先輩はるのん   作:ゼロ少佐

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2話

奉仕部に入ってから何日経ったであろうか

最初は棘のある罵倒をしてきたり、陽乃さんがくっ付いてきたりと散々な目にあったが、最近は少し落ち着いてきた。

 

というか、陽乃さんが雪ノ下に説教してからだな

確か死んで詫びなさい 目腐り谷君と雪ノ下が俺に言った時に陽乃さんが怒ったのだ。

 

本気で怒っていた。冗談でも言っていい事と悪い事があると説教していた。

それから雪ノ下は少し俺に優しくなった。

 

陽乃さんも苦労してたんだろうな。雪ノ下のあの性格に

それを自分でなく他人に言った事に怒ったんだろう

あの人もちゃんとお姉ちゃんやってんだな

 

雪乃「比企谷君紅茶のおかわりはどうかしら?」

 

八幡「おう、頼む」

 

雪乃「いえ」

 

ティーカップを渡し紅茶を注いでもらう

 

雪乃「ここに置いとくわよ」

 

八幡「おう、ありがとな」

 

前みたいな気まずさは消えた

ただ互いに本を読み少しお話して

帰るという日々を送っている

 

コンコン

 

「あのー?平塚先生から聞いたんですけど、奉仕部ってここですか?」

 

1人の女子が入ってくる

 

雪乃「えぇそうよ…貴方はF組の由比ヶ浜さんね」

 

結衣「うん、えっと雪ノ下さんだよね?J組の」

 

何でお前ら知ってんだ

初対面だろ多分

 

結衣「それとー え!?比企谷君!」

 

何で俺の事も知ってるんですか?

あれそういえばさっきF組って雪ノ下が言っていたな

 

雪乃「誠に遺憾ながら彼も奉仕部の一員よ」

 

八幡「だそうだ、俺に出来ることがあるかは知らんが

一応部員だからな 手伝える事があれば手伝うぞ」

 

こうして由比ヶ浜のクッキー作りが始まってしまった

 

結果は散々だった。

どうしたらあんな事になるの!?

 

結衣「あちゃー やっぱ駄目かー」

 

雪乃「そのようね、一からレシピを見直しましょう」

 

そういい、今度は雪ノ下が横について付きっきりで教える 今度は大丈夫そうだ…

そんな事は無かった

 

どうして!?

 

八幡「おい、雪ノ下お前もちゃんと見ていたんだろ?」

 

雪乃「えぇ、途中まで完璧だったわ なのに何故?」

 

おいおい、雪ノ下でもお手上げかよ

ある意味才能だぞそれ

 

このままでは由比ヶ浜のやる気がなくなってしまう

どうすれば…

 

八幡「なぁ、由比ヶ浜…食べて欲しい人が居るんだろ?それならその人の事を思って、美味しくできるように基本に忠実に作ってみたらどうだ。下手なアレンジもせず、普通のクッキーを」

 

結衣「えー それじゃつまんないじゃん」

 

これだからアホの子は

 

雪乃「比企谷君の言う通りかも知れないわね

基本ができるようになってから いろいろアレンジしてみましょ」

 

結衣「うん…分かった」

 

我ながら似合わない事を言ったな

普段リア充爆発しろだとか思ってる俺が

誰かの為を思って作れだなんて…

 

そうして出来上がったクッキーはとてもシンプルだが

上手くできていた

 

結衣「ヒッキー!できたよ!ほら!」

 

由比ヶ浜がこっちに迫ってくる

や、やめろその豊満な物を押し付けないでくれ

 

八幡「お、おぉ良かったな それとヒッキー言うな」

 

こうして無事依頼を解決することができた

ついでに俺も空いた時間でクッキー焼いたが

我ながらいい出来だった。雪ノ下には意外ねと言われ

由比ヶ浜にはヒッキーの方が上手いのなんか腹立つ

って言われた。

 

余ったクッキーを幾つか袋に詰めて持って帰る

マイラブリーエンジェル小町の為に

 

そんな時にとある人に見つかった

 

陽乃「あー比企谷君だ!ひゃっはろ〜」

 

八幡「うす」

 

陽乃「あれ?比企谷君何かいい匂いする

ねぇねぇクッキーでも焼いたの?」

 

何でバレるんだ この人の嗅覚はどうなってるんだ

 

八幡「そうですよ」

 

まぁいっかいっぱい余ったし少し陽乃さんにもあげるか

 

八幡「少し食べます?」

 

陽乃「うん!比企谷君の手作りだ〜」

 

そういいながらクッキーを掴む

 

陽乃「わぁ バターのいい匂いがする いただきまーす」

 

サクッと音を立て 口の中に入っていく

 

陽乃「んっ!美味しい!バターの甘さが引き立ってて

比企谷君って料理できるんだー!」

 

満面の笑みで問いかけてくる

多分外骨格とかではない素の陽乃さんだ

 

八幡「まぁ、多少は」

 

陽乃「もう一個貰うね〜」

 

そういいヒョイっと掴み口の中に放り込む

こういう少女っぽい陽乃さんの姿は好きだ

普段からこうしていればいいのに

 

八幡「あんま食べ過ぎないで下さいね、小町の分もあるので」

 

陽乃「うん!分かった」

 

そういえば陽乃さんは生徒会長だったな

この時間に学校に居るって事は 生徒会の仕事か

 

八幡「紅茶あるけど、飲みます?」

 

さっき自販機で買った紅茶を取り出す

なんでマッ缶じゃないかって?

流石に甘いものと甘いものはな

 

陽乃「ありがと〜 幸せ〜」

 

 

 

なんやかんやでそのまま陽乃さんと2人で帰ることになった

 

陽乃「ありがとね比企谷君 美味しかったよ

おかげで疲れも吹っ飛んじゃった」

 

八幡「いえ、それ程でも」

 

陽乃「比企谷君のそういう謙虚な所お姉さん好きだなー」

 

そうやってまたからかってくる

この人はスイッチのオンオフが早い

 

八幡「…俺も好きですよ、そういう自分が」

 

へぇ〜とニコニコしながらこっちを覗き込んでくる

 

八幡「じゃあ俺こっちなので また」

 

陽乃「じゃあね!比企谷君!また明日」

 

そういい互いに自分の帰路に着く

たまにはこういうのも悪くないかもしれない

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