先輩はるのん   作:ゼロ少佐

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26話

あれから数時間が経ち、最終下刻時刻になった

特に会話をする事もなく、気まずい雰囲気のまま時間が過ぎてしまった

 

 

雪乃「そろそろ、帰りましょうか」

 

結衣「そうだねー じゃ私はお先に」

 

気まずさに耐えきれなかったのかとてててと走っていった。

 

雪乃「比企谷君、少し待ってて貰えないかしら?」

 

部屋を出ようとすると、雪ノ下に呼び止められた

 

八幡「…分かった」

 

陽乃さんに先に帰るようにメールし、

下駄箱のところで雪ノ下のことを待った

 

陽乃さんからの返信がきて、スマホを開くと

 

「はーい ちゃんと雪乃ちゃんの事を慰めてあげてね〜」

 

全てお見通しかよ…

 

メールを見ていると雪ノ下がやってきた

 

雪乃「お待たせ」

 

八幡「おう、行くか」

 

ゆっくり歩きだし チャリを取り、学校の近くにある公園に向かった

 

 

 

公園につき、ベンチに座ると彼女は人一人分程の距離を置き、隣に座った

 

雪乃「その、さっきはありがとう」

 

さっきというのは多分城廻先輩の件だろう

本人は悪気は無かったのだろうけど、姉の陽乃さんが出来たから雪ノ下にも出来ると勝手に期待し、それを押し付けようとしていた。

 

八幡「…別に、俺がイラついたから起こっただけだ…お前を助けたわけじゃねぇよ」

 

雪乃「それでもよ、私は貴方に救われたの

貴方のお陰で少しは姉さんとの仲は良くなったし、上手くやれるようになったのだけれど、やっぱり姉さんと比べられるのは辛いわね…」

 

俺からすれば陽乃さんも雪ノ下も特に変わらないと思う。だけれど雪ノ下は陽乃さんの弱い所をあまり知らない…雪ノ下にとって陽乃さんは、人を上手く使いこなし、自分自身の能力も高く なんでもそつなくそなす完璧な姉なのだろう。

 

八幡「別にあの人だって完璧じゃねぇよ。昨日なんて生徒会室に行くと爆睡してたし、案外おっちょこちょいだったりするしな」

 

雪乃「それは、貴方の前だけよ…爆睡の件は知らないけれど、姉さんの仮面が剥がれるのはあなたの前以外は殆どないわ」

 

確かにそうかもしれない…だけど今重要なのは陽乃さんがじゃない 雪ノ下の事なんだ

 

あんな事があった後だから仕方ないが今の雪ノ下は陽乃さんのことを少し気にしすぎだ

 

まるで、陽乃さんを目標にして 後ろをついていくだけで、自分と言うものを持っていなかったあの頃のように

 

八幡「今は陽乃さんの事はいいだろ、お前はどうしたいんだ?」

 

雪乃「それは…」

 

次の言葉が出てこずに、顔を俯かせてしまった

 

八幡「生徒会長、やりたいか?」

 

彼女は「え?」と驚いたような顔をし

考え出した

 

雪乃「私は……分からないわ 比企谷君と由比ヶ浜さんと過ごす時間は私にとって有意義なもので この3人の関係を壊したくないのだけれど、生徒会長というものを1度経験するのもいいかもしれないと思う私が居るの」

 

少し困ったような顔をしながら自分の気持ちを明かしていた

 

八幡「それで、いいじゃねぇか」

 

雪乃「えっと、どういうことかしら?」

 

八幡「お前は生徒会長にもなりたいし、俺や由比ヶ浜とも一緒に居たいんだろ?なら両方ともすればいいじゃねぇねぇか」

 

彼女は俺が言っている意味が分かっておらず、頭を悩ませていた

 

八幡「はぁ……俺と由比ヶ浜も巻き込んで生徒会をやればいいだろって言ってんだよ」

 

雪乃「でも…そんな、我儘…」

 

八幡「我儘でいいだろ、お前はもっと自分に素直になれよ」

 

ポンと肩に手を置き俺は自販機に追加の飲み物を買いに行った

 

 

 

その後考えをまとめ終わったのか

すっきりした表情でこちらに向き直った

 

雪乃「比企谷君、今日はありがとね

来週の月曜日にどうするか、貴方にも由比ヶ浜さんにも伝えるわ」

 

八幡「そうか…んじゃ俺はもう帰るわ」

 

雪乃「えぇ、またね比企谷君」

 

そうして彼女は笑顔でお別れの言葉を言いその場を去っていった

 

八幡「んじゃ、俺も家に帰るか」

 

最後に見せた雪ノ下の笑顔を思い出しながら

上機嫌にチャリを漕ぎ始めた

 

今の俺にはこれから起こる事をまだ知るよしも無かった

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