季節は流れ…たわけでもなく
数日の日々が流れた
奉仕部の方は今色々とおかしなことになっている。雪ノ下からは異様な程に優しく接してきたり、不意打ちでちょっかいかけてきたりして、由比ヶ浜は由比ヶ浜でアホながらも、可愛く俺にアピールしようとしている…だけど俺は敢えて言おう「どうしてこうなった!」
別に今の環境が嫌って訳では無いが昔の方が良かった…あんまり話をすることは無かったけど、静かに読書して、たまに談笑してって…そんな雰囲気が好きだったのに…今は
「ヒッキー!ヒッキー!」
「比企谷君!比企谷君!」
口を開けば俺の名前を呼び そしてテンション高く俺に構ってくる…
八幡「はぁ…」
雪乃「あら、疲れてるのかしら?」
結衣「あ、そうだ!私がマッサージしてあげる!」
八幡「いや、遠慮しとく…」
雪乃「そんなこと言わずに…ちゃんと体の疲れは取らないと駄目よ?」
その原因がお前らなんだよ!!
と叫べるわけもなく…仕方なくマッサージを受けた
八幡「スピー」
由比ヶ浜はあれだが雪ノ下のマッサージが想像以上に上手くて気持ちがよかったため、つい寝てしまった
雪乃「ふふっ、比企谷君の寝顔って可愛いわね」
結衣「本当だね…」
結衣「ねぇ、ゆきのん 私達がやってるのって、最低なことだよね…」
雪乃「そうね、でもそれしかもう方法は無いじゃない…比企谷君は姉さんにベッタリだから…」
結衣「……ヒッキーって今どんな気持ちなのかな?」
由比ヶ浜さんが不意にそんなことを言い出した
結衣「ヒッキーって優しいから、私達のことを無理に止めようとせずに、自分で抱え込もうとすると思うん」
雪乃「……そうね、比企谷君の気持ちを考えたことは無かったわね」
雪乃「それでも、私は諦めない…それ位彼の事が好きだから」
結衣「あはは、ゆきのんならそう言うと思ってたよ」
その後私達は自分たちの席に戻り
読書を始めた
八幡「んぁ〜あ、あれ、俺寝てたのか?」
雪乃「えぇ、気持ちよさそうに眠っていたわよ」
首をゴキッとならし自分の席に戻った
八幡「わり、依頼とか来てないよな?」
結衣「来てないよー」
八幡「そっか」
こうやって眠ってしまうあたり
俺はこいつらを信用しきっているんだろうな…
あれ、こいつらがこういう態度取るの久しぶりだな…最近はずっとベッタリしてきていたからな…
でもやっぱ落ち着くし…すごく心地がいい
雪乃「比企谷君、人に見せられないほど緩んだ顔しているけど…何かあったのかしら?」
人に見せられないほどってどれほどだよ…
逆に見て見たいわ
八幡「すまん、つい気が緩んでしまってな」
雪乃「分かったのならいいのだけれど」
その後何事もなく 部活に勤しんだ
下校時刻になり、部活が終了し俺は
生徒会室に向かっていった
コンコン
八幡「失礼しまーす」
めぐり「あ、比企谷君だ〜 どうしたの?」
生徒会室に陽乃さんを迎えに行くと
めぐり先輩がこちらにやってきた
八幡「あそこで寝ている生徒会長を回収しに来ました」
生徒会室に入り部屋を見渡すと
椅子に座ったまま寝ている陽乃さんの
姿があった…
よっぽどお疲れなんだろうな
八幡「…あれ、生徒会にこんな子居ましたっけ?」
陽乃さんを起こしに行こうとすると
亜麻色の髪の少女がこちらを見ていた
めぐり「えっとね、少し訳ありなんだ 生徒会の子じゃ無いんだけどね」
八幡「そうなんすか、そういえばもうすぐ生徒会選挙の季節っすね…1年なんてあっという間だ」
めぐり「だねー この1年間比企谷君やはるさんのお陰で楽しめたよ〜」
八幡「陽乃さん、帰りますよ〜」
肩を軽く揺すると腕を上に上げながら
欠伸をし目を覚ました
陽乃「え、」
そして俺の顔を見ると固まってしまった
八幡「…帰りますよ」
陽乃「あれ、もう下刻時間?」
八幡「はい」
陽乃「…あはは私、生徒会室来てからずっと寝てたんだ…」
八幡「どうします?今日は車呼びますか?」
陽乃「ううん、大丈夫…」
陽乃「帰ろっか」
八幡「はい」
「何なんですか!あの夫婦は!?」
めぐり「できる弟君が居るとああなるんじゃないかな?」
「え、姉弟なんですか?」
めぐり「ううん、あの二人付き合ってるけど
まわりから見たら姉弟にしか見えないから」
めぐり「まぁまぁ、比企谷君の事はいいから…比企谷君…?そくだ!明日放課後にまた生徒会室に来てくれるかな?」
「いいですけど、なにか思いついたんですか?」
めぐり「うん!」
八幡「陽乃さん、あんまり無理しないで下さいよ」
陽乃「えー何?心配してくれてるのー?お姉さん嬉しいな〜」
八幡「そりゃ、まぁ心配ですよ それにもうすぐ受験だつて控えてますし」
照れくさそうにそう言ったが
本当は体調を壊したりしないか心配だった
陽乃「まぁ、そうだね… もうすぐ卒業かぁ…寂しいな〜」
八幡「陽乃さんなら大学に行ってもすぐ友達出来そうですけどね」
陽乃「友達はすぐできるけど八幡と離れ離れになっちゃうから 今のはるの的にポイント高い♪」
八幡「最後のが無かったら高かったですね てか、妹の真似しないでください」
ポイント高すぎて…カンストしそうですから
陽乃「えー?可愛いと思うのに」
だからダメなんですよ…
八幡「陽乃さんは陽乃さんのままでいいんですよ」
陽乃「……ふふっ 八幡らしいね」
少し驚いた表情をし
そしていつもみたいにカラカラと笑い始めた
陽乃「でもそうやってフラグばっか立てるから今みたいな状況になってるんだよ」
うっ…言い返せない
まさかアイツらが俺の事を好きになるだなんて
夢にも思ってなかったし
八幡「かもな…」
夕焼けを眺めながらゆっくりと自転車を押して歩き、ときどき隣にいる陽乃さんと話をし、駅まで歩く…最近はもう電車通に変えようかと思うくらいにほぼ毎日こうして帰っている。
陽乃「それじゃまた明日ね」
八幡「はい、気を付けて」
そこで手を振って別れようとしたら
ブーブーと陽乃さんの携帯がなった
多分メールか何かだろうか
バイブはすぐ収まり、陽乃さんは
その内容を確認していた
スマホを仕舞いこちらを向いた
陽乃「八幡、明日家に泊まりこない?」
突如そんなことを言い出した