ベルの兄は異世界人   作:ごーたろんす

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えー皆様はじめまして。

良かったら読んでみてください。


はじめまして異世界!?マジか・・

涼やかな風に吹かれ草木がざわめいている泉のほとりに寝転がっている男がいた。

 

「う、うーん。もう朝か?」

 

起き上がり、周りを見渡す。

・・・・あれ?なんで外にいるんだ俺?

昨日学校行ってクソジジイの鍛錬が終わって部屋で寝たはずなのに??

つかここどこだよ。あれ?東京にこんな綺麗なとこあったっけ??

 

人間は自分の限界を超えると無表情になるようだ。

無表情のまま心の中であれこれ考えていたが風に吹かれた草木の音しか聞こえない。

 

「う、うん。一旦落ち着こう俺。ここが何処かもわからねーしとりあえず情報収集するしかねぇ。

なんでかわからんがジジイの刀もある。警察に連れて行かれたらジジイ呼べばいいしな。」

 

銃刀法があるのに家に刀がある時点でおかしい事に気付いてないがとりあえず動くことにする。

 

しばらく適当に歩きまわって見たものの特に何も無い。

何も無いというか東京ではありえない程何もなかった。

拉致された?でも外に放り出すなら拉致しねーよな?という謎のループが頭をぐるぐるしている。

 

川を見つけたので川に沿って下流に向かって歩いていくと白髪の小さい子供を見つけた。

 

「すまないそこの少年!ちょっと良いだろうか?」

 

「ふぇ?あ、その僕ですか??大丈夫ですけど。」

 

白髪で赤目のどう見ても兎ですありがとうございました。そして確実に日本人じゃねーしなんで日本語通じたんだよこの野郎。

内心パニックもパニックになっていた。

 

「あー、俺は・・・あれ名前思い出せねぇ。え、なんで?

あーすまん。自己紹介しようとしたんだが名前思い出せない。」

 

「え!!大丈夫なんですか!?もしかして記憶喪失ってやつじゃ??

えっともしかしてここが何処とか自分の住んでたとこもわからないとか??」

 

こくりと頷く。実際は名前以外は全て覚えているのだがめんどくさくなって記憶喪失ということにした。

 

「ぼ、僕はベル・クラネルって言います!今お爺ちゃんと2人で過ごしてるので良かったら家に来てください!」

 

「ベル・クラネル・・・か。良い名前だな。いやホント迷惑かもしれんが俺も現状どうすれば良いのかわからんから申し訳ないがお爺さんにも話聞きたいしよろしく頼むわ」

 

え?ベル・クラネル?ダンまち?冗談だろおい。確かにラノベの表紙こんなやつだったわ。は?これもしかして二次元あるあるの異世界転移とかか?うわ。そしたらベルの爺ちゃんってゼウスじゃねーか。あわわわわ。

 

内心ガクブルになっている主人公だった。

 

2人で歩きながら会話をしているとベルの家についた。

もう既にベルが可愛くて仕方ない主人公は鬼のブラコンと呼ばれるがそれはまた別の機会に。

 

「お爺ちゃんただいまー!!お爺ちゃんお客さん連れて来たよ!!お兄ちゃん!」

 

「おお。ベルおかえり。ん??お兄ちゃん?お前お兄ちゃんなんかおったっけ?儂爺ちゃんなのに知らんのじゃが。」

 

うーわこのジジイがゼウスかよ。ウチのクソジジイと同じ感じするんだけど。

 

「はじめまして。ベルのお爺さん。ちょっと記憶喪失で自分の名前もわからないお兄ちゃんです。どうぞよろしく」

 

ゼウスはまじまじと見るとニンマリと笑う。

 

「そうかそうか。お前さんがお兄ちゃんか。しかし記憶喪失とはのぉ。名前もわからんのなら不便じゃろ。

よしっ!お前さんも儂の孫じゃ!優しそうじゃしユウにしよう。ユウ・クラネルじゃな!」

 

「展開がはえーよ爺さん。いやまぁ別に良いんだけどよぉ。おいベル!俺お前の兄ちゃんになったぞ!」

 

「え?え?やったぁぁぁぁ!!ユウ兄ちゃんだ!!僕一人っ子だったからお兄ちゃんかお姉ちゃん欲しかったんだ!」

 

ベルは大はしゃぎして体全体で喜びを表してくる。ユウとゼウスは優しい目でベルを見ていた。

ユウはベルの頭をクシャっと撫でてやる。

 

その後ご飯を食べながら色々この世界について話を聞いて就寝となった。ベルは嬉しそうにユウの横に布団を引いて寝た。

 

その夜中にユウはそっと起きて外に出た。夜空を見上げながらぼーっとしている。

 

「どうしたユウ。寝れないのか?」

 

「爺さんか。いや今日だけで色々あったなと思ってな。あー丁度いいや。爺さんにちょこっと俺嘘ついたんだ。」

 

ゼウスは驚いた。神である自分が気づかなかったのだ。神は下界の子の嘘は必ずわかる。

 

「厳密に言うと本当の中に少し嘘を入れたんだ。そしたら神様も全てが嘘じゃないから気づかないんだよ。」

 

今のユウの言葉でゼウスは固まる。自分が神だとバレているのだ。訳あって隠居しているのに自分がゼウスだとバレるとマズイと思っている。

 

「あーすまん言葉足らずだった。そんな構えないでくれよ。あんたが誰かもなんでここにいるかも知っている。んでその理由に繋がるのがさっきの嘘なんだよ。それを説明するつもり。ベルには内緒にしとくけどね」

 

そう言って笑うユウを見てゼウスも警戒を解く。

 

「んじゃまず嘘の部分だけど記憶喪失ってやつ。名前が思い出せないのは本当。でもそれ以外の過去にいたところとかどういう風に育ったかとかは全部覚えてる。話が逸れるけど爺さん・・・異世界ってわかるか?」

 

「なるほどの。おおまかに見れば記憶喪失じゃし嘘はついとらんの。んで異世界じゃったかの。そりゃわかるぞ?儂ら神界から降りてきとるし神界も下界から見れば異世界じゃろ。ん?まさかお前さん・・」

 

「あー違う違う。俺はヒューマン。ユウ・クラネルはヒューマンだから。じゃなくてここの下界とは違う異世界から来たんだよ。んでその異世界でさこの世界のことは物語として本になってんだよ。ベルはそれの主人公。だから爺さんが神で全知全能のスケベ神ゼウスなのも知ってんの。」

 

「ちょい待てい!!スケベ神ってなんじゃい!!」

 

「食いつく所おかしいだろ!!このスケベジジイ!てめー姉妹にまで手ぇ出してるクソ野郎じゃねぇか!なんか間違いあんのかこの野郎!!」

 

「ぐぬぬぬぬ。ま、まぁええわい。てことはなんじゃ。ユウは未来がわかるということか?」

 

「まぁ連載中だったからある程度までしかわからねーけどな。しかも俺っていう異物が入り込んじゃってるからその通りに進むかも怪しいけどな。しかも俺が介入しちまうと未来も変わるだろうしな。でもよ爺さん。」

 

話を区切ってゼウスの目を見る。

 

「爺さん。いや爺ちゃんが俺に名前をくれた。今日はじめて会った赤の他人に、だ。もちろんベルの為かも知れねぇ。それでも俺はいきなりこの世界に放り出されて不安だったんだ。その恩は絶対に返す。未来がわからなくなる?誰かを傷つけてしまう?知らねーよ。俺は爺ちゃんと世界一可愛い弟の為ならなんでもしてやるよ。でもヤンデレとハーレムだけは勘弁な。」

 

ニヤリと笑いながらも真剣にゼウスに対して己の想いを伝える。ユウは内心物語の主人公だからとかその関係者だからと思っていたが本当に不安だった。これからどうするかなど考えて不安になっていたがそれでもゼウスとベルに救われた。

だからこそゼウスには本当の事を伝えた。

 

「なにを言っとるんじゃお前は。お前はもう儂の孫になったんじゃから孫を信じんジジイがどこにおる。恩なんか返してくれんでも良い。ジジイから言えるのは1つだけじゃ。儂らは家族じゃ。辛い事も苦しい事も一緒に乗り越えて幸せなことにする。それだけ守れ。以上!ちなみに異世界のことはベルにも言っとけ。物語の事は内緒にしといてくれ。」

 

ゼウスはユウを抱きしめながら言う。ユウは涙を流しながら頷いていた。

2人は笑い合い家の中に入っていった。

 

ベルに事情を説明したが凄いの三文字で終わった。

ベルはベルでお兄ちゃんはお兄ちゃんだから過去はどうでもいいらしい。

 

いやはやまさか異世界から来たとはのぉ。ユウはこれから色々考えて・・・いやあいつ適当じゃからどうじゃろ。まだ会って1日なのになんか儂に似てきてないか?汗

まぁ今日の夜にでも色々話して今後どうするか考えるとするかの。

しかし孫が2人で異世界人と主人公か。2人とも自慢の孫じゃわい。

 

昼間に日課の素振りをしているとゼウスは口を開けて固まっていた。

その横でベルも真似をしていたが木をナイフくらいの長さに削ったのを渡されて首を傾げていた。

ちなみにゼウスが固まっていたのは恩恵も無くレベル3クラスの動きをしていたからです。

 

夜に爺ちゃんの部屋に呼ばれた。

「へい爺ちゃん!呼ばれて飛び出てジャジャジャーン!孫のユウがやってきたよ!」

 

すんごいハイテンションのユウがなんか持ってやってきた。

 

「商人が今日村に来てさ!砂糖と小豆も買ったからあ俺のとこであったあんこっての作ったからパンと一緒に食べてみろい!」

 

そういえば昼過ぎに台所でゴソゴソしとったのぉ。と思いながらパンをちぎってあんことやらを乗せて食べる。

 

「なんじゃこりゃ!うんまいのぉ。お茶に合うわい!」

 

「だろ!爺ちゃんとかは絶対好きだと思って作ったんだけどよーどら焼きってのを作ろうとしたんだけど材料足りねーしこの世界にあるかどうかもわからねーから妥協した。これでもうちょい改良してベルの明日のおやつにする!」

 

「ちなみに足りない材料はどんなのじゃ?聞いたことなかったら知り合いに探させるが?」

 

「爺ちゃんどんだけハマってんだよ笑しかもその知り合いヘルメスだろ?あんまりあいつ使ってやるなよ。アスフィが可哀想だろ。」

 

「そうじゃった。ユウは知っとるんじゃったな。しかもヘルメスの心配じゃなくてあの嬢ちゃんの心配とは流石儂の孫!わかっとるの!明日あいつら来るから会ってみるか?そうじゃ!それにあの刀さばきはなんじゃ?レベル3くらいじゃったぞ?」

 

「あーあれなぁ。異世界ってか俺の実家が剣術の道場してたんだけどクソジジイが歴代最強って言われてたんだけど12歳くらいで勝っちゃってさー。神童だの鬼才だの言われて舞い上がって鍛錬しまくったらこうなった。ちなみに今朝の鍛錬とか遊びみたいなもんだよ?ベルに見えるようにやってたんだから。」

 

ゼウスの顔が固まる。え?儂の孫素直に恩恵無しでもレベル5くらいある?孫の元の世界ってどんな魑魅魍魎が跋扈してる世界なの?

 

「あ、俺の世界で俺みたいなのいなかったからね?多分前の世界の方が俺異物だったかもしんないレベル笑

すっげー平和で科学ってのが進んでて魔力もなんもなしでもオラリオの10倍は都会。」

 

もうゼウスは驚くことに疲れた。しかし全知全能の神。咄嗟に閃く!!

 

「ユウの世界のご飯食べたいんじゃがなんか作れそうなの無い?」

 

流石ゼウス。あんこの件も思い出しユウがご飯作るのも上手く尚且つ異世界の飯は美味いのに気づく。

ユウは悩みつつ了承し、ヘルメスが来たら買わせに行かせることにする。

 

朝ベルと川に水を汲みに行き、ベルに二刀流のナイフの使い方を教えつつ自分の鍛錬もする。

ベルも刀を使いたがるが原作などを考えてナイフにしたのは内緒である。

 

「やっと着いたなアスフィ!おや?君たちは・・」

 

帽子を被った青年と水色の髪をした少女がこちらに歩いて来る。

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