牙狼〈GARO〉 大和の輝き   作:ザルバ

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 夕方の島津寮。この時間は男子と女子の入浴時間の変わり目であり、よくハプニングが起こってしまうこともある。ここにいるクリスティアーネ・フリードリヒもまたそれに遭遇する。

(今日の大和丸はかっこよかったな。大和と比べると・・・大和の方がカッコイイが・・・・っ!じ、自分は何を考えているのだ!!)

 入浴セットを持ったクリスが脱衣所に向かい今日見た大和丸夢日記シリーズを見て興奮していた。そんなときに大和のことを思ったクリスは顔を紅くする。

(や、大和は何かと誰にでも優しいし、それに強い。マルさんにもモモ先輩にも勝った。大和はなんというか・・・・・・その・・・・・・何処か人を惹きつける才能がある。そんな大和を見ていると本心からに大和だけを見てしまう。なんなんだこの感情は!)

 クリスは自問自答をしながら脱衣所に入るとそこには上半身裸の大和がいた。

「・・・・・・・・」

「・・・・・・・・」

 しばらくの沈黙。そして後からクリスの悲鳴が脱衣所内に響き渡った。

「う、うわぁ~~~~~~~~~~~~~~~!!!!!!」

「ごぎゃっ!」

 クリスは悲鳴を上げながら大和を殴った。殴られた大和はうつ伏せに倒れる。そしてクリスは我に返った。

「す、すまない大和!大丈夫か!」

「・・・・・・」

 返事がない。ただの屍のようだ。

「お、おい大和!しっかしりしろ!」

 クリスは大和を揺さぶる。クリスは揺さぶっている最中、大和の背中の傷に目に入った。

「この傷は・・・・・・・」

 クリスの目に入ったのは刃物によって斬られた傷、獣によって傷つけられた傷ばかりである。

「う、う~ん・・・」

「大和!」

「お、おう・・・・・・クリス、ちょっち退いて。」

「わ、わかった。」

 クリスは大和の言葉に従い離れると大和は立ち上がり上着を着る。

「ゴメンなクリス。入浴中の札出してたつもりだけどやってなかったみたいだね。」

「へ?」

 大和の言葉を聞いてクリスはい沿いで脱衣所入り口を見る。するとそこには男子入浴中の札が掲げられていた。

「・・・・・」

「どうした、クリス?」

「スマナイ・・・・・・見てなかった。」

「あっちゃ。」

 クリスは顔を紅くする。そんなクリスに大和は近づくと優しく頭を撫でた。

「大和・・・・」

「そんな落ち込むなって。人間誰でも失敗あるんだし。これが逆だったら大問題だったけど。」

「そ、そうだが・・・・・」

「それに猛竜もワン子にやっちゃったことあったろ。気にすんな。」

「う、うむ。」

「んじゃ俺は上がるから。」

 そう言うと大和は脱衣所を後にした。クリスは服を脱いで身体を洗い、浴槽に浸かる。

(大和は優しい。怒りもしなかった。大和は大人だ。だが・・・・・少しは私の気持ちにも気付いてくれてもいいではないか。)

 クリスは口まで湯に浸かると息を噴いた。

 ドイツの騎士の憂鬱であった。

 

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