牙狼〈GARO〉 大和の輝き   作:ザルバ

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 川神学園。武人の住む町“川神”にある学園。だが、そこは武人のみを育成する学園ではない。故に一般的に学生の試練とも言えるアレがある。

「では一週間後から期末テストであるため各自勉学に励むように。もし赤点を採ってみろ。その時はこの鞭で処刑するからな。」

(恐・・・・・・)

 2-Fの生徒一同児島先生の言動に恐怖する。

 今は丁度夏休み前のテスト週間。大和たちは学生であるためこういうのは当たり前に通らなければならないのである。

 SHRが終わり放課後になるとガクトが大和に話かけてくる。

「おい大和、帰りにゲーセン寄ってこうぜ。」

「ガクト・・・・・・テスト週間なのに余裕だな。」

「俺らはF組だからカンケーネーYO!」

 大和は頭を抱える。

「お前な、夏休みを補習で潰したいのなら勝手にしてもいいがよ・・・・・」

「何ィィィいい!」

「気づけよ!」

 正直F組とは言えど、いいわけは聞かない。どのクラスも赤点であれば夏休みは補習と言う名の漬物にされる。

 

「と、いうわけで・・・・・今から勉強会を始めようと思います。」

 島津寮で風間ファミリーとゲンさん、そして大和たちと百代が集まり勉強会が開かれた。ちなみに大和たちはどちらか言えば教える側であるのは言うまでも無い。

「ではまず、ノート見せろ。」

『はい?』

 ゲンさんとまゆっち以外は首を傾げた。

「なるほどな。ノートで授業態度がわかるって奴か。なら見ろ。」

 ゲンさんは自主的に授業用ノートを大和に渡し中身を見せる。

「おー!」

「流石だな。」

「ちゃんと授業も聞いていて細かいところや先生の話したところまでもメモしている。申し分なく安心できる。」

「そんなんじゃねえよ。」

 大和たちが褒めるがゲンさんはデレる。

「で、他の皆は?」

 大和が笑顔で聞くと皆ギクッとなる。

「は・や・く☆」

 大和の笑顔がなんでか知らないが怖くなっていることに気付いた皆は自主的(威圧と言う名の)に出す。大和たちはみんなのノートを見て主に頭を抱えた。

「ます、まゆっちは大丈夫。クリスは日本語の誤字があるから後でゲンさんのを移して分からないところは教えてもらったら大丈夫。だが・・・・・・」

 大和は風間ファミリーのノートを机に広げ見せる。

「後の皆はダメ!?」

『え~~~~~~!?』

「“えー”じゃないよ!なにこれ?落書きはあるし真っ白だし、百代姉さんはよだれの後が多い!」

「話しにならないな・・・・・・」

「学力だけが世の中じゃないが流石にこれは・・・・・」

 哀空吏も猛竜も呆れていた。

「とりあえず、三グループに分けよう。京とモロは哀空吏と。ワン子とキャップは猛竜と。ガクトと百代姉さんは俺と。クリスとまゆっちはゲンさんと。なんとしてでも赤店回避は最々低限!50点以上を最低限とします!」

『え――――!』

「おい!流石にこのノートだと単位が“五段階中二”だぞ!最悪就職は無理!良くてアルバイトどまりだ!」

「そうだな。大和に賛成するわ。」

「いくら人は見た目じゃないとはいえ頭の中身がそれだとすぐリストラかイジメ的自主的解雇処分だ。」

 そういうわけで勉強会が始まったが・・・・・・

「なんでここ間違えるの!ここは教科書見たら分かるでしょ!」

「なんで十秒もしない内に分からないって言うんだ!教科書見ていいから答えろよ!」

「モロは基礎はいいが応用が苦手なのはわかった。京は暗算をするな!」

「落ち着いて考えれば出来る。ここはこうするんだ。」

 なんとも頭の痛い地獄絵図と言ってもいい。教科書を見ずに答えようとする人もいれば公式をごちゃ混ぜにしている人もいる。

「はぁ・・・・・・一旦休憩を取るわ。」

 大和がそう言うと勉強していた皆は肩の力を抜く。

「おい大和、ちょっと。」

 猛竜に言われ大和は近寄る。

「どうしたんだ?」

「いやさ、こうやって風間ファミリーに勉強を教えるのはいいんだよ。で、ひとつ思ったんだがな。」

「うん?」

「夜間の見回りはどうするんだ?」

「それなら大丈夫だ。お前の師匠がテスト日まで見回ってくれるそうだ。最も、あいつらに教えるのは深夜0時までだからそっから後はお前の師匠と合流して見回る予定だ。」

「ならいいが・・・・・問題ないのか?」

「結界や探知用の札もあちこちに設置したし、なにより揚羽さんが協力してくれている。」

「つっても全て防げるわけじゃねえだろ。」

「今に始まったことじゃないだろ。俺たちはそれを出来る限り減らす。そうだろ?」

「・・・・そうだな。で・・・・・逃げようとしているヤツらがいるんだが・・・・・・」

「安心しろ。結界の札を逃げ道と思える逃げ道に貼ってある。」

『ギャアアアアアアアアアア!』

「・・・・ただし電撃系のな。」

「・・・・抜かりないな。」

 

 そして風間ファミリーとの勉強を終え深夜の時間帯の川神の町。暗がりにある奇妙な木から素体ホラーが三体姿を表す。三体のホラーは肉体となる人間を探そうとしていた。だがそこへ紺色のコートを身に纏い、柄の短い斧を右手に持っている男がホラーたちに近づく。

「ディデラル ダボ エガルギ!」

「「グギギ!!」」

 三体のホラーはその男を“器”とみなして捕りかかろうとする。

「ふん!」

 男は斧によって生じた風圧に体制を崩したところを男は斬りかかる。

「ギデャ!ダゼバ!」

「ガガ、ユオデブ・・・・・」

「マカイキシ・・・!」

「そうだ。貴様らを斬る魔戒騎士だ・・・・・・。」

 男は蹴りや拳を使いホラーの動きを鈍らせ斧でホラーを斬る。だが三体は連携がなっているためなかなか斬れない。

「これは・・・・・三位一体のホラーか!」

 男は気付いた瞬間ホラーは素体状態ではあるものの一つとなり姿を変えた。

「まさかこんな珍種に会うとはな・・・・正直驚く。」

「そんな風に見えませんよ。」

 大和は男性の無表情ではなった言葉にツッコム。

「君はそこで見てください。」

「はい。お願いします。儀流さん。」

 儀流は大和の前に立ち斧の柄頭を地面に叩きつけると地面に何十もの円が地面に広がる。儀流は立ち上がり構えると下から光が漏れ、鎧が召還される。

 

 魔戒騎士、儀流力(ぎりゅうりき)

緑色の鎧を身に纏い、猛者を示す身体を象徴させる斧を持つ騎士

 獣身騎士・戯牙

 

「はあああああああああああああああ!!!!!」

 戯牙はその鎧の重さを思わせぬ俊敏な動きでホラーに近づき左拳を腹部にめり込ませる。

「グギャガッ!」

 ホラーは吐血をしながら跳ばされる。ホラーの返り血が戯牙の鎧に突くがソウルメタルの鎧はそれを拒みその血を浄化する。ホラーは倒れそうになるも態勢を立て直し再度戯牙へ接近する。

「ふんっ!」

 戯牙は斧の柄頭を地面に叩きつける。刹那、地面から鋭く尖った岩がホラーを取り囲み動きを封じると戯牙は上へ跳び、自身の斧を振りかざし―――

 

 

 斬!

 戯牙の力強い一振りがホラーを右斜めに斬る。ホラーを取り囲んでいた岩は何事も無かったかの様に元に戻る。

「儀流さん、お見事です。」

「恐縮だ。」

「お前ら・・・・・」

『っ!』

 半身になったホラーが大和と儀流に話掛ける。

「俺が・・・・・どうしてここに現れたと思う・・・・・・・」

「ゲートがあるから・・・・・か?」

「こんな場所にか?違うな・・・・・」

 大和の答えにホラーは否定する。

「俺たちは・・・・・・作為的に出来たゲートにおびき出されたに過ぎない・・・・・。」

「まさか!」

 儀流が革新的事に気付いた瞬間、ホラーは消滅した。

「・・・・・・・大和君、どうやら・・・・」

「ええ。こんな場所を意図的にゲートにする主犯がいる。おそらく・・・・・相当権力があるのかもしれないですね・・・・・・」

 二人はその後ゲートとなった場所を魔導札で封じ、解散した。

 

 その後も放課後になると風間ファミリーと大和たちは一緒に勉強をし、大和たちは儀流と共に夜の川上を巡回し時にオラーを狩り、時にゲートを封じた。

 休日は朝から朝食後にすぐさま勉強。ちゃんと休息も入れている。最初はすぐパンクしていた風間ファミリーも少し抗体ができた。

 そしてテスト当日――――

(あっ!ここ大和が出してたところだ。)

(ここ応用が出るって言ってたっけ。)

(・・・すごく問題が似てる。)

(ええっと、問題文を最後まで見て・・・・・あっ!ここでヒッカケられるところだった!)

(おお・・・・・・すごく分かる。)

 そしてテスト返却日。ガクトたちは今までに無い感情で満ちていた。今まで平均32点程度の自分たちが平均58点。かなり良い点数であった。

 余談だが大和たち三人は平均98点。あえて言わないようにしていたがそれを知った風間ファミリーはショックを受けた。

 ちなみにゲンさんが風間ファミリーの中で総合得点が高かった。

 

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