ナルトたちは、無事波の国に到着した。
そこからタズナの家を目指し、歩みを進めていると...
ふいにナルトが手裏剣を構え、森に向かって投げた。
その手裏剣に刺さり、絶命しているウサギ。
「こら、ナルト。なんてことするのよ。」
それを見たサクラが、ナルトを叱る。
だが、カカシはそのウサギが変わり身のために用意されたウサギだと理解していた。
その時、何かに気付いたカカシが大声で叫んだ。
「全員伏せろ!」
その言葉に反応したナルトは、サクラを庇いながら伏せる。
サスケもまた、タズナを引き倒しつつ伏せた。
頭の上を何かが通りすぎる。
それは巨大な剣であった。
木に当り、深々と刺さった巨剣の上、そこに一人の忍が立っている。
カカシはその忍に見覚えがあった。
「へー...こりゃこりゃ...霧隠れの抜け忍...桃地再不斬君じゃないですか。」
『早速お出ましだな...どうする?ナルト...』
九喇嘛はナルトにどうするか尋ねるも、
「...とりあえず様子を見るってばよ。」
様子見を告げるナルト。
「邪魔だ...お前ら...下がっていろ。こいつは...さっきのやつらとは桁が違う。」
緊張したカカシの声が辺りに響く。
「写輪眼のカカシと見受ける...悪いが...じじいを渡してもらおうか?」
再不斬はカカシに言い放つ。
カカシはそれには答えず、ナルトたちに指示を出す。
「卍の陣だ。タズナさんを守れ。お前たちは戦いに加わるな。それがここでのチームワークだ。」
そして指示を終えたカカシは、
「再不斬...まずは...俺と戦え。」
そう言って、左目の額当てを上げるのだった。
「ほー...噂に聞く写輪眼を早速見れるとは...光栄だね。俺様が霧隠れの暗殺部隊にいた頃、携帯していた手配書にお前の情報が載っていたぜ?千以上の術をコピーした男...コピー忍者のカカシ...」
「さて...俺はそこのじじいを殺さなきゃならねえんだが...その為にはカカシ...お前を倒さなきゃならねぇようだ。」
そう言って、再不斬は湖に移動すると水の上に立ちチャクラを練る。
『忍法...霧隠れの術』
再不斬の術が発動し、辺りを霧が包み込んだ。
霧は、どんどん濃くなっていき、ほとんど何も見えない状態になる。
「まずは、俺を消しに来るだろうが...桃地再不斬...こいつは無音殺人術の達人として知られた男だ...お前たちも気を抜くな。」
カカシは、サスケたちに指示をする。
すると、辺りから強烈な殺気が漂う。
カカシは、より集中しつつ構えた。
ナルトは、特に反応を示さず。
サクラは、演習の時にナルトから受けた殺気のおかげか、多少耐性が出来ていて、少し緊張する程度で構える。
しかし、サスケはその強烈な殺気に冷や汗を流し、体を震わせる。
「サスケ...安心しろ。お前たちは俺が死んでも守ってやる。」
カカシは、そんなサスケを安心させるように声をかけると、振り向いて、
「俺の仲間は、絶対殺させやしなーいよ。」
そう言って笑いかけた。
-それはどうかな...-
それと同時に、卍の陣で固まっていたナルトたちの間から、再不斬が姿を見せる。
「終わりだ...」
再不斬がタズナごと、ナルトたちを斬り殺そうとした、その瞬間...
カカシが間に入り、クナイで再不斬を刺す。
さらにカカシは、タズナ、サクラ、サスケを突飛ばして距離を取らせた。
ナルトは自分で飛び距離を取る。
だが、カカシが刺した再不斬は、再不斬の作った水分身であった。
カカシの背後に再不斬が現れ、カカシを真っ二つに斬り裂いた。
しかしそのカカシもまた、カカシが再不斬の水分身をコピーした偽物であった。
カカシは、再不斬の後ろに立ち、クナイを首に当てると、
「終わりだ!」
静かに再不斬に告げた。
だが、それもまた再不斬の水分身で作った偽物...
二人の戦いは続き、湖に蹴り飛ばされたカカシは、再不斬の『水牢の術』により、囚われてしまう。
「くっ...しまった。」
カカシは、自身の失態を悔やむ。
「さてと...カカシ...お前との決着は後回しだ。まずは、あいつらを片付けさせてもらうぜ?」
再不斬はそう言うと、水分身の術を使い分身を作り出した。
分身体の再不斬がナルトたちを見る。
身構えるサスケとサクラ。
そしてナルトは...
「ハァ...」
溜め息をひとつ付くと、カカシに向かって声をかけた。
「カカシ先生...あんなにかっこ良く出ていったのに...いくらなんでも、これは無いんじゃない?演習の時にも言ったってばよ。カカシ先生は油断をし過ぎだって。」
「ハハハ...面目無い...」
カカシは、ナルトのツッコミを笑って誤魔化した。
二人の会話を聞いていた再不斬は、違和感を覚えた。
(どういうことだ?こんな状況だってのに、カカシのヤツは少しも焦っている様子がない...それに、あのガキ...戦闘中だってのにまるで緊張している様子がねぇ。)
「...少し、仕掛けて見るか...」
今までの戦闘で、ナルトに別段目立った行動は見られなかった。しかし、どうにも気になった再不斬。
分身体にナルトを攻撃させる。
「ナルトォ...」
「キャアアアア...」
瞬時に自分達の前に現れた再不斬の分身体は、その巨大な人斬り包丁を一気にナルト目掛けて降り下ろした。
だが、その攻撃はナルトの横に外れていた。
「え?ハズレたの?」
サクラは、わざと外したのかと不思議に思いながらも、ナルトが助かったことに安堵した。
「違う...ナルトが...あの攻撃をかわしたんだ...」
だが、サスケには見えていた。再不斬が人斬り包丁を降り下ろす瞬間、ほんの少し...ナルトが横に移動したのを...
ナルトは最小の動きで再不斬の攻撃をかわしたのだと...
だが、ただ見えていたのと動けるのではまるで違う。
サスケは、自分があの攻撃をかわせるとは到底思えなかった...
(クソ...どうなってる。演習の時と良い、なんでナルトのヤツがこんなに強いんだ...)
「さてと...それじゃあ少しだけ...反撃するってばよ。」
ナルトは一言呟くと、九尾のチャクラを纏った。
「な?なんだアレは...」
「え?何?ナルトのヤツ...どうなってるの?」
初めて九尾チャクラモードを見たサスケとサクラは、その姿に驚愕する。
「はっ!」
ナルトが目の前の再不斬の分身体を殴ると、あっさりと水に戻ってしまった。
「なんだ...あのガキは...」
その様子を見た再不斬もまた驚いていた。
「言ってなかったけど...あの子...『うずまきナルト』は俺より強いよ?」
カカシが再不斬に話し掛けた。
その瞬間、ナルトが再不斬の目の前に現れた。再不斬をして、まるで動きが見えなかった。
「くっ」
ナルトは、軽く再不斬を殴り付ける。
再不斬はその衝撃で後方に吹き飛んだ...それと同時に水牢の術も解ける。
「助かったよ...ナルト。」
「俺が助けるのは、ここまでだってばよ?後は、カカシ先生に任せる。」
礼を言うカカシに、助けるのはここまでだと告げるナルト。
「え?最後までやってくれないの?」
カカシはこのまま選手交代だと思っていたが、
「まずは...俺が相手だ...」
「俺の仲間は、絶対殺させやしなーいよ...」
「.........。」
これまでのカカシの言動を真似するナルト。
「カカシ先生...あんだけ格好いいこと言ったんだから、最後くらいビシッと決めてくれってばよ。」
「ハァ...わかった...わかりましたよ...俺がやれば良いんでしょ?」
溜め息をひとつ付くと、再不斬に向き直った。
「カカシ...そいつは一体何者だ?」
ナルトの強さやチャクラを纏うと言う、聞いた事もない術を使うナルトに、再不斬は聞かずにはいられなかった。
「俺は...うずまきナルトだ。それ以外の何者でもねぇってばよ...」
それに答えたのはカカシでは無く、ナルト。
「敢えて言うなら...俺は...九尾の人柱力だ...」
「人柱力...だと?...そうか...お前が...」
「ナルト...それは機密事項だ。」
「俺に、そんな命令は出てないってばよ?」
カカシがナルトを嗜めるが、ナルトは笑って答えた。
「それよりも、カカシ先生...再不斬を任せたってばよ?」
その言葉に、カカシは再不斬の方に意識を集中した。
ナルトが気になる再不斬だったが、カカシとて油断できる相手ではない。再不斬もまたカカシに集中した。
その後の展開は、ナルトが知る通りのものとなった。
写輪眼に翻弄される再不斬。
そして...
「お前には、未来が見えるのか?」
「ああ...お前は...死ぬ。」
カカシが無情に、それを告げたその刹那...
再不斬の首に千本手裏剣が突き刺さった。
今回、逆行したナルトの物語は完結です。他にpixivに幾つか投稿してる作品があるのですが、投稿を希望させるかどうか聞かせて下さい。
-
希望する
-
希望しない