蒼き雷霆ガンヴォルト~のび太のヒーローアカデミア~   作:じゃすてぃすり~ぐ

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狭き門をくぐり抜け再び、少年少女達はこの学舎(ヒーローアカデミア)へと集う。
さぁ、踏み出そう。
平和の象徴(ヒーロー)への一歩を。


チャプター11『入学』

-SIDE のび太

 

「ハンカチとティッシュは持った。その他の準備も・・・OKだな」

 

 なんだかんだあって入学式当日。雄英の制服に袖を通した僕は、持っていくものの入念チェックを行っていた。

 

「ホントに大丈夫か?お前、肝心な時に忘れ物するからな」

「大丈夫だよ、ジーノ。昔の僕じゃ無いんだからさ」

 

 それを見ていたジーノに茶々を入れられるが、僕はサラリと返す。

 この歳になって、忘れ物などは滅多にしなくはなったが、念のためだ。せっかくの雄英生デビューが、忘れ物やらかしてパー。と言う訳にはいかない。

 よし、忘れ物は無いみたいだ。蒼一郎さんは一足早く出ているから、僕も早く行かないとな。僕はカバンを手に取って立ち上がると、ジーノとモニカさんに向き直りながら言った。

 

「それじゃあ行ってきます!」

「「行ってらっしゃい!」」

 

 そして、勢いよく『翼の家』を出る。さぁ、雄英生生活第1日目、頑張るぞ!

 

ー雄英高校。

 

「中も結構広かったね・・・」

「ああ、拳藤(けんどう)さんの案内がなかったら迷ってたよ。ありがとう拳藤さん」

「いいよ、ヒーローってのは助け合いだからね。じゃ、私はB組だからそっちの教室に行くね」

 

 あの後、出久と合流し何事もなく雄英高校へとたどり着いた。のはいいが、さすがは天下の雄英。凄く広すぎて1-Aの教室がさっぱりと言っていいほど分からなかった。

 そんな僕達に声をかけたのが、実技試験の時に僕を助けてくれたサイドテールの女の子、拳藤 一佳(けんどう いつか)さんだった。

 先輩経由で、雄英高校の内部を知っていた彼女の案内で、僕らは1-Aの教室に着いた。

 

「凄く・・・大きいなこのドア」

「うん」

 

 クラスが違う拳藤さんと別れた後、改めて大きめなドアを見ながら言い合う。まぁ、様々な個性があるから『巨大化』とか、そう言った個性に応じてこんな大きさなんだろう。

 こんな所で立ち止まってたら迷惑になるので、ササっとドアを開けて入る。その先には・・・。

 

机に足をかけるな!

 偉大な先輩方と机の製作者に申し訳ないと思わないのか!?」

「思わねーよ、机をどうしようが俺の勝手だろ?」

 

 一足先に着いたであろう爆豪君と、飯田君が言い争っているのが見えた。何やってんだか爆豪君・・・。

 

『てい』

 

―スパァン!

 

「んがっ!?」

「モルフォ!?」

 

 そう思っていると、いつの間にかモルフォが爆豪君の背後に立ってハリセンで叩いた。・・・どっから持ってきたんだ、そのハリセン?

 頭を抑えながら、爆豪君は振り向くと、モルフォに怒鳴った。

 

「この蝶々女!いきなり何しやがる!?」

『それはコッチのセリフよ。何入学初日にテンヤと揉めてるのよ』

「何もしてねーわ!あのメガネが勝手に俺に食ってかかってるだけだ!」

 

 ギャーギャーと言い争うモルフォと爆豪君。

 飯田君は飯田君で、「あのモルフォに名前呼び・・・、感激だ!」と男泣きしていた。よっぽどファンだったみたいだね、彼。

 その一方で、ざわざわとギャラリーが集まりざわめき出した。

 

「見ろよ、モルフォだ。生モルフォだぜ!」

「試験会場で、モルフォが居たって噂は本当だったんだね」

「サイン貰おっかな私!」

「間近で見ると良いオッパイしてるぜ・・・」

 

 殆どがモルフォ目当てのようだ。最後らへんに欲望丸出しなセリフがあったけど・・・そっとしておこう。

 

「おっ?お前もA組みたいだな」

「ん?君は確か・・・」

 

 不意に声がかかり、振り向くと実技試験で0P敵の足止めをしてくれた痩せ型の男の子が居た。

 

「自己紹介がまだだったな、俺は瀬呂 範太(せろ はんた)ってんだ。3年間宜しくなガンヴォルト」

「改めて自己紹介するけど、僕は野比 のび太。

 ガンヴォルトでも本名呼びでも構わないよ、宜しくね、瀬呂君」

 

 互いに自己紹介する僕と瀬呂君。もう1人にたらこ唇の彼は、どうなったのだろうか?と思っていたら、あっさりと見つけられた。

 たらこ唇の彼の名は、砂藤 力道(さとう りきどう)と言う名前だそうだ。瀬呂君の時と同じく、自己紹介をする。

 その後、出久が実技試験で助けたらしい丸顔の女の子、麗日 お茶子(うららか おちゃこ)を初めとする、1-A組の面々と挨拶を交わした。皆、殆どが中学の時のクラスメート同様友好的に接してくれて来てくれた。若干、入試前の飯田君みたいな対応されたらどうしようと焦っていたが杞憂に終わったらしい。

 そこへ・・・、

 

Be quiet(静かにしろ)。ここはヒーロー科だ、私語は慎むように。全員、席にシットダウンするんだ」

 

 ガラリ。と、ドアが開き、1人の男が入ってきた。その男は僕にとっても、出久にとっても、よく知っている人だ。

 

「「蒼一郎さん!?」」

「スクールでは先生と呼ぶようにしたまえ、野比に緑谷」

 

 まさかの担任が、蒼一郎さんだった。出久共々驚いてついうっかり名前で呼んでしまい、注意を受ける。

 そんでもって、全員が席に座るのを見届けて、蒼一郎さんは黒板に自分の名前を書いた。

 

「今日からこのクラスの担任となる八木 蒼一郎だ。宜しく頼む」

 

 蒼一郎さんは自己紹介をすると、おもむろに体操服を取り出して続けた。

 

「さて、突然ではあるが体操服を着てグラウンドに集合するんだ」

「え?グラウンド・・・ですか?」

 

 蒼一郎さんの言葉に、飯田君が問いかける。

 

「うむ、ちょっとしたテストだ」

「え!?入学式とかはどうするんです!?」

「ヒーローに、そんな非合理的な行事は不要だ」

 

 驚くように問いかける飯田君に、答えたのは蒼一郎さんでは無く第三者の声。その声がした方を見やると、蒼一郎さんの足元にその人物はいた。

 黄色い寝袋であろう、そこからひょっこりと顔を出してるボサボサ髪に無精髭を生やした男がこちらを見ていた。蒼一郎さんはその男を見るとこう口を開いた。

 

「ふむ、ここに居たのか。諸君、紹介しよう。こちらの方は副担任の相澤 消太(あいざわ しょうた)先生。

 見てくれは不審人物みたいではあるが、れっきとしたティーチャーだ」

 

 蒼一郎さんの紹介を受けて、寝袋から這い出るとよろしくね。と相澤先生はそう言った。

 

「雄英は自由が校風の売り文句。先生もまた然りって事さ。つー訳で、さっさと着替えてグラウンドに集合しろ。時間は有限だからな」

 

 そんなこんなで、僕達は入学式そっちのけで体操服に着替えた後、グラウンドに集合する事になった。

 

 

―場所は変わってグラウンド

 

「「「「「個性把握テスト????」」」」」

 

 グラウンドに集まって相澤先生と蒼一郎さんから告げられたテスト内容は、『個性把握テスト』と言うもの。

 一体それは何なのか?というA組全員の疑問を解消するように、相澤先生が答えた。

 

「簡単に言えば、中学の頃にやってた体力テストの個性を使用していいバージョンって言えば分かりやすいか?」

 

 『この世界』での中学の体力テストは、個性の使用は禁じられている。謂わば、『僕が元居た世界』と何ら変わらない体力テストだ。

 

「つまり、個性を使用する事で自分の『最大限』を知るって事ですかね?」

「ま、そー言う事。それが、ヒーローとしての素地を形成する合理的手段って事だ」

 

 僕の言葉に、頷くように相澤先生が答える。

 

「えっ!思いっきり個性使って良いのか!?」

「スッゲー!流石ヒーロー科!」

「オモシロそー!」

 

 個性が使えると知って、一気にざわめき出すA組の面々。

 最後に誰かが言った「面白そう」と言う言葉に、相澤先生の目が僅かに鋭くなった。・・・何かやな予感。

 

「面白そう、ねぇ・・・。

 お前らこの3年間、そんな腹積りで過ごす気か?なら、もっと面白くしてやろう。このテストで、最下位の奴は見込み無しと判断し除籍ってのはどうだ?」

「「「「はァァァァァッ!!?」」」」

 

 相澤先生の爆弾発言に、蒼一郎さん、僕、爆豪君、出久を除いたA組全員の絶叫がグラウンド内に響いた。

 

「やな予感的中だ・・・」

 

 突如としてやってきた試練に、僕はため息混じりに呟いて天を仰いだ。

 

続く・・・




お待たせしました。
やっとこさ雄英入学にこぎ着けました。ここまで来るのに結構掛かったような気がする・・・。
まぁ、他の小説も並行してやってるのでしょうがないと言えばしょうがないですが・・・。うーむ、早く書けるようになりたい(切実)
次回は個性把握テストとなります。果たして除籍されるのは一体誰か!?
次回もお楽しみに!それではー。
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