人からの信頼を集めるのは簡単ではない。特に自分をアピールするための武器を持たない人は…だからみんな結果で示そうとする。この人なら任せてもいい、この人なら安心出来る、そういうふうに思って貰えるように努力する。それは、学生でも同じだ。信用できない人。信頼できない人に仕事は回ってこない。もし失敗されたら自分の責任になるのだから。
何故俺がこんな事を語っているのかというと、俺は生徒会に入れる確率がとてつもなく低いからだ。事前に準備して望んできた応募者、人からの支持を受け代表としてやってきた推薦者。そういう人たちを倒し、生徒会という地位に手に入れなければならない。
もし、これが陽乃さんや雪ノ下なら楽勝だろう。知名度は高く、成績優秀、これは評価に入れてもいいものか分からないが容姿も素晴らしい。誰もが投票したくなるような素質を持っている。一方由比ヶ浜はあの天真爛漫とした性格という武器があるのだが、俺にはそういう武器は何も無い。だから真正面からぶつからなければならないのだが…目は腐ってる、コミュ障、陽乃さんの彼氏ということで男どもからは嫌われている。まず、選挙に勝てる見込みなんてあるはずもない。
八幡「はぁ…どうしたものか」
俺は深いため息をつきながら生徒会室への道のりを歩いていた
結衣「ヒッキーどうしたの?浮かない顔して」
八幡「別に…つーかお前浮かないなんて言葉知ってたんだな」
こいつらに余計な心配かけたくないし、出来ることなら俺一人でなんとかしねーとな
結衣「はぁ!?馬鹿にしすぎだし!ねぇゆきのん!」
雪乃「ごめんなさい、私も意外だったわ…」
雪ノ下の言葉で由比ヶ浜は完全に意気消沈としてしまった。まぁ、素であんな反応されると辛いよな…
結衣「あはは…なんで私ってこんなキャラなんだろ…もっと真面目に勉強しておけば良かった……」
こちらの方が静かなので放置しておくが、違うなにかが乗りうつってるかの如く、生徒会室に着くまで静かなままだった。
コンコン
雪乃「失礼します」
雪ノ下がコンコンと生徒会室のドアをノックし、部屋に入って行った。俺達もあとをついていくように、生徒会室の中にお邪魔した。
陽乃「あれー?雪乃ちゃんじゃんここに来るなんて珍しいね〜」
出迎えてくれたのは机に座って何か書類を書いている陽乃さんであった
雪乃「姉さん、城廻先輩は?」
陽乃「んー?めぐりー?確か一色ちゃんって子と職員室に言ってるよ〜」
陽乃さんはこちらをチラッとみたが、すぐ書類の方に目を移し、ペンを走らせていた。
雪乃「そう、分かったわ」
そう言い終わると雪ノ下はすぐに生徒会室から出ようとしたのだが…
陽乃「ちょっと待ちなさい」
雪乃「何かしら?こっちはあまり時間が無いのだけれど」
陽乃「やるなら、最後までしっかりこなしなさい」
雪乃「えぇ、分かっているわ」
俺達は姉妹のやり取りを見終えると職員室に向かった。