逆行したナルトの物語 完結   作:アーク1

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.........ひとこと...
キバファンの皆さん...ごめんなさい。


ナルトVSキバ

ナルトの試合が始まる...

試験場に上がるナルトと、対戦相手のキバ。

 

「第七回戦 うずまきナルトvs犬塚キバ」

 

試験官のハヤテが、対戦者の名前を読み上げる。

 

「うひゃっほう!もう勝ったも同然だぜ、赤丸。」

 

キバは対戦相手がナルトであることに浮かれていた。

 

アカデミーでのナルトしか知らないキバは、残った受験者の中で、ナルトなら勝てると密かにこの組み合わせを望んでいたのだ。

 

音の忍たち、そして砂の忍達は正直実力では敵わないと感じていたし、日向ネジも同じく...

 

同じ班のヒナタとは戦いにくい...何より、同じ班にいるとわかるが、今のヒナタはアカデミーにいたときとは比べ物にならないほど強くなっている。

その成長速度は、自分を遥かに超えていた...

 

残るはチョウジだが、こちらもまだ戦い易いが、あれで木の葉の名門の出...

ナルトに比べれば、厄介だと思っていた。

 

故にキバは、はしゃぎまくっていた。

 

「「「「「かわいそうに...」」」」」

 

そんなキバを一部の者達は同情して見ていた。

 

もちろん、ナルトの本当の実力を知る者達...

 

その中には、大蛇丸も含まれていたりする。

キバがはしゃげばはしゃぐほどに、その姿が涙を誘う...

 

大蛇丸ですら、そう思ってしまう辺り、そのピエロっぷりは同情を禁じ得ない...

 

「よっしゃ~、やるぞ赤丸。」

 

キバは、赤丸に気合いを入れて声をかける。

 

「クゥーン...」

 

だが、赤丸は明らかに戦闘を嫌がっていた。

 

人よりも勘が鋭い上に、忍犬として育てられてきた赤丸は相手の強さを測ることに長けていた。

どう考えても、自分達の敵う相手ではない。

 

赤丸はそれをキバに伝えようとして、キバに目で訴えかける。

 

「赤丸...ナルトと戦うなって言ってるのか?」

 

その思いは通じた...

 

「お前は優しいな...そうだな俺たち二人がかりで戦うのは、ちーっと卑怯かも知れねぇな...わかった。ナルトとは俺一人で戦うぜ。」

 

様に思えたが、全く伝わっていなかった様だ...

 

二人がかりですら、相手にならないというのに...相棒は何を言っているのだろうか...

赤丸は思った。

 

「いや...犬塚家は忍犬を使ってこその忍だろ?遠慮なく使ってくれて良いってばよ...」

 

ナルトは、キバにそう言うが...

 

「何を言ってるんだ。ナルト...お前相手に、赤丸と二人がかりで戦ったら...イジメになっちまうだろうが...安心しろ...すぐに終わらせてやるから...」

 

キバは、悦に入っているようだ...

 

「そ、そうか?まあ、お前がそう言うなら構わないけど...いつでも、赤丸を使っても良いからな?」

 

ナルトは若干引きながらも、なんとかそれだけは口にした。

 

「あの子...ちょっと面白いわね...(欲しくは無いけど...)」

 

キバの様子に、大蛇丸は独り言のように呟いた...

 

「あ~、ゴホッ...もう良いですかね...」

 

ハヤテは、放っておけばいつまでも喋っていそうなキバを止めるために、声をかける。

 

「おう...俺は、いつでも良いぜ。」

 

キバは、即答する。

 

続いてハヤテはナルトに顔を向ける。

 

「.........。」

 

ナルトは、特に話すことは無くただ頷く。

 

「それでは第七回戦...はじめて下さい。」

 

ハヤテの試合開始の合図と共に、キバが真っ先に動く。

 

『擬獣忍法 四脚の術!』

 

「行くぜ...下手に動くなよ?ナルト。キレイに一撃で気絶させてやるからよ。」

 

キバは全身にチャクラを行き渡らせ、四つ足の姿勢を取ると、真っ直ぐにナルトに突っ込んだ。

 

キバなりに、ナルトの身を案じていたようだ...

 

「はれっ?」

 

だが、必勝のその攻撃はナルトに当たることは無く、勢い余ったキバは、壁に激突してしまった。

 

「いてててて...おい、ナルト...動くなって言ったろ...」

 

「いや、これ一応試合だってばよ?」

 

ナルトに文句を言うキバに、呆れながらも答えるナルト。

 

「良いから、今度こそ動くなよ!」

 

「だから、これ試合...」

 

一気に突っ込むキバ...

今度は、勢いがつきすぎないように気を付けながら、ナルトの背後を取る。

 

「これで、終わりだ...」

 

キバが今度こそ必勝の一撃をナルトに加えようと攻撃をする。

 

しかし、その攻撃もナルトに当たることはなかった...

 

「この...こっちか?...今度は...こっち?...クソッ...なんで当たらねぇんだ...」

 

キバはムキになって攻撃を仕掛けるが、まるで当たる様子はない。

 

「な...なんなの...あのナルトの動き...」

 

キバの担当上忍の紅は、ナルトの動きを見て驚いていた。

 

自分が担当をしているだけに、今のキバの動きの速さが下忍のレベルを超えていることを紅は知っていた。

 

また、ナルトのアカデミーでの成績を知るだけに、ナルトではキバに勝てない...そう踏んでいたのだ。

 

しかし、ナルトは、キバの攻撃を避け続けている... 

 

最初の攻撃にしても、ナルトはキバの動きを捉えただけでなく、一歩下がることでキバの攻撃を最小限の動きでかわしてみせた。

 

それは、キバの動きを完全に見切っている証拠...

 

最小の動きで、最大の効果を上げる...

お互いの実力が、遠く隔絶していて初めて成せる技である。

 

「どういうことだ...こりゃ...カカシのやつ...一体...なにをしやがった...成長なんて...生易しいレベルの変化じゃないぞ...コイツは...」

 

同じく、ナルトの同期を預かる担当上忍のアスマも、驚愕していた。

 

ナルトの動きは、もはや中忍すら軽く追い越し上忍...その中でもトップクラスのレベルと言っていい程だった。

 

とても、中忍試験に出るようなレベルではない...

 

「フッ...流石に相手にならんな...」

 

我愛羅は、その試合を観ると軽く笑った...

 

「我愛羅...あいつは一体何者なんだ?」

 

ナルトの強さに危機感を募らせたテマリは、我愛羅に訪ねた。

 

これからの任務の障害になる可能性があったからだ...

 

「あいつは俺の友であり、目標であり、ライバルだ。」

 

我愛羅は言い切った。

 

テマリたちには理解できないだろうが、こんな自分を見捨てずに側に居続けてくれた兄姉なのだ...

 

二人には嘘を吐きたくなかった...

 

「友...か...このあとの任務で、私たちは木の葉の敵になるだろう...あいつと戦えるのかい?我愛羅...」

 

「当然だ...言ったろ?あいつは俺のライバルだと...」

 

こちらもまた、言い切る我愛羅。

既にナルトと戦うことを約束しているのだ...嘘ではない。

 

「そうかい...まあ、我愛羅がそう言うなら...信じるよ...」

 

テマリの言葉に、我愛羅は軽く笑うのだった。

 

「これが...うずまきナルトか...確かにガイ先生が気を付けろと言うだけの事はあるな...」

 

一方、ようやくナルトの戦いを見ることが出来たガイ班。

ネジは、あらかじめガイからの忠告があっただけに驚きは少ない。

 

「そうですね...ナルト君の様子を見る限り、まだまだ本気は出していないようですし...」

 

リーも、ネジに同意した。

 

「だが、あの程度の動きなら俺でも出来る...警戒するほどでも無いかもな...」

 

ネジは、しかしナルトが、例え本気を出しても自分よりは下だと決めつけていた為、警戒心は薄い。

 

「そうでしょうか...ガイ先生が言うくらいですから、僕は警戒した方が良いと思いますが...」

 

「まあ、お前は警戒しておいた方が良いかもな?」

 

「ムッ?」

 

リーの言葉を否定はしないネジ...

 

しかしその言い様は、リーは自分よりも下だからナルトにも警戒するべきだ...そう言っている様に聞こえた...

いや...実際、そう思っているのだろう...

 

流石に、少し頭に来るリー。

 

「まあまあ...ねぇ、リー?あの子が私を助けてくれたのよね?」

 

リーを、宥めつつ話題を変えようと、テンテンが尋ねた。

 

「ハイ。砂のテマリ...さんでしたか...彼女に投げられたテンテンをナルト君がキャッチしましたね。」

 

「そう...じゃあ...あの子を応援しようかしら...(後で声をかけてみようかな?)」

 

テンテンが、少し不純な事を考えたその時...

 

ピッキーン...

 

「あれ?なんだろ...なんか急に寒気が...」

 

(視線を感じる...そう...これはネジの白眼で捉えられた時と同じ感じ...でも、込められたのは殺気なんて生易しいものじゃない...)

 

テンテンが視線の出所に目をやると...

ヒナタが笑って手を小さく振った。

 

-ナルト君に手を出したら...どうなるかわかりませんよ?センパイ-

 

何故だかわからないが、目だけで何を言っているのかわかったテンテンは、冷や汗を流しながら首を振って否定した。

 

-滅相もない...そんなことはしないから...許してください-

 

目で語りかけたテンテンは、ようやくその圧力から解放される。

 

「こ...怖かった...」

 

思わず泣きそうになるテンテンだった。

 

一方、ナルト達の戦いは、変化が訪れていた。

 

どんな攻撃をしても、まるでナルトに当たらない事に焦れたキバがようやく赤丸に参戦を促す。

 

「どうやら、俺はお前を過小評価していたみたいだな...ナルト...お前を本気で戦うに値する男だと認めてやる...」

 

「「「「「本気になっても無理だと思う。」」」」」

 

周りの人間は思った...がアカデミー時代のナルトのイメージが抜けないキバにはわからない。

ナルトも成長しているのだろう。だが、それでも自分の方が上だ。

 

キバは、専用の兵糧丸を取り出すと自分と赤丸の口に入れた。

 

赤丸は体毛が赤く変化する。

 

『獣人分身』

 

赤丸がキバと同じ姿に変化する。

逆にキバは、目が獣のようになっていた。

 

二人で、四脚の術を使い、ナルトに迫るキバと赤丸。

 

しかし、それでも状況は変わらなかった...

二人...いや一人と一匹だが...がかりでも、ナルトに攻撃が掠りもしない...

 

「くそ...これでも当たらねぇ...だったら...」

 

キバは、賭けに出ることにした。

 

『獣人体術奥義...牙通牙...』

 

身体ごと回転させて、とてつもない速さで突っ込み、牙、爪で相手を切り刻む...今のキバが出せる最高の攻撃力を持つ技だ。

 

それも、獣人分身をしている今、二方向から攻撃できるそれを避けるのは至難の技だ...

 

それでも...

 

「攻撃が直線的過ぎるってばよ...」

 

ナルトには、通用しなかった。

 

攻撃をいくら続けてもナルトには当たらず...

スタミナには自信があったキバも流石に疲れて来ていた...

 

「はあ...はあ...はあ...」

 

「キバ...お前は強い...この先もっと強くなれるってばよ...だけど...俺は、もっと...強い...」

 

ナルトが静かに言った。

そして、初めてナルトから動く。

 

フッとナルトが消えた...

 

「なに!?」

 

キバには、ナルトの動きが捉えられなかったのだ...

 

「終わりだ...」

 

後ろからナルトの声がする...

キバが振り向こうとした瞬間、首に衝撃が走りキバの意識は、闇の中へと沈んだ。

 

「勝者...うずまきナルト...」

 

ハヤテが勝利者を宣言した。

 

倒れたキバを心配そうに見つめる赤丸。

 

「心配するな赤丸...一時間もすれば目を醒ますってばよ。」

 

そんな赤丸にナルトが声をかける。

 

ナルトはキバを背負うと、赤丸の頭を撫でて一緒に試合場を後にするのだった。

今回、逆行したナルトの物語は完結です。他にpixivに幾つか投稿してる作品があるのですが、投稿を希望させるかどうか聞かせて下さい。

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