ユウ君が暴走します。
作者でも手綱とれねーよ!!
クノッソスのマッピングをすることになったのでリュックにお菓子やドライフルーツを入れていく。完全にピクニック気分である。ついでに赤髪もいたらおちょくろうと考えるユウ。ノートやボールペンを魔法で買い、用意が完了したので少し頼みごとをしにフレイヤのところに向かう。
「フッレッイッヤちゃーーーーん!!愛しのユウ君が来たよー!!」
「はいはい。愛してるわよ?それでどうしたの?こんな朝から。」
「え、愛されてるの?嬉しいけどババアと女神はお断りなんでごめんなさい。いやね?ちょっと頼みたいことがあって。俺ら今クノッソス壊滅計画立ててるじゃん?それで俺1人先行して今からマッピングと敵戦力の確認行くんだわ。詳しくはロキ様に聞いて。んでぶっちゃけ死ぬ可能性もあるからさ、そーなったらベル達のこと頼みたいなって。なんやかんやフレイヤちゃんのこと信頼してるから。」
フレイヤはため息を吐いて額に手を置く。オッタルも何言ってんだこいつ状態だ。
「あのねユウ?貴方はここに来てそれほど過ごして無いからかも知れないけどね、死ぬことを考えて冒険する冒険者がどこにいるのよ。もちろん楽観視してはダメだけれどそんな考えじゃダメよ?ねぇオッタル?」
「はい。フレイヤ様。ユウ。俺もお前を冒険者として認めている。だが早すぎる程レベルが上がってしまったから心構えが出来ぬままに上まできてしまったか。ユウ。冒険者とは冒険をする者の事だ。未だ見ぬ地を目指すも良い。死地を駆け抜ける者もいる。その全ての冒険者はそれを超えた先を見据えて行動するのだ。お前は死を恐れ、死に向かって行くと言っているのだぞ?ユウ。お前はその辺にいる有象無象とは違う。我々をガッカリさせるな。」
ユウはフレイヤとオッタルの心からの言葉を聞いて驚愕していた。そして1つ頷き言葉を発する。
「2人共……。真面目な話できるんだね。」
フレイヤは椅子から落ち、オッタルはがっくりとする。
「ユウゥゥゥ!!あなたここは真面目な話してるところなんだから真面目に返してきなさいよ!!!オッタルを見なさい!!耳がぺたんってなってるじゃない!!」
「いやオッタルさん猪だし元からぺたんってなってるから。俺からすればオッタルさんってオラリオ最強ってよりアンチエイジングの達人って感じだし。でも2人共。俺が間違ってたよ。とりあえずクノッソスに行ってくるわ。帰って来たらまた遊ぼうね!んじゃ!」
言うだけ言って、おちょくるだけおちょくって帰っていったユウを見て2人は笑う。
「ねぇオッタル?あの子良い顔つきになってたわね。あなたがあんなに喋ってるの始めて見たわよ?」
「フレイヤ様。私は先程言った通りユウの実力も何もかもを認めております。それは幹部全員一緒です。ヘグニなどダークエルフで他人との接触を避けるのにユウだけは避けません。むしろ食事の作り方を教わりに行っているようです。アレンもそうです。妹との事がありましたがユウのおかげで仲を保てて感謝していると呑んだ勢いで言っていましたからね。
前までのフレイヤファミリアではあり得ない光景がユウにより見ることができるようになりました。そして、それを私は気に入っています。だからこそユウを失うようなことがあるのならば間接的にでも手伝い、助けたいと思っていました。
今回の件でユウはまた殻を破るでしょう。私は楽しみにしています。」
オッタルの長く、心の底から思っている言葉がフレイヤの耳を通る。たしかにその通りだと思う。ユウのおかげでファミリアも変わった。笑顔が増えたと思う。これがファミリア本来の在り方かと思ったこともある。だからこそフレイヤは…
「オッタル。ロキのところに行くわよ。現状どうなっているか把握しとかないとユウを助けるにしても手の打ちようが無いからね。ふふ。私が下界の子供1人にこんなになるなんてね。」
フレイヤは笑う。そしてオッタルも口角を上げ、フレイヤの後ろをついていく。
さて、オッタルさんにも叱られた事だし気合い入れていきますか!とりあえずお邪魔しまーす。
入り口からちゃんと入っていく。雷を纏い、電磁波を広げていく。3階層まではマッピング済みなので4階から始める。
4階の入口に座ってノートに書いていく。敵も恐らく手下レベルがちらほらいるくらいだ。4階を書いて終わり、5階に向かう。それを繰り返していると強い電磁波を感知する。
「おーい赤髪!久しぶりだな!元気してた??」
赤髪をだったのでニヤニヤしながら話かけにいく。
「な!ユウ!貴様は何故こんなに散歩感覚でここに来るんだ…」
なんか勝手に落ち込んでる赤髪。まーたこいつ魔石食ってるよ。仕方ない。
「また魔石食ってんのか?ちょっと待てよ。リュックにお菓子とかドライフルーツいっぱい入れて来たから。」
ガサゴソとリュックの中を漁るユウを見てレヴィスは愕然とする。
「おい。ユウ。貴様私達が敵対してるのを忘れているのか?」
「んー?いや忘れては無いけどさー。ナイスバディのお姉さんがこんな穴蔵で石ころ食ってんのみたらなー。ほい!これがクッキーでこっちが前あげたドライフルーツな!水筒にお茶と紅茶入れて来たけどどっちがいい?」
レヴィスはこの前貰った物が美味しかったので黙って紅茶を選択し、受け取る。
「んで?レヴィスはなんでエニュオ?ってのに従ってんの?アイズも狙ってるみたいだし。」
「普通敵対してるやつにそれを聞くか?いや一緒にお茶をしている時点でおかしいが。私には魔石が埋め込まれている。だから声に逆らえない。それだけだ。それにアイズだったか?あれはアリアと同じだ。それ以上は言えん。」
「ふーん。なんか大変なんだな赤髪。アイズ狙うなら俺も邪魔させてもらうけど。俺の弟とあいつ仲が良いからな。妹みたいなもんだし。」
「待て。貴様はなんとも思わんのか?私はバケモノだぞ?魔石があるんだぞ?」
イラッときたので両手でレヴィスの顔を挟み込んで近くまで寄る。レヴィスは慌てているが。
「よく聞け。耳年増のレヴィスちゃん。俺の妹にはヴィーヴルもいる。知性あるモンスターだ。それでも俺はモンスターじゃなく妹として扱う。なのにそんな俺がレヴィスをモンスターだのバケモノだの言ってたらおかしいだろ。」
そう言って手を離して額を小突く。レヴィスはボーッとしている。これは胸を鷲掴みするチャンスなのでは?と思うがアスフィに殺される未来しか見えないのでやめておく。
「そうか。ユウ。お前はそんなやつなんだな。ありがとう。少し救われたよ…」
「そうかい。ま、とりあえず持ってきたお菓子とドライフルーツは全部レヴィスにあげるから食べな。いつか地上にこれたら俺の飯作ってやるからお互い死なないようにしような!まぁ邪魔してきたらレヴィスでもぶっ殺すけど」
レヴィスは笑う。敵対関係なのにこんな事を言ってくれるやつがいるなんて。今はまだ言えないがいつか友達になりたいと思う。
「あ、レヴィス。悪いんだけどマッピングは今から自分でするからそっちの戦力教えて。」
「教えれるわけないだろうが!!!それに指示されている行動があるからな。」
「んーそうだよなぁ。んじゃそっちが駒として使ってる闇派閥だけでも教えてよ。そっちの主戦力はおおよそ推測できてるし。」
レヴィスは悩む。
「ユウの推測を教えろ。それを上に伝えることも伝わることもない。それで合っているか否かだけ答えてやる。」
「そっか。オッケー。レヴィスを信じるよ。まず闇派閥以外ならそっちの主戦力はレヴィスと仮面のやつ。いや仮面のやつは陰でコソコソタイプだな。んでレヴィスはアイズにつく。この前電磁波で確認しただけでも穢れた精霊は3体残ってるはずだ。」
レヴィスは頷く。
「んでこのクノッソスの扉を上下させてるやつは闇派閥のやつ。ペルディクスだっけ?この人造迷宮に呪われてる奴ら。1人は弟が蒸発させたみたいだけど。そこでだ。ここからは俺の推測。このクノッソス自体がロキファミリアを全滅させるための罠。地中深くまで攻め込ませてから闇派閥の神を殺して光の柱をどんっ。んで残党も処理するためにダンジョンを肉壁にした奴をその精霊に仕込んでいる。これが推測。」
レヴィスは驚愕する。自分達の作戦がほぼ見抜かれていることに。
「ユウ。お前はいったい…。その推測は概ね正しい。だが私にはどうしようもないからな?」
「いいよ。別にレヴィスに協力しろって言いたいわけじゃないし。ただその作戦を阻止しようとは思ってるけどどうなるかわからないからね。レヴィスも巻き込まれて死んだなんてやめてよ?もう顔見知りで一緒にお茶した仲なんだから。あ、それに愛してるって言ったこともあったな。」
「あ、あああ愛してるなんて言うな!!ま、全く。ユウも気をつけろよ。殺し合いをしようとしてる相手に言うのもなんだがユウのご飯も楽しみにしているからな。」
ユウはレヴィスの頭を撫でる。
「どの道クノッソスは次のロキファミリアの侵攻で終わりだ。次に会う時はダンジョンに潜った時かな。会いたくなったら武装してるモンスターがいるからそいつらに伝言残しといて。聞いたらすぐに行くから。37階までなら場所わかるし。」
「そ、そうか。37階の闘技場があるだろう?その地下にセーフティエリアがある。誰も知らん筈だからそこにしてくれ。」
レヴィスがめっちゃ素直で可愛いんだけど。え、もうレヴィスルートエンドでもいい?ボンキュボンだし良いよね?
レヴィスに日本商店の魔法を見せてやる。ここダンジョンじゃなかったと気づいてレヴィスに色々食べ物をあげた。
「んじゃどの道レヴィスはアイズと戦うだろうしそっちの邪魔はしないでおくよ。」
「今回は本気では戦わん。アリアを引きつけて光の柱を落とすとこから引き離すのが目的だからな。それに……(ユウに嫌われたくないしな。)なんでもない。」
ユウは頷き、残りの階層のマッピングをすると伝えて別れる。別れ際にレヴィスを抱きしめて耳元で照れてる顔すごく可愛かったぞ。と言いダッシュで逃げた。レヴィスは我に戻り頭を抱えて机に突っ伏した。
ユウは10階層に広い空間があり、そこに穢れた精霊がいることを把握する。そして闇派閥であろうやつらと神々のいる場所に印をつけて地上に戻ることにした。途中で闇派閥のやつらを何人かボコボコにして鍵も奪っていったけども。
地上についてすぐに屋台に向かう。ウィーネのお好み焼きを食べたかったからだ。まだお兄ちゃんウィーネのお好み焼き食べてないよ!?
あいも変わらず行列が出来ていたので大人しく後ろに並ぶ。すると男神様に声をかけられる。
「ん?ユウ君じゃん。なんで並んでんの??」
「いえ、ひと仕事終えてきたんでウィーネのお好み焼きまだ食べてなかったんで食べたいなと思いまして。でも皆さん並んでるので大人しく並ぼうかなと思いまして。」
「なんだって??まだウィーネちゃんのお好み焼き食べてなかったの!?おい野郎ども!!ユウ君まだウィーネちゃんのお好み焼き食べてないんだってよ!先行かせてあげてもいいだろ?」
いいよー!ユウ君早く食べてあげなよ!!ほらほら!と1番前まで連れて行かれた。
「あー!お兄ちゃんだー!!ウィーネの焼いたやつ食べてくれるの??」
「あ、うん。ウィーネ頼むわ。」
ウィーネは真剣にお好み焼きを作り始める…が、小さい子が頑張ってるようにしか見えない。何このたどたどしい手つき。可愛すぎてクノッソスに俺が光の柱落としそうなんですけどぉぉぉぉ!!
ひっくり返すときにえいっ!って言うの可愛すぎて血吐いたわ。
笑顔で渡してくれたのでお礼を言って横で食べる。
「ウィーネ。めっちゃ美味しい。またお兄ちゃん買いにくるわ。」
ウィーネはわーい!お兄ちゃんに褒められたー!とバンザイしてる。それを見て泣いてる男神様連中がいた。いや俺も泣いたけど。それからいーちゃんの横で20枚を素早く焼く。周りの男神様達がおお!すげぇ!と騒いでいたが。それを持ってフレイヤファミリアに行く。
「フレイヤちゃーん!ただいまー!」
お好み焼きを食べているので足でドアを開けて勝手に入る。ポカーンとしているフレイヤちゃんとオッタルさん。
「ユ、ユウ?あなたクノッソスに行かなかったの?ロキに聞いたら今日行くって言ってたけれど?」
「え?行ってきたよ?全フロアマッピングして向こうの怪人とお菓子食いながらお茶してきた。」
「ちょっと待ちなさい?ならそのお好み焼きは?」
「さっき帰ってきたからウィーネの焼いたやつ食べたくて行ってきて、オッタルさんのお土産に焼いてきた。」
オッタルさんはその言葉を聞いてすぐに受け取りにきてフレイヤちゃんの横で1人で食べ始める。
「オッタルゥゥゥ!!あなた何独り占めしようとしてるのよ!!私にも食べさせなさい!!」
「誠に失礼ながらフレイヤ様。これはユウが持ってきたものです。ユウを信用していないわけではありませんが、やはりフレイヤ様に他派閥のやつが持ってきた物を食べさすなど、このオッタルにはできません!!」
「うるさいわよ!!!あなた全部食べたいからでしょう!?というかそれならなんでユウが作ってくれたり持って来てくれた物をもう既に私が食べてるのよ!!」
「私はお好み焼きが好きなので1人で食べたいです。フレイヤ様申し訳ありません。」
「正直に言ってもダメに決まってるでしょう!!!寄越しなさい!!」
渋々という言葉を体現すればこうなるんだなというくらいの態度でオッタルはフレイヤにお好み焼きを渡す。フレイヤはお好み焼きを食べながらふと気になった事を聞く。
「ユウ。あなた怪人とお菓子食べてお茶したって言ってなかったかしら?」
「今更すぎて草生えるわ。うん。レヴィスって赤髪でボンキュボンで胸に魔石あるやつ。胸でかいから魔石まで攻撃届かなさそうって言ったら真っ赤になって胸隠してたよ。」
「そ、そう。その怪人もユウのおもちゃになったのね…。って違うわよ!!なんの話してたの?」
「敵戦力と俺らの推測が合ってるかの答え合わせ。」
「あなたバカなの!?なんて事相手に聞いてるのよ!!それに推測話したら対応されちゃうでしょ!?」
フレイヤちゃんが激おこなんだが。オッタルさん1人で17枚目のお好み焼き食べとるがな。
「んーレヴィスは大丈夫だと思うよ?魔石のおかげでなんかエニュオってやつの指示に逆らえないだけらしいし。それ聞いてから喋ったから。まぁこの話はロキファミリアには言うつもり無いけどね。レヴィスが向こうで立場失って殺されたら嫌だし。ロキ様とフィンさんだけには伝えるよ。」
フレイヤは納得する。フォークをお好み焼きに伸ばすとカチンと皿にフォークが当たる音がする。オッタルさんを見る。オッタルさんは口をもぐもぐさせながら決してフレイヤちゃんの目を見ない。
「ねぇオッタル?私のお好み焼き知らないかしら?」
「…………水と一緒で蒸発していました。」
フレイヤちゃんは無言でオッタルさんの素敵耳を掴む。ゆっくりと俺の方を見る。
「ユウ。私少し用事があるのを思い出したから今日は帰ってもらってもいいかしら?ちょっと母親として息子の調きょ…指導をしなきゃいけないのよ。」
すんごい怖い発言があった気がするがフレイヤちゃんが激おこしてるのですぐさま頷きロキファミリアに向かった。
門番の人に話かけるとすぐに通せと言われているらしくすぐに通してくれた。ロキ様の私室に向かう途中にアイズとレフィーヤがいるのを見つけて話かける。
「おーい可愛い妹とアイズ!何してんの?」
ユウに気づいたレフィーヤは抱きついてくる。ユウもレフィーヤを抱っこしてあげる。
「お兄ちゃんだー!えへへ。今日はどうしたの??」
「ん!ちょろっとクノッソス全体をマッピングしてきたからそれを渡すのとロキ様とフィンさんと作戦会議だな。レフィーヤはフィルヴィスと同じ部隊にするつもりだから頼むぞ!」
「さすがお兄ちゃんです!わかりました!私お兄ちゃんの期待に応えてみせますよ!!」
「あ、あのユウさん。こんにちは。全体のマッピング、できたんですか?」
アイズが躊躇いながら話かけてくる。なんで?
「おう!俺の魔法でちょちょいのちょいよ。んでアイズどーしたんだ?何でそんなに遠慮してんだ?」
「いえ、ベルとまたデートしたくて、でも迷惑かなって。レフィーヤに相談、してました。」
「なるほどなー。ベルのお兄ちゃんの俺にも相談したいけどクノッソスの事があるから迷惑になるかなって事?」
コクコクと頷くアイズ。この子マジで妹としてなら死ぬほど可愛いんだけど。
「アイズ。アイズはベルのお嫁さんになる。そうだろ?そしたら俺はお兄ちゃんになるわけだ。俺が妹に相談されて迷惑だなんて思うはずねーだろ。ベートさんもお前を妹だって言ってたぞ。いつでも相談に来い!あ、でもデートはクノッソス終わってからな?」
アイズは照れながらわかりましたという。ベートさんがお兄ちゃん。ベートお兄ちゃん?と呟いている。それベートさんに言ってみ?多分倒れるぞあの人。ニヤリと笑ってアイズに入れ知恵をする。
「レフィーヤ。ベートさんにアイズが呼んでるって連れてきて?俺の名前出すなよ?んでアイズ。ベートさんがきたら近くに行って服の裾を掴みながらベートお兄ちゃんって呼んでいいですか?って言え。」
レフィーヤは笑うのを堪えて呼びに行きアイズはふんす!とやる気になっている。え?俺?腹筋つりそうなくらい力入れて笑うの我慢してるよ?
ベートさんが来た。俺は建物の陰に気配を消して隠れている。
「おうアイズ。どうした?ベルの事で相談か?」
服の裾を掴む。上目遣いでアイズが口を開く。
「ベートお兄ちゃんって、呼んでもいいですか?」
ベートさんあれ意識ある?
「…ッハ!!あ、アイズ今なんて?」
「ベートお兄ちゃん」
「ユウゥゥゥ!!テメェどこにいやがる!!」
「いやベートさん返事返事。」
「おう。アイズ。俺はお前のお兄ちゃんだ。なんでも相談してこい。ジャガ丸くんも奢ってやる。そんでベルとくっつくまで絶対に守ってやる!!」
「ベートお兄ちゃんありがとう!」
ユウとベートは隅っこの方に行く。
「ユウ。今日ほどお前を尊敬した日は無い。妹は素晴らしい。お前は正しかったわ。」
「ベートさん意識とんでたもんね。俺もレフィーヤ達、可愛い妹がいないとやられてた可能性はありましたけどね。」
2人は握手をしてアイズのとこに戻る。ベートさんにアイズとレフィーヤの話を聞いてあげるように伝えてロキ様の部屋に向かう。
「ロキ様。マッピング終わってお好み焼きを食べて焼いてアイズおちょくってたら遅くなりました。」
「マッピングの後そんだけ遊んでこんなに早い時間帯に来れるんかいっ!!はぁ。ウチの心配を返せ!ともかく無事でなによりや。おかえりユウたん。」
フィンさんも呼んでもらいマッピングしたノートを渡す。ノートの紙の質の良さに驚いとる場合じゃないと思いまーす。
「ユウ君はマッピングもすごいね。これ下手な地図より上手くないかい?」
「いやほんまそれやで。多芸なやっちゃなー。しかしこれあればめっちゃ楽になるな。」
2人は4階以降のところに目を向けて話合っている。
「あ、それとレヴィス、怪人とお菓子を食べてお茶して来たんですけど俺らの推測ほぼ間違って無いっすね。」
ロキ様とフィンさんが固まる。ゆっくりとこっちを2人が見てくる。
「ユウたん?ほんま何してんの!?なんで怪人とお茶することになってんねん!!」
「いやー初めて会ったときはボコったんですけどね。いじるとすげー楽しくて。それでベルとウィーネを探してる時に強い電磁波を感知したんで行ったらまたレヴィスだったんですよ。んでぽりぽり魔石なんか食ってたからそんなんよりドライフルーツ食べろってあげたら異端児の運ぶところ教えてくれましてねー。んで今回も見つけたんで遊びに行ったってわけです。」
「フィン。ウチ神やのに嘘わかる存在やのにユウたんの言うてる事に嘘がないってなるんなんでなん?」
フィンさんはトオイメで答える。
「ロキ。それはユウ君が本当の事を言っているからさ。そうか。僕を切ってくれた怪人もユウ君からすれば良いおもちゃになるのか。リリさん。迷わないと言ったが僕の心は粉々になりそうだよ…」
「んでお茶してる時に聞いた話だとレヴィスは胸に魔石埋め込まれててエニュオの指示だけ聞こえるみたいですよ?んでその指示には身体が勝手に従う。だから行動制限もされて無いみたいなんでこっちの推測を話すと概ね正しいって言ってましたね。レヴィスはアイズについて光の柱を落とす予定地から遠ざけるのが目的みたいです。今回は殺し合うつもりも無いみたいなので安心してください。」
ロキ様とフィンさんは揃ってため息を吐く。ロキ様は真面目な顔をして聞いてくる。
「そのレヴィスって怪人がアイズたんを殺そうとしたりレフィーヤを殺そうとしたらどないすんねん。」
「ん?その時はレヴィスを殺しますよ?優先順位を間違えるつもりはありません。」
即答するとロキ様は唖然とする。フィンさんは俺がこういう奴だとわかっているのか苦笑するだけだ。
レヴィスの対応は今回はアイズに任せてその後は全て俺に預けてくれるらしい。
一回ローブ着せてホームに招いてやろーかな?
その後の作戦はヘルメスファミリアとディオニュソスファミリア、ディアンケヒトファミリアと合同で話し合って決めた。
とりあえずハデス兜で透明になれるアスフィ達ヘルメスファミリアが闇派閥の扉の上下をしているやつのところに行く。ロキファミリアは陽動。ヘルメスファミリアが最短で行けるようにバラバラに動いて合流地点は同じところ。それとアミッドさんはフィンさんについて行ってもらう事にした。アイズとリヴェリアさんはレヴィスを相手にする。
そこで待ったをかけたのはディオニュソス様。眷属を殺された無念をとか言い始める。ロキ様が気持ちはわかるけどやめなさいと言うが何も聞かない。
「ディオニュソス様。なんか酔っ払いみたいですよ?ディオニュソス様は昔荒れていたけど人が変わったみたいに理知的になったってウチの神様が言っていましたがそちらが本性ですか?」
「ユウ君。君には感謝しているがこれは別の話なんだ!!俺がやらないと死んだ眷属達の無念は晴らせない。」
「いやまぁ気持ちはわかるんですけどね?んーまぁいいっすよ。俺が警備につきましょう。ロキ様もそれならいいですか??」
「んーユウたんには遊撃を頼みたかってんけどしゃーないな!ウチも行ってイケロスとタナトスにエニュオについて聞きたいしええよ。ウチの護衛も頼むわ。」
フィンさんはため息を吐くが許可を貰ったのでフィルヴィスと神様連中の護衛をすることにした。
そしてクノッソス侵攻最終戦が始まる。
次回クノッソス侵攻!!
上手いこと書ければ良いけど…
レヴィスちゃんをどーするか悩むぅぅぅ