逆行したナルトの物語 完結   作:アーク1

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第三の試験 予選開始

第二の試験を通過した受験者達は、火影であるヒルゼンに中忍試験の意義について説明されていた。

 

その後、ヒルゼンの言葉を引き継いだ試験官の『月光ハヤテ』から、第三の試験の為の予選を行う事が告げられる。

 

第二の試験を通過したのは、ナルト達を含め7チーム...21名。

 

第一の試験では、ナルトの前世の時よりも通過した人数は少なかったが、第二の試験の通過人数は結局同じであったのは、やはりそれらのチームには巻物を揃えるだけの実力があったと言う証だろう。

 

しかし、その人数を第三の試験に進ませる訳にはいかなかった。

 

第三の試験は、他国の権力者や上層部が観客として訪れるため、日程の都合上、それほど長時間行うわけにはいかないのだ。

 

ハヤテはそれを説明した後、すぐに予選を開始することを宣言した。

 

それを聞いたカブトは棄権する。

 

その場に集った上忍や中忍の中に、大蛇丸(変装)を見つけたカブトは、自分の任務は終了と判断して棄権したのだった。

 

結局棄権したのは、カブトのみ。

 

残った20名で一対一の個人戦を行うことになる。

一度勝てば決勝へ...ルールはほとんどなく、どちらか一方が死ぬか戦闘不能になる...あるいは降参するまで...だが、ハヤテの判断で止めに入ることはある。

 

そして、早速一回戦の対戦カードが決定する。

 

サスケvsヨロイ

 

二人が試合場に移動する間に、他の人間は観客席へと移動した。

 

ここからは班ではなく個人戦になるため、ナルトは第七班から離れ、ヒナタの元へと向かった。

 

ヒナタも同じく八班から離れてナルトの元へ向かう。

 

「ヒナタ...無事で良かったってばよ...」

 

ヒナタの無事を確かめて、ホッと一息吐くナルト。

 

「お、大袈裟だよ。ナルト君...前の私も、第二の試験は突破してたんでしょ?」

 

「確かにそうだけど...この世界は厳密には俺の前の世界とは違うってばよ。だから、やっぱり心配なんだ...」

 

「ナルト君...ありがとう...」

 

ヒナタは、ナルトが自分を心配してくれるのが嬉しかった。

 

しかし...あまりにも自分を気に掛けすぎている...それが少し心配だった...

 

「ナルト君...私を心配してくれるのは、とても嬉しいよ?でも、少しは私を信頼して欲しいな?」

 

「え?」

 

ナルトは、突然のヒナタの言葉に困惑する。

いつだって、ナルトはヒナタを信頼しているつもりだった。

 

だから、ヒナタに信頼して欲しいと言われるのが不思議だったのだ。

 

「ナルト君、言ってくれたよね?今の私は、ナルト君の前世の...この時期の私よりも、随分強くなってるって...」

 

ナルトは頷いた。それは事実だからだ。

忍としての腕も...精神的な強さも...

 

今のヒナタは、自分が知る前世の記憶...その世界でのこの時のヒナタを間違いなく超えていた。

 

「ナルト君...私は、ただ貴方に守ってもらうだけのお姫様なんて、望んでないよ?私は、貴方と共に...隣を一緒に歩いていける...貴方が苦しいときには支えてあげられる存在になりたいの...」

 

「今の私は、確かに実力ではナルト君に敵わないから、頼りにならないかもしれない...でも、せめて足手まといにならないように頑張るから...もっと私を信頼して?」

 

ヒナタは、強い瞳でナルトに訴えた。

 

「..................。」

 

その言葉を聞いたナルトは、自分がいかに、ヒナタを傷つけていたかを知った。

 

今のヒナタは実力的に言って、まだまだ未熟であるし、発展途上だ。

 

だから、心配してしまうのも仕方がないだろう...

それでも、心配し過ぎると言うことは、ヒナタの実力を信用していないということ...

 

ヒナタはこれまで、必死にナルトの為に強くなろうと努力していた...

 

(俺は、それを知っていたハズなのにな...)

 

「ごめん...ヒナタ。確かにヒナタの言う通りだってばよ。」

 

「ナルト君...うん。」

 

ナルトは自分の非を認め、謝罪する。

それをヒナタは笑って許した。

 

二人のやり取りを見ているものはいない。

 

何故なら、既にサスケの試合が始まっており、その試合に皆釘付けだからだ。

 

サスケの相手はヨロイ。

 

呪印の施されていないサスケの動きは軽快だった。

 

ヨロイも、なんとかサスケに触れてチャクラを吸いとろうとするが、最初の接触の折に一度チャクラを吸いとる攻撃をしたことから、サスケはそれを警戒している。

 

ヨロイはサスケに触れることすらできず、自分のみダメージを受けていった。

 

「そろそろ、終わりにする...」

 

サスケは視界の端に、リーを捉えると、試しにリーの動きを真似た。

 

自分がやられた下からの突き上げの蹴り...

そこからは、サスケのオリジナルの体術...

 

『獅子連弾』

 

結局、ヨロイはほとんどその本領を発揮することなくサスケに倒されたのだった。

 

第二試合

 

ザクvsシノ

 

展開は、ナルトの前世の時と変わり無いため、省略。

何故なら、コミックかアニメを見た方が早いからだ。作者より。

 

俺の出番...(byシノ)

 

第三試合

 

ツルギvsカンクロウ

 

同上

 

第四試合

 

サクラVsいの

 

サクラの力を侮っていた、いの...

ファーストコンタクトで、ダメージを負うことになったいのは防戦を強いられる。

 

だが、いのは根性で堪え忍ぶ。

その時、勝ちを急いだサクラは、渾身の一撃を空振りさせてしまう。

チャクラを使い過ぎて目に見えて動きが鈍ってしまうサクラ。

 

いのは、勝機と感じ、心転身の術を使用。

しかし、内なるサクラに追い出されてしまう。

 

結局泥仕合を演じ、ナルトの前世の記憶そのままにダブルノックダウンとなってしまった。

 

第五試合

 

テンテンvsテマリ

 

シノ戦と同じ。

 

ただし、投げられたテンテンをキャッチしたのはナルトだった。

テマリはわざと、ナルトに向かって投げたのだ。

 

それは、挑発...

 

ナルトに出会って我愛羅は変わった。

自分達を兄姉と、見てくれるようになった。

何があったかは、詳しくはわからない。

 

だが、そのきっかけを作ったナルトが気になっての行動だった。

 

「よっと...」

 

微動だにせずに受け止めるナルト

 

「ナイスキャッチ!」

 

テマリは笑いながら言う。だが、ナルトは挑発に乗るようなことは無かった。

 

変わりにリーが、テンテンの体をまるでボールのように投げたテマリにキレて攻撃を仕掛ける。

 

自分の考えた展開と違う状況に、興が削がれたテマリはリーをいなすと、すぐに観客席へと戻った。

 

「全く...いたずらが過ぎるってばよ...」

 

テマリの行動に、独り言を呟くナルト。

 

「本当だよね...ところでナルト君...いつまで、その人を抱いているのかな?」

 

ナルトの言葉に同意しつつ、恐ろしい迫力を以って訊ねるヒナタ。

 

テンテンをずっとお姫様抱っこしていた事を思い出したナルトは、冷や汗をダラダラと流しながら、慌ててガイのもとに送り届けるのだった。

 

第六試合

 

シカマルvsキン

 

コミック参照...

 

第七試合

 

ナルトvsキバ

 

いよいよナルトの出番となる。

 

「ナルト君...頑張ってね?」

 

「ああ...行ってくるってばよ。」

 

ヒナタの応援を受け、ナルトは試合場へと向かった。

今回、逆行したナルトの物語は完結です。他にpixivに幾つか投稿してる作品があるのですが、投稿を希望させるかどうか聞かせて下さい。

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