ベルの兄は異世界人   作:ごーたろんす

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ランクアップ祝い編です。

やっとリューさんと絡める!

アスフィもリューさんも好きなんだよなぁ。
つか黒いゴライアス戦どーしよ。ヘルメス様実力知ってるから暗躍する必要ねぇんだよな。


ご注文は?兎か妖精で!野郎はゴミ箱へ!

恐怖!ブラコン神会が終わってホームに戻るとまぁヘスティアから死ぬほど怒られたユウ君です☆

ベルにギルドから伝わる前に二つ名を教えたらすっごい喜ばれた。具体的にはその笑顔でご飯3杯はいけるレベルで。リリからは呆れられちゃったけどね!リリもランクアップしたら腹黒幼女って2つ名付けてやるよって伝えると一生ランクアップしたくないみたいだった。

 

今日の夜ヘスティアは祝いの席に行かないらしいので3人で豊穣の女主人でお祝いだ。予約もしているので安心して食いに行ける。

豊穣の女主人に着くとミア母さんがまず祝ってくれた。あんたらならやると思ってたよと言ってくれて俺もベルも喜んだ。

シルとリューさんを貸してくれるらしいのでシルは返品しようとしたがぎゃーぎゃーうるさいので仕方なく席に座らせた。

 

「と、とりあえずベル様とユウ様のランクアップを祝ってカンパーイ!」

 

「「「カンパーイ」」」

 

リューさんは原作通り水だけを飲んでいたので日本商店にあった一番高い水を持って来ていたのでご馳走した。シルにはカリカリ梅一個あげた。

 

「ユウさんありがとうございます。この水は美味しいです」

 

「あぁ気にしないでください。ベルも世話になってるみたいですし初対面で少し言い過ぎましたからね。これで許して貰えるとありがたいです。」

 

「いえ。あれは私が短慮だったのでこちらこそすいません。」

 

生真面目なエルフだなぁと思いながら仲直りをする。横でシルが膨れていたが。

 

「ユウさん!リューと私に対応の差がありすぎませんか!?何ですかこの食べ物!すっぱいんですけど!」

 

「あーはいはい。すっぱいすっぱい。シルはあれだなうるせーなほんと。ベルを皿洗いに使ったの知ってんだぞ?ん?」

 

明後日の方向を向いて口笛を吹くシルをみて呆れつつも各自飯を食べていく。

 

「しかし本当にユウさんもベルさんもランクアップが早かったですね。私は見誤っていたようだ。あなた方は尊敬に値するヒューマンだ。」

 

「リリもそう思います。ですがベル様はミノタウロス戦を見ていたのでわかりますがその後すぐにユウ様はランクアップしましたが待機中にしていたのですか?」

 

「もぐもぐ。ん?あーそうか。リリとベルには言ってなかったな。ベルがランクアップしたから兄として負けれんと思ってその日にフレイヤファミリアに突撃してレベル3以下のやつら全員叩き潰してきたんだよ。アレン君とかと戦闘になる時にオッタルさんが止めに来てくれたから戦闘はしてねーけどな。」

 

全員ドン引きしている。リリは頭を抱え、ベルは苦笑い、シルはなんつー顔してんだ。リューさんはジッと俺の顔を見る。

 

「すみません。ユウさん。それは本当の話ですか?いえランクアップしてるので何かしら偉業を成し遂げたのはわかるのですが方法が少し・・・」

 

「リューさん誓って本当ですよ?最初にフレイヤちゃんのところに行って手取り早くランクアップする方法聞きにいったらオッタルさんが幹部と戦ったらランクアップするんじゃね?って言ってくれたのでお言葉に甘えまして。アーニャとか知ってるんじゃないっすかね?おーいアーニャ!ちょいとこっち来い!」

 

「なんニャ?今忙しいニャ!」

 

「ほーん。アレン君の毛並みの秘密知りたくねーんだ。やだなぁ。お兄ちゃんより汚ねぇ毛並みの雌猫とか。」

 

「ユウ様何か用かニャ?なんでも答えるニャ!」

 

アーニャの態度に一同ドン引きです。アーニャはアレン君に教えてもらった事を全てリューに話すと仕事に戻って行った。なんかアレン君はあいつは頭おかしい。テメェも気をつけろと言ってたらしいが。またシャンプーの刑にしてやる。

リューさんは事実とわかり額に手を置いていた。

 

「ユウさん。あなたはどうも普通の冒険者とは違うようだ。私では力になれそうにない。ところでベルさん。あなたはこれからどうするつもりですか?」

 

「あ、はい。兄ちゃんがつけてくれた2つ名に恥じないように力をつけていくつもりですっ!」

 

ユウは思わず吹き出してしまった。この弟たまにとんでもない天然を発揮する。

リリも苦笑いである。

 

「いえ。そうではなく・・・今なんと言いました?ユウさんにつけてもらった??」

 

「はい!兄ちゃんが神会に参加して直接僕の2つ名をつけてくれたんです!神様と兄ちゃんと僕の混ざってる2つ名です!」

 

「え、ユウさんは下界の子供ですよね?神ではないですよね?」

 

「面白そうだったからロキ様とフレイヤちゃんとヘルメスに頼んで参加しちゃいました!あ、でもベルの2つ名以外はつけてないですよ?煽るだけ煽ってきましたが。」

 

「もう、いいです。話を戻しますがベルさんはダンジョン探索をどうするつもりですか?」

 

ベルは少しずつ階層を増やしていくと伝え、リューは仲間を増やすべきだと主張する。その意見には賛成なので俺が居ない時にベルとリリ2人だと手が足りなくなると伝える。

ベルは納得してどうしようかと悩んでいた。

 

「おやおや炎雷兎!仲間でお困りか?」

 

「いえ困ってないです。凶狼とか猛者とか呼べるんでそれに勝てるようになってから出直してください。後その下心丸出しの目やめてほんとめんどくさい。」

 

ユウの言葉に絡んできた冒険者は固まる。だが酒も入っているからか逆上する。

ユウは頭をアイアンクローしたまま外に出て頭から地面に叩きつける。気絶した冒険者を外のゴミ箱にポイすると笑顔で戻ってきた。

 

「ミア母さん!粗大ごみ外のゴミ箱に入れといたから!金は残してる2人から巻き上げといて!」

 

「あいよー。手間かけたね。そこのアホ2人金置いてさっさと出て行きな!」

 

この一連の流れを見た他の冒険者に愛狂兄貴はヤバすぎると刻まれたのだった。

リューとシルは固まっていたが慣れているリリとベルは普通に飯を食っていた。

席に戻ってベルに防具を新調するように言う。ヴェルフは原作通りならすごいいい奴なので是非仲間にしてほしい。

その後は特に何事もなく食べ物を食べて終了した。

 

次の日ベルは防具の新調に向かったのでユウはアスフィに会いにヘルメスファミリアに向かう。だが都市外に行っているようだった。確かに原作でもベル達がパスパレードの時に戻ってきてたなぁと思い少し落ち込む。

 

やることがないので豊穣の女主人に向かうことにした。今日はどうやってアーニャ弄ろうかなーと思いながら店に入る。

 

「母さん暇だから遊びに来たよー!夜の仕込みでも手伝おうか??お、毛並みパサパサのアーニャちゃんじゃないですかぁー今日もにゃんにゃんしてて可愛いねぇー」

 

「おやユウかい。あんたが手伝ってくれるならありがたいね!よろしく頼むよ。」

 

「にゃぁ〜やめるニャ!ユウの手は魔性の手ニャ!猫人は骨抜きにされちまうニャ!」

 

アーニャをゴロゴロニャンニャンしてから手を洗って厨房に入るとリューさんが皿洗いをしていた。

 

「リューさんこんちわ。今日だけ手伝いのユウクラネルですキリッ」

 

「ユウさんこんにちは。ユウさん。あなたの発言は神に近しい。止める事をオススメする。しかしミア母さんが厨房に入れるとは信用されているのですね。」

 

「神会に参加して褒められるくらい神様寄りなのは認めます。母さんにいくつかレシピを教えたりご飯をご馳走したりしてますからね。手際を見てたのでそれで認めてくれたんじゃないですかね?さて仕込みをしますか!」

 

母さんに言われた仕込みを超速で片付けていく。何か目線をすごく感じるので横を見たらリューさんがジッと俺の手を見ている。

 

「どうしたんですか?手には何もついていない筈なんですけど・・・」

 

「いえ、その凄く手際が良いなと。私は皿洗いと買い出ししか任せてもらえないので・・」

 

「なら今度簡単な料理から教えましょうか?料理も冒険者と一緒で誰かに教えてもらって行動して上手になるもんですし!」

 

「ご迷惑でなければお願いします。アーニャやクロエによくバカにされるのです・・・」

 

こりゃ闇が深いな。完全に料理スキル壊滅してるパターンの人だわ。いやエルフか。とりあえず変なアレンジさせないようにしよう。

 

後日改めて教える約束をして仕込みに戻る。全て仕込み終えて母さんと賄いを作る。

アーニャとクロエの猫コンビにはねこまんまを、ルノアにはカルボナーラを、リューさんには母さんに説明した日本商店で買ったハマチの刺身とサラダを、シルにはお好み焼きを作った。母さんはお手軽でコスパの良いお好み焼きが気に入ったようでシルと一緒に食べていた。

 

「うにゃぁ〜ミア母ちゃんのご飯も美味しいけどユウのご飯も負けてないにゃ!」

 

「私もそう思うニャ!このご飯は猫を虜にするヤベェご飯ニャ!」

 

「ほんとにユウのご飯って見たこともない料理なのにハズレないどころか大当たりばっかだよね。」

 

「まさかオラリオで生魚を食べるとは思いませんでした。それに非常に美味です。この醤油とわさび?につけるとまた一味違いますね。」

 

「このお好み焼きも美味しい!お手軽らしいし私にも作れるかな?中に入れるのも自分で考えれるし!」

 

「やめなシル。あんたはダメだよ。しかしユウ。魔法のことアタシらにしゃべって良かったのかい?もちろん他言するつもりはないけど。」

 

「気にすんな母さん。どーせダンジョン内では使えないし仮にこの魔法が欲しいって強引に勧誘しにきたらそのファミリアすり潰すから問題ない。」

 

全員その発言に対して問題しかないと思った。シルとミアはユウの事を分かっているのでどうせベルに迷惑がかかるから過激になってるんだろうなとしか思っていない。

いい時間になったので母さんに許可をもらってリューさんを毎朝ホームに呼ぶことにした。

明日から教えると伝えて晩御飯の用意をするためにホームに戻る。

 

ホームでベルからヴェルフの話を聞いて許可しといた。ベルが団長だから別に俺の許可要らねーんだけどなと思いつつ頼ってくれることが嬉しかった。

ご飯の後2人ともレベルが上がっているので軽く手合わせをして身体と精神の齟齬を解消しといた。

やはりレベルが上がると感覚のズレが大きい。ユウはもちろんだがベルも原作より早くからユウに鍛えられ、基礎ができているので解消までの速度も速い。

 

次の日の朝リューさんが来た。ヘスティア、ベル、リリが寝ている中リューさんにサンドイッチを教える。教えるような料理でもないが想定外なほど緊張して力が入りすぎているリューさんは笑えるほどミスを重ねる。

 

「リューさんリューさん。リューさん身体の動かし方的に元冒険者でしょ?モンスター倒すときにそんな力入れてて綺麗に倒せる?」

 

「いえ。武器が先に壊れるかと。」

 

「でしょ?食材をモンスターに仮定するとパンに挟むのは足を鈍らせること。そのあと斜めに切るのはトドメの一撃。トドメの一撃ほど力んじゃダメでしょ?」

 

「なるほど。理解しました。やってみます。」

 

なんとか改善されて食べれる物になった。フライパンとか使うのは後日だ。今日やってたら時間が足りなさすぎる!

リューさんは無表情ながらもヘスティアファミリアの面々が食べるのをソワソワしながら見ている。

みんな美味しいと伝えるとどこかホッとしていた。リューさん可愛いなおい。それから作れたのが嬉しかったのか店員分も追加で作って持って帰っていった。

 

その日、ヴェルフとの顔合わせとのことでベルとリリと一緒にダンジョンへ向かう。バベルの入口に赤髪のヒューマンがいた。

 

「おう。君がウチの弟と一緒にパーティを組んでくれるヴェルフ・グロッゾ君か。俺はユウ・クラネル。2つ名は愛狂兄貴だ。よろしくな。」

 

「あんたがあのユウさんか。俺はヴェルフでいいぜ!家名を呼ばれるのはあんまり好きじゃねぇんだ。ところでヘファイストス様がユウさんの事とんでもない子供って言ってたんだけど何したんだ?」

 

「あーユウでいいよ。ヘファイストス様が関わってるってなるとベルと俺の2つ名決める神会に参加してかき乱すだけ乱したことじゃね?あれは本当に楽しかった。あの後いろんな神様に会うたびまた来いって誘われるからな!暇なら行くつもり!」

 

「お、おう。噂になってんのユウだったんだな。ディアンケヒト様とかヘスティアファミリアには安く売れって言ってるらしいぜ?」

 

そんな話をしながらダンジョンに潜る。残念ながら俺はベルとたまにしかパーティを組まないので1人離れてパーティプレイを見ている。気になる点などを意見しつつ見ている。

休憩になったとき原作通りにベルの追兄願望が発動し、ファイアボルトがえらいことになっていた。

インファイトドラゴンよ安らかに眠れ。そんなこんなでパーティプレイも様になってきたので切り上げることにした。

 

次の日、オッタルさんに呼ばれたのでフレイヤちゃんのいるバベルに向かった。

 

「どしたのフレイヤちゃん?いきなり呼ぶなんて珍しいね。あ、オッタルさんちょうどいいんでアレン君呼んどいてもらえません?あ、それとこれシャンプーとかの詰め替え用ね。」

 

「すまないな。アレンを連れてくる。少し待っていろ。」

 

「ユウいらっしゃい。オッタル?ここ私の部屋よ?何故私に許可を・・もう居ないじゃない。あの子どんだけシャンプー気に入ってるのよ。はぁ。最近ため息が増えた気がするわ。それよりユウ。あなた相当神に気に入られてるわよ?今度の神会にも来て欲しいですって。」

 

「んー。次の神会っていつ?あ、あとこれ流さなくていいヘアパックだって。俺も使ったことないからわかんないけど高かったからいいやつだと思うよ?使い方は裏面に書いてるでしょ?共通語になってるから読めるでしょ。」

 

「あらありがとう。今夜すぐ使ってみるわ!3ヶ月に一回だからまだ先よ。参加してくれるなら席用意しとくみたいよ。もし参加できるなら私かロキに伝えてちょうだい。」

 

神会については了承した。そのあとアレン君が来るまでフレイヤちゃんと話をしていた。フレイヤちゃんの髪のツヤとかの話でクッソつまらなかったですまる

アレン君がやってきてフレイヤちゃんに畏まった挨拶をしている。

 

「アレン君いらっしゃーい。いいじゃんいいじゃん!ちゃんとシャンプー使ってるから毛並み最高じゃん!アーニャにお兄たまは凄くいい匂いのする高級なシャンプー使ってるんだぜ?お前もメス猫ならお兄たまのところに行って貰ってこいよって焚きつけといた!」

 

「てめぇぇぇぇぇ!!それでか!アーニャが今朝俺のとこに来てシャンプーくれくれ言ってきたのは!!」

 

「でもあげたんでしょ?お兄たまだもんな?弟や妹には甘くなっちまうよな。わかるわかる。」

 

「ぐっ。てめぇみたいに弟のために神会に行ったりはしねぇけどな。どんだけ弟好きなんだよ気持ち悪ぃ。」

 

「フレイヤちゃん見た?このツンデレの手本みたいなの。あげたの否定しないで恥ずかしいから俺攻撃してやんの。アレン君可愛いぃぃぃぃ!」

 

耳と尻尾をヘニョンと垂れ下がらせてなんなんだよこいつと呟くアレン。その姿をみてクスクス笑うフレイヤ。オッタルは我関せずで見ている。

 

「そうだ。アレン君に聞きたいことがあったんだよね。これに嘘なくはっきりと答えてくれたら弄るの1ヶ月に五回までにしてあげる。」

 

「んだよ。約束絶対守れよ。答えてやるよ。」

 

「フレイヤちゃんも今シャンプー使ったりトリートメントとかヘアパックとか使ってるんだけど美の女神なだけあるよね。そゆとこ貪欲ですごいと思うんだ。でもさ不変不老の神なのに意味あると思う?」

 

アレンは無言になりオッタルは小刻みに震えている。フレイヤはニコニコしながらアレンを見ている。目は全く笑っていないが。

 

「しかもさ何千歳も生きてるおばあちゃんだよ?考えてみてよ。ヒューマンのおばあちゃんが必死でシャンプーとか使って髪のツヤが良くなってきたわ。とか言ってる姿を。」

 

「フ、フレイヤ様は美の女神だからシャンプーなどに美の効果があるかを確かめてらっしゃるんだよ!」

 

「いやいや意味あるかないか聞いてるんだって。」

 

「もういついじってもいいから勘弁してくれ・・・」

 

アレンは負けた。完膚なきまでに負けた。

 

「ねぇフレイヤちゃん。アレン君レベル6だよね?俺ボコボコにして勝ったけどランクアップとかしないかな?」

 

「するわけないでしょ。バカなの?あぁバカだったわね。ウチの子供をあまりいじめないで。でもアレン。あなた意味ないと思ってたわね?あとで罰を与えるわ。あとオッタル!あなたずっと笑ってたでしょ!」

 

オッタルは目を逸らす。アレンはしょんぼりしている。その姿をみて満足したユウはコクコクと頷く。

それから晩御飯を3人に作ってあげてホームに戻った。

 

ホームに戻るとベルから魔剣について聞かれ、ヴェルフについても相談をされた。あいつは芯のある生粋の鍛治師だ。放っておいても勝手になんとかするだろ。そう言いつつ気になるので朝ダンジョンに潜る前に会うことにした。

 

「ヴェルフ。お前魔剣嫌いで悩んでんの?」

 

「ああ。魔剣は使い手を腐らす。武器ってのは使い手と共にあるもんだ。魔剣は使い手より先に逝く。そんなのは武器とは認めねぇ!!」

 

「ふーん。なら折れない魔剣作れよバカ。グロッゾの血か精霊の血か知らねーけど魔剣は折れるって誰が決めたんだよ。テメェでテメェの能力に蓋をしてどーすんだ。うじうじ悩む暇あるなら折れない魔剣の製作方法で悩めよ。俺は悩むくらいなら行動するんでね。子供が神会に飛び入り参加するとか誰が考えた?な?常識に囚われてるとできるもんもできないだろ?俺が言いたいのはそんだけ。んじゃベルとリリのこと頼むな。」

 

言いたい事だけ言ってさっさと帰った。今日はリューさん午前中休みらしいからだし巻き卵を教えないと。

ホームに戻ってリューさんにだし巻き卵を教えている時ふと思った。俺ダンジョン全然潜ってなくね?18階層より下行ってねーし18階層まで行ったのもレベル1の時だし!!

ベートさん帰ってきたらベル任せてちょこっと探検しにいこう。そうしよう。

 

夕方になってもベル達が帰ってこない。ヘスティアも心配している。この時期なんかあったっけ?んー。と考えているとドアがノックされ、タケミカヅチ様と眷属の方々がやってきた。

あっ!!これパスパレードのやつじゃん!忘れてた!黒いゴライアスの前ってこんな流れだったじゃん!原作知識意味ねぇな。

 

「すまない!ヘスティア!ユウ君!ウチの子がどんな理由があったとはいえやってはいけないことをしてしまった。本当にすまない!!」

 

タケミカヅチ様と眷属が土下座をする。いやぶっちゃけベルがいれば18階層まで余裕なんだが。あいつソロなら18階層まで余裕よ?多分帰ってこないのはリリかヴェルフが怪我したからだな。

 

「タケ。頭を上げてくれよ。確かにあまりよろしくない事かもしれないけどベル君は生きてるからそこまで気にしないでくれよ。ユウ君どう思う?」

 

「んータケミカヅチ様のとこの奴らがやったことに関しては実力不足と危機管理能力の不足だろ。次からは最悪まで想定して頑張りなとしか言えない。パスパレードの相手がベルで良かったんじゃん?ヘファイストス様にも確認取ってもらわなきゃだけどベルが居るからおそらく死人は出てないだろ。これで別のとこにやってて死人出てたらタケミカヅチ様の肩身も狭いしお前ら恨まれて闇討ちとかまであり得てるからな。認識甘すぎ。」

 

「それはそうだね。ユウ君もう一つの方は?」

 

「んータケミカヅチ様のとこに貸し一つでいいんじゃない?なんかあった時駒なり盾なりに使う。ベルに迷惑かけた罰だ。んでベルの捜索だけどとりあえず今はヘファイストス様呼んでくるのが先かな?」

 

ヘスティアは頷き呼びに行った。一応客なので全員にお茶を出す。タケミカヅチ様は難しい顔をしながら話しかけてくる。

 

「ユウ君。君には神会でも助けてもらったのに恩を仇で返すようなことをして本当に申し訳ない!!」

 

「いやいやタケミカヅチ様神会のやつはタケミカヅチ様が神格者だったからですよ。覚えてません?俺とベルがタケミカヅチファミリアに入れてくれって行ったの。あの時30件断られたんですけどタケミカヅチ様だけですよ。神様が直々に話してくれて理由も説明してくれて頭まで下げてくださったのは。だからこそ俺も神会で助けたわけっす。」

 

「おお!あの時の2人であったか!いやウチのファミリアも貧困を極めていてな。とてもではないが新しい子供を受け入れることができなくてな。入っても辛い思いをさせるならと。・・・そうかあの時の子供だったのか。だからこそ申し訳ない。」

 

「まぁ今からじゃないですか?今回の件は結果が出るまでわかりませんがおそらく大丈夫でしょう。俺も動きますし。ただ今回は許しますがまた同じような事をしたらいくらタケミカヅチ様のファミリアでも潰します。眷属はそれくらいの事をしたと自覚して頑張りな。お前らの行動で親であるタケミカヅチ様がこれほど心を痛めて頭を下げてるんだ。あとベルとかが無事ならちゃんと謝れよ。謝罪がスタートでそれから挽回しろ。俺からは以上だ。」

 

タケミカヅチ様は頷き、眷属のやつらは頷きつつ考えている。しばらくするとヘスティアとヘファイストス様がやってきた。ヘファイストス様は恩恵が減ってないと言うのでどうやら原作通りにヴェルフも生きている模様だ。

どうするか考えているとヘルメスとアスフィがやってきた。

 

「おいおいヘスティア。ベル君が行方知らずだって?大丈夫なのかい?」

 

「ヘルメスか。恩恵も消えてないしユウ君が問題ないって言ってるから大丈夫だと思うよ?」

 

「ヘルメスも知り合いだったのか。悪いがヘルメスも知恵を貸してくれ。」

 

ヘルメスは現状をタケミカヅチ様に説明されてふんふん頷く。そしてユウを見てどうするか聞いてくる。

 

「現状分かってるのは3人は12だか13階層だかでパスパレードにあって自力で帰れない状況に陥っている。恩恵が消えてないので全員生きている。この2点だな。」

 

全員頷く。

 

「んであのパーティのことを良く理解している俺の勘と推測だがまずベルがいる時点でゴライアス以外は18階層まで全く問題ない。でも帰って来ていないと言うことはヴェルフ、リリのどっちかが怪我をして地上に帰るのが難しくなっているって事だな。その状況になると残る選択肢は1つ。地上に帰るより18階層のセーフティに行く方が早い。だからあいつらは18階層を目指してお兄ちゃんの到着を待っているが当たり。」

 

全員が唖然としつつも納得している。

 

「ユウ・クラネルの推測は納得できるしかなり的を射ていると思うわ。でもこれからの行動はどうするの?」

 

「ヘファイストス様ぶっちゃけ俺レベル2ですけどロキファミリアのベートさんと戦闘力同じくらいなんで18階層くらい散歩感覚でいけるんで特に計画立てる必要無いです。」

 

「ああ。そうだったわね。あなたは神会でもイレギュラーなことばかりしてたものね。それじゃあ解散?」

 

「待ってくれ!ユウ君1人に行かせるなんてできない!ウチの子供がやった事なんだ。俺たちにも何か協力させてくれ!」

 

タケミカヅチ様はかなり責任を感じているようだな。いやぶっちゃけタケミカヅチ様のとこの奴らが来ても足手まといなんだけどなぁ。悩んでいるとヘルメスが意見を出してくれた。

 

「タケミカヅチ。君の気持ちも分かるよ?でも君の子供の実力じゃ足手まといになると思う。ユウ君の実力はさっき聞いた通りだし多分ウチのアスフィも弟みたいに可愛がってるベル君の事だから行くだろうしね。」

 

タケミカヅチ様は黙った。するとヤマト・命ちゃんとカシマ・桜花が口を開く。

 

「私達は今回これだけのことをしてしまいました。それを何もせずに見ていたのでは冒険者以前に人として終わると思います。自分達の身は自分で守るので一緒に連れて行ってもらえないでしょうか。そして自分の口からベル殿達に謝罪をしたいです。」

 

「もともと俺がリーダーとしてしっかりしていなかったからこうなってしまった。俺もしっかりと謝罪をしてこれからの行動で報いるつもりだ。だから連れて行ってくれ。足は引っ張らん。」

 

2人の言葉を聞いてユウは頷きアスフィは若干嫌な顔をしながら頷く。ユウはついでとばかりに戦力増強すると言い外に出ていった。

 

「母さん母さん。ベルがパスパレードされて行方知らずらしいんだよね。んで一応13から18階層まで探すつもりだから人貸してくんない?できればアーニャかリューさん。」

 

「アーニャはこの前の罰が残ってるからリュー連れて行きな。リュー!ユウに付いて行きな!詳しくはユウから聴きな!」

 

ユウはダンジョンにベルを探しに行くことを説明し、集合場所と時間を伝えた。

ヘルメスとヘスティアがついて来ようとしたのでヘスティアは家で待ってろ馬鹿野郎とゲンコツをかまして留守番させた。ヘルメスは知らん。バレても俺別ファミリアだから関係ねーもん。

 

バベルにユウ、アスフィ、リュー、命、桜花、千草が集まった。

ベル待ってろよ!お兄ちゃんが今いくぞ!!




うわ一万字超えちゃったよ。フレイヤ様のとこいらなかったよ。
1話に1回は今日のフレイヤちゃんがある気がする。

ヒロインより出てくるフレイヤちゃん何者?

次回は18階層までの道中がちょこっととロキファミリアと絡むくらいかな?

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