「花音大丈夫か?」
俺はなるべく安全運転且つ、道交法ギリギリの運転
をしながら、花音に尋ねた。
すると花音は、
「う、うん。ちょっと怖いけど大丈夫だよ」と、答えた。
それを確認した俺は、ほんの少しだけスピードを速め、
花咲川女学園へと向かった。
学校に近ずくに連れて学生が多くなって来た。
そして校門が見え始めその側で俺は花音を降ろす為、
路肩に寄せ、停車した。
「着いたぞ。悪かったな、俺が寝坊したばっかりに。」
と、俺は謝罪の言葉を述べ花音を無事送り届ける事に
成功した。
花音はといういと、
「ふえぇー」と少し、だけ酔ってしまった様だ。
「悪い、悪いすぐ治るよ。
じゃぁ、俺も行くな。帰りにまた迎えに来るよ」
と再び、謝罪の言葉を向け俺は自分の学校に向かって走りだした。
「う、うん!ありがとう!行ってらっしゃい!」
と花音に送り出され、
それに返事するかの様に、左手を挙げた。
学校最寄りの駅にバイクを止め、そこから学校に向う為、
全速力で走った。
はぁ、はぁ。と息を切らしながら。
走る、走る、走る。
後50メートル、40メートルと校門が近ずく。
その時、校門には生徒指導の先生が校門を
閉める為、手を掛けていた。
息の切れる中、振り絞った声で、
「ちょおぉっと!待ぁったああぁぁぁ!!!」と叫ぶ。
そんな叫びに一瞬動揺したのか先生の動きが止まるが、
直ぐにまた動き出した。
だが俺にはそれで充分だった。
「うぅおおおぉぉぉぉぉぉ!セェッーーフッ!!」
俺はそう言いながら、閉まる直前の校門に体を
滑り込ませ何とか間に合った。と、その瞬間に
ガシャァァン!!と音を立て門が閉まった。
俺は息を切らしながらその場に座り込んだ。
すると頭上から、またなんとも言えないハスキーボイス
が聴こえて来た。
「今日こそは、お前を遅刻に出来ると思ったんだがなぁ。
残念だよ、篠原ぁ。」
生徒指導兼、俺の担任である、
加藤 蓮次郎《カトウ レンジロウ》が声を掛けて来た。
「はぁ、そんなこと言うなよ。はぁ、蓮さん。
可愛い教え子 はぁ、はぁ、だろ?」と、
息を切らしながら、俺は蓮さんに投げ掛けた。
あ、蓮さんて言うの加藤先生の愛称な。
先輩達がそう呼んでいたのを、誰かが真似し出しいつのまにか定着していた。
「なぁにが可愛い教え子だ!校則も守れない奴が
一丁前に口答えすんじゃねぇ、この野郎!」
と、一括された。
すかさず俺は反論する為、口を開く。
「じゃぁ、学校内でタバコをふかすのは良いんですか?
せ•ん•せ•い!」
わざと先生の部分を強調し、蓮さんに言葉を投げ付けた。
そして互いに、睨み合いながら
「このクソガキ!」「クソ教師!」と同時に、
言葉を吐き捨てた。
「さっさと教室に行け」
そう言い残すと振り向き職員玄関に向けて歩いて行った。
「ヘーイ」と適当な返事を返し、教室へと向う。
教室のドアを開け的当に級友に挨拶をして、
自分の席に着いた。筆記具しか入っていない鞄から、
文字通り筆記具を取り出し、机の中へとしまう。
携帯を弄り暇を潰していると、級友もとい親友の、
真堂 澪《シンドウ レイ》が声を掛けて来た。
「よお、結季!。おはよーさん!
今日はいつにも増してギリギリだったなっw」
とバカにした様な笑顔で言ってきた。
「っるせ!寝坊して、花音を花女に送って来たから、
いつもよりギリギリになっただけだ。」と返した。
「そっかそっか、花音ちゃんも大変だな
寝坊魔のお守りは」とバカにして来て、
更に思い出したかの様に言葉を続けた。
「そう言えば今日だったな、花女へのテスト交流生徒
の発表。」と純真無垢な笑顔で目を輝かせながら言った。
因みにテスト交流生徒とは、
なんでも花咲川女学園共学化に向けて試験的に
近隣の共学校から男子生徒を数名、間借りすると言う
男子高校生なら誰もが羨む制度なのだ。
澪の言葉に俺は「あぁ」と短く一言だけ返した。
すると澪が食い付き気味で、言葉を寄せた。
「おいおい!何だよその反応は!
あの花女だぞ!花女!羽女と並ぶ超ハイレベル美少女の巣窟だぞ!
これに興奮しないなんて男じゃねぇーぞ!?」
そこまで言うかと呆れていると、教室のドアが
開き先ほど校門で別れたばかりの蓮さんが入って来た。
「お前らー、席つけーSHR始めるぞぉ」
その言葉に従い、各々自分の席へと着いた。
「あー、予てより報告していたテスト交流生徒選抜の件だが
うちの学年からは5名選出する事となった。
結果はもう出ているから帰りのLHRで発表する 連絡は以上」
と告げ、教室を後にした。
その後の授業はと言うと、
当たり障りのない平凡な授業が繰り広げられ、
問題のLHRの時間がやってきたと思えば、蓮さんが教室に入ってきた。
「うーし、ホームルーム始めっぞぉ。
朝にも連絡した通り、テスト交流生徒を発表する。
お前らぁ!!!」と急に声を張り上げたと思えば、
続け様に「花女に行きたいかああぁぁぁ!!!!」
と叫び、それに応えるかの様に、
「うをおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉ」と魂の叫びとも言える
野太い歓声が上がった。
それ宥める様に蓮さんは、
「まあ、落ち着けお前ら、お前らの気持ちは良ぉく解る、
だが、1学年5名までの制約があるのを忘れるな。」
と言うと同時に、クラスから落胆する声が続々と上がった。
「しかしな、何と!このクラスから2名当選している!」
蓮さんが、そう言った瞬間再びクラス中から歓喜の声が
飛び交った。
「それでは、発表する。
1人目は••••、良かったな真堂、お前だ」
すると呼ばれた筈の澪から何の反応もない。
不思議に思い振り返ると其処には、歓喜のあまり、
目を開けたまま気を失っている、澪の姿があった。
それを見た蓮さんは、澪に喝を入れ呼び戻しそっと
澪の事を抱きしめ言葉を掛けた。
「おめでとう、真堂。
お前が、選ばれたんだ!」
返す様に澪は、
「れ、蓮さん!俺••俺•••やったよ!
掴み取ったよ!」と目に涙を浮かべながら
答えた。
俺は一言「茶番め」と切り捨てた。
気を取り直し2人目の発表に移った。
「2人目は•••••
篠原だ 」
その言葉に俺は思わず
「マジか」と一言だけ呟いた。
〜The Next Story 〜
どーもT/M(ティーム)です!
ここまで読んで頂き有難うございます!
結季くん見事に選ばれてくれましたね、
結季くんのこれからの学生生活やいかに!
それでは、次のお話でまた会いましょう!
「バンドリ!全然出て来てなくね?」
結季くん!:(;゙゚'ω゚'):