IS  復讐のデウス・マキナ   作:ぷらもん

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まぁ書いたのは自分なんですけどね。


対戦! 相手は額に肉と書いた男!!

試合開始のブザーと同時に両者共に突っ込む。

 

お互いに唯一の武器、『天墜』と『雪片弍型』ふた振りの近接型ブレード。その二刀がつばぜり合いを始める。

 

「織斑一夏! ちょっと聞いておきたいんだけど!?」

 

「なんだよ!?」

 

わたしは背面スラスターを噴射させる。負けじと白式も対抗してスラスターを加速させる。拮抗した力は行き場をなくして二人の機体を回転させる。

 

「あんたは守りたいものがあるんだよね!? それは何?」

 

「家族さ! 俺を育ててくれた千冬姉ぇを今度は俺が守る!」

 

ハッ! そうかい!

 

「……わたしにはもうそんなものはないッ」

 

「え? ッうわ!?」

 

手首を返して天墜の向きを変え雪片を受け流す。突然負荷がなくなって白式がバランスを崩して明後日の方向へ飛んでいく。

 

『天墜 強弓』

 

「わたしに飛び道具ないと思ってたでしょ?」

 

「くっ!!」

 

これが天墜の第三の姿。二つに割れた刀身が扇状に広がり弓となる。弦はない。S.Eで出来た矢が射出される仕組みだ。

 

連続して三射を穿つ。すべて命中。二基の背面スラスターと左腕マニュピレータを破壊してやった。まだまだ。

 

落ちてゆく白式を追う。追撃の手は緩めるなと先生から教わったんだ。

 

「久しぶり!!」

 

「くぅぅうううう!」

 

スラスターが無くてもPIC(パッシブ・イナーシャル・キャンセラー)がある限りある程度飛ぶことはできる。でも姿勢制御は難しくなる。素人なら当然だ。

 

「もうちょっと回ってなさい!!」

 

顔面を踏みつけてやった。必死に機体のバランスを取り戻そうとしているところへの追撃だ。コマのように回りながら飛んでいった。

 

(キン肉バスターってね!)

 

『いや違うだろ真季奈?』

 

デウスは戦闘中は武器の管制だけしていなさい!

 

私の造ったAIのデウスは今この天蓋王の管制システムと直結している。天墜の形状変更や機体の姿勢制御などその他もろもろ全てだ。

 

でも今は違う。機体の出力を抑えて全ての操縦はマニュアルで行なっている。正直めんどくさい。

 

なぜなら、そうしなければ織斑一夏相手なんて秒殺すぎる。

 

それじゃぁ駄目なんだ。

 

「ほら、飛びたきゃ体で考えて頭で覚えなさい! ISは背中の翼じゃなく全身で飛んでるんだって理解しなさい!」

 

「こ、のおお!!」

 

ドゴォ!!

 

「がはぁ!」

 

腹から踏みつけてやる。白式は大変優秀なようでまだ姿勢制御を自力で行なっている。

 

「ほら、落ちたくなきゃ体で踏ん張るの! そう、その調子!」

 

 

 

 

 

 

 

 

「織斑先生、あれって…」

 

「まるで一夏に訓練しているみたいだ……ボコボコにされていまにもS.Eが尽きそうだが」

 

ピットのモニター越しに試合を観戦している山田真耶と篠ノ之 箒が見たままを言う。

 

「ふっ」

 

「? 何がおかしいんです? 織斑先生?」

 

「いや。(昔、見たことのある光景だと思ってな)」

 

二年前、自分が志波真季奈にしてやった訓練をあいつはやっている。それが嬉しかっただけ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「もう飛ぶこともできないのですか!?」

 

「く、くそ!」

 

ISは空を駆けて戦う兵器。でもわたし達は地上にいます。とうとう織斑一夏が空を飛べなくなったからです。情けない。

 

『なぁ、真季奈? そろそろあのIS、ダメージレベルが危険域なのでないか?』

 

かもしれませんね。では最後は自滅してもらいましょう。

 

「まだ右腕は使えますね? なら構えなさい。これで最後にしてあげます」

 

「な、なんのぉ! ま、まだ終わっちゃいないぜ!」

 

終わらせないと不味いのですよ。

 

ISは一定量のダメージを超えると回復できないレベルに達します。そうすると機体に、とうよりコアに一生残る障害のような不具合を『覚えて』しまうんです。

 

「その息があるのならかかってきなさい!」

 

「お、おおおおおおおおおおおおおおおおお!!」

 

馬鹿正直にまたも正面から突っ込んできます。まったく、今度やるときはフェイントの一つでも教えててあげましょう。

 

ガシッ!!

 

「なっ!」

 

わたしは雪片弍型が『零落白夜』(れいらくびゃくや)を発動したのを確認してその武器を掴む。こんな腰の入っていない一刀など片手で十分だ。

 

「家族を守るって言ったよね? それでこの程度なんです?」

 

「なんだって!?」

 

「だったらもっと強くなってみなさい!! あなたの家族が生きているうちに!!!」

 

わたしのISが金色に輝き、天蓋王の『単一仕様能力』《ワン・オフ・アビリティー》が発動。

 

「なにっ!?」

 

「あなたの負けです。織斑一夏」

 

ピーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!

 

 

『白式、S.Eゼロ!! 志波真季奈の勝利です!!』

 

 

「……なんで、俺の…負け?」

 

「単一仕様能力についてはまた今度教えてあげます。今日のところはあなたの負けですよ」

 

「そう、か。負けたんだな、俺」

 

おっとそんなに肩を落とさないでくださいよ。織斑先生なら髪の毛わし掴みにしてぶん殴られてますよ? ……わたしはそうでした(ブルッ!

 

にしても織斑式教導術はヒヤヒヤします。ISの絶対防御があるとはいえ何度殺してしまうかと思いましたよ? 織斑先生の力加減は絶妙だったんだなー(棒)

 

「ところで織斑君、賭けの方なんですが覚えてますか?」

 

「げ!? そうだった! ……お、男に二言はないっす」

 

「ではですね……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ピットや観客席側のモニターに織斑一夏の顔がアップで映し出される。第三アリーナにいる人間が全員見守る中、織斑一夏が腕を組んで高らかに叫ぶ!!

 

 

『へのつっぱりいらんとですよ!!!!』

 

 

ぶふぉおおおおおおおおおおおお!!!!!!

 

 

あはははははっはあははははははっはははあっゲホっ、ゴホっ……ぷぷぷ、あーーーーサイッコーーーーー!!!

 

 

アリーナ中が吹き出す中、特等席でわたしも大爆笑ですよ!!!!

 

だって、額に肉書いてなにいってんのこいつ!? あーはははっはもうやめてー!!!

 

き、記録記録! デウスしっかり記録してーーーー!!!

 

 

『真季奈は容赦がないなぁ』

 

 

 

 

 

復讐⑥ : アリーナの中心でへのつっぱりを叫ぶ

 

結果  : 笑えるww

 

備考  : その言葉通り頑張ってもらいましょう。

 

 

さぁ、そろそろ鏡を見せてあげましょうか(笑)




やめて! 一夏のライフはもうゼロよ!
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