が完成したり。
その他色々………えっろくでもない物しか無いって?
多分「曲解」のせいじゃないかな?俺のせいじゃないよ、後者二つはある程度応用されて別の研究品の元となっているけど。
最後のは何故か、応用されてない効き目が強い元本に近いものの模造品が作られて娯楽や突撃する騎士達の気付け薬に使われているとかも聞くし……
本来の病気用なのになぁ……
「私が本来のしたかった、ことと別の事に使われちゃっているんだよね………または私にとって未完成のまま実践として使えるから、研究が切られたり。」
研究成果は、認められてはいるがそれは間違っているが有益だからか点数稼ぎの為に合わせて作ったものばかりだ。
「きちんと完成とはいかなくてもきちんと形にはしたいなぁ………地面に埋め込み式の魔法印は、ある程度感知能力があればばれる物だけど……何も学が無いものには十分だしコストが安いって言われたんだよー。
魔物とかいちいち相手にしてられないときにいいってされて。私はあの魔法を人間に引っ掻けたいんだっ!魔物退治の為に作ったんじゃないっ!
あー思い出すだけで、イラついてくる……」
地中に埋めるタイプのため、発動するまで消えることはないし。逆に探知を使えば魔法の位置が簡単に解ることから、人間がこの魔法に引っ掛かって危なくなることも少ない。
さらに攻撃の仕組み自体は至って単純、土を堅く鋭利に尖らせるだけなので魔力の消費が少なく辺境ではどんどん置いていける等の評価を受けた。
自信作なのに、弱いからいいね!と言われたのである、後には強い酒をしこたま飲んで記憶を吹っ飛ばそうと挑戦をしていた。その後酷い二日酔いになったのは言うまでもない。
「まずはこの魔法から……調整を始めるか……、私一人で住むからきちんと完成させればかなりの自己防衛手段なるし。」
まずは紙に、その魔法式を記していく。このどこかに組み合わせた魔法の効果を阻害したり、打ち消してしまっている物があるということだ。
魔法式の複雑さと魔力消費はイコールでは結び付かない。大気中の魔力の利用等を含める魔法式がそのもっとも足る例だ。
恐らく隠匿の術式が地面から微弱にすいとる魔力の流れを隠しきれてないからと予想するが……詳しくは私でも全くわからない。
まずは、この魔法に使う式を全て分解して。組み立て直して、試してダメだったらまた分解して組み立ての繰り返しである。
正直に言えば、いつ暴発するかもわからない爆発物を回りを火に囲まれながら弄くる行為とほぼ同じである。いつ有害な組合せになるか検討もつかないが……
実際に何人か、魔法の高度な改造を行おうとして反動で消し飛んだり。存在自体が消えたり、バラバラになったりしたと言われている人は何人かいる。
私は行ってなかったが、教育施設ではそのような事例を、魔法の実力が伴わず強大な魔法を使おうとした結果として教えていることが多いようだ。
私も実際、反動で死にかけた事は結構ある。魔法塔にいたから新しい治癒魔法技術の実験体……げほんげほん治験者となることも多い。
あのあと副作用とか大変だったな。
腹の中にウジ虫が這って内臓をどんどん食い荒されるような痛みと不快感だったからなぁ……あの時あの薬の改良版作られてて良かった……
私の作った物が本来の用途とはどんどんかけ離れていく様子も、ものすごく感じ取れたけど。
◆
「あーダメだー。」
およそ、3000種類ぐらいの組合せを考え使ってきたが………どうも完全な隠匿には至らない。全ての組合せは数えられないが、10000種類は越えるだろう。
砂の中に埋もれる一粒の砂金を見つけるような作業だ、いくら「探求」があれども毎回魔法を使うため……魔力の限界がある。
逆に「探求」があるからこそ、こういう正気を保てなくなりそうな作業も息を吸うように行えるのだろうか。
私は、廃墟に戻り……実験結果の記録をする。どのように魔法式を変化させたか等3000種類漏れなく書くことにした。これは魔法塔にいたときからしていたため普通のことである。
というか記録する数としては、今回は分割のためひとつの研究成果としては破り捨てられるぐらいの少ないあくまで途中経過の記録だ。
「あっ紙かけなくなった……記録用紙は、ここでいいか……」
研究室の開いた引き出しに、500種類ほどの結果表も裏も使い書いた紙をしまう。そして新しい紙をとりだしまた書きはじめる、紙は貴重だ。
魔法塔にいたときは気にしなくても良かったが、案外お金がすり減っていく。魔法を使用した記録方法が今では主流だが書く方が何となくなれている。
「………少し進展があったのは3000のうち2つの魔法式の組み換えだけか……、これに近い組み替えを中心に行っていけばいいかな。」
組み替え3000種類のうち、殆んど動作しない無意味な魔法式になり……
30種類はほぼ従来の機能と同じ作用を示し、動作等に不備はなく問題も無かった。
5種類は暴発を引き起こし魔法の影響がある地面が流動的に変化したり、仕掛けが作動しなくても地面がとがったり、熱を発して一時的な溶岩を作り上げたりした。
溶岩ができたのはビックリした、これは踏ませたら強いと思うが……明らかにバレバレなのが難点だ。
そして残り2種類が、微弱だが探知の魔法の阻害の力が確認できた……結構な進歩だと感じている。
そうやって考えていれば。きゅるっとお腹の虫が一つなったそういえばここに来てから何も食べてなかった。
「町に向かって必要なものだけ買って帰るか………お金はそれなりにあるから大丈夫だろ。
出店あれば嬉しいけど、無ければお店にでも入ろうかな……」
私は研究室から出て、財布とある程度良識があるように見えるように身なりを整えた。中流ぐらいに見えればあとはお金さえ払えばある程度は融通してくれるだろう。
大金は、この場所を買ったお陰ですっからかんであるが……あとは私の作った薬を買ってくれるであろう人に目星をつけておかないとなぁ……
いくらここでほぼ自給自足するとはいっても、お金が必要になるときは多いだろうし。
そうやって私は、自らの家から出て深い森へと向かっていった。目的地はこの森をまっすぐ抜けたところにある町である。
本人的に失敗作は「曲解」の影響を受けてます。
理想 敵だけ攻撃するよ > 現実 皆敵だっ!
理想 触れたもの転移で便利っ! > 現実 触れたもの(ごく一部だけ)転移
理想 なんか病広まって大変だから救えるもの作ろ > 現実 もうツラクナイヨッ!(ガンギマリ)
理想 見えない罠仕掛けちゃつゾッ!苦しめっ > 現実 探知使えば余裕で見えてるけど、魔物相手なら丁度いいな。(効率的な害獣駆除罠扱い)
とどのつまり、強制的ないい意味でも悪い意味でもどうしてこうなったを引き起こす属性とも言えます。