IS  復讐のデウス・マキナ   作:ぷらもん

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お久しぶりです。

すいません。更新が早くなるようにするといましたが無理でした。

今回も海からです。


海ではみんなで遊びましょう

さて、海の藻屑と化した織斑一夏の回収も終わりました。

 

志波真季奈、海を満喫しましよう!!

 

「さぁ屋台を回りますよ!!」

 

『いや泳げよ』

 

海パン姿の犬に言われちゃいました。オ、ノーレ!

 

「真季奈、お前確か泳げなかったよな? どれ、私が教えてやろう」

 

「ぬぅ、織斑先生に教えてもらうと楽しい海が軍事訓練に変わっちゃいます」

 

「そんな!? おねぇちゃんと一緒に泳ぎたくないのか!?」

 

「過度なスパルタはありませんか?」

 

「もちろんだ!」

 

「じゃぁ教えて☆ おねぇちゃん!」

 

「よーし任せとけ!」

 

ちょれぇ!!

 

『真季奈……お前どこで覚えたそのブリッ子』

 

頭のネジがイカれた生徒会長ですよ?

 

『あぁ(納得)』

 

 

 

IS学園生徒会室。

 

「へくち!」

 

「風邪ですか? お嬢様?」

 

「んー? その筈はないんだけどなー? ハッ!? まさか簪ちゃんがおねぇちゃんの噂を!? やーん! おねぇちゃん困っちゃーう!!」

 

「仕事しろ馬鹿」

 

 

 

 

 

「あれ? なにしてんの真季奈」

 

「見てわかりませんか鈴。バタ足の練習です」

 

「おぉふ…。アンタ泳げなかったんだ……」

 

わたしが浅瀬の海で織斑先生に手を引かれてバタ足の練習をしていると鈴が近寄ってきて話しかけてきました。誰かを探しているようですね。

 

「織斑一夏ならラウラちゃんとお昼を食べに行きましたよ?」

 

「げっ、そうなの? でもなんでラウラと?」

 

「汚い死体がいつまでも海に浮かんでいるのは見るに耐えないので、扱いに慣れてそうなラウラちゃんに処分を任せたんですよ」

 

「扱いに慣れてるって何の!?」

 

「ラウラさんは現役の軍人ですよ? それはもちろん……」

 

「止めて!! それ以上聞きたくない!!」

 

おや? 意外な反応ですね、実はホラーとか苦手なんでしょうか? こんど怖そうなDVDでも借りてきて見せてあげましょう。織斑一夏でもエサにして誘き出せば簡単に誘い込めるでしょうしね。

 

「凰。お前も昼食をとりに行ったらどうだ? (裏音声:真季奈との時間を邪魔すんなボケ)」

 

「はい! わかりました!! じゃ、真季奈も頑張ってね!」

 

「はい。今日中にマスターしてみせます! この古式泳法を!!」

 

「なに教わってんの!?」

 

「いいから早くいけ」

 

『………おい真季奈』

 

「なんです? デウス」

 

救命胴衣のような空気の入ったジャケットを着たデウスが犬掻きで泳いできました。そんなものをどうやって手に入れた? もはやツッコム気も失せました。

 

『千冬の奴、やけにお前にべったりじゃないか? 何かしたのか?』

 

「そうですね、『おねぇちゃんだーい好き!』って言って抱きついたくらいしか……」

 

『いやそれだろう!? どういう状況だ!?』

 

「話せば長いので。そんなことよりも。さっきから箒ちゃんの姿が見えませんが?」

 

『あぁ、箒なら向こうの崖の上で一人黄昏ていたぞ?』

 

………ぼっち?

 

『言うな』

 

仕方ありませんねぇ。もう一肌脱ぎますか。

 

 

 

「うぅ、痛い。なぁラウラ、これ折れてないよな?」

 

「情けない声を出すな。まったく、貴様は真季奈組の若頭の自覚が足らんぞ」

 

そんなもんいらねぇ! やはり何処かズレてるなぁラウラ。

 

俺こと織斑一夏とラウラは二人で旅館に昼食を食べに向かっているところだ。志波さんも誘おうと思ったらゴミを見る目で見られた。すんません。

 

「ところで一夏よ。私はもうじき死ぬかもしれん」

 

「えぇ!? どうしたんだラウラ!?」

 

まさか何かの病気が!?

 

「姐さんの期待に答えられなかった。このままでは私の命が……くそぅ、あそこでお前の頭をカチ割れていたら!!」

 

「俺が死んでまうわ! ほらいいからさっさと昼飯食いにいこうぜ!」

 

どこまで本気なのかわからん! 純粋すぎるのってある意味怖いわ!

 

「あーそこの少年少女。ちょっと道を訪ねたいんだけど、いいかな?」

 

はい?

 

後ろから突然声をかけられた。多分男性だ。

 

振り返ると、そこにいたのは長髪を後ろで雑にまとめた金髪の中年男性。顔は無精髭を生やしていて背が高い。多分190は確実にある。この暑い季節にグレーの長袖のスーツを着ている。荷物は鞄がひとつだけ。

 

「なんだお前は?」

 

ラウラ、初対面の人にその言い方は……。

 

「おや? ひょっとしてデートの邪魔だったかな? ごめんよ可愛らしいお嬢さん」

 

「で、デデート?」

 

あ、顏真っ赤にしてまたフリーズした。初心だなー。そんなんじゃいつか本当に誰かとデートするときに緊張しっぱなしだぞ?

 

というかこの人。可愛らしいお嬢さんって言葉よくサラっと言えるな。ある意味尊敬する。ってあれ? この人ひょっとして?

 

「ん? 君、ひょっとして一夏くんじゃないか! いやー、元気だったかい?」

 

「やっぱり! ノッポ先生!」

 

やっぱりそうか! うわー久しぶりだなぁ!

 

「い、一夏? この男と知り合いなのか?」

 

あ、そうだな。ラウラにもちゃんと紹介しないとな。

 

「初めましてお嬢さん。僕はフリーで医者をやっている者でね。知人からは背の高さから『ノッポ』先生って呼ばれているんだ」

 

「フ、フリーの医者ぁ?」

 

うん、普通に驚くよな。ノッポ先生はフリーランスのお医者さん。どこの病院にも所属していないかわりにいろんな病院を掛け持ちして仕事を請け負っているらしい。

 

「まぁざっくり言うとバイトの医者みたいなものだよ」

 

「ば、バイト……そんな医者がいるのか。しかし一夏はどこで知り合ったんだ? 昔大きな怪我でもしたのか?」

 

あーうん。そうだな、ラウラなら別に言ってもいいかな? ある程度事情を知らない相手でもないし。

 

「俺がドイツで誘拐犯から救助された後、カウンセラーになってくれた精神科医の先生なんだよ」

 

「………そうか」

 

「あれ? ひょっとして君ドイツの人? なら一夏君のことも『知って』いるのかな?」

 

「大まかなことですが……」

 

そういえばこういったカウンセリングの相談は、患者と医師との間に守秘義務があるって教えてもらったっけ。ノッポ先生はラウラに俺のことを話していいのか気にかけてくれているんだな。

 

「大丈夫です先生。ラウラは事件のことを知っていても俺の味方になってくれているんです」

 

「い、一夏!」

 

うわっ? どうしたラウラ? ものすごく嬉しそうだな?

 

「そうか、それは良かった。ラウラちゃん、だったかな?」

 

「は、はい!」

 

「これからも一夏君を支えてやって欲しい。彼だって被害者なんだ。誰かから責められるのは筋違いだと僕も思うからね」

 

「……はい。…………ごめんなさい」

 

「うん?」

 

ラウラが俺のことを初対面で殴ったことは黙っておこう。俺は空気の読める男。

 

「しかし何故一夏の担当医がフリーの医師だったんです? 失礼ですが、あれだけの事件の被害者です。国がそれなりの医師を用意すると思いますが?」

 

「あー、どうしようかな? これは口止めされてるんだけど……まぁいいかな? 患者との約束じゃないし」

 

え? なにそれ怖い。なんかあるの?

 

「実はね、僕が一夏君の診察を請け負ったのは日本とドイツの両政府からの依頼だったんだ」

 

『えぇ!?』

 

なんで!?

 

「いやね? 世界大会決勝戦の最中に選手の関係者が誘拐されました、なーんて事件。はっきり言ってかなりマズイよね? 警備担当していた側の面子としては」

 

「は、はぁ」

 

「………面目ありません」

 

俺としてはもうどう答えればいいものか。ラウラに至っては自分の国のことだからなおさらだ。ISを使っての警備もあったかもしれないし、そうしたらドイツ軍だって警備に参加してたかもな。

 

「だからどうにかして事件を隠蔽したかった訳で。そうすると、その先で手配する警察やら調査やら、もちろん一夏君のアフターケア、僕みたいな医師だね。そういった諸々も極力外部に情報が漏れないようにしたかった訳で」

 

「つまり、記録に残らないよう公の病院や医師を使わなかったと?」

 

「うん。正直、僕って病院を介さずに勝手にお客とってたせいで、いろんなところからブラックリストに載ってたからねー。いやぁいきなり有無を言わさずに連行されたときは焦ったよ」

 

闇医者じゃん! え? マジで!?

 

「あ、あのーノッポ先生?」

 

「大丈夫大丈夫! きちんと仕事はしたよ?」

 

「当たり前です!!」

 

「オーワタシニホンゴワーカリーマセーン」

 

嘘付け!! ものすっごい流暢に喋ってたでしょうが!!

 

「それじゃ、あの事件で犠牲者がいたことも先生は知っていたんですか?」

 

「一夏?」

 

「……そうか。誰かから聞いてしまったんだね」

 

「はい」

 

俺の誘拐事件の犠牲者。デウスが言っていた志波さんの両親。俺のせいで死なせてしまった人達。

 

「一夏君。重ねて言うが、君はあの事件の被害者だ。君が気に病む必要はない」

 

「でも!!」

 

「いいんだよ。あの事件、君には本当に落ち度なんてないんだから」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

最近、私の扱いがおかしい。

 

私、篠ノ之 箒は水平線が遠くまで眺める崖の上に立っている。海で泳ぐのもいいが大勢で遊ぶのは苦手だ。……決して友達がいないわけじゃない。ホントだぞ?

 

で、だ。

 

何故一人でいるのかというと、先に述べたとおり私の扱いについてだ。

 

私は、初めこそは一夏の幼馴染でありよき相談相手として振舞っていたはずだ。そして願わくばそ、それ以上の関係に……い、いや今はそんなことは関係ない。

 

とにかくだ。気が付けば、今の私はなんだ? 

 

専用機こそ持っていなくとも、一夏に群がる他の女子共に遅れをとるつもりはない。それはいい。しかし、最近の私はツッコミ役兼ストッパーになっていないか? 

 

私だってヒロインのはしくれ。もっと一夏とイチャラブしたい、ラブコメ競争に参加したい! 

 

なのにそれがどうだ?

 

気が付けば他の女子の暴走を抑え、真季奈のボケにツッコミ、最近に至っては千冬さんすらボケに加わってしまった。それらをなぜ私が……。

 

『それはお前が男前だからさ』

 

「デウス!?」

 

犬がいた。黒の柴犬。我がクラスの姐さん、志波真季奈の相棒のような存在。『天蓋王』というISに搭載された人工AIデウスだ。

 

「そのサングラスと海パンはなんだ? しかも犬が二本の足で立つな!」

 

『ふっ、海は男を大胆にさせるのさ……』

 

「どんなキャラだ! ……はっ!?」

 

くぅ、またしても……。

 

「で? 誰が男前だと?」

 

『お前の性格だとこのボケが溢れる作品では竹刀や木刀よりもハリセンが似合うというわけさ』

 

「おいこらメタ」

 

『気にするな』

 

するわ馬鹿!!

 

『そんなお前を面白可笑しい世界にご招待』

 

なに?

 

 

「スキありーーーーーーーーー!!!」

 

 

バッ!!

 

「うわっ!? 真季奈!!?」

 

背後からクラスの友人、志波真季奈が現れた! 後ろ崖だぞ!? まさかよじ登ったのか!? 

 

っておいこら! 水着を引っ張るな! ひ、紐をほどくな!! あ、あーーーーー!!!

 

 

「巨乳ブラ、とったどーーーーーーーー!!!」

 

 

「何をする! か、返せ!!」

 

「あ~ばよ! モっちゃん!」

 

あ、こら! どこへ行く! そっちは崖っ! と、飛び降りただと!?

 

ドボーーーン!!

 

「ワハハハーーーーー! さぁわたしはここですよーー! 捕まえてご覧なさーい!」

 

「よーし戦争だコラァ!!」

 

両手で胸を隠しながら崖を降りる。もちろん陸路でだ。これでは海になど入れん。というか真季奈のあの泳ぎはなんだ? 立ったまま泳いでいたぞ?

 

砂浜に着き真季奈を探す。トップレスの私を周りは奇異の目で見るが関係あるか! あのアマどこ行った!?

 

「聞けーい皆のものーー!!」

 

む! そこか!

 

奴め、砂浜に作られた砂の城に登って立っていた。というかなんだあれ? 誰が作ったんだあんなもの?

 

「人の胸は平等ではない! オパーイの大きい者、オパーイが小さい者、美しいオパーイを持つもの。形も色も大きさもオパーイは皆違っているのだ! そう、オパーイは差別されるためにある! だからこそ人は争い、競い合い、そこに新たなフェチズムが生まれる。不平等は悪ではない。理想のオパーイを求めるオパーイマニアこそが悪なのだ! 巨乳を求めた織斑一夏はどうだ!? 日々エロ本で妄想をかきたて、自己申告のサイズに踊らされている。ならばクラスの女子の胸を見ている織斑一夏はどうだ! パッドの存在に気づかず、お? 胸大きくなった? とまんまと騙されている。だが、この水着の持ち主はそうではない。天然モノのビィッグオパーイなのだ! そう、このオパーイの持ち主こそ純粋たる乳神様の化身! 崇め奉るのだIS学園の女子たちよ! このGカップオパーイを! オールハイール、オッパーイニア!!!」

 

あのアマ、何してくれとんじゃぁああああああああ!!!

 

砂の城の上で私の水着を天高く掲げて謎の演説を掲げる志波真季奈。もうあのまま『オパーイ教』の教祖にでもなればいい。というかさっさと私の水着を返せ!!

 

『『『オールハイルオパーイニア!!!』』』

 

『『『オールハイルオパーイニア!!!』』』

 

『『『オールハイルオパーイニア!!!』』』

 

「お前ら正気か!?」

 

海辺にいた女子は皆高らかに叫んでいた。なんなんだこいつら。

 

「止めんかお前ら!」

 

「そうですわ! 英国の侮辱ですわ!」

 

おぉセシリア! お前も味方か!

 

「うおおおおおおおおおおおおお!!!! オールハイル、オッパーーーーーイニア!!!!!!」

 

ん? なんだあの妙に拳の効いた雄叫びを上げている奴は? ちょっと小柄なツインテールの二組。

 

「鈴!?」

 

「鈴さん!?」

 

「なによ!」

 

二組の代表候補生、凰鈴音だった。

 

「なにやってるんだお前!」

 

「鈴さん! 正気に戻って!」

 

「うっさいわねこの巨乳共!!」

 

り、鈴?

 

「あたしは乳神様の御利益で巨乳になってやるのよ! それであの巨乳好きの一夏を……。だから邪魔しないで!!」

 

「いやいやいやいや!! 乳神様って、あの水着は私のだぞ!?」

 

「!? ということは、あんたが乳神様!? 揉ませろ! いえ揉ませてください! 祝福を! お慈悲をぉおおおおおおおお!!」

 

「狂うな馬鹿!!」

 

両手を突き出し、私の胸に伸びてくるそれを払い落とす。というか御利益で巨乳になる? なんのこっちゃ。

 

「さぁさぁ! 貧しき者たちよ! この御神体ブラを着けて理想のオパーイを! 今ならたったの千円だよ! 乳神様はひと揉み五千円だーーー!!」

 

おぉ! お恵みを~。貧しき者たちにお慈悲を~。乳神様バンザーイ!!

 

あ れ か !!!

 

「やめろ! 返せ! それは私の水着だ! というかサラっと金をとるな! こら真季奈ァッ!!」

 

あっ、こら来るなお前ら!! やめろ! やめてくれ!! 胸を掴むな! 揉まないで! アンっ! あぁあああああああああああああ!!!

 

 

 

うぅ、む、胸が……。日焼けしてないのに真っ赤だ。揉まれすぎてヒリヒリする。というか水着返して。

 

満足して帰ったのか、海にいた女子共は全員旅館に帰っていった。疲れはてた私は一人砂浜で座り込んでぐったりしている。

 

ポン、と私の肩に手を置く者が。満面の笑みの志波真季奈だ。

 

「これで皆とも打ち解けましたね! やったね箒ちゃん! 友達が増えるよ!」

 

「増えたのは信者だ馬鹿者!! いい加減私の水着返せよォオオ(泣き)」

 

『お前はホンット、ドSだなぁ真季奈』

 

「箒ちゃん、後で一緒にお風呂入りましょう、ね?」

 

「ひぃ!?」

 

『ヤダこの子すごい楽しそう』

 

 

 

 

 

さて、時間はあっというまに過ぎてしまい、今は夜の八時。美味しい晩ご飯もいただいてしまい、後は消灯時間までの自由時間を満喫しております。

 

「ふむ、何をしましょうか? お風呂にもう一度入ってもいいですし、娯楽室で卓球やレトロゲーなども捨てがたいですね」

 

『とりあえず誰かを誘ってみたらどうだ? 一人で遊ぶのもつまらんだろう。というか寂しい奴だなぁ。一緒に遊んでくれる相手もいないとは……』

 

「失敬な!! わたしにだってちゃんと友達はいます! い、今はたまたまみんな出かけていて部屋にいなかっただけです!!」

 

『……真季奈』

 

「な、なんですかその哀れんだ目は!! いいです、簪ちゃんの部屋に遊びに行きますもん!」

 

こ、この犬は………。何を当たり前のように勝手に出歩いているんですか!? しかも無駄に偉そうに!!

 

とりあえず簪ちゃんの部屋に行きましょう。一応遊び道具にUNOとかトランプも持っていきましょうか……。

 

「あれ志波さん?」

 

廊下を歩いているところを呼び止められた。誰かと思えば織斑一夏だった。

 

「風呂上がりの女子の上気した肌を物色中ですか……やれ恐ろしい」

 

「君のその発想の方が恐ろしいわ。志波さんはなにしてるの?」

 

む、最近しれっと流すようになりましたね。織斑一夏のくせに生意気な!

 

「遊び相手を探して三千里というやつです。そういうあなたこそ何を? 夜這いですか?」

 

「ちゃうわい! 汗かいたんで風呂に行こうかなって」

 

「そして女子の部屋でまた汗をかくと……」

 

「うん、そろそろ俺の理性が限界ですよー?」

 

「いや! 犯される!!!」

 

「そっちちゃうわ! 大きい声でそんなこと叫ばないでください!!」

 

うんうん、焦る姿の方がやっぱり見てて楽しいですねー。

 

「思うんだけど志波さんのエロい発想ってそれだけ知識があるってことだよね? 志波さんこそエロいわー」

 

「なんという侮辱。言っときますけど、性知識において男子が女子に適うわけないでしょう。生理のセの字も知らない童貞が!」

 

「どどどど童貞ちゃうわ!」

 

「……その返しは男子相手の見栄であってわたしのような女子にはドン引きなだけですよ?」

 

「……ゴメンナサイ嘘つきました。童貞です…」

 

よろしい。今の言葉、しかと保存しました。どう使ってやろうか……フフフ。

 

「そういえば最近プラモデルはどう? わかんないことあったらまた教えに行くけど?」

 

「今二体目です。今度は最初のようには行きません」

 

「あぁ。ニッパー、買ったんだ……」

 

不覚です。まさかプラモデルを作るためだけに専用の工具があったとは。もう爪切りでなんて作りません! 特に作業用のニッパーなんて絶対に使いませんからね!!

 

「ザクは犠牲になったのだ……」

 

「うっさい。そのうち戦闘で中破した機体ってことで作り直してみせます」

 

「後付ですねわかります。でも結構それ難しいよ? また一緒につくろうか?」

 

「………不本意ですが、お願いします」

 

「うん了解」

 

なんですかその小さなガッツポーズは。それにしても箒ちゃんたちどこに行ったんでしょうね?

 

あれ? そういえばいつの間にかデウスがまたいません。もう好きにすればいいあのバカ犬。

 

 

 

 

「さて、お前らを呼んだ訳だが。いつになったら一夏を落とすんだオイ」

 

『『『そんな簡単にいきませんよ!!!』』』

 

シャルロット・デュノアです。今僕たちは織斑先生の部屋に来ています。そうです、僕たちです。

 

「一夏の鈍感っぷりはもう……」

 

「一夏さんはどうしたら真季奈さん以外を見てくれるんですか!」

 

「一夏ってあんなんでしたっけ?」

 

「姐さんを超えることはできないのか? いやまだだ、まだ終わらんよ」

 

「僕としてもう少し出番が欲しいです……」

 

箒、セシリア、鈴、ラウラ、僕です。何故か全員織斑先生に呼び出されました。正直怖いです……。

 

「いいか? もう鈍感だのゲイだの女心が分からんだの、そんな言い訳は言ってられんぞ? 早く一夏を落とさないと今のあいつは真季奈しか見ていないからな」

 

「織斑先生は僕たちと一夏がその、付き合ってもいいんですか?」

 

「欲しいか?」

 

『『『くれるんですか!!!』』』

 

「あぁ! だから早く持って行け! 真季奈を傷物にされる前に!!」

 

『『『それが本音か!!!』』』

 

え? どういうこと? 箒や鈴の話だと織斑先生は重度のブラコンだったはず……。

 

「私と真季奈が出会ったのは三年前。真季奈がまだ十二か十三歳ぐらいの年の頃だ」

 

「は、はぁ」

 

なんか急に語りだしたんですけど!?

 

「あの頃の真季奈は可愛かった。今でも可愛いいが。私の後ろをせんせーせんせーと付いてきた。多感な時期にずっと寄宿舎で寝泊まりしていたから勉強も私が教えた。当時は教師になりたてだったから初めての生徒だ。余計に可愛くてしょうがなかった」

 

「これノロケだよね?」

 

「だね」

 

「さっきから可愛いいを連呼しすぎ」

 

「真季奈にもそんな時期があったんだね」

 

最初からあんなドS女王様なわけないしね。ちっちゃい真季奈か。きっと妖精みたいに可愛かったんだろうなぁ。

 

「私の教えられることはなんでも教えた。勉強はもちろん、性知識や拳を傷めない人の殴り方。ISの運用法に相手を効果的にハメる方法や戦術論」

 

『『『元凶はあんたか!!!!』』』

 

「そう、真季奈は私が育てた」(ドヤァ)

 

うわぁ……最悪だ。

 

「あの、織斑先生が真季奈をとても大事にしているのはわかりました。でもそれでなんで一夏との仲を認めないことになるんです?」

 

「あんな女ったらしに大事なあの子を任せられるか!!」

 

『『『ですよねー』』』

 

あぁうん。今分かった。織斑先生にとって真季奈は妹であり、娘なんだ。姉じゃなくて父親の目線だこれ。

 

「一夏はたった一人の肉親であり大事な弟だ。だが、女が絡むと話は別だ! お前らならわかるだろう。篠ノ之、凰」

 

「う」

 

「げ」

 

え? なに? 二人ともどうしたの?

 

「……やはりお前もか? 鈴」

 

「まーねー。その様子じゃぁアンタもか」

 

「な、何がですか? 二人とも」

 

箒と鈴が目配せだけで何かを納得している。なんだろう? 二人だけで通じ会える何かがあるんだろうか?

 

「私は小学生の時、クラスの女子からイジメを受けていた」

 

「あたしは小・中学校でね」

 

『『『えぇ!?』』』

 

この二人が!? なんで!?

 

「なんでって」

 

「ねぇ」

 

『『一夏と一番仲が良かったから』』

 

あー。

 

色恋が絡むと、怖いよねーホント。

 

「その件では私だって苦労したんだ! PTAとかガキどもの親とか。何よりも就職するときに面接官に言われた嫌味!! なにが弟さんの教育はどうなっているんですかぁ? っだ!! ザケンなゴラァ!!」

 

「ひぃいい!!」

 

「お、落ちついてください織斑先生!」

 

『そうだぞ千冬。あまり怒ると小ジワが増えるぞ?』

 

「うっさいわ! って、ん? デウスか?」

 

聞こえてきた電子音声での静止の声。気がつくと、世にも珍しい犬の姿をしたISの待機状態、真季奈の愛犬デウスがそこに居た。

 

え? いつから居たの?

 

『ISの反応がこの部屋に集まっていたのでな。気になって来てみれば女が集まって恋バナをしているじゃないか。真季奈の名前がでなければ入ってこなかったんだがな』

 

「お前は自分以外のISの反応がわかるのか?」

 

『ISコアネットワークを使えば簡単だ』

 

なにそれすごい。もしかしたらデウスがいればISを使った隠密作戦とか全部無効化されるんじゃないのかな? 居場所とかバレバレじゃないか。

 

『俺としても『今の』一夏が真季奈と付き合うのは反対だな。苦労する姿しか想像できん』

 

「だろ!!」

 

必死ですね織斑先生!

 

『が、まぁ。あの無駄に女を引っ掛ける性格さえ矯正できれば反対する理由もないがな。あれで家庭的なところもあるから真季奈の世話もできるだろう』

 

「それって一夏が真季奈のお嫁さんポジションだよね!?」

 

『もうあの男は専業主夫にでもなって家から一歩もでなければいいんじゃないか? 他所の女にも会わずにすむだろう』

 

「それだ!」

 

いやいやいやいや!! それもどうでしょうかねぇ!? 団地妻の存在も危険ですよ!

 

「という訳でお前ら! 色仕掛けでもなんでもいい!! さっさと一夏を落としてしまえ!」

 

『『『うわーやる気しねー』』』

 

 

 

 

 

復讐ではなく娯楽 : オールハイルオッパーイニア

 

結果       : 懐が潤いました。

 

備考       : 山田先生が真の乳神様なのは内緒。

 

 

 

 

 

 

 

 

「おい、こんなところで何をしている?」

 

「あぁ、君か。ようやく会えた」

 

一夏君と別れてからしばらくしてようやく待ち人の少女と合流できた。どうも僕は方向音痴でいけない。

 

「ほら、油を売っている暇はない。作戦はもうすぐ始まるぞノッポ」

 

「分かってるよ。くー」




今回も海で遊んでいます。

一夏の女ったらしっていつからあったんでしょうね?

作中で箒がクラスの男子からからかわれている描写があります。

なら女子からは? と思っていました。

そして織斑先生。この人絶対苦労してるよ。

それではまた。
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