牙狼〈GARO〉 大和の輝き   作:ザルバ

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 大和は目を開けると白い空間にいた。大和は一瞬内なる魔界かと思ったが魔導文字は飛び交っていないことから違うと確信した。

「どうなってるんだ・・・・・・ザルバ。」

 大和は左手に填めているザルバに話しかける。しかし左手にはザルバはいなかった。

「おい。」

 突如後ろから声を掛けられた大和は後ろを振り向くとそこには白い魔法に身を包んでいる茶髪の男がいた。年は二十代後半、身体全体から覇気を感じ取られる存在感であった。

「お前が現代の牙狼か?」

「え・・・・・」

 大和は驚きを隠せなかった。何故この見ず知らずの男が牙狼の名を知っているのか、何故それを自分かと思ったのか。

「答えろ。」

「あ、ああ・・・・・そうだが。」

「なら話が早い。剣を手に取れ。」

 そう言うと男は左手に持っていた赤みの鞘の剣を抜刀した。

「っ!」

 大和は魔法衣の中から魔戒剣を抜刀、目の前の男に剣先を向ける。

「はっ!」

 男は大和に向かって跳ぶと剣を振り下ろす。大和は身体を右に逸らすと左手の鞘で魔戒剣を押さえ男に剣を突こうとする。しかし男は鞘を逆手に持つと大和の魔戒剣を鞘に納めた。

「っ!」

「はぁ!」

 男は左足蹴りを大和の右腹部に喰らわせる。大和は体性が崩れる。男は後ろに跳び大和と距離を取る。

(この人・・・・・・強い。)

 大和は構え直すと男に向かい正面から走り始める。大和は魔戒剣を立てに振り下ろすが斜めに避ける。大和は魔戒剣を右に振るうが男は後ろに下がり回避をすると大和に向かい跳び、跳び蹴りを喰らわそうとする。大和は右手を地面に付け身体を反らすと左足を振り上げるが空振る。大和はその反動を利用し立ち上がると後ろに向け剣を振るう。男も後ろに向かい剣を振るい互いの剣がぶつかり合う。二人は同時に身を近づけると押し合う。

「くぅぅ・・・・・」

「はぁぁ・・・・・」

 二人は後ろに跳び距離を取ると同じ方向に同時に剣を振るう。剣と剣を交えながら蹴り、殴りも間に挟み互いの力をぶつけ合う。大和が回し蹴りでくると男は後ろ回し蹴りで対応した。大和が剣を右に振るった瞬間男は剣を振り上げ大和から魔戒剣を離す。大和は体術で反撃しようとしたが男が大和の喉もとに突き立てる。それと同時に大和の魔戒剣が地面に落ちる。

「・・・・・・・・参った。」

 大和は降参した。男は剣を鞘に納めると大和の落ちた剣を拾い、大和に手渡した。大和はそれを受け取り鞘に収めると一礼をする。

「ありがとうございました。」

「・・・・・!」

「彼方と剣を交えている内に彼方の人柄がなんとなくですが分かりました。彼方は悪い人ではないと思います。」

 男は大和の言葉を聞いた瞬間微笑んだ。

「お前は面白いな。」

「はい?」

「ただ剣を交えただけでそこまで人を見る。そんなお前に聞いてもいいか?」

「なんですか?」

「お前にとっての守りし者とはなんだ。」

「っ!」

 その言葉は魔戒騎士ならば誰もが知っている言葉であった。守りし者とはその者の笑顔を思い、戦う決意の証でもある。

「俺にとっての守りし者は、俺と出合った人全てです。長い時間短い時間関係なく、俺は関わった人全てを守りたいです。」

「それが貴様の守りし者か?」

「はい!」

「・・・・・・・・・・合格だ。」

「え・・・・・」

 大和は男の言葉に間抜けな声を出した。

「貴様が牙狼の称号を受け継ぐにふさわしいか確かめさせてもらった。貴様にはその資格がある。俺はそれを確認したかった。」

「彼方は・・・・・・」

「今日貴様と剣を交えてよかった。またいずれ交えよう。」

 そう言うと男は大和に背を向ける。男が大和に背を向けた大和の目に入ったのは左胸に付けている三つのお守り。その内の一つは切れた。そして確信とも言えるの魔法衣の背中の部分に付けられている牙狼の紋章。

「彼方は!まさか!」

 鋼牙が手を伸ばそうとした瞬間大和の意識はそこで途切れた。

 

「っ!」

 大和は身体を勢いよく起こす。

「どうした大和、怖い夢でも見たか?」

 指輪掛けに掛けられているザルバが大和に声を掛ける。

「いや・・・・・ちょっとすごい夢を見た。」

 大和が立ちあがろうとした瞬間体中に全身に痛みが走った。

「っ!」

「どうした大和?」

「・・・・・・・ふっ。」

 大和は微笑む。

「どうしたんだ?」

「いや、ただちょっと英霊と剣を交えたんだ。」

 大和は満足そうな顔でそう言った。

 

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