逆行したナルトの物語 完結   作:アーク1

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イタチとサスケ

自来也の頼みを聞いたナルトは今、歓楽街のある宿場町に来ていた。

 

自来也は、情報収集をすると言って通りを歩いていた美女と何処かへ行ってしまった。

 

もちろん、前世と同じように幻術にかけられていることを見破った上で、かかったフリをして敵をおびき寄せようとしているのだが...

 

宿屋の一室にて...

 

「ハァ...このあと確か...イタチのヤツが来るんだよなぁ...」

 

『イタチがどうかしたのか?ナルト...』

 

ナルトの呟きに九喇嘛が聞き返す。

 

「いや...イタチの真実を知ってるだけになんとか、助けてやりたいって思ってな...」

 

『だが、イタチは木の葉でも最上級のお尋ね者だろう?木の葉を潰す気なら、イタチの真実を暴露しちまえば簡単だろうが...』

 

「それは流石になぁ...木の葉は正直どうでも良いけど、その後逆恨みされそうだからなあ...」

 

『イタチを縛ってるダンゾウは死んだが、ヤツの罪状が消えたわけじゃ無ぇ...ヤツを助けるとしたら、いっそのこと...』

 

「うん?九喇嘛...何か良い案があるのか?」

 

九喇嘛の提案を詳しく聴くナルト...

 

その内容を聞いたナルトは、それを採用することに決めた。

 

「さて...後は、実際にイタチ相手に実行出来るかだってば...」

 

ナルトの覚悟が決まった時...

 

コンコン...

 

ドアをノックする音がした...

 

(来たか...)

 

扉へと近づくナルト...

 

コンコン...

 

再度扉がノックされる。

 

扉を開くと、予想通り...そこにはうちはイタチがいた...

後ろには、イタチが所属する組織...『暁』のメンバーの一人である干柿鬼鮫もいる。

 

「しかし...こんなお子さんにあの九尾がねぇ...」

 

鬼鮫がナルトを見て言った。

 

「ナルト君...一緒に来て貰おう...」

 

それには構わず、イタチが抑揚の無い声でナルトに声をかける。

 

「どこにだってばよ?」

 

ナルトが質問するが、

 

「部屋を出ようか...」

 

イタチはそれには答えず、ナルトに指示を出した。

 

「.........まあ...良いけどよ...」

 

ナルトは、イタチの要求通り部屋を出る。

 

「うーん...イタチさん。チョロチョロされると面倒ですし...足の一本でもぶった斬っておいた方が...」

 

鬼鮫が、背中に背負った鮫肌に、手をかけてイタチに提案する。

 

提案と言うよりは、許可を求めたと言った感じに近いが...

 

「.........。」

 

イタチは答えない。

 

その沈黙を肯定と受け取った鬼鮫がナルトに近づく...

 

その時...

 

「久しぶりだな...サスケ...」

 

サスケがその場に現れた...

 

サスケは、カカシやガイ達がイタチや鬼鮫と遭遇戦をし、カカシがダウン...ナルトが狙われていることを偶然知って、ナルトを探していたのだ...

 

「うちはイタチ...」

 

サスケが、溢れる感情を必死に抑えた...まるで絞り出した声でその名を呟く。

 

「おやおや、今日は珍しい日ですねぇ...二度も他の写輪眼が見れるとは...」

 

サスケの目には既に写輪眼が発動していた...

 

カカシに続いて二度目...鬼鮫はふざけた拍子で呟く...

 

「あんたを殺す!」

 

サスケは憎しみの極まった声で、イタチに言い放つ。

 

鬼鮫が、サスケについてイタチに訊ねる。

 

自身の弟であることを告げるイタチ。

しかしうちは一族は、他ならぬイタチ自身の手によって、皆殺しにされたハズ...鬼鮫がそれを問い質すと...

 

その言葉がトリガーになったのか、サスケは千鳥を発動する。

 

「あんたの言った通り...あんたを恨み、憎み...そして...あんたを殺す為だけに俺は...生きてきた!!」

 

余りに強い感情故か、千鳥を制御仕切れずに、自身の手の皮膚を焼きながら...それでも今までで最高の威力を持った千鳥をイタチ目掛けて放とうと突っ込むサスケ...

 

だが、その千鳥はあっさりとイタチによってかわされ、手首を捕まれてしまう。

 

「この...」

 

抵抗するサスケ。

 

イタチはサスケの抵抗を無視すると、邪魔とばかりにサスケの手首を掴んでいた手に力を込め、骨を折ってしまう。

 

「ぐああああ...」

 

たまらずに膝を付くサスケ。

 

「さて...それじゃ...私は続きをしますか。」

 

一方、鬼鮫は鮫肌を抜き放ちナルトに相対する。

 

ナルトは鬼鮫を一瞥すると、

 

「とりあえず...お前は邪魔だってばよ...」

 

グサッ...

 

「はっ?」

 

次の瞬間、鬼鮫の胸をチャクラの腕が貫通していた...

 

「これは...何...が...」

 

心臓を貫かれた鬼鮫は、そのまま倒れ絶命する...

 

「なに!」

 

突然の出来事に、流石のイタチも驚愕の声を上げた。

 

ナルトは、六道仙人モードになると、そのまま求道玉を操作して鮫肌を跡形もなく削り消してしまった...

 

「ナルト君...君は一体...」

 

呆然と呟くイタチ... 

 

その時...

 

「遅いってばよ...エロ仙人...」

 

「スマンのぉ...ちぃとばっかし、この娘の催眠を解くのに手間取ってのぉ...それから人前でその呼び方はやめろっての!」

 

自来也が姿を現した。

 

「そんな事より...」

 

「わかってるってぇの...ナルトからワシを引き離す為に、女に催眠眼で幻術をかけるたぁ、男の風上にもおけねぇやり方だのぉ...目当てはやはりナルトか?」

 

「...道理でカカシさんも知っていたはずだ...なるほど...情報源はあなたか...」

 

イタチは、カカシが自分達の所属する組織について知っていた理由に納得する。

 

「ナルト君を連れていくことが、我が組織"暁"から下された我々への至上命令...まあ、今は俺一人になってしまいましたがね...」 

 

鬼鮫の遺体があった場所を見て呟くイタチ...

 

「ナルトは、やれんのぉ...」

 

「どうですかねぇ...」

 

対峙する両者。

 

「ちょうど良い...お前はワシが始末する...」

 

自来也が、そう宣言する。

 

「手ぇ...出すな...こいつを...殺すのは...俺だ...」

 

その時、サスケがヨロヨロと立ち上がり、自来也を制止する。

 

「今...お前などに興味は無い...」

 

イタチはそう言うと、サスケを蹴る。

その後も、サスケを痛め付けるイタチ...

 

もはや、自分ではまともに動けないサスケの首を持って壁に張り付けるように持ち上げるイタチ...

 

イタチが、サスケに月読を仕掛けようとした、その瞬間...

 

ドン!

 

横から衝撃を受けたイタチが吹き飛ぶ。

 

イタチから逃れたサスケは沈み込むように壁にもたれた...

 

「手ぇ...出す...な...ナルト...」

 

そう...イタチを吹き飛ばしたのはナルトだった。

それでも、その言葉を絞り出すサスケ。

 

「わりぃけど...そう言う台詞は、自分で立ち上がってから言ってくれってばよ...もともとアイツの狙いはお前じゃなくて俺だ...俺にも戦う権利はあるってばよ...」

 

「ふ...ざ...ける...な...」

 

「聞く耳持たねぇ...」

 

と、その時イタチが二人の元に舞い戻る。

 

「やってくれたな...ナルト君...。君の力は異常だ...正直、ただの人柱力...それだけで片付けられるものではない...組織のためにも...本気で君を取りに行く...」

 

イタチはその気になっていた...

 

「やってみろ!?...エロ仙人...サスケを頼むってばよ...」

 

「ハァ...無理するなよ?」

 

「わかってるってばよ...」

 

自来也にサスケを託し、場所を移すように宿を飛び出すナルト。

 

イタチはそれを追った。

 

その場に残った二人...

 

「...たの...む...俺を...イタチのもとに...連れていって...くれ...」

 

サスケはボロボロになりながら、自来也に懇願する。

 

「そうはいかんのぉ...ナルトに頼まれたんでな...」

 

「お願い...だ...俺は...うちはの...最後の生き残りとして...アイツ...を...」

 

サスケは涙を流していた...普段は見せない弱々しい表情...

 

「ふぅ...仕方ないのぉ...行ったところでお前さんに出来ることなど何もないぞ?」

 

「それ...でも...」

 

「わかった...じゃあ、行くとするかのぉ...」

 

自来也は、移動用に大きめの蛙を口寄せすると、それにサスケを乗せて、自身も飛び乗る。  

 

ナルト達の向かった方向へと向かう自来也。

 

やがて、ナルト達を発見する自来也。

 

発見した時、ちょうどイタチがナルトに幻術をかけた所だった。

 

棒立ちのナルトに迫るイタチ...その手にはクナイが握られている。

 

「ナルトォ!」

 

思わずサスケが叫ぶ...

 

グサッ...

 

だが...クナイで刺されたのは、ナルトではなくイタチの方だった...

 

サスケはその光景を、呆然と見るしかなかった...

今回、逆行したナルトの物語は完結です。他にpixivに幾つか投稿してる作品があるのですが、投稿を希望させるかどうか聞かせて下さい。

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