音の襲撃者を撃退したサスケ達...
そのサスケ達を見つめる目があった。
「うちは...サスケか...なかなかやるじゃないか...」
ガイ班のネジが、先程の戦闘に対して評価する。
「あの動き...僕とやった時より強くなってる...たった一日で...恐ろしい才能です。」
リーは、たった一日で腕を上げたサスケの才能に戦慄していた。
「もう一人の女の子も、かなりの強さね...」
「サクラさんです。」「ハイハイ...」
「...サクラって子も、かなり強いわね。正直、接近戦じゃ勝てそうにないわ。」
テンテンは、同じくの一としてサクラに注目していた。
体術そのものはややテンテンの方に分があるが、攻撃力に差がありすぎた。
こちらが何回か攻撃を当てたとしても、サクラを倒すことはできないだろう。
逆にこちらがサクラの攻撃を一度でも食らえば、敗北は必至...
「さすがに、ガイ先生のライバルであるカカシ先生が担当しているチームですね。」
相変わらず暑苦しいテンションで、サスケ達を称賛するリー。
「しかし...うずまきナルトは、戦わなかったな...」
ネジが言った。
「そうですね。ガイ先生が注意しろと仰っていましたから、見ておきたかったのですが...」
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試験会場に入る前、リーはガイに呼び止められていた。
「リー。ちょっと待て。」
「どうされました?ガイ先生。」
「うむ...さっきのカカシのチームの事で、話しておきたい事があってな...」
「と、言いますと?」
「うむ...お前が相手をした少年とは別に、もう一人金髪の少年がいただろう。」
「はい。確か...うずまきナルト君ですね。」
「流石はリー。前以て敵の情報を得ておくとは...」
歯を光らせてリーを称賛するガイだったが、すぐに真顔に戻ると、
「その、うずまきナルト君の事だが...彼には、気を付けた方がいい...」
そう言って、リーに忠告した。
「どういう意味でしょうか...」
ガイの真意を図りかねるリーは、率直に尋ねる。
「さっき、俺は彼らの後ろに移動して、彼らを驚かせただろう?」
「はい。相変わらず神業のような抜き足でした。僕では、どうやって移動したのかもわかりませんでした。流石はガイ先生です。」
ガイの動きを思い返して称賛するリー。
「そう誉めるな...ハッハッハ...っと時間がないから、本題に入ろう。俺のスピードは、上忍クラスでもそうそう見切れない。もちろん下忍ではお前はおろか、白眼を持つネジでも、まだ見切れるスピードではない。それはわかるな?」
「はい。」
「さっき...俺は、それなりに本気で動いた。彼らを驚かせようとしてな...しかし...あの金髪の子...ナルト君だけは、最初から俺の動きを目で追っていた...」
ガイの言葉に、驚くリー。
「ま、まさか...ガイ先生の動きを把握していた...と?」
「間違いない。俺が彼らの後ろをとった時、俺は彼と目が合った...もしかすると、彼は相当の実力を持つかもしれん...注意しろ。リー。」
「了解しました。」
ガイの忠告に素直に頷くリー。
「そろそろ時間だな。この忠告をネジ達にも伝えておいてくれ。」
「はい。ガイ先生。ありがとうございます。」
第二の試験が始まった時、リーはガイとのやり取りをネジ達に伝えた。
実演混じりに...
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その実演に引きながらも、ガイの動きを追えたと言うナルトに興味を持ったネジ達は、第七班と音の忍達の戦いを偶然見つけ、観察していたのだった。
「ガイ先生の言うことを疑う気は無いが...あのうずまきナルト...リーは、どう思う?」
「戦っているところを見てみないと何とも言えませんが、ガイ先生が警戒するようにわざわざ伝えに来たんですから、強いのでしょう...」
リーは、ガイの言ったことを疑うという事をしない。
「お前に聞いた俺がバカだったよ...」
それを思い出したネジは、呆れるように嘆息した。
「まあ、ナルト君はともかく他の二人も侮れない強さなのは確かね...。この試験の目的は彼らと戦う事じゃないんだし、出きるだけ彼らと戦うのは避けた方が無難だわ。」
テンテンの提案に頷く二人...
ネジ達は、その場を後にした。
一方もう一組、その戦いを見ていたチームがいた。
シカマル達のチームである。
その戦い...シカマル達は手を出せないでいた。
明らかに戦闘レベルが自分達よりも高い...
もちろん、やり方によっては勝ち目が無いわけでは無いが、少なくとも正面から戦っては勝機は無さそうだった。
そんな折り、シカマルは、突然辺りを支配するほど強大なチャクラを感じた。
いのは、サスケの戦いに夢中...チョウジも気付いている様子は無かったが、シカマルは気付いた。
(あれは...ナルトか?これが尾獣の力か...とんでもねぇな...ありゃ、俺の影真似じゃ一秒も押さえられねぇ...)
戦いは、サスケ達の勝利だった。
(ナルトは参戦せず...か...サスケもサクラもかなり強ぇ...こりゃあ、さっさと退散しといた方が良いな...)
シカマルは、方針を決めるといの達を説得し、すぐにその場を離れた...
そして、音の忍達を撃退したナルト達は...
「二人とも、大丈夫か?」
「ああ、問題ない。」
「私も、大丈夫よ?」
ナルトの質問に、異常が無い事を伝える二人。
「そうか。でも、昨日から二人は見張りをやってくれてたんだろ?取り敢えず、しばらく俺が見張りをやっておくから、休んで来るってばよ。」
「必要ない。このまま中央の塔を目指す方が良いだろう。」
「そうね。巻物は二種類...と予備も手に入ったんだし、さっさとゴールしちゃいましょ?」
二人の提案を、ナルトは拒否する。
「いや、多分中央の塔付近には、他の班の待ち伏せが待ってるってばよ。」
「え?」
サクラが思わず聞き返す。
「この試験...クリアの条件は巻物を二種類手に入れて中央の塔で開くこと...つまり、中央の塔に入ろうとする班は、既に巻物を二種類手に入れてるやつらって事になるってばよ。」
「そうか...やみくもに他のチームを襲撃しても、そのチームが運良く別の種類の巻物を所持してるとは限らない。でもゴールに向かうチームは両方持っているわけだから...」
ナルトの言わんとしたことをすぐに理解するサクラ。
「そいつらを狙えば、必ず二種類手に入るって訳か...」
サスケがサクラの言葉を引き継ぐ。
「後は、巻物を失っているやつらが、一発逆転を狙って...とかな。どっちにしても、ゴール付近では戦闘があると思った方が良いってばよ。だから今の内に休憩して、万全の状態にしておくんだ。その間は、俺が見張りをしておくってばよ。」
ナルトの話に納得したサスケとサクラは、仕方なく休むことにした。
それから数時間後、それなりに回復したサスケ達は移動を開始した。
そして、中央の塔付近...そこで案の定待ち伏せを受ける。
その相手は、最初に襲撃してきた雨隠れの忍のいるチームだった。
雨隠れの忍達は幻術を巧みに使い、ナルト達を消耗させようと試みる。
だが、サスケの写輪眼に看破され、あっさりと倒されてしまう。
その後、特に何事もなく中央の塔に辿り着くナルト達。
「ふう...初日の音忍みたいなのが、また出てこなくて良かったわ...」
ホッと一息つくサクラ。
三人は、指定された場所に向かうと、巻物を開く。
巻物には口寄せの術式が施されていた。
すぐに巻物を放るサスケとサクラ。
口寄せにより呼び出されたのは、イルカであった。
イルカは、第二の試験合格と、中忍の心構えを三人に説く。
イルカは、火影からそれを受験者に伝える伝令役であったのだ。
(ナルト...もうすぐお前とはお別れなんだな...)
だが、イルカは知っている。もうすぐナルトが里を抜ける事を...
ナルトは里の大人の中で唯一...イルカにだけは伝えていた。
自分が出した答えを...自分の居場所を作る...その為にこの里を出ていくと言うことを...
「ナルト...俺は、お前の答えを否定しない。例え、それが木の葉と敵対する道だったとしても...俺は、お前を応援するよ。」
イルカは、その時に自分の思いをナルトに伝えた。
そして、もしナルトが木の葉の敵となるならば、その時は自分も木の葉の忍として、ナルトと全力で戦うと誓った。
最後にナルトは、ありがとうと言って手を差し出した。
イルカは、泣きながらその手を掴んだ。
(ナルト...お前の道はお前の物だ...俺がとやかく言う事じゃない...でも今は...せめてお前を近くで見守らせてくれ。)
そのために、イルカは、伝令役を引き受けたのだ。
イルカは、三人を改めて見回すと、
「三人とも...改めて、第二の試験突破おめでとう。」
そう言って三人を祝福した。
今回、逆行したナルトの物語は完結です。他にpixivに幾つか投稿してる作品があるのですが、投稿を希望させるかどうか聞かせて下さい。
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希望しない