IS  復讐のデウス・マキナ   作:ぷらもん

22 / 95
どうも。

最近、真季奈以外のキャラが空気と化しています。

主人公メインにするとどうもダメですね。

それでもお付き合いしていただくと嬉しいです。

どうぞ。


事情聴取と対応と

わたしは今、織斑一夏の部屋に来ています。この部屋に入るのも実に久しぶりですね……。

 

なんて、そんなことはありません。実は毎日来ています。

 

織斑一夏が寝ているとき。織斑一夏がお風呂に入っているとき。織斑一夏がトイレに入っているとき。織斑一夏がご飯を食べてるとき。織斑一夏が織斑一夏が織斑一夏が織斑一夏が織斑一夏が織斑一夏が織斑一夏が………。

 

もちろん気づかれずに色々と『回収』と『観察』するためですが、それは置いといて。

 

そんなことよりも問題なのはシャルル・デュノア君(?)です。

 

彼(?)はとても怪しいです。白か黒かと聞かれればわたしは黒と答えたくなるほどです。

 

なので常にその行動をチェックしてきました。

 

織斑一夏とアリーナのロッカーで着替えているとき、授業中、昼食、放課後、寮の部屋。いつも織斑一夏と一緒だったため彼に仕掛けている盗聴器でデュノア君(?)の行動もある程度筒抜けでした。音声だけですが…。

 

そしてとうとう、織斑一夏の部屋に仕掛けた盗聴器から怪しい物音が。咄嗟に部屋に仕掛けた盗撮カメラの映像を確認すると、そこには怪しげな行動をとるシャルル・デュノアがバッチリと映っていました。

 

それを見た時のわたしの行動は早かったです。

 

鈴の部屋でレベッカたちに宣戦布告をした後、自分の部屋に帰っていた最中です。デウスからの警告で状況を知ったわたしはすぐさま織斑一夏の1025室に急行し、デュノア君(?)を現行犯で追求する場面となりました。←今ココ。

 

 

「さて、言い訳と弁明と申し開きがあるのなら聞きますよ?」

 

「全部同じ意味じゃないかなぁ?」

 

そういえばそうですね。まぁ細かいことはいいですけど。

 

「ではこちらから。この部屋に盗聴器の類を仕掛けようとしても無駄ですよ? 既にめぼしい場所には設置してありますのでもうスペースがありません」

 

「なっ!? まさかこの部屋の盗聴器は全部志波さんが!?」

 

ふむ。それをバラすわけにはいきませんねぇ?

 

「織斑一夏は日本政府の、しいては世界の男性の期待の星ですよ? それをなんの対策もせずに放置している訳がないでしょう?」

 

「まさか、政府が監視しているの!? 一夏のことを調べるために?」

 

「まぁ、解剖が行えない分、日常生活から情報を調べようとするのは当然でしょうね」

 

「そんな……、じゃぁ僕の行動も全部バレちゃってるの……?」

 

「さぁ? そこまではわたしも知りませんよ」

 

だって今考えた出任せですし。日本政府? あの無能共がそんな事しているわけないでしょう。まぁ、そちらが勝手に勘違いしてくれるのならこちらとしても好都合ですが。

 

『真季奈。織斑一夏が部屋に戻ってくるぞ。あと三分だ』

 

ん、了解。場所を移しますか。

 

「さて、ここで話していて織斑一夏に聞かれるのは、あなたも不味いんじゃないですか? わたしの部屋に行きませんか。 女同士、腹を割って話しましょうか?」

 

「……それもバレてるんだね。わかったよ」

 

あぁ、やっぱり女でしたか。カマかけたんですけど、やっぱり追い詰められた相手ほど自分でペラペラ喋ってくれますね。

 

「それじゃぁ出ましょうか」

 

ガチャ。

 

「あれ? 志波さん? どうしたの俺の部屋で?」

 

あれ? 予想よりも早いですよ? どうなっているんですデウス?

 

部屋の扉に手をかけようとしたところ、織斑一夏がドアを開けて入ってきました。あれぇ?

 

『すまん。まさか途中から小走りで近づいてくるとは思わなかった……』

 

あぁ、速度を変えてきたんですか。それはなんとまぁ間抜けな話ですね。

 

「何でもありませんよ。ちょっとデュノア君に用事があったので彼を借りに来たんです」

 

「そ、そうなんだよ一夏!」

 

「シャルルに? なんでまた?」

 

「それは聞くのは野暮ってものですよ?」

 

「…………え?」

 

「それでは、失礼します。行きますよデュノア君」

 

「あ、うん! ゴメンね、一夏」

 

さて、どうしたものか……。

 

 

 

自分の部屋に戻ったと思ったらシャルルが志波さんに連れてかれた。

 

え? なにこれ? どんな状況?

 

『それを聞くのは野暮ってもんですよ?』

 

『ゴメンね、一夏』

 

……………え? どういうこと?

 

まさか、え? そういうことなのか?

 

そんな………。嘘だろ?

 

俺は買ってきたジュースを持ったまま、しばらくドアの前から動けなかった……。

 

 

 

 

 

「言っておきますが、この部屋には盗聴器や監視カメラの類はありませんので安心してくださいね?」

 

「ホ、本当かなぁ? とりあえずは信じておくよ」

 

わたしは自分のベッド、デュノアさん(女と確定したので)は椅子に座ってもらいました。

 

彼女をこの部屋に連れてきたときに『宿直室』と書かれた表札に驚いていたのは面白かったですね。

 

「なんで志波さんはこの部屋に住んでいるの? ここって先生たちの部屋だよね?」

 

「この部屋を人の住めない魔窟に変貌させる人がいるので……」

 

「? どういうこと?」

 

世の中知らない方がいいこともありますよ?

 

「それで? 織斑一夏に近づいた理由は、やはり『白式』のデータが目当てですか? それとも男性操縦者を調べること……は、まぁ個人では難しいですね」

 

「うん。志波さんの言うとおり、僕の、ううん。デュノア社の狙いは『白式』のデータを盗んで自社のIS開発に利用するため…」

 

「ですか。デュノア社も今では落ち目企業ですし、ね」

 

「……うん」

 

デュノア社は第二世代のIS『ラファール・リヴァイヴ』の生産と販売で世界のトップシェアを誇る会社だ。が、そこまでの企業でもあります。

 

デウスの調べた情報によりますと。第三世代機の開発に遅れていて、恐らくこのままではIS委員会やフランス政府からの開発資金の援助が打ち切られる寸前だからです。それならば、という腹づもりでの強硬策だったのでしょうね。

 

……つまらない。

 

「確認しておきますが、デュノアさんは『亡国機業』という名前に聞き覚えは?」

 

「え?」

 

「『アラクネ』、第二回モンド・グロッソは? 心当たりはありますか?」

 

「?? なんの話し?」

 

でしょうね。

 

もしもデュノア社が『亡国機業』と関わりがあったのなら、今まで盗んだISのデータを使ってとっくに第三世代の開発に成功しているはずです。それがなく、こんな無様な状況になっているとしたら……。

 

「利用する価値もないということですか…」

 

これで嘘をついているのでしたら大した役者です。女優にでもなればいい。

 

「志波さん?」

 

「いえ、何でもありません。事情は理解しました。もう部屋に帰っていいですよ」

 

「えぇ!? いいの!?」

 

当たり前です。デュノア社の事情なんてわたしにはなんの関係もありませんからね。

 

「織斑一夏に危害を加えない。部屋の盗聴器のことをバラさない。この二つを守れば問題ありません。ついでに、日本政府の方にもわたしが話をつけておきましょう」

 

「そんな……、なんで?」

 

「わたしの為ですよ。約束を守ってくれるのなら好きにしていただいて結構です。『白式』のデータなんて好きなだけ盗んじゃってください」

 

「いやいやいや! 止めなくていいの!?」

 

「何か問題が?」

 

「あるでしょ!?」

 

ありませんよ? わたしには。『白式』は倉持技研のものですし、デュノア社が経営を立て直したからといってどうだと言うんです?

 

「えーーーー? 本当にいいのそれで?」

 

「いいと言っているではないですか。ほら、織斑先生が帰ってきますよ。さっさと部屋に帰りなさい。スパイさん?」

 

「う、うん。ありがとう。約束の方は絶対に守るから!」

 

素直な子は好きですよ。さぁ、さっさと出ていきなさい。わたしはもう寝るんです。

 

「そうだ。織斑一夏のマグカップ類は触らないほうがいいですよ? 睡眠薬の類が塗ってありますから」

 

「ひぃっ!? わ、わかったよ! あ、ありがとう!」

 

どういたしまして。そんなに慌ててると危ないですよ?

 

デュノアさんを部屋から追い出したあと、わたしはシャワーに入るために準備を始めます。

 

あ。そういえば今日からデュノアさんもあの部屋で寝てるのか。……織斑一夏の寝顔を見に行けなくなったじゃないですか。ちぇー。

 

コンッ! コンッ!

 

「入るぞ」

 

ガチャ。

 

ノックの後に扉を開けて織斑先生が入ってきました。今日のお仕事が終わったんですかね?

 

「おかえりなさい。お疲れですか?」

 

「あぁそれなりにな。どこかの誰かさんが余計なトラブルばかり起こすんで、その事後処理に大変なんだよ、こっちは」

 

「おや、それは困った人がいたものですね」

 

「こんガキャァ……」

 

ははは、怒ると顔にシワが増えますよ? 

 

「まぁいい。もう慣れた。それよりも真季奈。今日学園に来た留学生のことなんだが」

 

はい? まぁ問題児だらけですね。なんでしょうか?

 

「ラウラ・ボーデヴィッヒのことだ。お前はあいつのことをどこまで知っている?」

 

「何も知りませんよ? せいぜいドイツ出身ということで、織斑先生の教え子なのかなー? って思うくらいですね。でなきゃ、織斑一夏にあそこまで敵対心持たないでしょうし」

 

織斑先生は昔ドイツで教官をしていた経験がある。モンド・グロッソで織斑一夏が誘拐された件でドイツに借りができたせいだ。その時にでもボーデヴィッヒという熱烈なファンを作ってしまったんだろう。それなら、誘拐という形で大会二連覇という偉業を邪魔した織斑一夏を恨んでいるのもわからなくともない。

 

「彼女がどうかしましたか?」

 

「いや、あの子は極端に人見知りが激しいとこがあってな。軍務以外での交友関係の作り方がわからないんだ」

 

はぁ。まさかわたしに彼女の友達作りを手伝えと?

 

「平たく言えばそうなるな。もちろん、どうするかはお前に任せるが」

 

「ぶっちゃけ面倒くさいですけど、善処はします。今日もお話しましたが意外と素直なとこもありましたしね」

 

「そ、そうだな、うん。……あれはむしろ怯えていたんだがなぁ。やはり人選を間違えたか?」

 

「どうしました?」

 

「いや、なんでもない」

 

? まぁいいでしょう。明日は放課後にレベッカたちとの模擬戦をするつもりですし、その時にでも誘ってみますか。

 

『真季奈? 正直嫌な予感しかしないんだが?』

 

そうですか?

 

 

 

 

 

 

 

「た、ただいまー」

 

「あ。おかえりシャルル。志波さんと何話してたんだ?」

 

「な、なんでもないなんでもないなんでもないなんでもないよ!! ほんと! なんでもなから!!」

 

「そ、そうか」

 

慌てすぎだろ? どうしたんだ一体?

 

「ご、ごめん一夏! 僕今日はもう寝るね!」

 

「あ、あぁ。おやすみシャルル」

 

本当に、志波さんとなんの話をしてたんだよ……?

 

気になって俺は眠れないよ。

 

 

 

 

 

復讐、ではなく日課 : 織斑一夏の観察

 

具体的な例     : 織斑一夏の寝てる横で顔を一時間ほど覗き込む。

            

            織斑一夏の抜け毛と私物を回収。

            

            織斑一夏のピーーーーーーーーーーーーー(自主規制)

 

備考        : 全くバレていません。

 

 

 

 

『真季奈。怖いぞ』

 

 




今回はほとんど真季奈と一夏の絡みがありません。

でも一夏の方はそうでもない様子。

真季奈のデュノア嬢に対する件ですが、彼女の興味の対象外ですのでこんな形に。なのでデュノア嬢の『本名』も知りません。

それと。
 
ラウラにフラグが立ちました。

なんのでしょうね?
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。