ベルの兄は異世界人   作:ごーたろんす

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まさかのユウ君神会に参加するってよ。

暴走しすぎて草生える


神会だよ!潜入するしかないよね☆

ブラコン襲撃事件(フレイヤ命名)の後すぐにヘスティアにステイタス更新させてランクアップしたことを喜んだユウはやった事を説明し、怒られた。

 

とりあえずこれでベルとレベルも一緒になったしホッとしているユウだがヘスティアは胃が痛かった。

神会での命名式があるからだ。あそこは本当に混沌としている。ヘファイストス曰くアホの極みらしい。しかもユウは神に感性が似ているので変な2つ名になるとブチ切れるかもしれない。ため息を吐きながらどうにかしないとと考えるヘスティアだった。

 

レベルも上がってずっと休み無しに鍛錬などもしていたのでベートも遠征で居ないので3日間は全員休む事にした。リリは今までお世話になっていたご老人のところに話をしに行く、ベルは商店街のおじさんおばさんとゆっくり話をしに行くみたいだ。

 

俺はとりあえずやりたい事がある。原作を読んでいた時から思っていたが神会に参加したいのだ。あんな面白そうなところに行かないなんて有り得ない!!

と、いう事でヘルメスとロキ様を呼び出した。

 

「ユウたんいきなりどないしたん?今みんな遠征行ってて暇やからええけどなんかあったん??」

 

「おや。ロキまで呼んでたのかい?ユウ君がこんなに神を呼ぶなんてなんかあったとしか思えないけど」

 

「ロキ様わざわざすみません。ヘルメスは黙ってろ。ちょっと相談があったのでついて来てもらっていいですか?」

 

そしてバベルの塔に向かう。ロキはこりゃほんまになんかあったなと思い、ヘルメスはまさかあの女神のところじゃないよね?と冷や汗をかく。

 

「フレイヤちゃーん!!相談乗ってぇぇぇぇ!!ほらボディソープも持ってきたからいいでしょ?年なんだから肌気をつけないと!」

 

「ユウ!!年の事はあれほど言うなって言ったでしょう!ぼ、ボディソープはいただくわ。入ってらっしゃい。」

 

「素直に欲しいって言えよツンデレババァ。あ、ロキ様とヘルメスも入りなよ。」

 

「誰がツンデレよ!・・・あらロキとヘルメスじゃない。どうかしたの?」

 

「フレイヤ・・・無かったことにはできひんて。相変わらずユウたんにボロクソにされとんな。」

 

「や、やぁフレイヤ様。ユウが本当にすまない。まさかフレイヤ様にこんな態度とは・・・」

 

「いえいいのよ。それよりヘルメスもユウの事を知っていたのかしら?」

 

ヘルメスはオラリオに来る前からの知り合いだと伝え神同士で話をしている。そこに待ったをかけるユウ。

 

「ちょい待って!俺の相談終わったら飯作ってあげるからそこで話してよ!フレイヤちゃん!ヘルメス!ロキ様!お願い!俺を神会に参加させて!俺も面白い二つ名とかフレイヤちゃん以外の神様いじったりしたいの!!」

 

 

ロキ、ヘルメス、フレイヤは思う。この子本当に下界の子供か?と。しかしロキは面白いしいいんちゃう?ヘルメスはまた荒れそうだなーと。フレイヤはユウに毒されているので問題なかった。

そう満場一致で可決された。

 

「確か今回の神会の司会ってロキだったわよね?ねじ込めるでしょ?」

 

「そーやな。まぁうちの横に座らしといたらええやろ。フレイヤが連れていったらイシュタルがなんか言いそうやしな。」

 

「これは俺も初めから参加しとこう。絶対面白くなる予感がする。」

 

そのあとはユウの飯を食べながら楽しそうに全員で話をしていた。ブラコン襲撃事件の話ではロキとヘルメスがドン引きしていたが。

 

「ほなユウたん行くで!とりあえずこの仮面しといてな!ドチビの驚いた顔も見たいし!」

 

にやけてるロキの言う通りにしつつ今から始まるまつりにニヤニヤが隠せないユウ。大手の派閥の神と仲良くなってて良かったと思う。

 

神会の開かれる部屋に入り、ロキの隣に黙って座る。

 

「ロキ。隣の仮面のやつ誰だ?そんな神いたっけ?」

 

「あー気にすんな。絶対おもろい事になるから待っとけ」

 

男神に話かけられるがロキのその一言で男神は納得する。面白ければそれでいいのだ。

ある程度席が埋まる。フレイヤもヘルメスも初めから参加している。フレイヤが参加しているのは珍しいのか他の神も驚いていた。

ヘスティアもヘファイストスと共に座っていた。

 

「ロキ様ロキ様。ヘスティア見て。あのロリ巨乳俺が変な二つ名だったらツインテ片方切り落とすって言ったから緊張でガクブルしてるww」

 

小声でロキに伝えるとロキは吹き出して小刻みに震えている。

 

「やめぇや。司会やのにドチビみたら吹き出してまうやろ。仮面外した時あいつ気絶するんちゃうか?」

 

2人して小刻みに震えているとそろそろ始めようという声が上がる。

ロキが司会進行し、なんか変わった事がないか問う。原作通りに進むが1つだけ違うことがあった。

 

「あーロキ、ヘスティア、ヘルメス、フレイヤ様のファミリアの子供の一部がすごい良い香りがするって商店街で噂になっててだな。俺のファミリアはそういう物も扱ってるんだがなんか違うらしくてな。何か知ってるなら教えてほしいんだが。」

 

ロキは首を傾げていたがヘスティアは変な汗をかいてフレイヤとヘルメスは笑いを堪えていた。

 

「うちの子か?誰や?知らんねんけど」

 

「あいつだよあいつ。凶狼。」

 

「はぁ!?ベート??あいつがええ香りするん!?・・・あっ!」

 

ロキが気づいた時ユウ、フレイヤ、ヘルメスは大爆笑した。他の神はなんだ?なんだ?とざわめく。

 

「ふふ。私のところはオッタルとアレンね。アレンは無理矢理だったみたいだけれど。」

 

「俺のところはアスフィだな。ヘスティアのところは?」

 

「え、えっと眷属3人全員かな?僕もそうだしヘルメスもフレイヤもだよね?」

 

ヘルメスとフレイヤは頷く。ロキは気づいた。ベートが持って帰ってきて数少ねえけどロキの分だと渡されたシャンプーなどを。

 

「あれかぁ!!ほなうちもやわ。ほんでもなあれは数少ないらしいしそもそも製作方法がえらい遠い地方のやつらしいから知らんらしいで?実家から送られてくるやつおすそ分けしてもらっただけやし」

 

ロキがの言葉に全員頷く。ロキのナイスフォローに全員すげーなと思う。その男神はしょんぼりして座る。

他はないみたいで命名式に移る。その前にロキは立ち上がり全員の注目を集める。

 

「楽しい命名式の前にあんたらに朗報や。最初は不満があるやろうけど黙って最後まで座っとき。悪戯神の名にかけておもろい事になるのを誓ったる。うちの横にある仮面の子おるやろ?この子実は下界の子やねんけどうちもフレイヤも認めるくらいおもろいから参加させたんや。ほれ挨拶しとき。」

 

「どうも男神女神の皆様。ご紹介に預かりましたヘスティアファミリアが1人ユウ・クラネルと申します。何やら面白そうな気配を嗅ぎつけフレイヤちゃんとロキ様、ついでになんの役にも立たないヘルメスに頼んで参加させて頂きました!どうぞよろしく!」

 

ヘスティアは白目になり机に突っ伏した。交友のあるミアハもヘファイストスも口を大きく開いて固まっている。

 

フレイヤちゃん呼びや役立たず呼ばわりされているヘルメスを見て神様軍団は

「「「こいつぁぶっ飛んだ面白そうなやつが来た!許可する!!!」」」

と満場一致した模様。

 

そしてカオスな状態のまま命名式が始まる。

 

「ほんなら命名式をはじめまーす!」

 

「「「いえーーーーい!!」」」

 

「トップバッターはセトんとこの子やな!」

 

「ふひひ。血が滾りますなぁ。」

 

「どんな痛い名がつくのやら。心が踊る。げふんげふん痛むぜ。」

 

「「「何より期待のユウ君のセンスが気になるっ!!」」」

 

色々な意見が出る中ユウは無言でその話し合いを見ている。みんな肩透かしを食らった気分である。

 

「ユウたんはなんか意見無いん??」

 

見兼ねたロキが話を振る。

 

「いやー神様達がどんなハイセンスな意見が出るのか楽しみで静観していたんですけど琴線に触れないというか何というか。やはり家族なんですから子供の特徴を取り入れつつ親の特徴も軽く混ぜるとかどうですかね?」

 

神様連中はおぉ!や、こやつやりおるわなど納得していく。

 

「あくまで俺は子供なので他所様の子供に対して命名することはしたく無いですしできません。なので意見を出しつつ神様方が使えそうな部分を使って名付けるで手を打っていただけないかなと。」

 

「「「さんせーーーい!この子凄い面白いしいい子!ヘスティア寄越せ!!」」」

 

「うるさいよ!ユウ君は僕のとこの子だよ!!」

 

「とりあえずセト様の子は炎の魔法が目立つようですので破壊の神のセト様を加味して「炎上☆少女」とかどうです?炎上って平穏を破壊してますしw」

 

ウォォォ!!と盛り上がる会場。なんてハイセンスなんだこいつぁ。やべぇ。これ以外ないって意見の後に俺らが言わなきゃいけないのかよ。まさか神にこれほどプレッシャーを与えてくるとはこやつできる。

など大ウケである。あのフレイヤまでもが驚きつつ笑っている。

 

ある程度進むとオラリオに来た当初に断られたが丁寧に対応してくれたタケミカヅチ様の番になった。

 

「次はタケミカヅチんとこやなー。ヤマト・命ちゃんかー。黒髮でめっちゃ可愛いやん!」

 

「たしかに。この子に痛い名をつけるのは心が痛むな。」

 

「黒髮少女萌えるわぁ」

 

「ほ、本当か!ならお手柔らかに頼む!!」

 

その言葉を聞いてニヤニヤと悪い笑みを浮かべる神々連中。タケミカヅチはジゴロだからダメだの言い放題良い始める。

 

タケミカヅチは最後の希望を込めてユウを見つめる。

ユウは親指をあげ任せろというジェスチャーをする。

 

「同じ東の出と言うことで1つ意見を出させていただきたいです。東には黒髮が多いです。そして彼女の戦い方の特徴も忍者に近いですね。よってこれだ!!「暗黒忍者」w」

 

なんだそれ!俺の絶✝️影よりハイセンスじゃねぇか!これ以外思いつかねぇ!!でもユウ君はちょっと変えて欲しいんだよな?弄るとこねぇぞ。

 

「最愛の父親であるはずのタケミカヅチ様に少し変えてもらえばいいんじゃないです?タケミカヅチ様が直々につけたってなったら皆様大好き黒髮美少女は他の神様もタケミカヅチ様に任せてくださりありがとうございますってなるんじゃないですか?なんなら俺が噂流しまくりますしw」

 

なんて子供だ!素晴らしい!その案を採用するぞ!!タケミカヅチ早く決めろ!そして命ちゃんにしっかり伝えろよ!!

タケミカヅチ様はトントン拍子に進んで行く話についていけなくなっていたが2つ名を決める権利を貰えたのでホッとしていた。

結局「闇忍(やみにん)」となった。

 

「ほんなら次はウチのアイズたんやなぁー!」

 

剣姫もうレベル6かよ。などの声が聞こえるが特に変えなくてもと言う意見が出たところでユウに声がかかる。

 

「んーそうっすね。アイズさんですかぁ。俺がつけたら酷いことになるんでオススメはしないですよ?」

 

全員が聞きたいとの事なのでロキに謝りつつ言葉を発する。

 

「脳筋天然娘」

 

全員大爆笑である。ロキまで笑っている。しかし外で脳筋天然娘とは第一級冒険者に対してさすがに言えないので変更しないこととなった。

 

「最後はドチビんとこの2人やな。ユウたん曰くまともな2つ名つけんとドチビのツインテ片方切り落とされるらしいで」

 

何それ見てみたい。でもユウ君には新しい楽しみ方を教えてもらったり世話になってるから普通のをつけてあげたいとこではあるな。など好意的な意見が寄せられる。

 

「あー俺は別にいいんすけど弟にはマトモなのお願いします。俺と違ってすげぇ素直なんで。」

 

そう言われて神々も考える。だがやはり神は神。面白いことが好きなのでネタに走るやつもいる。だがそれがこの神会の失敗だった。

 

「儂は忙しいから早く決めたいんだが。もう兎みたいじゃしロリ兎でええじゃろ。」

 

ディアンケヒトがそう言った瞬間ヘスティア、ロキ、フレイヤ、ヘルメスが終わったと呟いた。

 

「え?ディアンケヒト様でしたっけ?医療とか技術とかを司る神様でしたっけ?その不摂生極めたみたいな体型で医療を司ってるんですか?いやほんとそんな神に診てもらって治るんですかね。俺は嫌なんでミアハ様に診てもらいますわ。なんかミアハ様をライバル視してるって聞きましたが神対神ならミアハ様圧勝ですね。あ、お忙しいんですよね?うちの弟より、神会の都合より大切なことがあるみたいなのでお疲れ様でした。出口はあちらです。今度ディアンケヒト様とミアハ様、ファミリア抜きでどっちに診察してほしいか女性限定でオラリオ中にアンケートとってギルドに張り出しておくので楽しみにしておいてくださいね。」

 

「な、何をいっておる!神に対して不敬だぞ!ヘスティア!どうなってる!」

 

「はぁ?神の力を封印して下界に降りてきてる無知無能の神様のどこを敬えと?神各者として振舞っている神様に対してはこちらも敬っているはずですが?ロキ様俺おかしなこといってますかね?」

 

「いんや?その通りやと思うで?みんなで2つ名付けよう言うとんのに忙しいとか言い訳して適当に決めようとするやつとか神でも下の下やろ。」

 

「そうね。私もディアンケヒトの態度はどうかと思うけれど。後2人でみんな気合い入れて決めようとしてたのにそうゆうのは良くないと思うわ。子供達に利用止めるように言おうかしら。ミアハ。あなたのところ利用させてもらうわ。」

 

ディアンケヒトは焦りに焦ってユウに頭を下げた。それを見た他の神は真剣に考えないとマジでヤバいと冷や汗を流す。ヘスティアの胃もマッハでヤバい。

 

「ぼ、僕の眷属がすまない。でもユウ君を見てきた君達なら分かると思うんだけどロキもフレイヤでも手綱が取れないんだ。普段はいい子なんだけどスキルに出るくらいベル君、弟のことになると神でも潰すって言うくらいだから申し訳ないけどよろしく頼むよ。いやほんとによろしく頼むよぉ〜」

 

涙目のヘスティアを見て他の神もああこいつ苦労してんだなと同情する。そりゃ神会に飛び入り参加するくらい頭の中ぶっ飛んでるんだから。と納得した。

そこからランクアップしたミノタウロス戦の事とアイズ戦の話を聞いて神々は考える。

 

「敏捷特化で容姿は兎。ついでに凶狼の弟子かぁ。話題ありすぎて逆に難しいな。」

 

「むしろ兄弟だし同じファミリアなんだからユウ君が決めちゃダメなの?話聞いてるとベル君もユウ君の事大好きっぽいし俺らが決めるより喜ばれるんじゃね?」

 

おお!そりゃいい案だわ!って事でユウ君に聞いてみよう!ヘスティアもそれで良いだろ?などと言われユウが決める事になった。

 

「うーん。ネタはダメ。ベルに一番良い2つ名かぁ。兎、脚、可愛い、ベル可愛い。いかんいかん思考がベル可愛いに埋め尽くされるとこだった。」

 

どの神も健気に弟の2つ名を考えるユウを見てほっこりしている。フレイヤは特にユウのベルへの愛情を知っているので嬉しそうにしている。

 

「決めた!「炎雷兎」。炎はヘスティアが竃の女神だし雷は俺の魔法、兎はベル!これで良いですか??あ、あとベルの決めさせてくれましたし俺の2つ名はネタでと良いですよ?神々のハイセンスに期待ですねぇ」

 

ニヤリと笑うユウに神々も又ニヤリと笑う。ほほう。神を煽ってくるとはな。いいだろう!神の全力を見せてやろうではないか!

神会はじまって最大級の盛り上がりをみせる。ヘスティアまでもが今までの胃痛分だと言わんばかりに痛い名を出し始める。

 

そして決まった2つ名が「愛狂兄貴(シスコンバカ)」となった。

 

「最後に子供まで神会に参加させていただきありがとうございました!皆様の器の大きさには正直感動しました!また外で会うことがあれば気軽に声をかけてください!楽しかったです!」

 

そう言い頭を下げる。神々は嘘がわかるためユウが本心から言っているのを理解し、また来いよ!ユウ君なら大歓迎だ!など好意的に声をかける。

これで「恐怖!ブラコン神会」と呼ばれる神会が終わった。

 

ちなみにユウはタケミカヅチにひどく感謝されたらしい。




いやぁ暴走しちまった。

原作読んでる時から神会行ってみたいなーと思っていたのでブッ込んでしまった。

お目汚し申し訳ないです。

次回はリューさんと絡むよ!

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