ではどうぞ。
こんばんわ。布団 in 真季奈ちゃんです。
現在絶賛ふて寝中であります。織斑一夏マジぶっ殺す。
今日のデートで思い知らされました。あの男はダメです。ホントダメですぶっ飛ばしたい。
わたしのパパとママの事を覚えてないどころか認識すらしていなかったなんて許さん馬鹿。
ねぇ、どう思う? デウス。
『とりあえず、真季奈がこの学校に来た理由はなくなったな。政府の意向とはいえ、君は本来織斑一夏に両親のことへの謝罪を求めていたんだろ? それがあのザマではな』
うん。覚えてないんじゃない。知らないんじゃ、なんの意味もない。中身のない謝罪なんて欲しくない。
『ならもういいじゃないか。それに、織斑一夏なんてしょせんはオマケに過ぎないだろ?』
そうだね。あいつは単なる八つ当たりだ。本当の復讐の相手は別にいる。
『亡国機業、それに変態駄兎』
あぁ、パパとママを殺した奴ら。わたしの、俺の夢を盗みやがったあのクソ女!
『どうする?』
決まっている。復讐するは我にあり! 目障りなクズどもは全て斬り伏せるのみ!
『どこまでも付きあうぞ、真季奈』
あ、でも織斑一夏はそれと関係なくむかつくから今まで道理でよろ~。
『あいさ~』
おはようございます。織斑一夏です。
昨日は志波さんとのデートで彼女を泣かせてしまいました。スミマセン。
そのことで箒たちや千冬姉ぇにも怒られた、というかボコられた。……なぜバレたし。
今は朝のSHRの真っ最中。が、ここで問題が発生。
なんと、
志波さんがいねぇっっ!!!???
俺の隣の席が空っぽです。
おかしいと思ったんだ。今日は椅子に座ってもデウスに噛まれなかったし、おはようのビンタも飛んでこなかった。なによりも、いつも俺の心を抉る志波さんのモーニング・罵倒がなかったんだ!!
『これはおかしい!!?』(クラスの総意です)
まさか俺のせいか!? 昨日俺が泣かせちゃったから傷心の欠席なのか!?
は!? 殺気!
(一夏殺す一夏殺す一夏殺す一夏殺す一夏殺す一夏殺す一夏殺す一夏殺す一夏殺す一夏殺す一夏殺す一夏殺す一夏殺す一夏殺す一夏殺す一夏殺す)
(あの唐変木のスケコマシ野郎ぉお!)
(一夏さん最低…)
教壇の前、窓際、後方から恐ろしい殺気が飛んでくる。というか一人ヤバイ人がいる! ていうか身内だろおい!?
「あ、あの織斑先生。今日志波さんは……?」
「あぁ? 知らんわクズが。誰かさんの方が詳しいじゃないのか? えぇ?」
ひぃいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!??
やばい! 今日死んだ! 俺死んだ!!
えーなに? 志波さん今日欠席? 織斑君が関係してるのー? 織斑先生すっごい怒ってるけどなんだろねー? まさか織斑君がなんかした!?
やめてえええええええええええええええええええ!! 土下座でもなんでもしますから許してください!!!
こ、これは授業終わったらマッハで志波さんに土下座してこよう! 殴られよう! 頭踏みつけてもらおう!! だから許してぇ!!
「チッ、どっかのクズのせいで気が乗らんが、今日は留学生を紹介する」
え? 留学生? こんな時期に?
「我が一組と隣の二組にアメリカ、中国、フランス、ドイツの四ヶ国からISの代表候補生が一人ずつ、各クラスに二名が留学に来ることになった。一ヶ月だけの体験留学だが本人が希望すればそのままこの学園の生徒となる。留学生共がこの学園を気に入るよう、貴様ら豚共はせいぜい恥を晒さんようお行儀良くすることだ。いいか? わかったな?」
『『『イエス、マム!!!』』』
うん、なんて統率のとれたクラスだ。まるで軍隊だ。というか軍隊そのものだ。おかしいだろ!? 普通留学生が来る、なんてイベント教室中が騒がしくなるぞ! なのにこのクラス『無』なんだもん! 音が一切してねぇ!
ワァァアアアアアアアアアア!! キャァアアアアアアアアア!! イヤァアアアアアアアア!
ほら! 隣の二組なんてすごい騒ぎじゃないか! いや、待て! なんだ最後の悲鳴!? 何があった!?
「よし、では入れ!」
『失礼します』
ガラッ!
千冬ね、織斑先生の呼び掛けで教室の外にいたと思わしき留学生が入ってくる。人数は二人。ほら見ろ。あんまり静かなんで留学生たち挙動不審じゃないか。かわいそうに。体験留学とはいえこんな魔窟に放り込まれるなんて。
あれ? まさかアイツ、男?
「よし、自己紹介しろ」
「シャルル・デュノアです。フランスから来ました。この国では不慣れなことも多いと思いますが皆さんよろしくお願いします」
留学生の一人、シャルルがにこやかな顔でそう告げて一礼する。
「お、男?」
誰かがそう呟いた。俺だって言いたい。あれは男なのか?
「はい、こちらに僕と同じ境遇の方がいると聞いて留学を希望しました」
人懐っこそうな顔。髪は長い金髪で中世的な顔立ち。体格は華奢と言っていいほどスマートで足がすらっと伸びている。まさに『貴公子』という印象だった。
「きゃぁああああああああああ!!」
「男子! それもも二人目の!」
「王子様系男子キターーーー!!」
「地球に生まれてよかったーーー!!」
ソニックウェーブ再び。隣のクラスの阿鼻叫喚と違ってうちのはまさに黄色い歓声だ。何があった隣のクラス。
「やかましい!! 騒ぐなこの豚共がぁ!!」
鬼教官の咆哮! クラスの女子はひるんだ! マジパネっす姐さん。
「み、みなさ~ん! まだ自己紹介は終わっていませんからね?」
そうだ、もう一人いたんだ。というかよく忘れてたなもう一人。結構目立つぞ? あの格好。
もう一人の留学生はというと。白い肌に腰まで届きそうな長い銀髪。左目を覆う黒い眼帯。まさか患ってらっしゃる? 背は低い。恐らく一般的な女子よりも低いだろう。
そんな彼女は腕を組んだまま眼帯のない方の右目でクラスの女子を下らなそうに見てる。たまにチラチラと千冬姉ぇを見ているけど、もしかしてファンか?
「ラウラ、挨拶しろ」
「はい、教官」
ラウラと呼ばれた少女がきちんと返事をして姿勢をただした。そのさまは正に軍人といった感じで、というかいま敬礼してたよな? 千冬姉ぇも面倒くさそうな顔してるし。
「ここではそう呼ぶなラウラ。私はもうお前の教官ではない」
「了解しました」
まさかあのラウラって子、ドイツから来たのか? 千冬姉ぇが昔ドイツで一年くらい教官してたことがあるからその時の生徒なのかもしれないな。
「ラウラ・ボーデヴィッヒだ」
「………………………………」
クラスが沈黙している。もっと喋ってという意味もあるが、何よりも織斑先生の『喋ってよし』という命令がないからだ。うん、厳しいクラス。
「あの、以上ですか?」
「以上だ」
あ、そうですか。なんか俺の時を思い出すな。あの時は志波さんに舌打ちされたっけ。あ、涙がでてきた。
ラウラと目があった。やめて、今の俺の顔を見ないで。
「貴様が!?」
あれ? まっすぐ近づいてきたよ?
パシンッ!
「……………………」
え? 殴られた? なんで?
「私は認めない。お前があの人の弟であるなどと、認めるものか!」
「…………………………違う」
「な、何?」
殴られたけどなんか違う。なんというか、物足りない?
どうもおはようございます。志波真季奈です。
現在わたしは教室の外でスネークしています。なぜかって? 寝 過 ご し たんですよ!!
ヤバイわー。マジやばいわー。織斑先生のクラスで遅刻とかもう殺されるんじゃないかな? しかも教室にこっそり入ろうと思ったらなんか知らない子が二人もいるし。
まさか新メンバーのドラフト入りですか!? 古い子はさよならですか? わたしはお払い箱ということですか!? 悔しい! でも感じちゃう! なにが?
とまぁ虚しいボケはいいですので、なんでしょうあの二人。ちょっとドアに耳を当てまして。
……ふむ、留学生ですか。しかも二人も。なんでこのクラスにまとめてくるんです? 一年生は四組まであるんですからそっちに分散させろよというツッコミはスルーでしょうか?
でもこれ、入りずらいですね。しょうがないのでドアの隙間から中の様子を伺いますか。
パシンッ!
む! 織斑一夏を叩きましたよあの留学生! 許しません!
「何やってるんですか!!!!」
ガラッ!
勢い良く教室のドアを開いて入ります。
「ま、真季奈!?」
「真季奈さん!」
「志波さん!」
『マッキーーーー!』
おぉ、教室中がわたしの登場に驚いてます。これでわたしの遅刻も誤魔化されてください!
「ふ、ふん! お前に指図されるいわれは…」
「は? 何言ってるんです?」
「なに?」
つかつか、わたしは留学生の前、というか自分の席の場所まで歩いていくと、
「叩き方がなってないと言ってるんです! 織斑一夏を叩くならば、もっと手首をきかせなさい! こうです!!!」
パァンッッッ!!!!
「ありがとうございます!!!」
「相変わらず朝から気持ち悪いですね。織斑一夏」
「お、おはよう志波さん」
おや? この留学生、なぜかおろおろしてますね? こういうノリには耐性がないのでしょうか?
「いいですか!? 織斑一夏を殴りたければまずわたしに通してからにしなさい! これはわたし専用のサンドバックです!」
『『『はい! 真季奈の姐さん!!!!』』』
うん! やっぱりわたしはこの方が性に合ってます!
『これからだな、真季奈』
「ところで志波。遅刻の理由は?」
「………ね、ねぼうっ」
スパン! あいたー。
復讐⑩ : 織斑一夏にビンタ!
結果 : いつもやってるので特になし!
備考 : スっとした! ザマ見ろ!
真季奈ちゃん復活です。
転校生が同時に二人って無理があるんじゃないかなと。
いちおうエリート校ですよ? IS学園。
なので体験留学に変更。しかもオリキャラをサラっと混ぜてます。
それと織斑一夏がなんか目覚めかけてます。どうしてこうなった。
それでは。