ガールズバンドの子たちに甘やかされる日常【完結】   作:薮椿

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 ア○ジャッシュ的な何か。
 先に話のネタの意味が知りたい人は独自で検索してお楽しみください。


閑話03:戸山姉妹は思春期

「一緒に調査して欲しいんです!」

「えぇっと、とりあえず落ち着いて……ね?」

 

 

 明日香ちゃんは両手でテーブルを叩き、対面で座っている僕に上半身を乗り出した。

 いつもは冷静沈着でクールな明日香ちゃんがここまで取り乱しているのは珍しい。突然僕の家に乗り込んで来たかと思えば、割と深刻な面持ちで相談事を持ち掛けられた。そして開口一番にはこの通り。要領を得ず感情だけで喋るなんて姉の香澄ちゃんじゃあるまいし、彼女らしくもない。一体何があったんだ……?

 

 

「すみません、取り乱しました」

「それほど切羽詰まってるんだね。僕であればいくらでも協力するから」

「ありがとうございます。実は……」

「うん」

「六花が……六花がその、ひ、卑猥な言葉を連発するんです!!」

「はい……?」

 

 

 一瞬聞き間違いだと思ったけど、その内容が事実だとすれば明日香ちゃんが取り乱すのも分かるので恐らく聞き間違いではないだろう。となると六花ちゃんがそんなはしたない真似を?? 確かに少しむっつりさんなところはあるかもしれないけど、彼女は田舎から出てきた純粋無垢な少女だ。だからそんな痴女みたいな言動をする訳がない。現に僕と抱き合っただけでも顔を赤くしてトリップするくらいだし、卑猥な言葉を発すること自体彼女にとっては難しいことだろう。

 

 

「信じられないって顔をしていますけど、本当のことなんです。もしかしたら、何か悩み事があって精神に異常をきたしているのかも……」

「この前会った時はストレスを抱えてそうな感じじゃなかったんだけどなぁ。六花ちゃんがRASに入ってからちょっと内輪揉めがあったらしいけど、それも解決して今は5人仲良くやってるみたいだしね」

「そうなんですけど、やっぱり心配で……」

「明日香ちゃんは優しいね」

「ふえぁ!? そ、そんなことないですよ! 友達として当然のことをしているまでで……」

「そうやって些細な問題でも解決しようと頑張って、誰かに相談することこそ凄いと思うよ。うん、だから僕も協力するよ」

「あ、ありがとうございます! このお礼は秋人さんに一生ご奉仕することで清算します!」

「重すぎるでしょ!? 無償でやるから!!」

 

 

 でもそれくらいの覚悟を持って友達のお悩み解決に臨んでいるのだと思うと、僕も是非協力したくなってくる。彼女をここまで慌てさせるほど痴女になってしまったらしい六花ちゃん。正直そんな姿の六花ちゃんに会うのは怖いけど、ここは僕を頼ってくれた明日香ちゃんのためにも事態解決に向けて奔走してみよう。

 

 

 

 

~※~

 

 

 

 

 そんなこんなで翌日、僕は戸山家へとやって来た。どうやら今日は六花ちゃんと勉強会をするらしいので、ついでに僕も参加させてもらい事態の解決に乗り出そうという算段だ。ちなみに僕はニートだけど勉強はそれなりにできるからね? ニートだからこそ時間もあるし、最近はネットで勉強の教材なんていくらでも転がっている。だから年下の勉強を見るくらいはいくら賢い明日香ちゃんや六花ちゃん相手でも問題ない……はず。

 

 とにかく、まずは六花ちゃんの様子を窺うところから開始かな……と思ったんだけど――――

 

 

「秋人くんいらっしゃ~~い♪」

「か、香澄ちゃん!? うっ、苦しいって……!!」

 

 

 戸山家に乗り込んだ瞬間、玄関先で早速香澄ちゃんに捕まってしまった。いい匂いするし身体も柔らかくて気持ちいいし、胸も当たってるしで相変わらず無防備極まりない。でもそんな無自覚さが男を惑わせるんだからタチ悪いよなぁ……。

 

 

「もうお姉ちゃん! 秋人さんは私たちの勉強会に参加してもらうんだから邪魔しないで!」

「そうなんだ。だったら私も参加する!」

「お姉ちゃん、高一の勉強分かるの?」

「あっちゃん、もしかしなくてもバカにしてるね……?」

「自分の成績表と睨めっこしてみなよ。どっちが勝つかは明白だけどね」

「わぁ~んロックぅ~!! あっちゃんがイジメるぅ~~!!」

「えぇっと……私たちと一緒にもう一度お勉強頑張りましょう!」

 

 

 六花ちゃんもう来てたんだ……ていうより、その言葉は香澄ちゃんに更なる追い打ちをかけてない? また高校一年生の勉強をさせられるなんて香澄ちゃんのプライドが……いや、彼女はそんなことを気にするタマじゃないか。

 

 

「秋人さん、お姉ちゃんは放っておいて私の部屋に行きましょう」

「えっ、うん……。六花ちゃんも今日はよろしくね」

「は、はいっ! わざわざご足労いただきありがとうございます!」

 

 

 六花ちゃんは礼儀正しく僕にぺこりと頭を下げる。明日香ちゃんから聞いた事前情報では彼女が淫語を連発する事態が発生しているらしいんだけど、今はいつもの可愛い六花ちゃんだ。どう見てもそんな痴女っぽい言動は見受けられない。明日香ちゃんの勘違いだったり、その時たまたま様子がおかしかっただけとかなら取り越し苦労で良かった良かったなんだけど……。

 

 

 

 

~※~

 

 

 

 

 そんなわけで明日香ちゃんの部屋で勉強会が始まった。結局香澄ちゃんも参加したんだけど、高一の範囲を明日香ちゃんや六花ちゃんから教わっていることは彼女の名誉のために黙っておこう。もう後輩勢の勉強会というよりかは、香澄ちゃんの高一範囲復習会と化している気がするけどまぁいっか。

 

 ある程度時間が経ち休憩時間。明日香ちゃんは人数分のお茶をトレイに乗せて部屋に戻ってきた。そして香澄ちゃんと六花ちゃんが仲良く談笑している隙を突き、僕に話しかける。

 

 

「秋人さん、お茶をどうぞ」

「ありがとう――――熱っ!?」

「すみません。でもこれが六花の秘密を解き明かす作戦なんです」

「作戦? こんなに熱いお茶が?」

「はい。私の事前調査では、熱いものを手にしたり口にした時に例の事象が発生するみたいで……。とにかく、これを六花に仕掛けてきます」

「う、うん……」

 

 

 明日香ちゃんは六花ちゃんにお茶を振舞う。淫語を放つってことは淫猥な気持ちになるってことだと思うけど、熱いお茶でそんな状態になるのかな……?

 

 

「ひゃっ!? 明日香ちゃん、ちんちん!!」

「「えっ……?」」

 

 

 あまりにも唐突過ぎる下ネタに、初見である僕と香澄ちゃんの驚きの声がハモる。

 なんていうかその……想像以上にド直球すぎて唖然としてしまう。もっと捻りがあるとか、知る人ぞ知る淫語とかなら女子の猥談で炸裂してもおかしくないものの、まさか小学生以下の淫語が飛び出すとは思ってもいなかった。しかも淫猥なことに耐性がなさそうな六花ちゃんが何の躊躇いもなくそんな言葉を……。

 

 

「ロックが……ロックが悪い子になっちゃた!!」

「えぇっ!? わ、私、何かやっちゃいましたか……?」

「やっちゃったっていうか、いきなりすぎてビックリしたというか……」

「…………?」

 

 

「秋人さん、聞きましたか? この前町内会の焼き芋パーティに参加したときもこんな感じだったんです。幸いにも人がたくさんいて盛り上がっていたので聞いていたのは私だけでしたけど、あの時はハラハラしました……」

「災難だったねそれは……」

 

 

 大勢が参加した焼き芋パーティでも淫語発言。もはや鋼のメンタルどころか変質者にしか思えないんだけど……。

 

 

「すっごいちんちんやわぁ……」

「だって秋人くん」

「ちょっ、どうして僕の下半身を見るの!?」

「大きいもんね、秋人くんの」

「へ? 見たことあるの!?」

「そりゃ……ねぇ?」

「何その意味深なセリフ!?」

 

 

 香澄ちゃんは不敵な笑みを浮かべる。正直叩けば埃がたくさん出てくるだろうけど、それは彼女に限ったことではない。僕のベッドに勝手に入ってくる子もいれば、一緒にお風呂に入ろうとする子もいる。だからいつどこで僕の裸体が彼女たちの眼に晒されているのか分かったものじゃない。しかもそれが本気で有り得そうなのがまた怖いんだよね……。

 

 

「ちんちんだからまだ飲まないでおこうかな……」

「ち、ちん……!? ロック飲んじゃうの……?」

「えっ、は、はい。差し出されたものですから、ありがたくいただきます」

「そ、そんな……秋人くん!!」

「うわぁっ、なになに!?」

 

 

 僕は香澄ちゃんに部屋の隅っこに追いやられた。そして六花ちゃんに聞こえないくらいの小さい声で話す。

 

 

「ロックが秋人くんの貞操を狙ってるよ!? どうする? どうする??」

「どうして目を輝かせてるの……? 変なこと期待しないでよ……」

「ロックが飲んでくれるんだって! あっ、もしかして今日はもう抜いてきちゃったとか……?」

「性欲がないからテンションが低いんじゃあないよ……」

「でも男の子って女の子に飲んでもらうのが好きなんでしょ? 秋人くんの部屋にあったエッチな本に描いてあったもん」

「それはまぁ……否定はできないけどさ……」

 

 

 そりゃ可愛い女の子にそんなことをしてもらえたら男なら誰でも興奮するって。どんなに体裁を取り繕ったとしてもどうせ男は性に飢えた獣。女の子から与えられる快楽には身を委ねるしかないんだ。

 ていうか、どうして香澄ちゃんとこんな会話をしているんだろう……。六花ちゃんの異変を調べに来たはずなのに、彼女の例の発言以降僕たちの方が猥談を繰り広げてしまい目的が脱線している。むしろ肝心の調査対象はいつも通りのほほんとしているし、これどうすればいいんだか……。

 

 

「あのぉ……部屋の隅っこで何をしているんですか?」

「えっ、いや何でもないよ何でも!」

「それならいいんですけど、秋人さんも香澄先輩も今日はテンションが高いので何かいいことがあったのかなぁと」

「いいことあったよ! だって今日はロックが大人になった記念日だもんね! あぁ、出会った頃はまだ子供だったのに、いつの間にか男性のあそこに興味を持つほど大人になって……昔を思い出すだけで涙が出ちゃう」

「いやいやまだ出会って半年も経ってないでしょ……。それに大人ってよりかは子供寄りの発言じゃない……?」

「子供? 大人?」

 

 

 香澄ちゃんの嘘泣きはさて置き、ここまで言われても六花ちゃんは自分の発言に羞恥心を感じていないらしい。いくら彼女がド天然だろうとも小学生が叫びがちな男性器の名前くらい知っているはずだし、エロ耐性が高くない六花ちゃんがそんな下品な言葉を使うはずがない。僕が知らないだけで実は猥談が好きなムッツリスケベなのかもしれないけど……。

 

 

「明日香ちゃん、今の六花ちゃん普通に落ち着いてるみたいだけど、焼き芋パーティの時もこうだったの?」

「はい。もしかして、ああいう言葉を使ってお喋りするのが今の女子高校生のトレンドなんでしょうか……? 私、そういった界隈の流行りには疎くて……」

「いや絶対にない」

「でもあこは出会った時からそういった話題が好きでしたよ? 大体が秋人さんとしっぽりしたって話でしたけど」

「待って! あこちゃんと濡れ場シーンを共にしたことはないからね!? デマを真に受けないでね!?」

 

 

 僕がいないからって学校でなんて話をしているんだあのロリっ子堕天使は……。あこちゃんとは1つ違いだけど、どうも彼女を下劣な目で見るのは罪悪感がある。決してこちらから手を出そうとしているわけではなく、向こうから積極的に肢体を押し付けてくるから困っているんだよなぁ……。

 

 

「ロックはその『ちんちん』っていうものが好きなの?」

「ちょっ、何聞いてるの香澄ちゃん!?」

「だってあのロックがそんなことに興味を持ってるなんて面白いじゃん♪」

「興味本位が過ぎる……。素直に答えてくれるわけ――――」

「好きですよ」

「えっ?」

「そっかぁ~~って、ええっ!?」

「六花、そんな……」

 

 

 香澄ちゃん、自分から質問を振っておいて驚いてるし……。あそこまでドストレートな答えが返ってくるとは想定もしていなかったのだろう。

 でもあの清純潔白な六花ちゃんが……好き? 男性器を? 意外過ぎて開いた口が塞がらない。それは戸山姉妹も同じだった。純粋無垢な顔をしておきながら、家ではこっそりアレを咥えるプレイの動画とか視聴しているんだろうか……? 六花ちゃんのそんな姿を想像するとこっちも興奮してきたりしてこなかったり……。

 

 

「ロックは『ちんちん』のどこが好きなの?」

「どこがと言われるとそうですね、小さい頃から慣れ親しんだ味なので、もはや生活の一部みたいなところはありますね」

「小さい頃から!? そ、そんなロックがそこまで進んでたなんて……!!」

「まぁ田舎者っぽいですよね……。でも私の家族や周りの人たちはみんな好きですよ」

「みんな!? そ、それって俗に言う乱交ってやつ……?」

「何か言いました、香澄先輩……?」

「うぅん、なんでもないよ!! 秋人くん!!」

「また!?」

 

 

 香澄ちゃんは再び僕を部屋の隅っこに追い込む。ほんのり顔を赤くしながらも焦っている様子だけど、無駄にテンションが高いのが丸分かりだ。目も輝いてるし、六花ちゃんの爆弾発言に驚きながらもこの状況を全力で楽しんでいるようだ。妹の明日香ちゃんはずっと唖然としているというのに……。

 

 

「これってヤリマンって言うんだっけ……?」

「いやその汚名は酷すぎるでしょ。流石にそこまで汚れてはないと思うけど……」

「でもでも、周りの人たちもみんな好きなんだって! ロック、もしかして経験人数凄いのかな?」

「田舎は貞操観念が低いところもあるってのは聞いたことがあるけど、六花ちゃんに限ってそれは……」

「私、油断してたよ。ロックのことを自分の子供のような温かい目で見てたけど、今良く見てみるとなんだか大人のお姉さんっぽいもん」

「それは無理があるような……」

「とにかく、秋人くんの貞操が狙われているのは確かだよね。だって田舎にいた頃は大乱交でお祭り騒ぎをしてたくらいだから、都会に出てきて何もしないはずがないよ! 秋人くんみたいな草食系男子なら特に!」

「もう香澄ちゃんの中では六花ちゃんがヤリマンになってるね……」

 

 

 偏見に偏見を重ねているけど、六花ちゃんの発言を鑑みるに否定できないのもまた事実。田舎から出てきた清純な少女だと思っていたけど、僕たちより遥かに進んだ人生の先輩だったのだ。これからは六花『ちゃん』ではなく六花『さん』とお呼びした方がいいのかもしれない。

 

 

「あっちゃんはいい先輩を持ったね。これからロックに、いやロックさんに人生をたくさん学ばせてもらうんだよ」

「真に受け過ぎだから! もっと六花のことを信じようよ!」

「ロックさんは経験豊富で素敵な女性なんだよ? 私たちのような一般女子高生なんて子供同然なんだよ? 今まで向けていた笑顔も、もしかしたら子供っぽい猥談をしてる私たちを嘲笑っていたのかも……」

「どうして遠い目をしてるの……。お姉ちゃんもいい加減元に戻ってよ。六花だけじゃなくてお姉ちゃんまでおかしくなったら私まで病みそうだから……」

「そっか、私にはロックを煩悩から解放する使命がある! ロックがあまりにも大人の色気を振り撒くから忘れちゃってたよ。ありがとう、あっちゃん。私、大切なことを忘れてた。大切な友達を救うって!」

「なんかお姉ちゃんの方が情緒不安定に見えるんだけど……」

 

 

 六花ちゃんの『ちんちん』発言には驚きだけど、香澄ちゃんが奇行に走るのは日常茶飯事なので今更ツッコミを入れる気にもなれない。でも彼女の無謀な積極性こそが問題の解決に繋がることがあるため、ここは彼女に事の行く末を託してみよう。

 

 

「ロック!!」

「は、はいっ!」

「私はあなたをそんなエッチな子に育てた覚えはありません!! 今すぐ援助交際はやめなさい!!」

「えぇっ!? エ、エッチって……」

「なんか無駄にスケール大きくなってるけど、確かにまぁ……今の六花ちゃんはちょっとアレかな……」

「アレって何ですか!? そんな私、ひ、卑猥なことを……」

「だってロック、ずっと『ちんちん』って連呼してたから……」

「ち、ちん……!? そんな恥ずかしいこと言う訳ないじゃないですか!?」

「え? だってでもさっき……」

「へ?」

「ん?」

 

 

 香澄ちゃんと六花ちゃんはお互いに顔を見合わせる。どうやら話の意図が上手く伝わっていないみたいだ。六花ちゃんはさっきまで澄ました顔で『ちんちん』発言をしていたのに、今更になって恥ずかしがっているのはどうして……? まさか二重人格じゃあるまいし……。

 

 ずっと気になっていたけど、もしかしたら僕たちって物凄く勘違いをしているのかも……?

 僕は手早くスマホで気になることを調べてみた。するとすぐに今までの違和感が消える。

 

 

 全てを知った今、肩の力がどっと抜けしまった。

 このまま話を拗らせたままにするわけにはいかないので、未だに混乱を極めている3人に事のあらましを説明した。

 

 

「へぇ~そんな意味があったんだ」

「なんか……騒ぎ立てて申し訳ないです……」

「わ、私こそ誤解させてしまったみたいで……」

 

 

 騒ぎの種を振り撒いた六花ちゃんと騒ぎの場を作った明日香ちゃんは僕に平謝りする。そりゃそうだ、まさか『ちんちん』が岐阜の美濃弁で「ものすごく熱い」って意味があっただなんて現地に住んでいた人じゃないと誰も分からないからね……。香澄ちゃんが六花ちゃんに『ちんちん』が好きかと質問したけど、六花ちゃんはお茶を手にしていたせいか「熱いお茶」が好きなのかと質問の内容を勘違いしたらしい。僕たちと会話が噛み合っていなかったのはそのせいだ。

 

 それにしても、六花ちゃんがヤリマンに染まっていなくて良かったよ。いつもの清楚な彼女のままでいてくれたってだけでもこの勘違いは水に流せる。

 

 

「そういえば、最初に勘違いしたのはあっちゃんだよね? いやぁ~あっちゃんも思春期だねぇ~♪」

「う、うるさいよ! ていうかお姉ちゃんも真っ先にあっちの意味で勘違いしてたじゃん!!」

「ムキになるのも分かるよ、多感な時期だもんね」

「うぐっ、お姉ちゃんのくせに悟らないで、生意気だよ!」

「あわわ……わ、私のせいで本当にゴメンなさい!!」

 

 

 お互いの誤解は解けたものの、戸山姉妹に小さな障壁を残す結果となった。誰が悪いとかそんなのはないんだけど、しばらく六花ちゃんは謎の責任を感じちゃいそう……。

 

 

「そういえばロックって『ちんちん』は好きなの?」

「それはどっちの方ですか!? そ、その……人によります」

「だって、秋人くん♪」

「何が!?」

 

 

 そして六花ちゃんはしばらく今回のネタでイジられ続けそうだ……。あっ、それは僕もか……。

 




 すれ違いネタは大好きなのですが、ネタを調達してくるのが大変という罠がありまして……。今回のネタは六花ちゃんに方言を喋らせる際の素材集めとして色々調べていた時に見つけたもので、発見した瞬間に今回の話をやるしかないと思いました(笑)



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