聖杯戦争、それは七人の魔術師による血塗られた争い。
聖杯戦争、それは七騎の英霊を使役し戦う人類最後の戦争。
聖杯戦争、それは勝者にあらゆる願いを叶える聖杯が与えられる最後の希望!
時は来た。
人類史に残る(残ってないのや例外的存在もいる)
神話の激突、伝説同士のぶつかり合い。なんやかんやで舞台となる冬木市は死ぬ。
『第五次聖杯戦争』は間近に迫っていた……。
「なんでよぉ! なんでないのよぉ!!」
参加資格を持つ魔術師の一人、遠坂凛は困っていた。
既に英霊は過半数が召喚されている。
にもかかわらず、現地の大家として備えてきた遠坂はまだ英霊を召喚していない。
理由は二つ。
一つは遠坂凛のコンディションを十全に整え、最優の英霊を召喚するため。
もう一つは、ギリギリまで召喚の触媒を探していたためだ。
確実に強大な英霊を召喚したければ、その英霊に関係する触媒を求めるのが無難だ。
竜殺しの英雄なら竜血の付いた菩提樹の葉。
最古の英雄王ならば原初の蛇の抜け殻。
触媒は総じて高く、貴重だが、手に入りさえすれば確実な召喚を約束してくれると言っても過言ではない。
当然、遠坂もそれを求めた。
最優とされる
しかし結局手に入ることはなく。
諦めて、父の遺品である宝石付きのペンダントを使い、最善の状態での召喚を決意する。
己の最高であれば、触媒がなくとも最高の英霊を呼べると信じて……。
そして話は本題に戻る。
そう、儀式に使うはずだったペンダント。
大事な大事な父親の遺品。
見事に紛失してしまったのである。
「ここでもないしここでもないし! 寝る前に見た時はちゃんとあったのに!
あーもうどこいったのよー!」
遠坂特有の
普段は万事を優雅にこなしながらも、肝心な時にうっかりを繰り返してしまうのが遠坂家に代々伝わる悪い癖。
深夜の召喚に備え、ペンダントを枕元に置いて仮眠をとり、起きてしばらくした後ようやく紛失に気付いた。
枕をひっくり返し、トイレやら何やらを探してもない。
家中探しても見つからない。
実際には、仮眠途中で起きた時落としそうになり、少し離れた棚の上に置きなおしたが忘却。
仮眠終了後ねぼけまなこで付近を歩き回った結果棚にぶつかり、後ろに落としたのだが、気付くはずもない。
棚の後ろなど心当たりがなければ探さない場所だ。
或いはあと数時間もあればそこまで探したかもしれないが、もう時間がない。
召喚のため、彼女が絶好調になる時刻はあと数分で到来する。
彼女は二択を強いられた。
今日は諦め、別の日に探し出したペンダントと共に召喚する方法。
そして、このままペンダントを諦め、自身の絶好調のみで召喚に挑戦する方法。
もう残りの枠は数少ない。
今日を逃せば召喚出来ず、聖杯戦争に参加できない可能性すらある。
遠坂凛は決断した。
「やってやる……、やってやるわ!」
おお、なんと気高い決意であろうか!
己を信じ、奇跡を掴み取ろうとするものに結果は訪れる。
幸いなことに家の中を探し回っている際時計のズレも把握し、真に正しい時刻に召喚可能。
ピンチをチャンスに変えたのだ。戦いのセンスがあると言えよう。
えっこの状態からでも召喚できるセイバーがいるんですか?
できらぁ!
「素に銀と鉄。 礎に石と契約の(中略)抑止の輪より来たれ、天秤の守り手よ―――!」
長ったらしい詠唱で魔法陣は輝き、英霊が召喚された。
そう、まさに遠坂凛が望んだ剣士の英霊が!
「やったわ、ついにセイバーを召喚できた。これで聖杯ゲットよ!」
「サーヴァント、セイバー。真名を
「剣どこ置いてきたのよ! というかあんた日本人なの!?」
遠坂のツッコミが冴え渡る。
一見してただのサラリーマン。
ぼんやりした風貌が特徴的だが、逆に言えばそれだけのスーツ姿。
当然帯剣もしていない。
「私の脳力は女王様の元カレと同じ『刃』です。ほらほら」
「えっ気持ち悪い……」
両手をモコモコと剣に変える前園に、遠坂は普通にドン引きした。
体が剣になるんだからセイバーに決まってるんですよね。
こうして、遠坂凛のサーヴァントは確定した。
今後、彼女が共に戦うのはすっとぼけた男である。
だが、彼女はまだ知らない。
世界の"真実"を。
知れば正気ではいられない事実を。
知らないという罪と知りすぎる罠。
故に、世界最悪の存在が解き放たれた。
「私が聖杯戦争を勝ち残って最後の一人になって優勝して必ず聖杯を手に入れてみせるわ」
「やはりな!!
「残念でしたね。現生人類では私には勝てないぞい」
「ただのボンヤリした英霊かと思っていたけどやるわね」
謎の脳力によりランサーに打ち勝つアーチャー前園。
ひたすらよくわからない英霊に遠坂は疑念を募らせるも、級友への正体バレという突然の事態に考えている余裕を失ってしまう。
「衛宮君!?」
「遠坂、お前今何を」
ひょんなことから聖杯戦争に巻き込まれた令呪を持つ少年、衛宮士郎を巻き込み、聖杯戦争は加速していく―――!
「セイバーが催眠魔術に……!?」
「きえーーっ」
他陣営に操られたとして上手く遠坂達から離脱した前園は、順調に味方を増やしていく。
「私が、先輩を?」
「あなたの能力ならバーサーカーを復活前に削り殺せます」
「ククク、丸焼きにして灰にしてやる」
高い知能を持つ英霊でさえも手玉に取る前園。
それは彼の持つ最悪のスキルが原因だった。
そして、告げられる残酷な真実。
「キミの父さんを殺したのはこの前園甲士様だ。告白できてスッキリしたよ♡」
「親子二代私に殺される
暴かれる世界の秘密。
「ヤツは"蛇"。46億年前人類を滅ぼした男だ」
「神秘が減ったのは、ナノマシンだったからって言うの!?」
「ナノロボの経年劣化による現象とはな」
「神霊も魔術師もナノホストだったなんて」
全てが表に出る時、ついに最後の英霊が姿を現す―――!
「俺はアーチャー。真名は……言うまでもないよな」
「相変わらずアブない奴ですね円城君は。
しかし私に勝てるとでも? 元公安をナメるなよ」
「アーチャーやれ! 令呪をもって命じる!」
「どうせ使うならなら全部使うとは、男だなマスター!」
同等の
自分が持たない愛と知恵と勇気に追い詰められた前園は、禁断の切り札を使用する。
「
体内注入パワーアーップ」
「おおお。聖杯の力が入ってくるマユ。充電完了―――」
宝具も解放した前園は、ナノホストであろうと殺すナノロボをまき散らしている。
英霊であろうと、近付けば命はない。
凛の機転で結界で隔離したものの、このままでは前園が最終宝具・
アーチャーの宝具、
「前園、お前だけはコ・ロ・ス…」
「お前、体が剣になるんだってな」
「マユ?」
使用者の意思で力を増し、新たに力を得ることさえあるのがナノロボの性質。
誰より強い意志を持つと太鼓判を押された男。
衛宮士郎の真の力が今、ナノロボの後押しで解放される!
「―――体は剣で出来ている」
若い力が暴走する狂人を打ち砕く時、歴史は真の始まりを迎える。
Fate/stay night -End of Most Ancient Hazard-
近日公開予定無。
誰か書いて(投げ)
流石に原作単行本なしwikiなしで記憶と画像検索から拾った情報だけでネタ拾って書くのは厳しかった
この程度のTwitterで見た短いネタを短編にするだけで数日かかって普通に凹んだ。出来微妙な作品にしてしまってネタ元さんに申し訳ない気分。ごめんちゃ