陽乃さんの生徒会の仕事も終わり俺達は珍しく放課後デートというものをしていた。
え?そんなことしてる暇があるかだと?あるわけないだろ…でも陽乃さんが何とかしてくれるらしいからこうやって来ているわけだ。
陽乃「八幡、誰と話してるの?」
ねぇ、毎回毎回思うけどなんでこの人心読めるの?怖いよ?八幡泣いちゃうよ
陽乃「八幡が泣いても需要ないと思うよ」
そりゃそうだろうけど…本当に泣きたくなってきた
八幡「なんで普通に会話成立してるんですか…」
溜息をつきながら陽乃さんの方に向き直り質問を繰り出した。
陽乃「なんでって?そりゃ八幡だからだよ。例えば雪乃ちゃんの事だってなんとなーく分かるし予測は出来るけど、ここまでハッキリと分かるのは八幡だけだよ」
一瞬ドキッとしてしまったが、俺の言葉の質問に答えてない事に気が付き平常心を保った
八幡「質問の答えになってませんよ」
陽乃「まぁまぁ、そんな事よりさ次何処に行くか決めようよ、ここだって君が考えきれなかったから途中寄っただけなんだしさ」
そうは言っても部活の終わったあとの放課後、行ける場所なんて限られている。とりあえず駅前の喫茶店に足を運び寛いでいた
陽乃「仮にも私の彼氏でしょ、もう少ししっかりしなさい」
仮じゃないとツッコミたかったが、そういう感じでは無かったので頷いてしまった
八幡「そうですね、後どれだけ一緒に居られるかも分からないですし」
彼女はピクっと体を反応させた、陽乃さんがそういうつもりで言ったわけではないのは分かっている。だけれど、そう捉えるしかなかった。それほどに、俺の心の中にある寂しさが蠢いていた。
陽乃「そうだ!雪乃ちゃんの所に行こっか!まだ帰って時間も経ってないだろうし、3人ですき焼きしよ!」
そう言い彼女は雪ノ下に電話をしていた。その後一緒にスーパーに行き雪ノ下の家に向かった
雪乃「全く貴方達には呆れるわ…あともう少し遅かったら手遅れだったじゃない」
陽乃さんに連れられ雪ノ下の部屋に来たのだが、開口一番これであった。彼女の性格上ある意味これは高待遇なのだが、全くもってわかりにくい。もう少し素直になれば可愛いげもあるのに…つーか元々可愛いからこれ以上可愛くなったら反則的か
陽乃「比企谷君、怒るよ?」
つい、雪ノ下の方を見つめていたら、陽乃さんがお怒りになっていた。そういえばこの人心読めるから今のも全部伝わってるんだよな…やべーよまじ魔王怖いって……あっ
陽乃「へぇ、比企谷君は私の事魔王って思ってたんだ〜」
もう呼び方も比企谷君に戻ってるし!マジでどうしよ
この後陽乃さんが拗ねてしまい、機嫌をとるのに物凄い体力を使ってしまった