ベルの兄は異世界人   作:ごーたろんす

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今回から原作が出るまでは完全オリジナルと閑話で進めていきます!

原作が出たらそっちにうまく繋げれるように頑張りますんでよろしくお願いしまーす!


ふぇぇぇぇ。無法地帯!!ヘスティアファミリア!!

ユウは顔まで覆えるフードを用意してダンジョン10階層の霧が立ち込めている広間の壁際に立って電磁波を広げてレヴィスを待っている。

レベル1の冒険者がオークと戦っているのを見ながらボーッとしていると見知った強い電磁波を感知する。

 

 

「おーいレヴィス。こっちこっち。とりあえずこのフード被って。それからウチのホームまで連れていくから!」

 

「ユウ!あ、ありがとう。本当に私がユウ達のホームに行ってもいいのか??そ、そのベル君や他の奴等もいるのだろう?」

 

「おう。説明しといたから問題ねぇよ。ベルも楽しみにしてるってよ。」

 

レヴィスの手を掴んで引っ張りながら一緒に歩いて地上へと向かう。レヴィスは手を繋いでいることにあたふたしているが何も文句は言わない。

 

「そーいやレヴィスって俺と会う前にパオーンのとこの冒険者殺したんだろ?パオーンのとこにはバレないようにしねーとな。」

 

「リヴィアの街の冒険者か…。迷惑をかけているようで本当にすまない。」

 

気にすんなと言い地上に出る。そのままホームに一直線に帰る。ホームに着いてフードを取らせ、リビングの椅子に座らせる。

 

「ここが俺らのホームだ。とりあえず飯までまだ少し時間があるからケーキと紅茶でもどうぞー。俺はベルとか呼んでくるわ!」

 

ケーキと紅茶を出されても未だに慣れないのか固まっているレヴィス。こんなに普通に接して貰った事がないので脳のキャパをオーバーしていた。

 

ケーキをもぐもぐ食べているとドタドタという足音と共に白い髪の寝ているところを見たユウの弟、ベルがリビングに入ってきた。

 

「あー!はじめまして!!ユウお兄ちゃんの弟のベル・クラネルです!!レヴィスさんですよね??お兄ちゃんから色々聞いてます!よろしくお願いします!!」

 

 

「あ、ああ。レヴィスという。ベル君の事はユウから会う度に聞いているよ。今日は私みたいな怪人をホームに招いて貰って感謝している。」

 

後ろからレヴィスの頭にゲンコツをして頬をムニムニしてやる。

 

「私みたいな怪人って言うなっつっただろ!脳みそにいく栄養が全部この胸に向かってんのかレヴィスは!」

 

「ひゅ、ひゅまない。」

 

ベルはお兄ちゃんダメだよー!とぴょんぴょんしながら止めにくる。あー可愛い。何この弟。お兄ちゃんを萌え死にさせたいの??

ベルの髪をくしゃくしゃと撫でてレヴィスも解放する。

 

「「お兄ちゃん(兄上)!!ただいまー!」」

 

「おお!愛しの妹達よ!お帰り!ほらお客さんが来てるから挨拶しな?あ、レヴィス。フィルヴィスは知ってるな?もう1人はヴィーヴルのウィーネだ。」

 

「ああ。あの時の。レヴィスといったか?兄上のご飯は最高だからな!たくさん食べて帰ると良い。」

 

「ウィーネだよっ!レヴィス!よろしくね!」

 

レヴィスは固まってしまう。ユウと始めて会った時に殺そうとした妹エルフと一緒にいた黒髪のエルフが普通に話かけて来たからだ。

すぐに我に返って返事をする。

 

「あ、ああ。よろしくな。フィルヴィスだったか?この前はすまなかったな。ユウ。やはり私は敵対していたしマズイのではないか?」

 

「兄上にそんな事いっても無駄だぞ?敵対派閥の主神をここに住まわせて屋台で働かせているんだからな。それにヘスティアファミリアには兄上だから仕方ないという魔法の言葉があるから問題ないぞ!」

 

フィルヴィスも一切気にしていないようだ。ユウも頷き、レヴィスにはケーキのおかわりを。妹達と弟にもケーキを出してやる。

 

「む。すまんな。これはケーキといったか?甘くて美味いな。それに色々な種類があるが全て味が違うのか?」

 

「そうですよ!!レヴィスさん!僕のひと口食べてみてください!僕このチーズケーキが大好きなんです!」

 

ベルがあーんとレヴィスに食べさせているのを見るとウィーネも!とウィーネもやり始め、フィルヴィスも便乗して楽しそうにみんなで食べさせ合いをしていた。

 

「よし。んじゃお兄ちゃんはご飯の仕込みとかしてくるからみんなレヴィスのこと頼んだよ?」

 

弟と妹は手を挙げて返事をしてくれる。うん。いい子達過ぎて涙で前が見えないよ。

 

 

 

 

「レヴィスさん!レヴィスさん!魔石ぽりぽり食べて寂しそうだったんですよね!?ここでお兄ちゃんのご飯食べて元気になってくださいね!!」

 

「え?あ、いや、私寂しそうだったのか?」

 

「兄上が言っていたぞ?あんなジメジメした暗いとこには置いておけないから地上に連れてくるとな。レヴィスは何をしたんだ?兄上があんなに気にする人は敵対してる者の中では始めてだぞ?それにブラシスコンでは無いのが一番の驚きだ。」

 

レヴィスはフィルヴィスの言葉を聞いて固まってしまう。ブラシスコンが何か分からないが違うらしいし、ユウが気にしてくれている事に嬉しくなる自分がわからない。

 

「ウィーネそれ知ってるよ!いーちゃんに教えてもらった!愛っていうんだよ!親愛とか友愛があるんだって!」

 

 

「あ、あ、あ、愛!?そそそんなわけ…」

 

「いやレヴィス。その反応で違うわけ無いだろう。諦めろ。兄上からは逃げられない。兄上は来る者拒まず去る者ガン追いらしいからな。」

 

レヴィスは顔を真っ赤にしてあたふたしながらウィーネにケーキを食べさせられていた。

 

それからしばらくするとヘスティアファミリアの眷属が全員集まり、ベート、レフィーヤ、アスフィもホームに来る。それからご飯だ。

 

「お!レヴィスっつったか?お前もユウに目つけられて災難だったな。アイズ狙ってる理由も聞いたし気にすんな。あ、でもアイズは俺の妹だからな。なんかあったらぶっ殺すから。」

 

「あ、あのう。レヴィスさんですよね?レフィーヤです。覚えてらっしゃらないかも知れませんが一度戦ってます。お兄ちゃんに目をつけられてるので申し訳ありませんが諦めてください。」

 

「レヴィスですか。ユウがすみませんね。私はアスフィ・アンドロメダと言います。ユウが迷惑をかけているみたいですが気に入っているみたいなのでよろしくお願いしますね。」

 

三者三様の挨拶と言葉に少しレヴィスは引いてしまう。

 

「あ、ああ。そ、そんなにユウに目をつけられるとマズイのか??」

 

レヴィスはすごく気になっていた言葉を聞いてみる。すると3人とヘスティアファミリアは同情の目でレヴィスを見つめる。

 

「な、なんだ!その視線は!不安になるだろう!やめてくれ!!」

 

焦りに焦るレヴィスをみて全員が大笑いする。そこにユウがご飯を持ってやってくる。

 

「んだよ。人が飯作ってる時に楽しそうにしちゃってさ。ま!レヴィスも仲良くなれたみたいだし大丈夫だな。ほれ。俺の故郷の中華料理ってんだ。量も多いからガンガン食べな!」

 

どんどん机の上に大量の食事が置いていかれる。そして神、下界の子供、異端児、怪人の無法地帯の食事が始まる。

 

「う、うまい。とにかく美味いなこの食事は…。」

 

「そうだろう?レヴィス君はダンジョンに住んでいるんだろ?ダンジョンなんて言い方が悪いけどまともな食べ物があるのかい?」

 

「いや。食えるものなどないから魔石を基本的に食べている。」

 

みんなうわぁ。みたいな顔をする。

 

「そ、そうかい。なんか聞いて悪かったね。もし良かったらいつでもこのホームなら大丈夫だから来ていいよ!ユウ君に聞いた話だとそんな生活もエニュオってやつの声のせいなんだろ?」

 

「…詳しくは言えないが概ねその通りだ。だ、だが神ヘスティア。私はやはり地上の人からすれば劇薬もいいとこだ。今回を目一杯楽しんでまた穴倉に戻るさ。」

 

「ふぅ。ユウ君の言ってた通りだなぁ。レヴィス君。今いるメンバーを見てみなよ。ロキ、ヘルメスの子供、それにウィーネ君。オッタル君に言われたよ。ここは無法地帯だって。なら無法地帯なんだからレヴィス君が来ても良いんだよ?ねぇみんな?」

 

全員ヘスティアの声に頷く。ユウとベート、イシュタルは大爆笑しているが。

レヴィスはその光景を見て涙する。こんな美味しいご飯を食べたのもこんな暖かさを感じたのもダンジョンではあり得ない。

 

「ほらレヴィス泣くなよ。お前の為にいっぱい作ったんだ。食え食え。それにいつでも来いよ。みんな歓迎してくれるってよ。あ、ついでに今日泊まってけよ。アスフィも泊まっていくだろ?レヴィスに風呂教えてやってくれ。」

 

アスフィも微笑みながら頷く。レヴィスは泣きながらご飯を食べていた。

 

食事も終わり、弟、妹達とベートはまた庭で手合わせを始める。実はユウ。クノッソス侵攻後にステイタス更新をしたらランクアップしてレベル5になったのだ。そのユウに追いつく為にベルは必死になっていた。

お兄ちゃんに守られるだけの存在は嫌だと言わんばかりに。ユウはふと思いつき、レヴィスにも参加するように伝える。

 

「おーい。ベル、レフィーヤ、フィルヴィス。レヴィスと戦えよ。レヴィスは技術こそ犬の餌レベルだけどアビリティはオッタルさんの上だぞ。いい鍛錬相手になる。」

 

3人は喜んでレヴィスの手を取って庭に連れて行く。

 

「な、なぁ。ユウの弟と妹になるとあんな鍛錬馬鹿になんの?アビリティだけならオラリオ1っつってんのになんの躊躇もなく連れて行ったぞ?」

 

「んー。ベートさんだけには鍛錬馬鹿って言われたくないと思うけど。まぁヘスティアファミリアがおかしいんじゃない?ほら来たよ?」

 

「炎雷狼殿!!自分もまだまだ強くなりたいです!なので是非手が空いているのならお相手をしてもらえないでしょうか!!」

 

「あ、俺も頼むわ。ベルの横に立って胸を張って相棒だと言いたいからな。鍛治師だろうと関係ねぇ。あいつの横に立つには強くねぇといけねぇからな。最強の鍛治師を目指してやるよ。」

 

ベートは口を開けて固まる。命とヴェルフがレベル2なのも知っているし、交流もそれなりにある。だがレベル6の自分に頼みに来るとは思ってもいなかったのだ。

しかし上を貪欲に目指すヘスティアファミリアの眷属を見て笑う。冒険者はこうでなければいけないと言わんばかりに。

 

「はっ。やっぱこのファミリアの連中は頭イカれてやがるぜ。だが悪くねぇ。いいぜ。かかって来いよ。相手してやる。」

 

ベート、命、ヴェルフも庭に出ていく。んーそろそろ外壁をアダマンタイトくらいで補強し始めないとマズイかな?と思いつつその光景を見る。

 

「はぁ。このファミリアに入ってどれだけイシュタル様のところが普通だったかわかったよ。そりゃこのメンバーには勝てないわ。なんだいこの向上心は。」

 

「アイシャさん。そりゃヘスティアファミリアは足元の確認をしっかりして上をひたすらに目指すファミリアですから。それにロキファミリアとの擬似戦争遊戯での経験があいつらの心を強くしたんじゃないですか?」

 

「あー。それはわかるねぇ。あたしも正直なところユウに技術を教わったけどヒリュテ姉妹に勝てるとは思ってなかったしね。それにダンジョンでのベルの動きだよ。ユウはいなかったけどあの騒ぎの前にモスヒュージの強化種と戦ったんだけどね、あの子はとんでもないよ。それとリリルカ。ベルはリリルカの指示に完璧な動きで従いリリルカは…あの子どうしちゃったんだい?まるで戦況を全て把握してるみたいだったよ?一切の無駄がない指揮にこっちの安全マージンの確保。それから未来が見えているって言われても不思議じゃない予測。末恐ろしいよ。」

 

「まぁベルは俺の愛弟だし。リリに関しては知らん。けどあいつのおかげでロキファミリアと俺はクノッソス侵攻の時にかなり助けてもらった。フィンさんですら頭のキレは勝てないって言ってたくらいだし。」

 

そんな話をしていると横から声がかかる。

 

「本人のいないとこでそんなに褒めないで貰えますか?恥ずかしいです。リリはユウ様に言われたから変われたんですよ。ベル様のパーティの頭脳はリリだと。ならば全員を生きて帰すのがリリの役目です。生きて帰すには敵を討ち倒すか、撤退の2つです。幸いにもベル様とアイシャ様のレベル4がお2人もおられますからね。あのクラスの敵ならチョロいです。」

 

「お、リリか。ステイタス更新は終わったのか?なるほどねぇ。リリはリリで成長してるって事だな。俺は戦闘は教えれても指揮系統はその場でノリと勢いで言っちゃうからリリには合わないな。フィンさんに話通しとくから教えてもらえよ。」

 

「そのノリと勢いの指揮で最良の結果を残されたらやってられないんですが。ありがとうございます。よろしくお願いします。あ、それとリリはレベル上がりました。新しいスキル「冷徹な指揮官(クレバーコマンダー)」が出ました。戦闘時に思考速度の急上昇みたいです。」

 

「ほ、ほんとうかい!?リリルカやったじゃないか!!あんたのおかげで助かってるんだ。ウチのパーティは脳筋しかいないからねぇ。これからも頼りにしてるよ!」

 

アイシャさんはリリを抱き上げて喜んでいる。どうも脳筋パーティなので苦労してるみたいだ。リリも笑顔だし良かった良かった。

 

「そーいやアイシャさん。俺春姫ちゃんに魔導書渡して読ませたからそろそろ「ユウ様ー!!春姫も新しい魔法とスキルが出ました!!」うん。来たね。」

 

春姫ちゃんが走ってくる。狐って可愛いよね?

 

「アイシャさん!!春姫ももっと皆様のお手伝いが出来るようになりました!!」

 

「ユウ?あたし聞いてないんだけど。まぁ春姫が強くなるならいい。んで春姫どういう魔法とスキルが出たんだい?」

 

「はい!ユウ様にウチデノコヅチを全員に付与できて、切れたらすぐにまた掛け直せたら便利と言われたのでそれを魔導書様にお願いいたしました!「ココノエ」です。詠唱連結させれば良いらしいのですがまだやっていないので分かり兼ねます。それとスキルなんですが…こ、これです。」

 

顔を真っ赤にして俺らに紙を見せてくる。

義姉尊敬(リスペクトシスター)

姉を守る又は支援する際、魔法の効果が激上昇。姉を尊敬する限り成長速度が上がる。尊敬しなくなると効果はなくなる。

 

それを見てユウは大爆笑。アイシャは春姫と顔を真っ赤にし、リリは苦笑いだ。ユウはベートを呼ぶ。ベートはそれを見て大笑い。

 

「ぷくくく。あっはっは。あーこのファミリアの連中はほんとおもしれぇぇ!!どんだけ兄弟、姉妹が大好きなんだよ!つか成長速度促進スキル出過ぎだろ。今までそのスキルが無かった事にびっくりだわ。」

 

「うんそーだね。俺とベルと春姫にレフィーヤでしょ?あ、フィルヴィスもあったよ?」

 

「まじかよ。ヘスティアファミリアのブラシスコン半端ねぇな。1人はウチのもいるけど。あー春姫だっけ?お前の魔法って攻撃じゃねーんならここで試してみるか?あの魔導書読んだんだろ?くくっ。猛者がラーメンのトッピングと交換してたの思い出しちまった。」

 

「あー。流石に悪かったからフレイヤちゃんにも色々持って行ったよ。まぁ春姫ちゃん試してみなよ。」

 

全員の注目を集め、一旦鍛錬をやめてもらう。中にいたアスフィとフィルヴィスと胃を抑え、真っ青な顔のヘスティアといーちゃんも呼ぶ。そこで春姫に魔法をやってもらう。

 

「おいおいマジか。7本の尻尾って事は7人までレベルアップ可能ですってか?ヘスティアファミリアと絶対敵対しないようにフィンに言っとこ。」

 

「こ、これはさすがに予想外すぎるねぇ。しかも一本で15分ブースト。切れたらすぐにかけ直せるのかい。」

 

「えええ。レベルってなんでしたっけ?リリはこのファミリアでレベルの概念がわからなくなって来ました。」

 

「リリさん。私もそうですよ。ユウと初めて会った時なんて恩恵ないユウに負けましたからね…レベルって必要なのでしょうか。」

 

「胃がぁぁぁ。胃がぁぁぁ。成長速度促進スキルだけでもヤバいのにこの魔法は不味すぎるよぉ。」

 

それぞれドン引きしつつ見ている。春姫ちゃんはよくわかってなさそうだけど。

 

「とりあえず15分が7本で105分使えるわけだから春姫ちゃんには魔力を上げる特訓てことでベル達の鍛錬の時にココノエをずっとすること。パーティメンバー全員はレベルアップブーストに振り回されないように慣れること。それが出来ないとダンジョンではまだ使っちゃダメ!というか今のベル達のフロアなら必要ないね。」

 

そう締めて各々がまた鍛錬に戻った。レヴィスは楽しそうに弟、妹達と手合わせしていたが。

 

そしてみんなを風呂に入るように伝えて夜食と飲み物を用意する。鍛錬の後はみんなリビングに集まってダラダラするのがウチの日常だ。

 

「しかしベルはユウと初めて戦った時くらいやりにくいな。これが技術というものか。それにレフィーヤだったか?前までと見違えたぞ。フィルヴィスと共闘すると恐ろしく強くなるな。」

 

「え?レヴィスさんお兄ちゃんと戦って生き延びたんですか!?すごいすごい!!僕の攻撃も効いてなかったみたいですし!」

 

「あ、いやボコボコにされた上に見逃してもらっただけだぞ?弱過ぎると言われたし…。それから魔石食いまくってたんだがな。よくわかった。魔石意味ない。技術と美味しいご飯が必要だ。」

 

「ほぼ欲望丸出しじゃねーか。んでアスフィ?レヴィスの胸の魔石見えた?おっぱいデカ過ぎて攻撃届かなさそうじゃね?」

 

「ええ。もうそれは大層なものをお持ちでしたよ。敵対したらもいでやりたいくらいです。」

 

「ちょ、ちょっと待て!!みんな胸を見るな!!それにアスフィはモグとか言うな!!」

 

アスフィは冗談ですと笑いながらいう。えらい仲良くなってんなこの2人。それから実家に帰ることをベートさん達に伝える。ベートさん達も飯どーすんだよ!と言うのでミア母さんのところに頼むと伝える。

 

それから各自自由になるのでレヴィスはアスフィと話をして、俺はレシピをノートにたくさん書いて材料と調味料を持って豊穣の女主人に向かう。

 

 

「母さん母さん。悪いけど相談乗ってくれない?」

 

「待ってな!あと少しで店閉めるからね。厨房使っていいから馬鹿娘とあたしにご飯作っとくれ。」

 

ちょうど材料も持ってきていたので色々作って時間を潰す。店も閉め、みんなの座っている机に料理を持っていく。

 

「んで母さん相談なんだけどここに用意した飯のレシピをノートに書いてきたから渡すよ。それでさ俺とベル一回爺ちゃんの顔を見に帰るから一週間前後にウチのファミリアの連中とベートさん、レフィーヤ、オッタルさんにこのレシピの飯作ってあげてほしいんだよね。」

 

「それくらいなら構わないよ!それにしてもアンタ冒険者だろ?料理人みたいになってるじゃないか。」

 

「うん。みんな美味しそうに食べてくれるからね。それに前の騒動でレベル5になったよ。」

 

みんなもうレベル5か。と普通の反応だった。驚かれると思っていたので逆にこっちが驚いてしまった。

 

「ユウは最初から頭おかしいニャ。レベル1なのにロキファミリアに喧嘩売るし。レベル上がるのも早かったから不思議じゃないニャ。兄様もあいつとだけは敵対したくねぇって言ってたニャ!」

 

「そうだねぇ。まぁあたしの息子なんだ。それくらいはできるだろうさ。オッタルもゲンコツ食らわした時にユウの実力が測れないって言ってたしね。」

 

あーなるほど。フレイヤファミリアが原因か。あ、そうだリューはどうするんだろう?

 

「そっか。あ、それと別でリューはどうするの?ついてくる?ヘルメスもアスフィも調べてくれたみたいだよ?」

 

「是非お願いします。私も話をしたい。今までの事、これからの事を。」

 

こらこらリュー。その言い方だと…。

 

「え?え?リュー?どういうこと!?ユウさんと付き合ってるの?お爺さんに話をしに行くってそういうこと!?」

 

ほら恋愛脳の小悪魔アザトースが暴走した。

 

「ちげーよ恋愛馬鹿。アストレア様だ。都市外にいるだろうが。ついでに俺達の実家も見せてやろうと思ってな。」

 

 

「ズルイズルイズルイ!!私も行きます!!ベルさんの実家見たいです!!」

 

「悪いな。今回のメインはリューとアストレア様だ。それに家族に久しぶりに会うんだ。レフィーヤやフィルヴィスも連れて行かないのにお前を連れてはいけない。」

 

シルは納得はしてないが理解はしたのかむーむー言いながら反論はしてこなかった。

 

「つーことで母さん。何度も悪いけどリューを借りてくよ?」

 

「いいよ。この子は料理も出来るようになったしすごく働いてくれてるからね。たまには休暇もいいだろ。リュー。アストレア様からもユウ達からも逃げるんじゃないよ。」

 

「はい。ミア母さん。私はきっちりと話をして過去と決着をつけるつもりです。それに…逃げてたら師匠に白宮殿の闘技場にまた叩き込まれてしまいます。」

 

クスリと微笑みながら言うリューさんをみて満足そうに頷くミア母さん。ここはファミリアじゃないけど家族としてのちゃんとした絆があった。

 

ここに来るメンバーを全員教えて時間を決めてもらい席を確保してもらった。母さんにお礼を言ってリューに集合日時と場所を伝えて帰った。

 

風呂に入って布団に入る。眠っていると何かに身体が拘束されて動かない事に気づく。目を開けるとアスフィが右にいて左にはとんでもなく柔らかな感触を感じる。レヴィスさんじゃないですかぁー!!!

え?どゆこと!?桃源郷??アスフィもレヴィスも顔を真っ赤にして目を開く。

 

「ね、ねぇ?俺一緒に寝た覚えないんだけど?そりゃ美人2人だから嬉しいんだけどさ。」

 

「ゆ、ユウの周りには素敵な女性が多いですから…そ、そのレヴィスもユウの事を気になっていたみたいだったので…アピールをと。」

 

「そ、その私は人間では無いから迷惑だろうと思うんだが…アスフィも良いと言ってくれたから…。」

 

「お、おう。なんだ。すげぇ嬉しいんだけどさ。俺はお前らが大切だよ?でも恋愛として好きなのかわからないからやっぱりさそーいうのは少し待ってほしいんだよね」

 

あれだけフィンにヘタレアラフォーとか言いながらこの男もかなりのヘタレである。

だがアスフィとレヴィスは待つと言ってくれた。

 

仕方ないのでそのまま2人を抱きしめて眠った。もちろん次の日の朝ユウの部屋からアスフィとレヴィスが出て来るのをヘスティアといーちゃんに見られて騒ぎになった。




あー完全に暴走した。ここにリューさんも参戦させるんだろ?やってやろうじゃないか。

てことで明日は週始めだし忙しいと思うので多分昼過ぎか夕方に投稿します!

オリジナルなので話の構成とかを考えながらなので1日2話はキツイかもです。1日1話は必ず投稿するのでご了承いただければと思います。

次回クラネル兄弟の里帰り

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