逆行したナルトの物語 完結   作:アーク1

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誓い

サバイバル演習を終えたナルトは、一人...

木の葉の街中を歩いていた。

 

相変わらず、ナルトを見る木の葉の人々の目は冷たく、憎悪や嫌悪に揺れていた。

 

それらの視線を意に返すこと無く、歩き続けるナルト。

 

そして、町外れに辿り着くと、ふいに立ち止まる。

 

そして...

 

「さっきから俺の後を付けてるみたいだけど...なにか用でもあるのか?カカシ先生...」

 

その言葉に、姿を現すカカシ。

 

実は、カカシは演習を終え、解散した後ナルトを尾行していたのだ。

 

「俺の気配を捉えるとはね...本当に恐ろしいガキだよ。お前さんは...」

 

「で?用事は?」

 

ナルトはカカシに向き合うと、単刀直入に用件を聞いた。

 

「なに、そう大した用事じゃないよ。演習中じゃ、時間をとって話す事も出来なかったからな。もう少しお前さんと話がしたかったんだ。後を付けていたのは...ま、里の連中のお前に対する扱いを、この目で見ておきたくてね...」

 

「それで?直接見た感想はどうだったってばよ。」

 

カカシはその言葉に肩を落としながら、

 

「正直...すまないとしか言えない。お前が迫害を受けていると言う情報は知っていた。だが...実際に目の当たりにして、ここまで酷いとは思っていなかったよ...本当にスマン...ナルト。」

 

ナルトに謝罪した。

 

「...別にカカシ先生のせいじゃ無ぇよ...謝る必要は無いってばよ。」

 

カカシの謝罪に、それは不要であると告げるナルト。

 

「はっきり言って...なぜお前が木の葉を憎まないでいられたのか...俺には不思議で仕方がないよ。」

 

カカシは、自分の疑問を口にする。

 

「憎んでたってばよ...自分はいらない存在なんだと思った事もある...でも、そんな運命に逆らいたいと、火影を目指した。火影になれば、皆に認めて貰えると思ったから...」

 

ナルトは、昔の自分を思い出しながら、トツトツと語る。

 

「でも、火影になったからと言って、里の全ての人が認めてくれる訳じゃ無いんだってばよ...だから今は...今の俺は...木の葉に対して何も感じていないんだってばよ。憎しみは無い...でも愛着も無い。」

 

「ナルト...お前...」

 

カカシはナルトと改めて話して理解した。

 

ナルトは木の葉の里に失望しているのだと。

怒りも、憎しみも通り越し...ただ諦めてしまっているのだと。

 

「ナルト...お前は木の葉の敵か?」

 

カカシは自然と、演習でした質問をもう一度問いかけていた...それほど、木の葉の里に対する思いを口にするナルトの目は空虚だった。

 

「またその質問か?まあ、俺の力を知っていれば復讐されないか心配で恐ろしいんだろうけどな...」

 

同じ質問をするカカシに苦笑するナルト。

だが、その感情は理解できた。だから、答える。

 

「一つだけ言って置く。俺がその気になれば、木の葉を消し飛ばすのは簡単な事なんだってばよ。」

 

「何?」

 

ナルトの言葉に驚くカカシ。

 

「演習の時に言ったよな?俺は九尾の力を自在に操れる。当然、戦略級の力があるに決まっているってばよ?」

 

「昼間のあの姿が全力じゃなかったのか?」

 

「少しだけ本気を出すとは言ったけど、あれが全力だなんて一言も言ってないってばよ...本気と全力は違う。カカシ先生だって、昼間のあれが全力じゃないんだろ?」

 

カカシはその言葉に戦慄を覚えた。

 

演習の時の状態でさえ、自分を超えているかもしれないと感じていた。それに、左目の存在にも気付いている様な言動にも驚いていた。

 

(これじゃあ、例え左目の写輪眼を使ったとしても...)

 

「今の所、木の葉と敵対する気はねぇってばよ。」

 

カカシが自分に恐れと不安を感じている事を察したナルトは、改めて自分に木の葉と敵対する気が無いことを告げる。

 

しかし...

 

「俺は、自分が守りたいと思う存在を決めてる。だから、守りたい人を守る為にこの力を使うってばよ。」

 

「もし、俺が木の葉に敵対するとしたら、木の葉がソイツに手を出した時だってばよ。その時は...どんな手を使っても...必ず木の葉を消し飛ばす...」

 

その言葉を口にしたナルトの表情は、カカシをしてゾッとするほどの怒りの表情だった。

 

もしその存在に手を出せば、間違いなく木の葉は跡形もなく消されるだろう...そう確信するほどに...

 

だが、逆にその存在に手を出しさえしなければ、ナルトからは、何もする気は無いという事も確信できた。

 

「ちなみに、その大切な人って言うのは...誰なのかな?」

 

カカシは、その存在だけは何があっても守ろうと考えた。木の葉のために。

 

その質問に、ニッと笑うナルトは、やがて口を開く。

 

「『日向ヒナタ』...だってばよ。」

 

(俺は必ずヒナタと一緒になる。そして...今度こそヒナタを...これから生まれてくるボルトやヒマワリを幸せにするってばよ)

 

ヒナタの名前を口にしたナルトは、改めて今の自分の夢を実現して見せると心に誓ったのだった。

今回、逆行したナルトの物語は完結です。他にpixivに幾つか投稿してる作品があるのですが、投稿を希望させるかどうか聞かせて下さい。

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