先輩はるのん   作:ゼロ少佐

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22話

陽乃が結婚?

どうしてそんなことに…

 

八幡「どうして、そんな事に」

 

陽乃「大手企業の社長さんのバカ息子が私の事を手に入れたいらしいの…お父さんはもちろん反対してくれているんだけど…もし結婚したら雪ノ下建設に多大な援助をすると言ってきて少し大変な事になっているの」

 

陽乃「母は雪ノ下の為に動くかそれとも娘の為に申し入れを断るか物凄く悩んでいるみたい。」

 

あの母親…姉妹には物凄く厳しいけれど…なんやかんやでいい人だからな。家の為か娘の為か…

 

八幡「いつから?」

 

陽乃「直接的にアプローチしてきたのは旅行前から…」

 

八幡「どうして何も…言ってくれなかったんだ」

 

陽乃「だって…言ったら無茶するでしょ」

 

八幡「そんなk」

 

陽乃「そんなことあるよ、君は優しいから」

 

言い返せなかった

もし俺ならと考えていたら動かないわけがなかった。多少無理なやり方でも止めに行ったと思う

 

陽乃「私ね…怖いんだ、、八幡がいつか私のせいで身を滅ぼす結果になりそうで」

 

八幡「俺は、それでも後悔はしない」

 

陽乃「私が嫌なの、だからお願い…今回は私だけの力で何とかするから」

 

八幡「分かった…」

 

本当は分かってなんか居なかった

分かりたくもなかった…好きな人に頼られたいし、困っているのなら助けたい。そう思うのが普通だと思う。だけれど彼女は俺を傷つけたくない、だから自分一人で抱え込もうとしている。自分の非力さに頭にくる。

 

陽乃「うん!そうやって素直に引いてくれる八幡も好きだよ ごめんねこんな辛気臭い話しちゃって」

 

少し時間を空けて陽乃は俺に元気な笑顔を見せてくれた。外面ではなく雪ノ下陽乃の本物の笑顔を

 

八幡「陽乃さん、もし困ったら頼ってくれ…その時は力になる」

 

陽乃「うん、その時はよろしくね」

 

 

 

あれから数日が経ち問題は無事解決したそうだ。陽乃さんがママのんに掛け合い、社長さんにお断りを入れたそうだ。

 

本当に無事に終わって良かった

けれど、次は他の問題が起きると

その時の俺は知る由もなかった

 

 

数日後

 

 

八幡「うーっす」

 

放課後になり俺は奉仕部の部室へ向かった

特に誰にも会うことなく部室までたどり着いた

ドアを開け気だるそうに挨拶をすると

雪ノ下がいつもの席に座り読書をしていた

 

雪乃「こんにちは、比企谷君」

 

八幡「ぉう」

 

雪乃「その…今日、由比ヶ浜さんは来ないらしいわよ 三浦さん達と遊びに行くみたい」

 

八幡「そうなのか」

 

由比ヶ浜が居ない時の部室はいつもこんな感じだ

必要最低限の会話しかせず

互いに読書に耽ける

 

たまに罵りと言うなの言葉遊びをし

時間を過ごす

 

雪乃「比企谷君…最近姉さんとはどうかしら?」

 

八幡「どうって言われてもな…いつも通り楽しく過ごさせてもらってるぞ」

 

雪乃「……いいわね」ボソッ

 

八幡「どうした?何か言ったか?」

 

あまりにも声が小さすぎて聞き取ることが出来なかった

 

雪乃「別に…なんでもないわ」

 

私だって…比企谷君と……

 

雪乃「はぁ…」

 

ついため息をついてしまう

私の初恋と人が姉の彼氏だなんて

好きになったのは2人が付き合う前からだったけれど、その時ですらもう手遅れだったと思う

 

なんやかんやであの二人は仲良かったし…互いに意識していたし…

 

八幡「どうした?体調でも悪いのか?」

 

雪乃「そうね」

 

八幡「大丈夫か?」ピトッ

 

雪乃「!?」

 

昔とは違い俺と雪ノ下の席の距離感はかなり近くなっている。だから、てを伸ばせば彼女に触れる事ができた

自分のデコと雪ノ下のデコの熱を比べた。

 

どうしてこんな事がすっとできたのかは分からない…いや、多分小町で慣れているからだろう。それに雪ノ下はいずれ妹になるのかもしれないしな…

 

八幡「少し熱いな 保健室行くか?」

 

雪乃「い、いえ大丈夫よ…だって私…貴方のそばに居るといつも体温が高くなってしまうから………!!?」

 

言い終わって一息つこうとしたが、自分が無意識に言ってしまった言葉を思い出し顔を赤くする

 

八幡「あー…えっと…」ポリポリ

 

私の事をフォローしようと考えているのが伝わってくる…だけれど私があまりにもストレートに行き過ぎたから比企谷君も言葉に詰まってしまっている…

 

雪乃「言葉の意味をそのまま受け取ってくれて構わないわ…私は異性として比企谷君の事が好きだから。」

 

八幡「ゆ、雪ノ下!?」

 

口をパクパクさせ動揺している

見る見るうちに顔も真っ赤になっていき

茹でたこのようになった

 

面白いわね…もう少しいじってみようかしら

 

雪乃「それと姉さんの事を陽乃と呼ぶのなら私の事も雪乃と読んでくれて構わないのだけれど。それに、遅かれ早かれ呼ぶことになるから今から練習してみてもいいと思うのだけれど」

 

少しやりすぎかしら?でもいつも姉さんからいじられてばっかりだから姉さんの代わりに比企谷君にしてもバチは当たらないわよね?

 

八幡「ゆ、、、ゆ、きの…///」

 

雪乃「何かしら八幡?」

 

何とか余裕の表情で返すことが出来たけれど、好きな人に名前で呼ばれるのって結構嬉しいものなのね…嬉しすぎて胸がはち切れそうだわ

 

八幡「いざ、呼ぶとなると恥ずかしいな」

 

雪乃「そうね、でも私は比企谷君に名前で呼んで貰えるのは嬉しいわよ」

 

でも…どうして私の初恋の相手が姉さんの彼氏…比企谷君なの…そんなの勝ち目があるわけないじゃない

 

もし同じスタートラインからでも姉さんに勝てる気がしないのに

 

八幡「…どうした?今にも泣きそうな顔して」

 

雪乃「えっ?」

 

八幡「おい、本当にどうしたんだ!?」

 

意識を戻すと私の涙は止まらなくなってしまった。自分でもどうしてなのか分からない。いえ、私が彼の事を好きで好きで堪らないから…それなのに手が届かなくて、届いたとしても手に入れてはいけないものだから。それが分かっていながら求めてしまう…それ程までに私は、、彼に依存している…

 

雪乃「比企谷君!…比企谷君!」

 

彼の腕をつかみ顔を俯かせながら涙を流した

 

雪乃「私、、、私!、比企谷君の事が好きなの!ダメだと分かっているのに…どうしても諦められないの!」

 

彼の腕にしがみつきながら愛を叫んだ

彼は私の方を真っ直ぐ見つめながら

私がぶつけている感情に真摯に向きあってくれた

 

そして叫び終わり 縋るように彼の制服をつまみ弱々しく「比企谷君…」と呼びながら泣いていた

 

八幡「ごめんな雪ノ下… お前の気持ちに気づいてやれなくて…」

 

彼は優しくギュッと抱きしめてそう呟いた

それだけでまた私の涙腺は崩壊した

何度も比企谷君と呼び彼の胸に顔を埋めていた

 

 

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