ベルの兄は異世界人   作:ごーたろんす

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アポロンファミリアとの戦争遊戯ですねー

いやいやユウ君おるのに勝てるわけ無いやん。

アポロンは何をもって戦争遊戯しかけたんだろ?


ベル君激おこ、アフォロン終わったってよ!

18階層での黒いゴライアス戦は案の定ギルドから箝口令が出た。そりゃ神様がダンジョン潜ってイレギュラーが起こってセーフティゾーンの18階層にゴライアスが出ましたとか言えねーわな。

ヘルメスファミリアは総資産の半分持ってかれたそうだ。それを聞いたヘスティアはゲンコツで良かったとホッとしていた。現在ヘスティアファミリアでは商店街のおじちゃんおばちゃん、豊穣の女主人と協力してちょっとしたビジネスをしているのだ。

まず商店街にお好み焼き屋台を置かせてもらった。それも仲良くしてたしヘスティアも可愛がられてたから格安で。そしてキャベツや生地などの食材は豊穣の女主人が用意してくれる。そんで商品を作るのは商店街のおばちゃんだ。おばちゃんは暇が潰せると喜んで引き受けてくれた。後は孤児院の子を何人か連れてきて手伝わさせてる。そいつらに孤児院の人数を聞いて帰りにその人数分のお好み焼きを持たせて帰らせている。まぁ手伝いといっても笑顔で商品を渡す係だが。

商店街はおっちゃんおばちゃん連中ばかりなので子供が手伝っていると良く話ついでに買ってくれる。

子供達もおっちゃんおばちゃんの話を聞いて知識を増やせるしお腹いっぱい食えるからWIN WINだ。

一応孤児院の管理してるマリアさんには許可をもらってる。

そしてこれがまた大当たりでまだ2週間弱なのに40万ヴァリスほど売り上げている。なので今のヘスティアファミリアは総資産だと貧乏を完全に抜け出しているのだ。

 

ベルとリリ、ヴェルフにはしばらくダンジョンにいてイレギュラーなどもあったんだから休めと2日間の完全休暇を言い渡した。ヴェルフはレベル2に上がったらしいのでそれのお祝いをするみたいで誘われたが色々やることがあるので後で参加すると伝えた。

 

とりあえず今回の件でお世話になったところに挨拶とお礼をしに行く。まず豊穣の女主人だ。

 

「母さん久しぶり!いやほんとリューさんには助けてもらったよ。母さんもリューさん派遣してくれてありがとね?お礼と言っちゃなんだけど好きな調味料いくつか出すよ?」

 

「馬鹿言ってんじゃないよ。あんたらが無事ならそれでいいさ。調味料は買うよ。とりあえずこの前の味噌と醤油1万ヴァリスで出せるだけだしとくれ。」

 

「母さんそれとんでもない量になるから。味噌も醤油も200ヴァリスくらいだから。とりあえず両方とも5つくらい出すから。これは感謝だから金は要らないよ。次また欲しくなったら買ってよ!そんじゃまだ行くとこあるから帰るね!」

 

リューさんにも挨拶とお礼を言って外に出る。次はヘファイストス様だな。

ヘファイストスファミリアについて団員の方に用件を伝え、ヘファイストス様を呼んでもらう。

すると何故か執務室に呼ばれたので行くとヘファイストス様と椿さんがいた。

 

「来たわね。椿。この子がユウ・クラネルよ。ユウ・クラネル。この子が椿。ウチの団長よ。」

 

「おお!お前が噂の愛狂兄貴か!なかなか面白い男らしいの!手前は椿・コルブラント。よろしくの!」

 

「お久しぶりです。ヘファイストス様。はじめまして椿さん。俺の事はユウで構いませんよ。それとヘファイストス様。ヴェルフを危ない目にあわせた事、本当に申し訳ありませんでした。ウチの弟とパーティを組むことを許してくださりありがとうございました。」

 

誠心誠意頭を下げるユウをみてヘファイストスは少し慌てる。頭を上げるように言い椿はカラカラ笑っていた。

 

「いえ。それだけではないんです。ウチのロリ巨乳駄女神がファミリアを作る前とんでもないくらいご迷惑をおかけしたみたいで。それにベルのナイフの借金の件にしても。本当にすみません。」

 

「あなたヘスティアのあだ名知ってたのね。しかもちょっとアレンジされてるし。まぁあれに関しては私が甘やかし過ぎたのもあるから。それにあのナイフの頭金用意して親しき仲にも礼儀ありって説教したのユウ君でしょう?別にいいわよ。あの子もたまに母親の顔をするようになったのだし」

 

「主神様!もう良いではないか!それよりユウ!手前にユウの刀を見せてくれ!ヴェル吉に聞いたがゴライアスの強化種の首を一瞬で切ったらしいではないか!」

 

何やら興奮している椿さんに困惑しつつも自分の刀を渡す。いい刀だけどこっちの世界だと普通の刀だよ?

 

「ごめんなさいね。この子武器の事になるといつもこうなのよ。」

 

椿さんはずっと刀を眺めていたが何やらウンウン唸りはじめた。どーしたのか聞くとこの刀は普通の刀なので何故切れたか分からんとのこと。

 

「いや簡単な話ですよ。技術ですよ?刀選ばないと物も切れないやつは二流三流でしょ。なんなら錆の浮いている刀でもそこら辺の鎧なら切れますよ?」

 

「ユウ君鍛治師の前でその発言はやめなさい?完全に喧嘩売ってるわよ?」

 

「あー勘違いして欲しくないんですがもちろん自分の力が及ばない場合は武器に頼りますよ?なら最高の刀が欲しいです。でも俺が今潜ってる階層ならこいつで充分ってことです。自分の鍛錬にもなりますし身の丈に合った得物ですから。そもそもゴブリン切るのに聖剣とか魔剣使う英雄なんていないでしょう。それと同じです。」

 

ヘファイストスはクスクス笑う。椿も呆気に取られていたが豪快に笑い出す。何が椿さんの琴線に触れたのかわからないが武器のメンテナンスなどをしてくれることになった。時間もいい感じになったので最後にロキファミリアに行くことにする。

 

門番にラウルさんが立っていた。どうもなんかやらかした罰のようだ。レフィーヤを呼んでもらおうとすると丁度ベートさんに会った。ベートさんに火蜂亭でランクアップ祝いをするらしいんで一緒にどうです?と誘うと行く事になった。レフィーヤはまた今度ウチのホームに呼ぶ事にした

 

火蜂亭に着くと人が吹っ飛んでいた。その真ん中に立っているのはベルと男前の見たことがないやつだった。

ベートさんが入る。

「ベル。どーしたんだ?お前そんな怒るやつじゃねーだろ?」

 

「あ、ベートさん!こいつらが僕らのことをインチキとかよくわからないこと言ってきたのは無視してたんですが兄ちゃんのこととベートさんの事を馬鹿にしたんです!許さないからこいつらのファミリア潰してやろうと思って!」

 

「ベル。こんな雑魚相手にするのやめとけ。どーせくだらねぇ主神が指示したんだろーよ。アポロンファミリアは毎回こんなことしてるらしいからな。」

 

「ほう。好き勝手言ってくれるな凶狼。何か証拠でも?」

 

「ベル、リリ、あと鍛治師。豊穣の女主人行くぞ。俺が奢ってやる。お前らは雑魚じゃねぇからな。」

 

ベートにフルシカトされているヒュアキントスはプルプル震えている。怒っているがロキファミリアを敵に回せないし何より相手は最近ランクアップしてレベル6だ。

 

「な?ベル。お前ら見たいに格上に立ち向かうこともできねぇ雑魚だろ?こんなやつ相手にしても時間の無駄だ。おい口だけの雑魚。二度と俺の前に姿見せるんじゃねぇ。次は殺す。」

 

ベートは最後とんでもない殺気を放つとヒュアキントスは震え顔を真っ青にしていた。

ユウは入り口でアポロンのやつかーと思い静観していた。

 

 

神の宴の招待状が届いた。眷属を1人連れて行っても良いとの事なので団長登録しておいたベルを行かせた。つーかベル行かせないと天然娘も来るはずなので勿体ない。

と、思いきやまさかの俺は神々から久しぶりに会いたいとの声が多かった為眷属にカウントされずどの道行かなければならないみたい。

 

アポロンファミリアに着く。

いろんな神様に声をかけられ次回の神回に絶対に参加するように言われる。

こりゃー参加するしかないな!!フレイヤちゃんが派手に登場したのでカーテンの裏に隠れる。オッタルさんは気づいたみたいだが口角を上げ、黙っててくれるみたいだ。

フレイヤちゃんはそのままベルに近づき今晩私に夢を見せてくれないかしらとか言ってる。ヘスティアは俺が何かするだろうとわかっているのか可哀想なやつを見る目でフレイヤを見ている。ベルは誰ですか?お兄ちゃんに知らない人とは喋っちゃ駄目。特に銀髪の女神と褐色の女神は関わるとロクなことがないって言われたので嫌ですとはっきりと言ってしまった。

周りの神々が固まるなか俺はニヤニヤしながらフレイヤちゃんに近づく。

 

「ねぇねぇフレイヤちゃん。初対面の男の子に告白して振られるのってどんな気持ち?ショタコン女神?ねぇねぇどんな気持ち?NDK?NDK?」

 

オッタルさんがぶふっと声に出す。ロキ様が大爆笑してヘスティアはフレイヤの固まった顔を隠す。

 

「ええ!兄ちゃんこの女神様がいつも言ってるフレイヤちゃんなの!?兄ちゃんの友達なら良いですよ!でも夢を見させるって何すれば良いの?寝る時に歌でも歌えばいいの?」

 

非常に純粋なベルの一言に会場は大爆笑に包まれる。フレイヤちゃんも笑い何でもないわ。今度ユウと一緒にご飯食べる時に時間が合えばいらっしゃいと伝えていた。

そのあと俺はアスフィとフレイヤちゃんとロキ様とダンスを踊った。

すると原作通りにアポロン様が喚き始めた。

 

「私の可愛いルアンがこんな大怪我をしたのだ。ヘスティアには責任を取ってもらいたい。」

 

「待ってください!責任を取るならもっとボコボコにさせてください!こいつは兄ちゃんとベートさんを馬鹿にしたんだ!!」

 

「は?アポロン?どういうこっちゃねん。ドチビのとこなだけならええけどウチの子も馬鹿にしたんならおどれのファミリア潰すぞボケぇ。」

 

アポロンはうろたえ始める。ルアンは凶狼の悪口は言ってませんと言うがそれがまずかった。なんせ神は嘘が分かるのだから。

 

「おいアポロン。アンタのとこの眷属が嘘ついとんのわかったな。ドチビに責任言う前にウチんとこの責任も取ってもらおか。」

 

「ロ、ロキ。子供達の些細な口喧嘩じゃないか。だがヘスティアファミリアの子が手を出したのは事実。それにこっちは怪我までしてるんだ。ロキのところには後で誠心誠意謝らせた後賠償金も払うから収めてくれ。」

 

実はロキは面白くなりそうなので焚きつけただけだった。それをわかっているのかフレイヤははぁと息を吐く。

 

「それでヘスティア。責任を取るつもりはあるかい?」

 

「んー責任って何だい?」

 

「オラリオからの追放かな?それとも賠償金かな?」

 

「いいじゃんオラリオからの追放!ヘスティア!俺とベルの実家こいよ!爺ちゃん1人だし全然余裕だぜ!な?ベル!」

 

「そうですよ神様!爺ちゃんだけですし兄ちゃんのご飯も変わらず食べれますし大丈夫ですよ!」

 

「うーんそうだなぁ。いいよアポロン。責任取ってオラリオ追放だね?」

 

「いや待て待て。オラリオ追放だぞ?本当にいいのか?」

 

「君が眷属に嘘をつかしてまで責任取れって言ってるんだろう?それで良いって言ってるじゃないか。」

 

慌て始めるアポロンを見て他の神々はいつも通りに行くと思ってたのかこいつと思う。なぜなら相手にユウがいるのだ。アポロン程度の神では相手にならない。前の神会に来ていなかったアポロンがユウを知らないのは無理もない。それに強引な勧誘ばかりしてたせいで仲のいい神もいないのだ。

 

「なんでそんなに焦ってらっしゃるので?アフォロン様?あ、間違えた。アポロン様?」

 

この一言で神々大爆笑。きたぞきたぞ!こっから先は全てユウ君のターン!!アフォロン笑じゃ相手になんねーよ。などの声も聞こえアポロンは怒りに震える。

 

「アポロン様もしかしてぇ〜他に何か目的があったんですかぁ〜??だから〜あんな誰にでもわかりそうな演技を眷属にさせたんですかぁ〜??」

 

うわっうぜぇ。あれはかなりうざいやつだな。媚びる女の最上級うざい喋り方だな。

 

「ねーぇ!アフォロンさまぁ〜!恋(一方通行)と太陽(の明るさよりうざい)と予言(相手に嫌われるのが確定)を司るアフォロン様〜聞いてるの??」

 

えっぐ。自分の司るものを事実だけでボロクソにして伝えられてるぞ。だが全て的を得ている。流石俺達の師匠だぜ。つかユウ君神じゃねーのが不思議なくらいハイセンスなんだけど。わかるわかる。

 

「貴様ぁぁぁぁ!!戦争だ!戦争!戦争遊戯でズタボロにしてやる!!」

 

「うんいいよ!その言葉待ってた☆」

 

かっるぅぅぅぅ!!戦争遊戯決まったー!!商品決めよ商品!!

 

「あー司会をさせてもらうヘルメスです。アポロン曰く中立な立場らしいので。そんじゃアポロンファミリア対ヘスティアファミリアの戦争遊戯について考えていくぞー。

とりあえず内容はどうする?個人?攻城戦?」

 

「どっちでもいいからくじにしなよ。アポロンが引いていいよ。眷属に嘘つかせるような奴だしイカサマだのなんだの言ってきそうだし。」

 

アポロンはイライラしながらくじを引く。結果をみてかなり興奮する。

 

「攻城戦だ!!余裕の態度をしているからだヘスティア!!」

 

ヘスティアはフルシカト。アポロンは悔しくて何も言えないかと勘違いする。

 

「次は何を賭けるかだよな。お互い吊り合うものにしてくれよ?」

 

「私の方はベル・クラネルの移籍とユウ・クラネルとヘスティアのオラリオ追放だ。」

 

「んーその賭けだと意味ないと思うよ?だってベル君、ユウ君が居ないならオラリオから出て行くよ?これは絶対。」

 

「ふん。そんなもの眷属にしてしまえばこっちのものだ。」

 

「ふーん。アポロンは自分の子供にそーゆーこと言えるんだ。もう許さないよ。僕らが勝ったらアポロンファミリアの解散、ホームと財産を全てヘスティアファミリアに譲渡。アポロンは天界に送還。以上だよ。」

 

「「「天界に送還!?」」」

ヤベェ。ロリ巨乳子供をすげー大切にするからな。あぁ。あれは完全にぶちギレてんな。あーあ。ユウ君もいるしアポロンは見納めか。見てみろよアポロンを。なんの自信か知らねーけどドヤ顔してんぞ?

 

「それじゃこれでギルドに提出するよー。多分城を用意するから最短で3日後かな?楽しみ待っとけよー!」

 

 

ユウはすぐにダンジョンに篭った。外で出来る大技で漫画を読んだ時からやってみたい技があったのだ。

その為には魔力をもっとうまく使わなければならない。その鍛錬をしていた。

場所が37階層の白い宮殿なのが頭おかしいが。

ウダイオスさんまでいらっしゃーいしたので倒してしまった。そのまま技を完成させたのでホームに戻る。

ステイタスの更新をするとアビリティオールEX。新スキルもあった。

「超絶妹愛」ベルのレフィーヤバージョンだった。ヘスティアはかなり引いていたが。ついでにランクアップ可能になっていたので待機にしといた。今から戦いに行くのに感覚の齟齬はきつい。

ベルもアビリティオールEXになっていた。

新スキルに「怒髪天兎」 大切な人を馬鹿にされると怒りで思考が遅くなるが全ステイタスに大補正。痛覚が一時的に麻痺する。

 

うん。これはベルの戦い方にはデメリットっちゃデメリットだな。精神トレーニングも必要かもしれない。

 

そして戦争遊戯当日、ヴェルフとミコっちゃんがヘスティアファミリアに移籍してくれた。

ミコっちゃんは正直自分が必要か悩んだのですがベル殿が大変な目にあっているのであれば微力ながらお手伝いをしたいと思いまして。のこと。

ヴェルフは完全にベルの為だった。こいつの漢気はマジでかっけー。今度ヘファイストス様にヴェルフの写真渡してやろ。

 

「作戦会議するぞー。集まれ集まれー。始まってすぐに城門を俺の魔法でぶっ壊します。それからこのリュックに入れてきたBBQセットでご飯を食べます。そのあとにまた俺の大技で城を更地にします。でもベルがクリキントス?をボコボコにしたいらしいので気絶してなかったらベルにやってもらいます。質問は?」

 

1、俺の魔剣は?

A、ダンジョンでベルとパーティ組む時に持ってけ。

2、自分は必要なのでしょうか。

A、ベルとダンジョンに行く時斥候できるやつがいるとすごい楽になるぞ?間違いなく必要。

3、リリは肉をタレで食べたいです。

A、塩もレモン汁もあるぞ。

 

「もうそろそろ時間だな。「開始ー!!」よし1発かますか。」

 

ユウはその場で魔法を纏う。そのまま右手を水平にあげる。そして叫ぶ。

 

「喰らいやがれぇぇぇぇ!」

 

すると龍を姿どった強大な雷が城門を食い破り城の一部を喰い取ってそのまま上昇して天に消える。

 

オラリオで観戦している人はカッコいい龍を見て歓声をあげる。

だが一向に動こうとしないヘスティアファミリアに疑問が湧いてくる。

ヘスティアファミリアはその場で肉を焼いてご飯を食べていた。それのおかげで酒場の売上が伸びた。

 

「な、なんなのだ今の魔法は!?それに何故ヘスティアファミリアは攻めてこない!?」

 

ヒュアキントスはうろたえていた。あんな魔法を食らったら冗談抜きで死ぬ。実際直撃はしていないものの余波で感電して半分以上の団員が気絶しているのだ。

 

「だ、ダフネちゃーん。逃げようよ。無理だよぅ。絶対勝てないよぅ。」

 

「そ、そりゃ私だってあんなの見たら勝てる気はしないけどあんな大技使ったんだしマインドダウン起こしてるんじゃない?」

 

「でも予知夢が・・・太陽より高いところから雷の獣が太陽を丸呑みするの。」

 

「また変な夢なの?そんなのあるわけないじゃない。」

 

「信じてよぉ〜。」

 

カサンドラの予知夢を信じていれば或いはどうにかなったかもしれない。史実通りアポロンの呪いなのかカサンドラの予知夢を信じる者はいなかった。

 

 

「さてお腹も膨れた事だしちょうどいい時間だな。やりますか。」

 

空に放った雷は電熱を持たして放っておいた。空が急激に熱され城の上空には雷雲が集まっていた。そうこの男。目におたまじゃくしを飼っている種族のブラコンの技を使おうとしているのだ。

 

「ベル。お前には神獣の麒麟って教えたよな?」

 

「うん!雷使う神獣様でしょ?」

 

「それに近い魔法を見せてやるよ。」

 

ユウは雷を纏い右手を雷雲に向ける。神の鏡がどこにあるかわからないがとりあえず上を向いて大声で話す。

 

「オラリオの皆様!!これから神獣と呼ばれた麒麟をお見せしましょう。城は跡形もなくなると思います。ギルドの皆さんはしばらく城跡は帯電すると思いますので入る時はお気をつけ下さい!それじゃカウントダウンスタート!」

 

ヴェルフが「5」

 

リリが「4」

 

命が「3」

 

ベルが「2」

 

ユウが「1」

 

全員で「0」

 

「麒麟」

 

天から麒麟を姿どった強大な雷が咆哮しながら城を喰おうと落ちてくる。城を食い壊すかの如くとてつもない音を立てている。

麒麟が消えた跡には更地しか無く虫の息のアポロンファミリアの面々が転がっており所々でパリっパリっと帯電していた。

 

戦争遊戯勝者はヘスティアファミリア。

 

ーロキファミリアー

 

誰も言葉を発しない。それほどに異常で神々しい光景だった。いやレフィーヤ以外言葉を発しないだった。

 

「きゃぁぁ!!お兄ちゃんすごい!すごい!あんな魔法私はじめてみました!私の魔法も威力が高いと思ってましたけどやっぱりお兄ちゃんすごい!私ももっと威力を上げないと!!ね!ベートさん!!」

 

「お、おう。やっぱユウの魔法ってか発想っての?すげーな。あとレフィーヤお前それ以上威力あげると仲間が避けきれなくなるからやめとけ。前一緒に潜ったとき俺でギリギリだったの覚えてるだろ?」

 

「すまないベート。私も魔法使いの一端として気になるんだがユウ君の発想とは何か教えてもらえないだろうか。」

 

リヴェリアが素直にベートに頼むのを見て各々驚いていたが見た光景が衝撃的過ぎて納得できた。

 

「俺も全部は聞いてねーからちょいちょい推測も入るぞ?まずあいつの魔法はババアも知っての通り1つだ。馬鹿ゾネスはわからないだろうから後でババアに説明してもらえ。んでその1つは雷を纏うエンチャントだ。そこに俺らみたいに魔力操作が出来ると魔力を撃ち出せるようになる。そこに纏ってる雷を魔力に乗せるわけだ。」

 

案の定ティオナは全く分かっておらずちんぷんかんぷんな顔をしている。逆にティオネ、アイズ、リヴェリアは頷き理解していた。

 

「そこからだ。あいつの発想が並外れているのは。ババアは雷雲がどうして出来るかわかるか?」

 

「雷雲とは黒い雲の事だろう?天気の悪い場所に発生する。」

 

「そう。フィンもババアも物知りなのは俺らが一番分かってる。でもユウからしたらその程度の認識なのか、だ。俺も完全に理解できたわけじゃねぇが雷雲ってか雨とか降らせる雲は空が急激に熱されてから冷却される時にできるらしい。なんか空にベルがファイアボルト打ちまくってたら雲が出来てて気づいたんだとよ。」

 

まさかの答えにロキファミリア全員が驚いてしまう。自然にできるものだと思っていたからだ。そしてそれを利用するセンスにも脱帽する。

 

「んで最初の龍の雷に戻るんだがあれには熱を持たせてたらしい。そもそも雷って熱あんのかよと俺も思って聞いたら木に雷叩き込んだら火がついたので熱もある事に気づいたらしい。だからそういうイメージであの龍を撃ち出して空に上昇させる。そしたら雷雲の出来上がりってわけだ。あの麒麟ってのは攻撃性重視で撃ち出したんじゃねぇか?麒麟については面白いもの見せてやるって教えて貰ってねぇからしらねぇ。」

 

「なるほどな。ベート礼を言う。ユウ君は発想もそうだが、魔法に指向性を持たせているのが凄いな。最近のレフィーヤが似たようなことをしている。良い例だ。レフィーヤ。お前にも教えてもらうぞ。」

 

「ふぇ?私がですか!?リヴェリア様に教えるなんてそんなこと。それにお兄ちゃんとの時間減らされたくないですし。」

 

あ。こいつ本音言いやがったと全員が思った。リヴェリアはため息を吐きこう続けた。

 

「ならば午前中か昼間なら良いな?」

 

レフィーヤは頷く。

 

「まぁユウ君が凄いのはわかっていたけど彼は本当に魅せるのが上手いね。わざわざ何をするかを期待させるように言い、カウントダウンで全員の意識を神の鏡に釘付けにした。それで期待以上のものを持ってくるんだからお手上げだね。しかもあれほどの魔法を使ってもマインドダウンを起こさず死傷者も出していない。これは本当にすごいことだよ。」

 

万感の思いを込めてフィンは言葉にする。自分も一族の夢のために負けて居られないなと。

 

 

さて戦争遊戯も終わったけれどもやべぇ。ベルのレベルここで上がるんじゃなかったっけ?やっちまった。どうしよう。

その日の夜ベルは消化不良だっみたいでベートさんとガチの組手をして初めてベートさんに片膝をつかせたらしく普通にランクアップしていた。

ベートさん強くなっちゃって偉業扱いになったのかな。

 

とりあえずこれで2人でランクアップだ!神会が楽しみだぜぇ!まぁまだ先の話だけどね。

とりあえずホーム奪ったからキッチンも大きくなったし家族も増えたからこれから楽しみだ!




すまん。アポロン、ヒュアキントス。

あれぇ?戦争遊戯ユウ君の2発の魔法で終わっちゃったよ。

ベルくんランクアップ適当にしちゃってマジごめん。

次は春姫んとこだっけ?やべぇ原作読み返さないと。
この辺からゼノスのとこまで原作うろ覚えなんで日常回何話か挟むかもしれません。原作読み返す時間稼ぎにw

それでも良ければまた読んでもらえれば幸いです!

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