牙狼〈GARO〉 大和の輝き   作:ザルバ

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 休日の島津寮。先日大和は手ごわいホラーを相手したため今日は起きるのが遅かった。そんな大和の部屋に曲者が入ってきた。言うまでも無く京である。

(ふふふ、昨日大和はなんでか帰りが遅かった。大和が女遊びするような性格じゃないは分かっているから安心するけどちょっと妬いちゃうな。でもこうして寝込みを襲えるチャンスには感謝!)

 京は上着のジャージのファスナーを下ろし大和に抱きつく。

「大和――――――!」

 大和はその瞬間京の声に起きたのではなく気配に起きた。大和は上半身を起こすと京を受け止めた。

「おはよう・・・・・京・・・・・・ZZZ」

 大和は都に抱きつくように二度寝をしてしまう。

「っ!(これはこれで嬉しい!でもちょっと恥ずかしいな///)」

 京は頬を赤らめる。そんな時キャップが大和の部屋に入ってくる。

「おーい大和―。ワン子たちが修行を頼むって言ってぞー。てあれ?」

 その瞬間京は不機嫌な顔になった。

「んあ、キャップすまん。ちょっと寝てた。京、あんがと。」

 そう言うと大和は京を離して立ち上がる。

「・・・・・・・京、部屋から出てくれない?」

「・・・・・・・・うん。」

 京は不機嫌な顔のまま部屋を出る。

「ザルバ、なんだったんだ?」

「お前さんはそういうことに関しちゃまだまだおこちゃまだからわかんねえよ。」

「?」

 大和はザルバの言っていることが分からないまま着替え、ワン子たちと朝の修行を行った。

 

 朝食になり、大和たちは共に朝の朝食を摂っていた。京は朝食のカニコロッケのありったけのタバスコを掛けながら考え事をしていた。

(どうしたら大和は振り向いてくれるのだろう?)

 京がそんなことを考えているのを余所にキャップが隣に座っているゲンさんに頼みごとをしていた。

「ゲンさん、カニコロッケ一個くんね?」

「誰がやるか。」

「ちぇ。俺カニコロッケ大好物なんだけどな~。」

 キャップがそう愚痴っているとゲンさんは何も言わずカニコロッケを一つキャップに譲った。

「ほらよ。」

「サンキュー。ゲンさんは優しーよなー。」

「勘違いすんな。やらねぇと何時までもうるせえから恵んでやっただけだ。」

「ゲンさんってもしかしてツンデレ?」

「なんだそれ?」

 ゲンさんはツンデレの意味を知らないようだ。

「やっぱゲンさんやさいしな。」

「ああ。同感だ。」

 猛竜も哀空吏も共感していた。何かと頼られるゲンさんは人望も厚い。

「麗子さん、味噌汁お代わり。」

「あいよ。今日の味噌汁は由紀江ちゃんが作ったんだよ。」

「へー。おいしいよ、まゆっち。」

 思わず噴いてしまう。

「そ、そそそそんなお世辞を私などが褒め言葉いただくなどもったいない!」

「いや、お世辞じゃないよ。まゆっちはいいお嫁さんになるね。」

 大和が笑顔がをでそれを言った瞬間まゆっちはゆでだこになった。

「よ、よよよよお嫁さん!」

「やったなまゆっち!今夜から婚姻届のサインの素振り百回だ!」

 松風は嬉しそうにまゆっちに言う。そんなまゆっちを見て京は不機嫌な顔をする。

(まずい・・・・)

「大和、私のコロッケ食べない?」

「いいのか?んジャ頂くわ。」

 大和は何の真宵も無く京のタバスココロッケを貰う。

「んぐんぐ・・・・っ!」

 大和は顔を紅くしてしまう。

「京・・・・・・・・・そういや辛いのが好きだっけ。」

「うん。どうだった?」

「け、結構からすぎる。舌が痛くなってきた。」

「ちなみにこのタバスコ私の秘蔵コレクションのデストロイドソース!百万スコビルの美味しさだよ。」

「百万スコビル?」

「辛さの単位。タバスコが約二千五百スコビルだから百万スコビルは四百倍の美味しさ!」

「道理で辛いわけだ。結構いけるけど。」

 哀空吏がタバスコのラベルの説明を読む。

「皮膚に付いたらすぐに水で洗い医師の診断を受けること。」

「もはや食べ物の説明じゃねぇ。」

 松風がツッコム。だが大和は問題なく口に運んだ。

「食べてくと慣れるな。」

「それって舌おかしくなってんじゃね?」

 

今日は珍しく皆で川原を歩いていると百代が寄ってきた。

「おはよう、姉さん。」

「遅いぞ大和。」

 そう言うと百代は大和の首に腕を回す。

「ど、どうしたの百代姉さん?」

「ここんとこ溜まってんだ。戦ってないから欲求不満なんだ。」

「そういや川神大戦がテレビ中継された挑戦者がめっきり減ったんだっけ。」

「そらあんな戦い見たら誰でも怖気づくわな。」

「それ以前に大和が勝ったことが問題だがな。」

 猛竜が大和の言葉に相槌を打ち哀空吏が問題を指摘した。

「そういうわけだから今日は私と戦ってもらうぞ。」

「いや、流石に無理。ここ危ない。」

「なら川神院に―――」

「鉄心さんが許しません。それより姉さん、借金は?」

「・・・・・」

 百代は反転すると脱兎の如く走り出した。

「逃がすか!びた一文でも持ってたら返済に回せ!」

 大和は百代を追いかけ始めた。

「ねえ猛竜。」

「なんだ、モロ?」

「モモ先輩いくら返済したの?」

「あ~、まだ一円も返済してない。」

『うわ――――。』

 

 夕方になっても京は大和のことを考えていた。

(モモ先輩は何かと大和に絡むしワン子やまゆっち、クリスは朝の修行をして大和との時間を過ごしてる。わたしだけのけ者になってるよ。)

 京が自室で考えていると笛の音が聞こえてきた。京は窓から身を出して音がするほうを探すと屋上で笛を吹いている大和の姿があった。京は大和の隣に立とうと屋根を登る。

 大和は京の気配に気付き笛を吹くのを止める。

「京・・・・」

「聞こえたからきたんだけど・・・・・ダメだった?」

「ううん、全然。聴く?」

「うん。」

 京は大和の隣に座り大和の笛の音を聴いた。

(なんだかこの笛の音を聴くと落ち着く。なんだか心の奥にあったモヤモヤを静めさせてくれる。)

 大和は大和の吹く英霊達の鎮魂歌を聞きながら大和との時間を過ごした。

 

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