牙狼〈GARO〉 大和の輝き   作:ザルバ

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「・・・・・・・」

 大和は川神の町を見ながら黄昏ていた。

「大和、どうしたんだ?」

「ん!ちょっと思い出してたんだ。俺がまだ小さかった頃にここに住んでいたときの記憶を。」

「そうか。そういやここってどんなところなんだ?」

「ん~・・・・・一言で言うと人外が多い街かな?一般的な人が住んでいるってイメージは無いし。」

「へ~、そんな町なんか。」

 大和は後ろから聞こえてきた声の方を振り向いた。大和はその人物を見て驚く。

「猛竜!」

「久しぶりだな、大和。」

「なんでここにいんだよ!」

「なんでって・・・・・そら元老院からの指令書でここを担当することになったんだよ。」

「はい!?」

「そういうお前もなんでここにいんだよ?」

「・・・・・・・・俺も元老院からの指示でここに・・・・・・」

「はぁ!マジか!」

「まあな。」

「おいおい、お前ら少し落ち着け。」

「んお!ザルバじゃん。久しぶり。」

「久しぶりだな。」

「しっかしこうしてお前とまた組む事になるなんて思わなかったわ。」

「俺もだよ。それよりもう一人って誰か知っているか?」

「いや。てかこうしてみるとあいつがいないと寂しいな。」

「あいつとは俺のことか?」

 大和と猛竜は声のする方を向いた。

「「哀空吏!」」

「久しぶりだな、大和。それに猛竜も。」

「ああ。てかお前もここ担当になったんかよ。」

「まあな。それより大和、お前がここに住んでいたってことは本当か?」

「ああ。と言ってもだいぶ昔だがな。」

 三人は川辺を歩きながら話をする。

「そういや猛竜、ソウルメタルの手の使い方は上手くなったか?」

「ああ。今じゃ結構器用に使えるぜ。」

 猛竜は右手を二人に見せながら動かす。

「学校ではなんて説明したらいいんだろうな?」

「説明しなくてもいいんじゃないのか?」

「そうだな。変なことを言うと後から厄介になるからな。」

 そんなことを話していると規制表現されている人間ブロックが川辺にポツリとたたずんでいた。

「・・・・・・・・・大和、あれなんだ?」

「・・・・・・・・・俺も同じこと聞こうと思ったところだ。」

 哀空吏と猛竜はその光景に疑問以外何を抱いたらいいかわからない。

「あれは川神名物・川神百代の今日の芸術だ。」

「川神百代って・・・・確か日本の四天王の。」

「まあな。あの人はただ戦いに餓えているんだ。」

「それってヤバクないか?」

「まあな。それよりあの人たち少し助けようと思うんだが・・・・・・いいか?」

「「賛成。」」

 三人は人間ブロックの方まで走ってゆき、一人一人に手当てをする。

「すまねえな。迷惑じゃないか?」

「気にしなくていいよ。それよりアンタ達川神百代に挑戦してきたのか?」

「ああ。俺たちは“ちば”から“遠征”で来たんだが勝てなくてな。」

「そら勝てないわ。あの人は見た目は美しいものの中身は鬼だからな。」

「はは。ん!」

「どうかしたか?」

「いわした君がいない!」

「何か問題でもあるんか?」

「いわした君は最初のブロックパーツとしてやられたから。それにあいつ結構卑怯な手を使うし・・・・・・」

「最悪人に怪我させちまうかもな。」

『っ!』

 三人はその言葉を聞いて立ち上がる。

「頼みがあるんだ。いわした君を止めてくれないか?」

「ああ。」

「いいぜ。」

「俺たちもそうしようと思ったんだ。」

 三人は走り出そうとするとすぐさま足を止めて“ちば”から“遠征”で来た人たちのほうを向いて懐から応急処置セットを投げ渡す。

「怪我の手当てできなくてごめんね。」

 そう言い残して三人は走り出す。

 

川神学園の通学路にある多馬橋。またの名を変態の橋で腰に二つのタイヤをくくりつけた赤髪の女の子、川神一子は百代たちに挨拶をしていた。

「みんなおはよー!」

「おお、おはようワン子。」

「や。」

「今日はタイヤが二つ。」

「ううん!川向こうまで走ってきたわ!」

「元気よすぎでしょ。」

 川神百代、椎名京、島津岳人、師岡卓也がワン子の挨拶に返答する。

「ねーねー!さっき川辺で大勢のびてたけどアレお姉さま?」

「まあな!つまらない相手だったぞ。」

 百代は少し溜息をつく。

「あは!やっぱりすごい!でもさっきその人たちに手当てをしている三人組がいたよ。」

「なに?」

「それは本当なのかよ?」

「うん!黒いコートを来たのが二人と紅いコートを着た金髪が手当てをしてたよ。」

「今時そんなことをする奴らもいるんだな。」

「少し変だね。」

「そういや今日うちのクラスに転校生が来るって話だよ。」

「何!男か女か!」

 モロの言葉に百代は反応する。

「今のところ不明ってことでキャップが賭けを開いているから。」

「かわいい女の子だといいなぁ!」

「その場合は私がいただくので速やかに連れてくるように!」

 ガクトの方に百代は手を置く。

「モロはどう思うんだ?」

「やっぱり女のこの方がいいんだよね。むっつりだし・・・・・・・ん?」

 ガクトとワン子がモロの方を向くがそこにモロの姿はなかった。

「た」

 皆は声のする方を向くとバイクの後ろに乗ってるモロの姿。

「す」

 それを運転しているのは百代に倒された“ちば”のいわした君。

「け、てぇぇぇぇぇぇ~~~~~~~!」

「ヒャッハ!テメェのツレはいただいたぜ。川神百代!」

 そういい残してかわいた君はモロを連れ去る。

『・・・はい?』

 モロを連れ去ったやました君を百代たちはただ見ていた。

「いかん。あいつは私が最初に吹っ飛ばした縦ブロックの奴だ。悪いな。始末しにっ!」

 百代はただならぬ気を感じ取る。その気は確実に近づいてきていた。

「ちくしょう、遅かったか!」

「まだそう遠くに行ってない。それにノーヘルだ。」

「じゃあ裏路地に行くな。行くぞ!鉄柱を飛び台にしろ!」 

三人は百代たちに目もくれず過ぎ去ってゆく。百代は三人のうちの一人を見て驚いた。

「おいおい、なんだよあいつら。」

「今なんかどこかで聞いたような声がしたような?」

「・・・・・・」

「今の人たちだ・・・・・」

『え?』

「さっきの三人が川辺で手当てをしてた人たちだよ!あんなに早く走っているし。」

「・・・・・はっ!と、とにかく追うぞ!」

 百代は我を取り戻し追いかける。

 

 裏路地でやました君はバイクを止めた。

「ここまで来たらいいか。」

「そうはいかねえぜ。」

 バイクに乗っているやました君の前に猛竜が立ちつくす。

「なんだテメェ?やんのか?」

「はっ!調子にのんじゃねえ!」

 猛竜は右腕を変化させ壁に叩きつける。壁のコンクリートに無数のヒビが入る。

「ヒッ!こ、こうなったら!」

 やまもと君は後ろに下がろうとするが・・・・・

 カンッ!

 やまもと君のバイクに矢が刺さる。

「生憎だが、もう逃げれないぞ。」

 哀空吏が弓を構えながら言う。

「く、来るな!来たらこいつを刺すぞ!」

「わっ!」

 やました君はモロの首元にナイフを突きたてる。

「もう諦めなよ。」

「あん!」

 大和は優しい態度でやました君に話しかける。

「こ、殺すぞ!こいつを殺すぞ!」

「っ!・・・・・おい!」

 その瞬間、やました君とモロの背筋に恐怖が走る。

「本当にそう思っているのか?お前にその罪を背負う覚悟はあるのか?」

「あ・・・・あ・・・・・ああ・・・・あああ・・・・・・・」

 やました君は恐怖のあまりナイフを地面に落としモロを解放する。大和はナイフを拾ってやました君に言った。

「もし、次そんなことを言ったら・・・・」

 大和は魔戒剣を出し、ナイフを上に投げ、魔戒剣を抜刀。そして・・・・・

キィン!

ナイフを粉砕する。

「こうなる覚悟・・・・・・・しておいてね。」

 大和は魔戒剣を鞘に収めやました君の頭をぽんぽんと叩いた。

「お、お前たち一体何者なんだよ?」

「俺の名は直江大和。ただのお人よしだ。」

「俺は蛇崩猛竜。こいつの仲間だ。」

「同じく楠神哀空吏だ。」

「えっ!」

 三人の自己紹介にモロは驚く。

「や、大和なの!」

「ん?誰?」

「憶えてない?僕だよ。師岡卓也!モロだよ。」

「・・・・・・・・・あ!」

「思い出した?」

「ああ。変わんないなモロ。」

「むしろ大和が変わりすぎなんだよ。どうしたのその格好。」

「いやこれは・・・・・」

 大和が話そうとした時、百代たちが駆け寄ってきた。

「大丈夫かモロ!」

「助けにきたよ・・・・・・てどういう状況?」

 ワン子が頭に疑問符を浮かべる。

「あ!ワン子にガクトに京に百代姉さん。」

「な、なんでお前俺たちの名前知ってんだよ?」

「みんな!大和だよこの人は!」

『や、大和!』

 皆も驚いていた。自分達の知る大和とはだいぶ姿が変わっているためである。

「久しぶりだな大和!」

「お前なに剣なんか持ってんだよ?」

「あっ!忘れてた。」

 大和は魔戒剣を鞘に収め、懐に入れる。

「おまえたち何をしている!」

『!』

 皆は声のするほうを振り向く。

「ひとりを大勢で囲んで責めたてるとは卑怯千万。おまえたちはそれでも日本の・・・・武士の国の人間か!そのような行為は・・・・たとえお上が許しても、このクリスティアーネ・フリードリヒが許さん!」

 ・・・・・・・・馬!?

 

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