拐われた優魔を助けようとするアキラだったが、数えきれない敵に一人囲まれてしまった。
第5話、スタートです。
「(相手はざっと見積もって100以上、やる事は変わらないが、今回は何故か怒りが体の底から湧いて来やがる。攻撃は避けられないかもな…)」
『行くぜアキラ先輩、存分に楽しんで死んでくれ!』
「ふん…今は虫の居所が悪いんでな、お前達で準備運動とするよ!」
『後衛!上から攻撃してやれ!』『『『……』』』
一斉に魔術を発射しようとパワーを溜めている。
だが、アキラは斬月・秋月を構えたまま動かない。
だが次の瞬間、
『撃てえぇ!……は?(ちょっと待て…なんでもうこんな距離にいるんだ!しかも刀…)待て!』「あ?」
『そ、そんな物向けて…切れたらどうすんだよ!死んじまうだろが!……?!』
「ガキかお前、第一に魔術を人に向けて死んでくれ。なんて明らかに人殺しに来てるだろ」
『黙れ!お前は人殺しだ!悪魔だ!俺の大好きなあの人を殺したお前に復讐するんだ!お前らも何してる!さっさと撃てよ!』
『そ、そうしたいのは山々だけど…今撃ったら…』
「ああ、斬るぞ。魔術ごと…んで、お前は俺が好きな人を殺したから復讐する、これは復讐だし俺は悪魔だから人殺しにはならないと言いたいのか?」
『そうだ、当たり前だろ!』
「それなら俺も人殺しでは無いな」『馬鹿言うな!』
「俺のは全て復讐だよ、人間って生物に対して受けた家族の仕打ち、その復讐だよ。どうだ?俺を人殺しと考えるなら、お前は俺を殺した時人殺しになる訳だ!」
『違う、違う違う違う!お前にナイフを刺されて死んだあの人がどんだけ痛い思いをしたかなんて…お前には一生解らねえよ!』
「…そうか、んじゃあそのあいつと同じ状況にしてやるよ。コード発動。」
何をした…
『うぐあぁ!』
動けない…
『いやああぁ!』
見たくない…
『かはあっ!?』
動け…
『ぐっ…ちくしょ……う…』
動け動け、動け!
『た…す、けて…』『…っ!』
目の前で自分以外の人間が、たった一人に斬り殺される。そんな光景を見せられた人間の精神は、畏怖や絶望、後悔などの負の感情で簡単に押し潰される。
「紋章、幻影視毒〈ファントム・ペイン〉
といっても、全員斬ったがな…
さて、お前のような奴に俺の気持ちは一生解らんよ」
部屋を出た廊下には、掲示板がいつも貼られている。
今回ばかりはお世話になりそうだ。
『紅谷アキラ、神崎優魔は貴様には過ぎた宝だ。
この私…学園NO. 1の支配〈キング〉が貰い受ける。
万が一にも私に歯向かうのであれば、屋上まで来るが良い。そこで貴様を叩き潰し、復讐者として死なせてやろう』
この場所は屋上から一番遠い地下1階の為、かなり急がねばならない。
「待ってろ優魔、必ずお前を救いだす!」
この自分への一言が、自分に対する戒めになるとは…アキラはまだ知らない。
最上階を目指すアキラ、それを妨げる支配の部下達…
はたしてアキラは、無事に優魔を救いだし生き残る事が出来るのか!
次回、止まる事知らぬ復讐者